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手帳に書くこと|ページ別ネタとライフログ・振り返り・目標・やりたいことの書き方
手帳に何を書く?書くことがない日のページ別ネタと目標・やりたいことの書き方
手帳を開いて予定を書き終えたら、そのあと何を書けばいいのか迷うことはありませんか。
白いまま残ったページが目に入ると、ちょっと落ち着かないですよね。
マークスも1日1ページ手帳の特集で「広い紙面に一体何を書けばいいんだろう?と、お悩みの方も多いのでは。」と取り上げている、よくある悩みです。
先に結論を言うと、予定以外に書くネタは、済んだこと(あった出来事・感じたこと)・決めたこと(ルール・覚えておきたい言葉)・これから(目標・やりたいこと)の向きで分け、年間・月間・週間・1日・巻末のどのページに書くかを先に割り当てておくと、書くときに迷いません。
書くことがない日は空けたままでよく、空白がどうしても気になるなら日付のない型や1日の枠が小さい型に替える手もあります。
なお、この3つの向きはメーカーの分類ではなく、この記事で使う整理の一例です。
扱うのは、紙の手帳に書く予定以外の中身、つまり記録・振り返り・目標・やりたいことをどのページに書くかという話で、ToDoの書き方や予定の色分けは扱いません。
この記事で理解できることは、次の4つです。
- 予定以外に書くネタの分け方
- 年間・月間・週間・1日・巻末のページ別に書くネタ
- 振り返りと目標・やりたいことの書き方
- 書くことがない日の考え方
予定以外に書くものは、済んだこと・決めたこと・これからの向きで分ける
手帳に何を書くかは、本来かなり自由です。
NOLTYの手帳サイトでも「手帳って自由!予定や、思ったこと、日々の記録など…好きなことを好きに書いていいんです♪」と紹介されています。
高橋書店の手帳ガイドにも「手帳でできることは、スケジュール管理だけではありません。」とあります。
ただ、自由だと言われるほど、どこから手を付ければいいのか迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、予定以外の使い道をいったん3つの向きに分けてから、次の章でページに割り当てていきます。
3つの向きは、予定以外に書けるものが3種類しかないという意味ではなく、書く場所を決めやすくするための整理の一例です。
バレットジャーナル、つまり記号を付けた箇条書きで予定・タスク・メモを1冊にまとめる方法の公式サイトも、この方法を過去を記録し、今を整え、未来を計画するものと説明していて、考え方はそれに近いものです。
メーカーが挙げる十数種類の使い道は、向きで振り分けると行き先が決まる

ほぼ日手帳の公式ガイドには、ライフログ、スケジュール管理、タスク管理、日記、ジャーナリング、子育ての記録、家計簿、推し活、勉強、目標管理、趣味・習い事の記録、ダイエット・健康管理、アイデア、思い出を残す、の14の使い方が並んでいます。
ライフログ、つまり日々の行動や出来事を積み重ねていく記録は、人生の記録を残すログとして紹介されています。
ジャーナリングの説明は「頭の中のモヤモヤなどを一度書き出し、眺めながら客観視するツールとして。」です。
アイデアの説明は「なんでも書き込むメモ帳として。」です。
マークスは1日1ページ手帳の使い方を12種に分けていて、仕事向けはスケジュール、TODOリスト、メモ・ノート、振り返り、目標・進捗チェック、残したい言葉、私生活向けは行動ログ、ミールログ、日記、欲しい物メモ、読書ログ、感謝ログです(出典:マークス公式オンラインストア「マークス&EDiTの手帳活用アイデア帖 vol.9 今さら聞けない!? 1日1ページ手帳 何書くの?」)。
ミールログは、つまり食べたものの記録です。
高橋書店も、健康管理や献立の記録、お金の管理などと並べて「未来のやりたいこと設計などたくさんのことに使えます。」と書いています。
こうして並べると使い道は十数種類あり、中には3つの向きにきれいに収まりにくいものもあります。
JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)が2018年11月に発表した調査では、手帳を使う1,650名が手帳で行っていることの3位が「気になったことのメモ(42.6%)」で、「手帳は気になったことやアイディアなど感情を伴うことに使用される傾向があり」とまとめられています。
バレットジャーナルの公式サイトも、予定・タスク・ノートの3つの記号のうちノートに事実・アイデア・考え・観察をまとめて入れるとしていて、この記事の向きとは分け方の軸が違います。
そこでこの記事では、気持ちや考えは済んだことの側に、アイデアはこれからの側に入れると決めて、メーカーの使い道を次の表のように振り分けます。
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| 使い道(メーカーの呼び方) | 向き(この記事の整理) | メーカーの例(原文の要旨) | 出典 |
|---|---|---|---|
| 行動ログ | 済んだこと | 予定ではなく、実際に何をしたかを記録する | マークス |
| 日記・ジャーナリング | 済んだこと(気持ち・考えもここ) | 自由に自己表現する/モヤモヤを書き出して客観視する | マークス・ほぼ日手帳 |
| 感謝ログ | 済んだこと | 日常のささやかな喜びを書きとめる | マークス |
| 読書ログ・映画リスト | 済んだこと(読みたい本はこれから) | 読んだ本の感想や観た映画を記録する | マークス・ジブン手帳 DIARY |
| ジブン年表 | 済んだこと | 自分や家族の出来事を書きためる | ジブン手帳 LIFE |
| 座右の銘リスト | 決めたこと | 大事にしたい信条や理想を書きためる | ジブン手帳 LIFE |
| 残したい言葉・お気に入りの言葉・約束したことリスト | 決めたこと | 自分を励ます前向きな言葉を書きとめる/既定のリストページ | マークス・ジブン手帳 DIARY |
| 今年の夢/目標・今年やりたい100のリスト | これから | 1年の夢や目標、やりたいことを書く既定ページ | ジブン手帳 DIARY |
| 欲しい物メモ・アイデア | これから | 書き出して時間を置き、必要か見極める/なんでも書き込むメモ帳にする | マークス・ほぼ日手帳 |
| 気になったことのメモ | 中身しだい(感想なら済んだこと、思いつきならこれから) | 手帳で行っていることの3位(2018年の調査) | JMAM |
出来事と気持ちを数行の文章にまとめたいときは、日記を続けやすくする3行の型と例文を参考にしてみてください。
どの向きか迷ったら、もう起きたことか、自分で決めたことか、まだ起きていないことか、の順に当てはめてみるのがこの記事の整理でのおすすめです。
ページの種類ごとに書くネタを割り当てる
向きで分けられたら、次は手帳のどのページに書くかを決めていきます。
高橋書店は手帳の使い方のコラムで、「同じ情報は決まった枠で管理していくこと」をポイントに挙げています。
NOLTYも、書く場所を先に決めてセットアップしておくと「何をどこに書くか迷子にならず挫折しにくい」としています。
メモタイプの手帳についても、書く項目を先に決めて毎回同じ場所に書くテンプレ化をすすめています。
高橋書店のガイドには「まずは1週間や1ヵ月など、期間を区切って書き込む情報を決めて試してみては。」という提案もあります。
ただし、ページの名前や、そもそもそのページがあるかどうかは手帳ごとに違います。
ここで紹介するのはメーカーが挙げている例なので、自分の手帳にあるページから選んで当てはめてください。
章の最後に、ページごとのネタを表にまとめます。
年間ページには1行で済む毎日の記録を置く

年間ページ、つまり1年や数か月分を見開きで見渡せるページ(NOLTYのイヤリープラン、ほぼ日手帳の年間インデックスなど)は、毎日の記録を1行ずつ残す場所に向いています。
NOLTYは、このページに書くネタを5つ挙げています(出典:NOLTY 手帳活用レシピ「何を書いたらいいの!?イヤリープラン」)。
体重の記録は「毎日同じ時間(例えばお風呂に入る前など)に体重を測りそれを書くだけなので1分以内で記入できます。」と説明されています。
献立の記録は「夕食だけでもいいので献立記録を書くとMEALLOGにもなって一石二鳥。」とあります。
一言日記は、「今日よかったこと」「今日笑ったこと」のようにテーマを決めると書きやすくなる、としています。
ハビットトラッカー、つまり続けたいことができた日に印を付けていく記録表も、「今月習慣にしたいこと」のように月ごとにテーマを決めて書く例が紹介されています。
トラッカーの項目の決め方は、手帳のハビットトラッカーを作る手順と項目数の目安にまとめています。
パート出勤日の記録は「出勤日にマークをして横に時間を書くようにすることで年間通じて勤務時間を調整しやすくなります。」とあります。
体重や献立は記録を置く場所の例として挙げているだけで、健康面の効果までは扱わず、体調の記録が医療の代わりになるわけでもありません。
ほぼ日手帳の年間インデックスは機種によって構成が違い、オリジナルは「4か月を見開きで一覧できる長期的な予定管理のページを16か月分収録。」とあります。
続けて「上部には、自由に書き込めるスペースもあります。」と説明されています。
weeksは1年分を見開きで一覧するページで、「ページの上部に7ライン分の自由なスペースを設けました。」とあります。
オリジナルには、1年のはじめに「新年の決意を書いたり、古い手帳から引き継ぐ内容を記したり、自由にお使いください。」と紹介されたページもあります。
この記事の整理でいえば、決めたことやこれからのことを書いておく場所の一例です。
年間ページの名前はメーカーごとに違い、ジブン手帳 DIARYでは年間スケジュールと呼ばれています。
ほぼ日は、おまけページ、つまり巻末にある好きなテーマで書き込めるページのガイドでも「※収録内容は、手帳本体の種類によって異なります。」と断っています。
自分の手帳の公式ガイドで収録ページを確かめ、あるページから選んでください。
マンスリーの余白には月の目標と振り返りを置く
マンスリー、つまり1か月をカレンダー形式で見渡すページは、月単位の目標と振り返りを書くのに向いています。
NOLTYは「\マンスリー(月間)ページの下の余白って何書けばいいの問題!/」を取り上げ、5つのアイデアを紹介しています。
その1つが「~①毎月の目標と振り返りを書く~」で、「目標=やりたいこと」「振り返り=できたこと」くらいに軽く書けばいい、という提案です。
「~②WISHとTODOリストを書く~」では、「毎月3つずつ書く」のようにルールを決めておくと迷わず書ける、としています。
いいことも悪いことも含めて、その月に「一番印象に残ったことを3つ」ランキングにする今月の3大NEWSも紹介されています。
ただし、これらは「余白をそのままにするのが気になる…」という人に向けた提案なので、空けておきたい人は空けたままでかまいません。
ほぼ日手帳のday-freeは、マンスリーの余白を「その月にまつわるメモを書いたり、シールやマスキングテープでデコレーションしたり、自由に使うことができます。」と説明しています。
オリジナルの月のトビラは「各月のはじまりのメモスペース。」と紹介されています。
NOLTYの新入社員向けの冊子でも、月間ページに今月の目標と1か月の振り返りを書く欄が用意されています。
週間・1日のページには行動と気づきのログを置く
週間ブロック、つまり曜日ごとに同じ大きさの枠が並ぶ型は「あ、ここにやることを書くんだな」と直感的に分かるので、NOLTYは「そもそも「手帳に何を書いたらいいかわからない」というお悩みをお持ちの方にもオススメです。」と書いています。
やることに加えて「フリースペースには一言日記を書くと」ちょっとしたログにもなる、という使い方です。
バーチカル、つまり曜日ごとに時間軸が縦に並ぶ型は1日のスペースが少ないため、NOLTYは「バーチカルは意外とライフログ向きのレイアウト。」と紹介しています。
書き始めの例には「②オフタイムスペースはミールログや一言日記を。」というセットアップが挙がっています。
メモタイプの週間ページでは、TODO・ミールログ・一言日記のように項目を先に決め、「「一項目につき一行だけ書く」くらいの気持ちで始めてみてはいかがでしょうか?」と勧めています。
週のまとめは「右下のフリースペースは週のまとめを項目に合わせて3つくらいにまとめて書くと簡潔にまとめられておすすめです。」とあります。
NOLTYの新入社員向けの冊子も、週間ページの自由記入欄に、気づいたことや教わったことを書く例を載せています。
1日1ページなら、マークスの私生活向けの6種(行動ログ、ミールログ、日記、欲しい物メモ、読書ログ、感謝ログ)がそのまま使え、行動ログは「予定ではなく実際に何をしたかを記録すると、自分の時間の使い方が見えてきます。」と説明されています。
ほぼ日手帳のオリジナルの1日ページも「広いスペースに予定や日記を書いたり、絵を描いたり、チケットを貼ったり。」と紹介されています。
JMAM eショップは、週間方眼メモの型を「通常の手帳使いのほかにライフログやタスク管理など予定を記入することなく目的別専用手帳としても活用できます。」と説明しています。
連用、つまり同じ日付の数年分が1ページに並ぶ手帳では、NOLTYが3年連用でのミールログを「【去年の今頃何を食べたかを自然と振り返ることができておもしろい!】」と紹介しています。
連用の手帳を選ぶなら、3年・5年・10年の連用日記で1日に書ける行数の違いを先に確かめておくと選びやすくなります。
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| ページの種類 | 置くネタの例 | メーカーの例(原文の要旨) | 出典 |
|---|---|---|---|
| 年間ページ | 1日1行の記録(体重・献立・一言日記・習慣・出勤日)、新年の決意 | 毎日の記入欄があり1年を見渡せる/上部に自由なスペースがある | NOLTY・ほぼ日手帳 |
| マンスリー | 月の目標と振り返り、やりたいこと、今月の3大NEWS | 目標はやりたいこと、振り返りはできたことくらいに軽く書く | NOLTY・ほぼ日手帳 |
| 週間 | 一言日記、ミールログ、週のまとめ、気づいたこと | 1日のスペースが少ないのでライフログ向き | NOLTY |
| 1日1ページ | 行動ログ、ミールログ、日記、読書ログ、感謝ログ、欲しい物メモ | 予定ではなく実際にしたことを記録する | マークス・ほぼ日手帳 |
| 巻末・おまけページ | やりたいことのリスト、読んだ本、約束したこと、お気に入りの言葉 | 自由なテーマで100の項目を書ける(収録は手帳の種類で異なる) | ほぼ日手帳・ジブン手帳 DIARY |
巻末やおまけページの使い方は、この記事の目標とやりたいことの章で詳しく扱います。
1日のログを手帳とは別のノートに残すなら、見開きで1日を使う方眼ノートの一例として、ダイゴーの「デイログ」を載せておきます。
振り返りは、できたこと・できなかったこと・次どうするかで書く
記録がたまってきたら、ときどき振り返りを書くと、済んだことを次に生かせる形に変えられます。
高橋書店は新社会人向けのコラムで、「一定期間ごとに「できなかったこと」「できたこと」「次どうするか」を」「簡単にまとめておくのがおすすめです。」と書いています。
書く項目がこの3つに決まっていれば、振り返りのたびに何を書くかで迷わずに済みます。
JMAMが2018年11月に発表した調査でも、手帳が役立つことの3位は「過去を振り返ることができる(38.7%)」でした。
ただしこれは自己申告の意識調査、つまり利用者が自分の感じ方を答えた結果で、発表から年数もたっている点は割り引いて読んでください。
この記事の整理でいうと、できたこととできなかったことは済んだことの側、振り返りから出てきた次どうするかは決めたことの側に入ります。
週・月・年の振り返りに書く項目

週の振り返りは、NOLTYの新入社員向けの冊子が、週間ページの項目として「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」「目標や計画と現状のギャップ」を挙げています。
月の振り返りは、NOLTYのマンスリーの提案どおり「振り返り=できたこと」くらいの軽さで十分で、今月の3大NEWSも使えます。
年の振り返りについて、同じ冊子は巻末のページに「年間目標について、達成できたこと、できなかったこと」と、その「要因・原因は何か」を書く形を示しています。
さらに「経験したことから感じたこと、学んだこと」と「次年度に向けての課題」も書くようになっています。
ジブン手帳 DIARYにも「今年の振り返り」のページがあります。
同じ冊子は次の段階として、「うまくいったことをノウハウ化する」「課題に対する解決策を考えて記入する」ことも挙げています。
この記事の整理では、こうして出てきたやり方や解決策は決めたことなので、決めたことを集めるページへ移しておくと、あとで探しやすくなります。
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| 周期 | 書く項目 | 置くページの例 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 週 | うまくいったこと、うまくいかなかったこと、目標や計画と現状のずれ | 週間ページの振り返りの欄、週のまとめの欄 | NOLTY(新入社員向けの冊子) |
| 月 | できたこと、その月に印象に残ったこと3つ、1か月の振り返り | マンスリーの余白、月間ページの振り返りの欄 | NOLTY |
| 年 | 年間目標の達成・未達とその要因、感じたこと・学んだこと、次年度の課題 | 巻末の年間の振り返り、「今年の振り返り」のページ | NOLTY(新入社員向けの冊子)・ジブン手帳 DIARY |
| 一定期間ごと | できなかったこと、できたこと、次どうするか | 自分で決めた周期の区切りのページ(この記事の整理) | 高橋書店 |
1年の振り返りを来年の手帳選びにつなげたいときは、手帳会議で今年の使い方を見直して次の1冊を決める手順が役に立ちます。
よかったことを書き出す記録と、研究の条件
マークスは感謝ログを「物事をポジティブな視点で捉えるログ。」と説明しています。
NOLTYも一言日記のテーマの例に「今日よかったこと」を挙げ、バレットジャーナルの公式サイトは1か月分の日付を並べてその日に感謝したことを書く感謝ログを紹介しています。
よかったことを書く効果には研究もありますが、どれも条件つきです。
1つ目のSeligmanら(2005年)の研究では、参加者が1週間、毎晩その日にうまくいったことを3つと、その原因を書きました。
参加者はWebサイトの訪問者から募った人たちで、最初の質問票に答えた577人のうち411人が、5回の追跡調査すべてに答えています。
この課題では、6か月にわたって幸福感が上がり、抑うつ症状が下がったと報告されています。
ただし長い期間の効果は、決められた1週間を過ぎても自分で続けたかどうかの度合いに左右されていて、著者たち自身も参加者が学歴の高い人などに偏っていることを限界に挙げています。
2つ目は、EmmonsとMcCulloughが2003年にJournal of Personality and Social Psychology(84巻2号)で発表した研究です。
感謝していることを最大5つ書く記録を週1回(研究1)または毎日(研究2)続けてもらったところ、すべてではないものの複数の指標で幸福感が高く、最もはっきりしていたのはポジティブな気分でした。
どちらも手帳を使った実験ではないので、手帳によかったことを書けば同じ結果になる、とまでは言えません。
気持ちや感謝を文章にして書き出す手順は、5分から始めるジャーナリングの手順と目的別の例文で紹介しています。
ここで紹介した研究は手帳を使った実験ではなく、参加者の集め方に偏りがあり、すべての指標で差が出たわけでもありません。
よかったことを書く記録は治療の代わりにはならないので、気分の落ち込みが続くときは医療機関に相談してください。
目標とやりたいことリストの書き方
予定以外のネタの中でも、目標とやりたいことは、書いたあとに行動へつなげたいものです。
高橋書店の「手帳白書2025」は、2024年10月11日〜20日に1,000人を対象に行われた調査です。
その中で、目標や計画を手帳で管理している人(N=402)が挙げたメリットの1位は、「自分で記入し、振り返ることで実現に対する意欲が高まる」で79.9%でした。
ただしこれは、意欲が高まると感じるという自己申告の回答で、目標の達成率を測ったものではありません。
手帳に書けば叶うと考えるより、書き方と置き場所を工夫して、行動に移しやすくするものと考えておくのが現実的です。
この記事では、目標は年間ページや巻頭のページに、やりたいことは巻末のリストに置き、そこから月と週のページへ下ろしていく割り当てで考えます。
目標は何を・どれだけまで書いて、月と週に分ける
目標を書くときは、何を・どれだけやるかまで決めておくと、あとで振り返りやすくなります。
NOLTYの新入社員向けの冊子は「達成度合がわかる目標値を設定する」として、「何をどれだけ頑張るのか」を決めるよう勧めています。
例として、目的「探し物をする時間を減らすため」に対して、目標値を「引き出しの中身を現在の3分の2の量に」とする書き方が載っています。
同じ冊子は「大きな目標・長期の目標はスモールステップ化する」として、「1年間の目標→1ヶ月の目標→1週間の目標」と分けていく流れを示しています。
巻頭の年間目標のページには、仕事の目標、1年後になっていたい姿、1年を通して意識したいテーマを書く例が挙がっています。
バレットジャーナルの公式サイトも、マンスリーの右側のページにその月に集中したいタスクや目標を並べる使い方を紹介しています。
週のページについては、NOLTYが「目標ややりたいコトを週初めに書くというのは他のレイアウトでもオススメしていますが、」と前置きして、週初めのフリースペースに書く使い方を勧めています。
やりたいことは巻末のリストに集め、いつ・どこでを添えて週へ移す

やりたいことは思いついた日のページにばらばらに書くと見つけにくいので、この記事では巻末やおまけのリストに集める割り当てをおすすめします。
ほぼ日手帳のおまけページのMy 100は、「1年でやりたいことや読んだ本、観た映画など、自由なテーマで100の項目を書き込めます。」と紹介されています。
ただし「※収録内容は、手帳本体の種類によって異なります。」とあるので、自分の手帳に入っているかは確かめてください。
ジブン手帳 DIARYには「今年やりたい100のリスト」があり、ジブン手帳 LIFEの人生でやりたいことのリストは、まじめなことからくだらないことまで自由に書こうと呼びかけています。
ほぼ日5年手帳の2026年版のガイドでは、My Listsについて「自由なテーマで8つのリストを作れます。」と紹介されています。
NOLTYの1年でやりたい100のコトの特集にも、「小さくたって構わない。」という一文があります。
集めたやりたいことを動かすには、NOLTYが週初めに書く使い方に続けて書いている「さらにそれをTODOに落とし込むと実施まで持っていきやすいです。」という方法が使えます。
週のページへ移すときは、いつ・どこでやるかを一緒に書いておくと、予定と並べて見やすくなります。
この書き方に近いのが実行の計画(implementation intentions)、つまり、ある場面になったらこれをすると前もって決めておくという研究の考え方です。
Gollwitzer(1999年、American Psychologist 54巻7号)が紹介している研究では、大学生にクリスマス休暇の前に課題を2つ挙げてもらいました。
実行が難しい課題では、いつ・どこでの計画を添えた人の3分の2が実行したのに対し、計画を添えなかった人では4分の1でした。
一方、やさしい課題は、計画の有無に関係なく80%と高い割合で実行されていました。
これは大学生の特定の課題での結果で、手帳を使った実験ではないので、手帳に書けば同じように実行できるとは言えません。
やりたいことを動かす3つのポイントです。
1つ目は、小さなことでもかまわないので、思いついたものから書くことです。
2つ目は、巻末やおまけのリストなど、1か所に集めておくことです。
3つ目は、いつ・どこでを添えて、週のページへ移すことです。
書くことがない日は埋めなくていい
ページの割り当てを決めても、書くことが何もない日はあります。
そんな日の白いページを見ると、手帳を続けられていないようで気になるかもしれません。
でも、メーカーの説明を読むと、空白は埋めるものではなく、空いていてもかまわないものとして扱われています。
マークスは1日1ページの12種の使い方を紹介したあとで、「忙しい時はスキップしてもOK!」と書いています。
NOLTYは「テンプレ化しておくと書かない日があっても目立ちませんし、続けやすいかなと思います。」と説明しています。
高橋書店も「これを書かなきゃ!ととらわれすぎずに、楽しく書き込んでみましょう。」と呼びかけています。
書くことがない日は、無理にネタを探さず、空けたままにしておいてかまいません。
この章では、空白がどうしても気になる場合の選択肢を整理します。
空白が気になるなら、日付のない型や薄い型も選べる
高橋書店は、特に予定がなく書き込むことがないという悩みについて、暮らし方と手帳のレイアウトが合っていないことが原因かもしれない、と説明しています。
同じガイドには、「結局続かない…下半期はページが真っ白のまま。」という悩みの例も載っています。
ほぼ日手帳のday-freeは、空いている1日ページがあると気になってしまう人が、より快適に使えるようにと作られた型です。
2020年のほぼ日手帳マガジンでは、day-freeを「1日や1週間などの枠が決まっていないから、空白をつくらず、好きなときに好きな分量を使って書ける。」と紹介しています。
2027年版のガイドにも「方眼ノートには日付がないので、好きなときに好きなだけ書けます。」とあります。
JMAM eショップも「書きたい日にちにだけ書くことができるフリーログ(日付無し)タイプの手帳もご用意がございます。」と案内しています。
もう1つの選択肢が、この記事でいう薄い型、つまり1日あたりの枠が小さい週間やマンスリー中心の型です。
1日の枠が小さければ、一言だけの日や書かなかった日があっても大きな空白として残りにくい、というのがこの記事での考え方です。
型ごとの書ける量や向き不向きは、バーチカル・レフト・マンスリーなど手帳の型ごとの違いで比べています。
毎回同じ欄が空いてしまうなら、その欄は今の暮らしに合っていないサインかもしれないので、別のネタに割り当て直すか、型を見直すきっかけにしてみてください。
手帳に書くことに関するよくある質問(FAQ)
決めたことの側には何を書けばいい?
自分で決めたルールや覚えておきたい言葉で、ジブン手帳 LIFEの座右の銘リストのように、大事にしたい信条や理想を書きためるページが一例です。
ジブン手帳 DIARYの「約束したことリスト」「お気に入りの言葉」も、この側に入ります。
振り返りから出てきたうまくいったやり方も、NOLTYの冊子の言う「うまくいったことをノウハウ化する」形でここにまとめられます。
年間ページやおまけページがない手帳ではどうする?
巻末のメモページやフリーページに、自分でリストや記録の欄を作る方法があります。
たとえば、ほぼ日手帳のweeksには巻末に方眼のメモページがあり、ジブン手帳 DIARYには「フリーリスト」のページがあります。
おまけページの収録内容は手帳本体の種類で違うので、まずは自分の手帳の公式ガイドで確かめてください。
目標を手帳に書けば叶う?
書くだけで叶うとは言えません。
いつ・どこでの計画を添えた人のほうが実行した割合が高かったという研究はありますが、大学生の特定の課題での話で手帳の実験ではなく、高橋書店の調査の「意欲が高まる」という回答も自己申告です。
書くなら、何を・どれだけやるかと、いつ・どこでやるかまで決めておくと、行動に移しやすい形になります。
ライフログは何を書けばいい?
まずはその日に実際にしたことを1行書くところから始められ、マークスも予定ではなく実際にしたことを残す行動ログを挙げています。
NOLTYは、バーチカルのオフタイムの欄にミールログや一言日記を書く例や、年間ページに体重や献立を書く例を紹介しています。
体重や献立は記録を置く場所の例で、書くだけで体に変化が出るという意味ではありません。
振り返りはどのくらいの頻度で書けばいい?
週・月・年のどれでも書けて、NOLTYの冊子やジブン手帳 DIARYの「今年の振り返り」のように、それぞれに使えるページがあります。
高橋書店の「手帳白書2025」(2024年10月の調査)では、「手帳ユーザーの37.3%が“毎日レベル”で振り返っている」とされています。
これは自己申告の調査結果で正解の頻度ではないので、続けやすい周期を自分で選んでください。
まとめ|手帳は予定以外の中身をページごとに割り当て、書かない日は空けておく
手帳に予定以外の何を書くか迷ったときのポイントです。
- 予定以外のネタは、済んだこと・決めたこと・これからの3つの向きに分けると、書く場所を決めやすい(この記事の整理の一例で、メーカーの分類ではありません)
- 年間ページには1行の記録、マンスリーには月の目標と振り返り、週間・1日には行動と気づきのログ、巻末にはやりたいことのリスト(メーカーが紹介している例)
- 振り返りは、できたこと・できなかったこと・次どうするかの3つで書き、次どうするかは決めたことのページへ移す
- 目標は何を・どれだけまで書いて月と週に分け、やりたいことはいつ・どこでを添えて週のページへ移す
- 書くことがない日は空けたままでよく、空白がどうしても気になるなら日付のない型や1日の枠が小さい型も選べる
ページの有無や名前は手帳の種類や年版で違うので、自分の手帳の公式ガイドで確かめてから当てはめてください。
紹介した研究や調査の数字は条件つきのもので、書けば効果が出ると約束するものではなく、体調に関わる記録も医療の代わりにはなりません。
まずは今の手帳を開いて、空いているページに何を割り当てるかを1つ決めるところから始めてみてください。
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