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日記のテーマ365日|ジャーナリングのお題・質問リストと朝夜の割り当て方
日記とジャーナリングのお題365|書くことがない日に選ぶ質問リスト
ノートを開いたのに、書くことが1つも浮かばない日がありますよね。
なんとか書けても、毎日同じような一行ばかりが並んで手が止まってしまう方も多いと思います。
この悩みは、日記帳をつくっているメーカーも取り上げています。
「日記を毎日書いていると、「ネタ」が尽きてしまうことがあります。」(マルマン)
ミドリ(デザインフィル)も、「何を書くか悩んでしまったり」する方でも気軽に始められる日記として、書きたい時間や書きたいテーマで選べるシリーズを出しています。
そこでこの記事では、日記に使えるお題(プロンプト)、つまり書き始めるきっかけになる問いを、365問の内訳と例で紹介します。
ジャーナリング、つまり頭の中にあることを書き出して自分と向き合う書き方にも、同じお題が使えます。
先に結論をお伝えします。
書く材料は大きな出来事でなくてよく、どこを見るかを先に決めると書きやすくなります。
この記事のお題365は、時間・場所・感覚・人・数字の5つの切り口と、朝・夜の問いに分けて並べました。
5つの切り口は、メーカーや研究がこの組み合わせで示したものではなく、この記事での整理です。
そのうえで、切り口・日付・サイコロのどれかで今日の候補を絞ってから選べるようにしてあります。
書かない日があってもかまいません。
お題365は自分に向けて答える問いとしてこの記事で作ったもので、市販のお題つき日記の質問は写していません。
紙の日記帳でもアプリでも使えます。
朝と夜のどちらに書くか、1回に何分書くか、文章をどう組み立てるかといった書き方の型は扱いません。
この記事で理解できることは、次の4つです。
- お題365の並べ方と内訳
- 時間・場所・感覚・人・数字で分けたお題の例
- 朝のお題と夜のお題、逆の組み合わせ
- 365問を毎日に割り当てる3つの方法と使うときの注意
お題365は切り口と朝・夜で並べてある
書く材料の大きさについては、大学の実践ページもメーカーも、小さなことでもよいと説明しています。
カリフォルニア大学バークレー校のGreater Good Science Centerが公開する実践ページは、よかったことを書き出す練習の項目を『小さな日常のできごとでも、大きな節目でもよい』としています。
感謝を書き出す研究の原著論文(EmmonsとMcCullough・2003年)でも、参加者への教示に『大きなことも小さなことも含めて、感謝できるかもしれないことはたくさんある』という趣旨の一文があります。
「小さなことでも大丈夫。」(ミドリ『しあわせ日記』)
「日々のちょっとしたことや、うれしい、悲しいとか、気づきを書き留めるための日記帳です。」(高橋書店)
どこを見るかについては、NOLTYの手帳活用のページに次の一文があります。
「例えば「今日よかったこと」「今日笑ったこと」などテーマを決めると更に書きやすくなります。」
一方でマルマンは、ネタが尽きたときの対策として、出来事そのものを増やす案も挙げています。
「また、本や映画、旅行などの「新しい体験」を積極的に日常生活へ取り入れ、その感想を日記に書くのもよいでしょう。」
この記事のお題365は、見る場所を先に決める考え方に立ち、時間・場所・感覚・人・数字の5つの切り口と朝・夜の問いに分けて並べています。
5つを1組にしたのも、問数の割り振りも、この記事の設計です。
1問は1〜3行で答えられる長さにし、同じお題に何度答えてもいい

お題の長さは、1〜3行で答えられることを目安にそろえました。
Penguin Random HouseのQ&A a Dayは、Q&A日記、つまり1日1つの質問に短く答えていく日記で、版元は1日1文を書く形だと説明しています。
「3行だけ(しかも一言×3)とか、文章にしないで思いついた単語を書くだけ、ならできるかも。」(高橋書店)
「ほんの数行でOK。」(ミドリ『おやすみ日記』)
そこでこの記事のお題は、どれもはい・いいえで終わらず、単語か1〜3行の文で答えられる形にしました。
この長さは当方の設計です。
もう1つ決めたのは、同じお題に何度答えてもよいという点です。
Q&A a Dayは、その日の日付のページの質問に答え、1冊を終えたら最初に戻る形で、版元は『365の質問、5年、1,825の答え』とまとめています。
年をまたいで同じ質問に戻ると、答えが変わったか変わらないかに気づける、というのが版元の説明です。
大学の実践ページも、感謝を書き出す練習(Gratitude Journal)のこつとして『同じ人や物について書いてもよいが、書くたびに違う細部に目を向ける』よう勧めています。
厚生労働省は、書いた文章を読み直すことで、それまで思いつかなかった選択肢に自分で気づけるようになる、と説明しています。
前に答えたお題にまた当たったら、前の答えと見比べながら書いてかまいません。
連用日記、つまり同じ日付の欄が年数分並んでいる日記帳なら、前の年の同じ日の答えと並べて読めます。
選ぶときは、3年・5年・10年の連用日記を1日に書ける行数で比べた記事も参考にしてください。
同じお題に当たった日は、前の答えを先に読み、前回は書かなかった細部を1つ探してから書いてみてください。
お題365の内訳は次の表のとおりで、朝と夜を30問ずつにし、残りの305問を5つの切り口に61問ずつ割り当てました。
5つの切り口×61問+朝30問+夜30問は、この記事の設計で、根拠のある数ではありません。
→ 横にスクロールできます
| 区分 | 問数 | 何を尋ねるか(当方の設計) | お題の例(当方作成) | 手がかりにした一次情報(要旨) | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| 時間 | 61問 | 時刻、時間の使い方と感じ方 | 今日、予定より早く終わったことは?/今日いちばん長く感じた時間は? | 朝用の日記の起床・睡眠時間の欄、手帳の24時間軸 | ミドリ、コクヨ |
| 場所 | 61問 | いた場所、初めて行った場所 | 今日、外に出て最初に向かった場所は?/近所で、まだ行っていない気になる場所は? | ノートの場所の記入欄、どこにいたかまで書く練習 | ツバメノート、Greater Good in Action |
| 感覚 | 61問 | 音・味・手ざわり・色など五感で覚えていること | 今日の空はどんな色や明るさだった?/今日飲んだもので、温度が心地よかったのは? | 聞いた・見た面白いことや、感じたことを書く練習 | Greater Good in Action |
| 人 | 61問 | 言われた言葉、してもらったこと、思い出した人 | 今日いちばん長く話した相手と、その話題は?/今日見かけた人で、印象に残ったしぐさは? | 物より人に目を向けるこつ、誰にどう感謝するかを書く日記 | Greater Good in Action、マルマン |
| 数字 | 61問 | 点数・星・割合・人数など数で答えられること | 今日笑った回数をざっと数えると?/今月、続けると決めたことができた日は何日? | 5つ星の欄、気温の欄、体重を書く例 | ミドリ、ツバメノート、NOLTY |
| 朝 | 30問 | 今日1つ選ぶこと、やらないこと、小さな目標 | 今日のうちに片づけたい小さな用事は?/今日の昼休みを何に使う? | 今日の目標を書く日記、今日をよくすることを考える問い | ミドリ、The Five Minute Journal |
| 夜 | 30問 | できごと、感想、よかったこととその理由 | 今日の帰り道で見つけた小さな発見は?/今日だれかの役に立てたことは? | できごとと感想を書く日記、よかったことを3つとその理由を書く練習 | ミドリ、Greater Good in Action |
| 合計 | 365問 | — | — | 日付で1問が決まる、365問・5年分の質問日記の形式 | Penguin Random House(Q&A a Day) |
時間・場所・感覚・人・数字のお題
ここからは、お題365の中身を切り口ごとに見ていきます。
時間・場所・感覚・人・数字の5つは、日記帳や手帳の記入欄、大学や版元が挙げる質問の例に、それぞれ実例がある切り口です。
ただ、この5つを1組にして示したメーカーや研究は今回の調べでは見当たらず、1組にまとめたのはこの記事の整理です。
各切り口では、手がかりにした一次情報の実例を出典つきで紹介してから、当方で作ったお題を並べます。
本文に載せるのは、時間・場所・感覚・人が4問ずつ、数字が8問の例で、365問の全体の組み立ては、前の章の内訳の表と、後半の割り当て方の表で示しています。
なお、この5つは文章をどう組み立てるかの型ではありません。
今日のどこを思い出すかを決める入口として使ってください。
1つの切り口の中から答えやすそうなものを1つ選べば、その日のお題としては足ります。
時間と場所のお題

時間の切り口の手がかりは、日記帳や手帳の記入欄です。
ミドリの『おはよう日記』には「・起床時間や睡眠時間を記入できる欄付き」という特徴があります。
コクヨのジブン手帳の週間ページにも、「(24時間軸/土日も同じサイズ/ToDo/天気/月齢/日の出・日の入り/食事記入/1日の感想)」という項目が並んでいます。
時間のお題の例は、次の4問です。
今朝、目が覚めて最初にしたことは?
今日いちばん時間を使ったことは?
今日、時間があっという間に過ぎたのはどの時間帯?
1年前の今ごろ、休みの日は何をして過ごしていた?
場所の切り口では、ツバメノートがライフログ用のノートの説明に次の一文を載せています。
「左ページは無地(日付・天気・気温・場所記入欄付き)。」
ライフログとは、つまり毎日の行動やできごとを記録として残していくことです。
大学の実践ページ(Three Good Things)も、よかったできごとを書くときは『どこにいたか、何をしたか・言ったか』まで具体的に書くよう求めています。
Q&A a Dayの版元が挙げる質問の例には、『明日どこへでも行けるならどこへ行くか』のように、時間と場所をまたぐ問いもあります。
場所のお題の例は、次の4問です。
今日いちばん長くいた場所はどこ?
今日初めて入った店や、久しぶりに行った場所は?
今日いた場所で、いちばん落ち着けたのはどこ?その理由は?
いま座っている場所から見えるもので、ふだん気にしていないものは?
感覚と人のお題
感覚の切り口では、Q&A a Dayの版元が挙げる質問の例に、『いま何のにおいがするか』を尋ねるものがあります。
同じ大学の実践ページにある『3つの面白いこと』(Three Funny Things)は、その日に聞いた・見た・した・経験した面白いことを3つ書き出す練習です。
よかったできごとを書く練習(Three Good Things)でも、『そのときどう感じたか、あとでどう感じたか』まで書くよう求めています。
感覚のお題の例は、次の4問です。
今日聞こえた音で覚えているものは?
今日口にしたものでいちばん味を覚えているのは?
今日さわったもので、手ざわりが印象に残ったものは?
今日目に入った色で、いちばん覚えている色と、それは何の色だった?
人の切り口では、大学の実践ページが感謝を書き出す練習(Gratitude Journal)のこつとして『物より人に目を向ける』ことを挙げています。
「具体的な出来事や、誰に対してどのように感謝しているのかを詳しく記述する書き方です。」(マルマンの感謝日記の説明)
よかったできごとの練習でも、ほかの人が関わっていたら、その人が何をしたか・言ったかまで書くよう求めています。
人のお題の例は、次の4問です。
今日だれかに言われて残っている言葉は?
今日ありがとうを言いそびれた相手は誰で、何に対して?
今日だれかがしてくれたことで、助かったことは?
最近会っていない人で、ふと思い出したのは誰?何がきっかけだった?
人のお題の答えは、人に見せない前提で書いてかまいません。
数字のお題
数字の切り口では、Q&A a Dayの版元が『1から10で言うと、いまどれくらい幸せか』という質問を例に挙げています。
ミドリの『おいしい日記』には「・味や感想を直感的に表すことができる5つ星欄付き」という特徴があり、先ほどのツバメノートには気温の欄もありました。
NOLTYの手帳活用のページでは、年間のページに体重を書いていく使い方も紹介されています。
数字で答えるお題は1行で終わりやすく、あとで並べて見比べやすい、というのがこの記事での整理です。
数字のお題の例は、次の8問です。
今日の気分を10点満点で言うと何点?その点にした決め手は?
今日の満足度を星5つで表すと、その理由は?
今日の予定のうち、終わったのは何割くらい?
今日言葉を交わした人は何人?いちばん長く話したのは誰?
今日の支払いでいちばん大きかった金額と、その使い道は?
今日の天気や気温で、覚えている数字は?
今日いちばん長く使ったアプリと、そのおおよその時間は?
今朝の体の軽さを5段階で言うと、いくつ?
体重や体調の数字は記録として書くだけにとどめ、健康への効果を約束するものではありません。
朝のお題と夜のお題
お題365のうち60問は、書く時間帯に合わせた朝と夜の問いです。
ミドリには、朝に書く『おはよう日記』、夜に書く『おやすみ日記』、1日の終わりをよかったことで締めくくる『しあわせ日記』、好きなときに書く『きまぐれ日記』があります。
バレットジャーナル、つまり箇条書きを中心にしたノートの書き方を考えたライダー・キャロルも、朝と夜にノートを見直す時間をとるよう勧めています。
この記事では、朝のお題を今日どうするかを1つ選ぶ問いに、夜のお題をできごと・感想・よかったことを並べる問いにしました。
これはメーカーの日記に多い組み合わせで、これが正しいという組み合わせではありません。
夜に明日の目標を書く型や、朝に昨日を振り返る型もあるので、この章の最後にまとめます。
朝と夜のどちらに書くのがよいか、1回に何分書くかは、この記事では決めません。
朝は今日どうするかを1つ選ぶお題

ミドリの『おはよう日記』の商品ページは、この日記を次のように説明しています。
「朝活や朝の時間を大切にしたい方におすすめの、一日の始まりに今日の目標を書く日記です。」
「どんな一日を過ごしたいか、今日やるべきことなどをまとめることができます。」
プレスリリースでも、「『おはよう日記』 ─1日の始まりに今日の目標を書く日記─」という見出しで紹介されています(出典:デザインフィル「『おはよう日記』『おいしい日記』新発売」)。
The Five Minute Journal、つまり朝と夜に決まった問いへ短く答えていくジャーナルでも、朝の問いの1つは『今日をよい日にするものは何か』を考える問いです。
バレットジャーナルの考案者も、公式ブログで朝の振り返りを『その日に向けて気持ちを整えるもの』と説明しています。
「実行しやすくて無理なくできそうなことから始めるのがポイントです。」(厚生労働省の若者向けセルフケアの説明)
これは書くことではなく目標の立て方の説明ですが、朝のお題も、今日のうちに終わりが見える小さな選択を尋ねる形にしました。
朝のお題の例は、次の6問です。
今日1つだけ終わらせるなら何?
今日やらないと決めることは?
今日の小さな目標を1つ、夜にできたかどうかわかる形で書くと?
今日の予定の中で、いちばん気が重いものを少し軽くする工夫は?
今日、だれか1人に連絡するなら誰に、何を伝える?
今日いちばん大事にしたい時間帯と、その時間にすることは?
夜はできごと・感想・よかったことを並べるお題
ミドリの『おやすみ日記』の商品ページには、次の説明があります。
「一日の終わりに、今日の出来事、感じたことを簡単にまとめて書ける日記。」
「その日の「できごと」を書く欄と、感じたことを自由に書く「感想」の欄が、1日の中で分かれています。」
「今日一日のことを振り返りながら書いた後、最後の行には今日の良かったことを何か思い出してひとこと書きましょう。」(ミドリ『しあわせ日記』)
The Five Minute Journalの販売元は、夜の問いを『大きなことも小さなことも含めて、その日の特別な瞬間を棚卸しする時間』と説明しています。
バレットジャーナルの考案者も、寝る前にノートを開いて1日を見直すよう勧めています。
大学の実践ページにある『3つのよいこと』は、その日うまくいったことを3つとその理由を書く練習で、習慣にするために寝る前に書く人もいると紹介しています(出典:Greater Good in Action「Three Good Things」)。
この練習のもとになった研究(Seligmanほか・2005年)では、『1週間、毎晩、その日にうまくいったことを3つとその原因を書く』課題が出されていました。
同じサイトの『3つの面白いこと』の練習も、寝る前に書くことを勧めています。
夜のお題の例は、次の6問です。
今日よかったことを1つ挙げると、なぜそうなった?
今日いちばん笑ったのはどんな場面?
今日のできごとを3つ、短い言葉で並べると?
今日、思っていたよりうまくいったことは?
今日いちばん気持ちが動いたのはどの場面で、どう感じた?
今日の自分に一言かけるとしたら?
夜に明日を書く型・朝に昨日を振り返る型もある
高橋書店のコラムで紹介されている3行日記、つまり1日を3行ほどにまとめる日記は、寝る前に、よくなかったこと・よかったこと・明日の目標を一言ずつ書く型です。
「一日のなかで「最もよかったこと」「よくなかったこと」「明日の目標」の3点をまとめます。」(マルマンの3行日記の説明)
寝る前に明日のことを書く型には、睡眠の実験もあります。
健康な18〜30歳の57人が、睡眠検査室、つまり眠っている間の状態を機器で記録する部屋で1晩過ごす前に、5分間の書く課題に取り組みました。
to-doリスト、つまりこれからやることの一覧として明日以降のやることを具体的に書いた群は、済んだことを書いた群より早く寝つきました。
ただし参加者は、睡眠障害の自己申告歴がある人を事前に除いて選ばれた人たちで、日常の環境でも同じになるかは今後確かめる必要がある、と論文自身が書いています(Journal of Experimental Psychology: General 147巻1号・2018年)。
1晩・57人で2種類のリストを比べた結果なので、寝る前の日記全般に当てはまる話ではありません。
反対に、朝に昨日を振り返る型もあります。
「昨日の活動を振り返りながら、新しい1日をどう過ごすか、今日の自分と向き合いながらクリエイティブに計画を立てることが可能です。」(ミドリ『おはよう日記』のプレスリリース)
「最後の2行はチェックボックスが足りないときの予備としてや、その日の振り返りをまとめる欄として使えます。」(同じ日記の商品ページ)
朝に何でも書く型としては、モーニングページ、つまり朝に手書きで何でも3ページ書く方法が、考案者のジュリア・キャメロンの公式サイトで紹介されています。
下の表は、ここまでの型を組み合わせの例として並べたものです。
→ 横にスクロールできます
| 型 | 朝に書くこと | 夜に書くこと | 出典 |
|---|---|---|---|
| ミドリ『おはよう日記』 | 今日の目標、今日やるべきこと(最後の2行は振り返りにも使える) | — | ミドリ(デザインフィル) |
| ミドリ『おやすみ日記』 | — | できごとと感想を欄を分けて書く | ミドリ |
| ミドリ『しあわせ日記』 | — | 1日を振り返り、最後の行によかったことを書く | ミドリ |
| The Five Minute Journal | 今日をよい日にするものを考える問いなど | その日の特別な瞬間の棚卸し | Intelligent Change |
| バレットジャーナル考案者 | その日に向けて気持ちを整える振り返り | 寝る前に1日を見直す | Bullet Journal公式ブログ |
| 高橋書店の3行日記 | — | 寝る前に、よくなかったこと・よかったこと・明日の目標を一言ずつ | 高橋書店 |
| マルマンの3行日記 | 時間帯の指定なし:1日の最もよかったこと・よくなかったこと・明日の目標の3点をまとめる | マルマン | |
| モーニングページ | 手書きで何でも3ページ | — | ジュリア・キャメロン公式サイト |
時間帯と書く中身の組み合わせは、一通りではありません。
夜に明日の目標を書く3行日記、朝に昨日を振り返る日記の使い方、朝に何でも書くモーニングページのような型もあります。
この記事の朝と夜のお題は、自分が書く時間帯に合わせて入れ替えてかまいません。
夜のお題を書き込む1冊を用意するなら、1日1ページのA6判の日記帳の一例として、ダイゴーの「夜とカフェオレと日記帳」を載せておきます。
365問を毎日に割り当てる3つの方法
お題が365問あっても、毎回すべてを眺める必要はありません。
今回調べたお題つきの日記やアプリでも、その日に目にする問いは少なく抑えられていました。
Q&A a Dayは日付で1問が決まり、日記アプリのDay Oneは毎日新しいお題が1つ出ます。
The Five Minute Journalの販売元も、数百の問いを出したうえで、最終的に5つの問いに絞ったと書いています。
この記事では、切り口を先に決めて候補を数問に絞る方法、日付や曜日で決めておく方法、サイコロや乱数で決める方法の3つを紹介します。
お題の数と書きやすさの関係は、どちらの向きにも言い切れません。
次の節で紹介するように、選択肢の数を調べた研究には、向きの違う結果が並んでいるからです。
どの方法も、365問のうち今日見る分を先に減らしておくためのものです。
切り口を先に決めて、候補を数問に絞る

今日見る切り口を先に決める方法の前に、選択肢の数についての研究を2つ紹介します。
1つは、スタンフォード大学で社会心理学の入門授業をとっていた197人を対象にした実験です。
加点つきの2ページのレポートの課題で、お題の候補を6個にした側と30個にした側に分けました。
その結果、6個の側は70人のうち74%がレポートを出し、30個の側は60%でした。
書かれたレポートの質も、6個の側のほうが高かったと報告されています。
ただしこれは日記の実験ではなく、授業で映画を見たあとの課題レポートでの結果です(Journal of Personality and Social Psychology 79巻6号・2000年)。
もう1つは、50の実験・63の条件をまとめたメタ分析、つまり複数の研究の結果を集めて全体の傾向を調べる研究です(Journal of Consumer Research 37巻・2010年)。
こちらでは、選択肢が多いことの効果は平均するとほぼゼロで、研究ごとのばらつきは大きいという結果でした。
2つを並べると、選択肢が多すぎると選べない、とは一般には言えないことになります。
そのうえで、お題を前に迷ってしまうなら、先に切り口を1つ決めて、その中の数問だけを見るのがこの記事の提案です。
今日のお題を見る前に、次の3つを決めておきましょう。
1つ目は、時間・場所・感覚・人・数字・朝・夜のうち、どの切り口を見るかです。
2つ目は、切り口・日付・曜日・サイコロのうち、どの割り当て方を使うかです。
3つ目は、単語だけで答えるか、1〜3行の文で答えるかです。
どの問いにするか迷う日は、選んだ切り口のいちばん上のお題にそのまま答えてしまうのも手です。
日付・曜日・サイコロで先に決めておく
2つ目と3つ目は、その日のお題を前もってルールで決めておく方法です。
日付で決める形は、日付のページの質問に答えていくQ&A a Dayと同じ考え方です。
この記事のお題365で日付を使うなら、日にちの1の位で切り口を決める方法が一例です。
1と6の日は時間、2と7の日は場所、3と8の日は感覚、4と9の日は人、5と0の日は数字、と決めておきます。
切り口が決まったら、その中でまだ答えていないお題に上から順に答えていけば、その日に見るお題は1問で済みます。
曜日で決めるなら、月曜から金曜に時間・場所・感覚・人・数字を1つずつ当て、土曜と日曜は朝か夜のお題にする、という分け方ができます。
サイコロを使うなら、1〜5の目を5つの切り口に当て、6が出たら前に答えたお題にもう一度答える、という決め方が一例です。
6の目は、同じお題に何度答えてもいいという、最初の章の考え方を使った決め方です。
サイコロの代わりに、スマートフォンの乱数、つまりでたらめな数を出す機能を使っても同じです。
どの割り振りも当方の設計の一例なので、自分で決め直してかまいません。
日記アプリのDay Oneは、毎日新しいお題が1つ出て、矢印が交差した形のボタンを押すと別のお題に替えられる(Shuffle)と公式ヘルプで説明しています。
ただし同じヘルプには、お題は英語で出ると書かれています。
お題の言語や出方はアプリごとに違うので、ジャーナリングアプリと日記アプリの違いや、無料で使える範囲を整理した記事も見比べてみてください。
4つの割り当て方をまとめると、次の表のようになります。
→ 横にスクロールできます
| 割り当て方 | 決め方(当方の設計) | その日に見る候補 | 一次情報での似た形式 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 切り口を先に決める | 気分や前の日の答えを見て、切り口を1つ選ぶ | 1つの切り口の数問 | 数百の候補から5つの問いに絞ったジャーナル | Intelligent Change(The Five Minute Journal) |
| 日付で決める | 日にちの1の位で切り口を決め、次の1問に答える | 1問 | 日付のページの質問に答え、1冊を終えたら最初に戻る日記 | Penguin Random House(Q&A a Day) |
| 曜日で決める | 月〜金に5つの切り口、土日は朝か夜のお題 | 1つの切り口の数問 | 該当なし | 当方の設計 |
| サイコロ・乱数で決める | 1〜5の目を切り口に当て、6は前に答えたお題に戻る | 1つの切り口の数問、または前に答えた1問 | 毎日1つ出るお題を、ボタンで別のお題に替えられるアプリ | Day One(公式ヘルプ) |
お題を使うときに気をつけること
最後に、お題を使うときに気をつけたいことを5つまとめます。
1つ目は、重い問いは選ばなくてよいということです。
「日記に書く内容は自由に選べるため、自分が不快な気分になったり落ち込んだりするようなテーマを選んで書く必要はありません。」(マルマン)
大学の実践ページ(Expressive Writing)も、いま扱えると感じるできごとを選び、深刻なつらい体験は起きてすぐには書かないよう注意しています。
書くことで、つらい気持ちが出てくる場合があることにも触れています。
この記事のお題365には、つらい出来事を深く掘る問いは入れていませんが、当たったお題がつらく感じたら飛ばしてかまいません。
2つ目は、書かない日があってよいということです。
「毎日書かなくても、好きなときに、好きなだけ書ける日記です。」(ミドリ『きまぐれ日記』)
「ある程度習慣化したほうがいいですが、毎日できなくても大丈夫。」(高橋書店)
「テンプレ化しておくと書かない日があっても目立ちませんし、続けやすいかなと思います。」(NOLTY)
お題は書こうと思った日に使うもので、空いた日を埋めるためのものではありません。
3つ目は、人に見せない前提で書いてよいということです。
「人に見せないことを前提に、自分の気持ちをありのままに書いていきましょう。」(厚生労働省)
厚生労働省は、文章が苦手な人に向けて次のようにも書いています。
「文章を書くのが苦手なら、イラストやマンガ、あるいは意味のない「落書き」や「書きなぐり」でも。」
人のお題の答えを家族に見られたくないときは、鍵付きの日記帳で守れる範囲と、保管場所の工夫をまとめた記事で確かめてみてください。
4つ目は、効果を約束するものではないということです。
大学の実践ページ(Three Good Things)は、この練習の研究について、参加者の多くが高校を出たあとの教育を受け、平均以上の収入がある白人のアメリカ人だったと書いています。
未来の自分を思い描いて書く練習(Best Possible Self)についても、文化や性格によって向き不向きがありうると書かれています。
感謝を書き出す研究の原著論文も、3つの研究を通じて差が出たのは『すべてではないが複数の指標』だったとしています(Journal of Personality and Social Psychology 84巻2号・2003年)。
研究の結果には対象や条件がついているので、お題に答えることの効果をこの記事が約束するものではありません。
日記そのものの種類やメリット・デメリットは、日記の種類と効果、メリットとデメリットをまとめて整理した記事で全体を見渡せます。
5つ目は、この記事のお題は当方で作ったものだということです。
市販のお題つき日記の質問は各商品の中身なので、ここには写していません。
お題に答えていてつらくなったら、そのお題は飛ばしてかまいませんし、その日は書くのをやめてもかまいません。
深刻なつらい体験は、起きてすぐには書かないようにしましょう。
日記やジャーナリングは治療の代わりにはならないので、つらさが続くときは医療機関や相談窓口を頼ってください。
日記とジャーナリングのお題に関するよくある質問(FAQ)
お題は365個も必要ですか?
1日1問で365問が並ぶ形式の日記は実際にありますが、その日に見る候補は絞ってかまいません。
The Five Minute Journalのように、毎日答える問いを5つに絞ったジャーナルもあります。
大学生にレポートのお題を6個か30個で配った実験では、6個の側のほうがレポートを出した人の割合が高くなりました。
一方で、50の実験をまとめたメタ分析では、選択肢の多さの効果は平均するとほぼゼロでした。
数の多い少ないで決まるとは言えないので、割り当て方で今日の分を減らしてから選んでください。
面白いお題はありますか?
大学の実践ページにある『3つの面白いこと』は、その日に聞いた・見た・した面白いことを書き出す練習です。
これを手がかりにしたお題を2つ挙げます。
今日見聞きした中で、だれかに話したくなるほどおかしかったことは?
今日の自分の行動で、思い返すと少し笑えるのはどれ?
アプリのランダムなお題でもいいですか?
使ってかまいません。
Day Oneでは毎日新しいお題が1つ出て、ボタンで別のお題に替えることもできます。
ただし、Day Oneのお題は英語で出ると公式ヘルプに書かれています。
書くことがない日も、お題を使って書いたほうがいいですか?
無理に書かなくてかまいません。
ミドリ・高橋書店・NOLTYも、書かない日があってもよいという前提で日記や手帳の使い方を紹介しています。
お題は、書こうと思った日の入口として使ってください。
つらい気持ちになるお題に当たったら、どうすればいいですか?
そのお題は飛ばしてかまいませんし、その日は書くのをやめてもかまいません。
マルマンも大学の実践ページも、つらいテーマや重い体験を無理に選ばなくてよいという立場です。
書くときは、人に見せない前提で書いてかまいません。
日記は治療の代わりにはならないので、つらさが続くときは医療機関や相談窓口を頼ってください。
まとめ|お題365は切り口と朝・夜で並べ、今日の候補を絞ってから選ぶ
この記事の要点をまとめます。
- 書く材料は小さなできごとでよく、どこを見るかを先に決めると書きやすくなる
- 時間・場所・感覚・人・数字の5つの切り口は、この記事での整理
- 朝は今日どうするか、夜はできごとやよかったことという組み合わせはメーカーの日記に多い型で、逆の型もある
- お題の数は多いほどよいとは言えないので、切り口・日付・曜日・サイコロで今日の候補を絞ってから選ぶ
- 書かない日があってよく、つらいお題は飛ばしてかまわない
- 研究の結果は条件つきで、お題に答えることの効果を約束するものではない
お題は自分で選び、つらくなったら飛ばしたり、書くのをやめたりしてかまいません。
日記は治療の代わりにはならないので、つらさが続くときは専門家を頼ってください。
日記帳やアプリの仕様は変わることがあるので、使う前に各社の公式ページで確かめてください。
今日のお題を1つ選んで、1行だけ書いてみるところから始めてみてくださいね。
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