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タイラバのフック自作|アシストラインの号数・長さと結び方、材料費の比較
タイラバのフックは自作できる?材料の選び方から結び方・段差の決め方まで解説
タイラバのフックを自作してみたいけれど、どのラインを使えばいいのか、長さはどれくらいにするのか、結び方はこれで合っているのか、迷うところが多いですよね。
既製品のフックユニットは手軽な反面、何度も交換していると費用がかさみますし、段差や本数を自分好みにしたい場面も出てきます。フックを自作できれば、PEの組糸やフロロ芯入りのアシストラインを選び分けたり、3本針にしたり、ビーズや接着剤で仕上げを変えたりと、細かい調整がしやすくなります。
この記事では、タイラバのフックを自作するときの材料と道具、フックのサイズの見方、アシストラインの号数と強さ、シーハンターのような組糸の使われ方、作り方と結び方の流れ、長さと段差の決め方までを、がまかつ・オーナーばり・シマノ・DAIWA・コニシの公式の情報をもとに整理しました。市販品との材料費の差も、メーカー希望本体価格から試算しています。
初めて作る方にも分かりやすいよう順番に並べたので、気になるところから読んでみてください。
- タイラバのフックを自作するときに必要な材料と道具
- フックのサイズ表記とアシストラインの号数・強さの見方
- 2本針・3本針のフックユニットの作り方と結び方の流れ
- 長さと段差の決め方と、市販品との材料費の違い
タイラバのフックを自作する前に知りたい材料と道具
タイラバのフックを自作するなら、最初に決めるのはどのフックを使うかと、どのアシストラインで結ぶかの2つです。シマノの解説では、タイラバはヘッド、スカート、ネクタイ、フックで構成されるとされています(オーナーばりはヘッド、フックユニット、ネクタイの3つのパーツと説明しています)。オーナーばりの解説でも「フックユニットは自作できますが、既製品もあります」とあり、自作は特別な裏技ではなく、選択肢の1つとして案内されています。この章では、自作に向いている人と向かない人、フックのサイズ表記の違い、アシストラインの種類と強さ、そろえる道具、そして市販品との材料費の差を順に見ていきます。表の数値は各メーカーの公式ページの値で、材料費はがまかつの公式の価格をもとにした記事の計算です。価格は各社の希望本体価格(がまかつは消費税を含まないと明記)なので、実際の売値は店によって違います。あくまで比べるための目安として読んでくださいね。
タイラバのフックを自作するメリットと向かない人

結論から言うと、タイラバのフックを自作するいちばんのメリットは、段差・本数・ラインの太さを自分で決められることです。費用を抑えられる点も大きいのですが、それ以上に状況に合わせて形を組み替えられる自由さが、自作の価値かなと思います。
理由は、糸付きの既製品は区分ごとの寸法で売られているからです。たとえば、がまかつの糸付きフック(スーパークイック)の両結びは、鈎間隔がショート5cm、ミディアム10cm、スタンダード20cmの3区分です。がまかつはスタンダードをチチワ結びで好みの寸法に調整できるとも案内していますが、区分の間の長さで最初から作りたい、上と下で針のサイズを変えたい、といった組み合わせは、自作なら材料を選ぶ段階から決められます。
もう1つの理由は、交換の頻度です。タイラバのフックは、根掛かりで失ったり、針先が鈍ったりすれば入れ替えることになります。交換のたびに既製品を買うより、フックとラインをまとめて買って自分で組むほうが、1組あたりの材料費は下がります(具体的な試算はこの章の最後で紹介します)。
一方で、自作が向かない人もいます。たとえば、次のような方です。
- 結び目の強さに自信が持てず、毎回不安を抱えたまま釣りをしたくない方
- 釣行の回数が少なく、フックをたくさん消費しない方
- 細かい作業が苦手で、船の上で結び直すのは避けたい方
こうした方は、まず既製品のフックユニットで釣りに慣れて、予備の分だけ自作から始めるのがおすすめです。どちらか一方に決める必要はなく、既製品と自作を併用するのも1つの方法ですよ。
よくある誤解が“自作のほうが必ず釣れる”という考え方です。フックの形や強さはメーカーが設計して作っているので、自作で変えられるのはどのフックを、どの長さで、何本付けるかという組み合わせの部分です。フックまわりで自分で決められるのは、その組み合わせと結びの確かさだと考えておくと、作るときに何を気にすればいいかがはっきりします。釣果そのものは、シマノの解説が「喰わせの決め手はネクタイだ」と書くように、ネクタイや巻く速度などにも左右されます。自作は、組み合わせを自分で選びたい方のための方法、と考えるとちょうどいいかもしれません。
タイラバ用フックの選び方とサイズ表記の違い

自作に使うフックは、エサ釣り用の針を流用するより、タイラバ(鯛ラバ)専用として売られているフックを選ぶのが基本です。そのうえで、メーカーごとにサイズの表し方が違う点に気をつけてください。
専用フックを選ぶ理由は、結びに強い作りと刺さり方の工夫があるからです。オーナーばりの「ジガーライトマダイ向う合わせ」の商品説明には、「組糸を結ぶ鯛ラバではスッポ抜けのリスクがつきまとっていました」と書かれていて、タタキ(耳)の面積を大きくすることで、組糸の結びがスッポ抜ける不安を解消したと案内されています。組糸を結ぶときは、結ぶ側の耳の形も選ぶ目安になる、というわけですね。
刺さり方の面では、オーナーばりの瀬戸内海の鯛ラバ解説が参考になります。マダイが反転したときの力でフッキングするので鋭く刺さる形が必須で、ロッドのパワーとの関係から、貫通に力が要る太軸より細軸のものが適すると説明されています。ただし、マダイが連発するときや大型が狙えるタイミングでは、手返しよく取り込むために太軸を使うのも方法だ、と添えられています。
次にサイズの表記です。DAIWAの初心者向けの解説では「ハリの大きさは号数で表記されていますが、種類が違うと大きさがかなり異なるので要注意です」とされています。タイラバ用フックでも、メーカーによって表し方そのものが違います。
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| フック(メーカー) | サイズの表し方 | メーカーが示す特徴 | バラの入数と希望本体価格 |
|---|---|---|---|
| 桜幻 カスタムフック スーパークイック(がまかつ) | 3S・SS・S・M の4サイズ(自重は3Sが58.7mg、Mが121.1mg) | 細軸、ストレートポイント、マイクロバーブ、ショートシャンク。3本・4本などのマルチフックにも最適とされる | 11〜14本で420円(徳用は36〜42本で1,200円) |
| 桜幻 G-HARD V2 カスタムフック パワープレイ(がまかつ) | 3S・SS・S・M・L・LL の6サイズ | 太軸設計で、懐の強度を重視したパワー系の鯛ラバフック | 8〜12本で600円(徳用は26〜38本で1,800円) |
| ジガーライトマダイ向う合わせ(オーナーばり) | 6〜13号(「号」表記) | タタキ(耳)を大きくして、組糸の結びがスッポ抜ける不安を解消したとされる。フッ素処理で貫通に優れるが、貫通後のバレも出やすいと注意書きがある | 各号550円(入数はページに記載なし) |
表を見ると分かるように、がまかつは3SからLLまでのアルファベット、オーナーばりは「号」で表しています。オーナーばりの説明では、号表記はルアー用フックの番手(#)表記より細かい刻みになると書かれています。メーカーをまたいだサイズの対応表は公式には出ていないので、がまかつのSがオーナーばりの何号に当たるか、といった置き換えはせず、メーカーごとのサイズの中で選ぶのが安全です。
迷ったら、オーナーばりの瀬戸内(明石〜淡路島)の解説で鯛ラバ専用フックとして例示されている8〜10号のように、メーカーが鯛ラバ向けに示しているサイズから始め、釣れ方を見て上下に動かすのが分かりやすいかなと思います。なお、フッ素処理のフックについては、オーナーばりが「ドラグ設定、やりとりともに慎重におねがいします」と書いている点も覚えておいてください。
この記事の試算で使ったがまかつのスーパークイックは、徳用のパッケージも出ています。入数やサイズの並び、価格は購入前に各ショップで確かめてくださいね。
アシストラインはPE組糸かフロロ芯入りか
アシストライン(フックを結ぶ糸)は、タイラバ用として売られている専用品を使うのがいちばん確実です。代表的なのは、PEなどを編んだ組糸タイプと、組糸の芯にフロロカーボンを入れたコシのあるタイプの2つです。
がまかつの「桜幻 カスタムフックリーダー」は「鯛ラバフック専用ライン!」とうたわれていて、結節強度と耐摩耗性に優れた特殊高強度PEラインに、ポリエステルラインを編み込んだ作りだと説明されています。しなやかさと、適度な復元力のある張りを両立させるためだそうです。
オーナーばりの「PEアシスト鯛ラバライン」は、芯にフロロカーボンを入れたタイプです。商品説明では、従来品では鈎が暴れ過ぎてリーダー、カブラ、ネクタイに絡むことがあったため、それを解消するために芯にフロロを内蔵したとあります。適度なコシでへたりにくく、絡まず、ネクタイに同調させられること、フロロ芯の効果で結びのゆるみも解消されることが特徴として挙げられています。
2つの製品の号数と強さを並べると、次のようになります。
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| 製品(メーカー) | つくり | 号数・強度の表示 | 長さと希望本体価格 |
|---|---|---|---|
| 桜幻 カスタムフックリーダー(がまかつ) | 特殊高強度PEにポリエステルラインを編み込んだ組糸 | 4号=37lb/6号=55lb/8号=72lb | 5m 600円/徳用15m 1,600円 |
| PEアシスト鯛ラバライン(オーナーばり) | 芯にフロロカーボンを内蔵(中芯フロロは1号・1.5号・2号) | 35lb/50lb/75lb の3種 | 5m 600円 |
どちらを選ぶかは、ネクタイとの絡みをどれくらい気にするかで考えると分かりやすいかなと思います(ここは記事の整理です)。オーナーばりの説明どおり、コシのあるフロロ芯入りは絡みにくさを重視した作りなので、絡みに悩んでいる方は試す価値があります。しなやかな組糸は、がまかつの説明にある「しなやかさ」を生かして、針の動きを妨げたくないときに向いていると考えられます(ここは記事の整理で、メーカーの使い分けの案内ではありません)。
シーハンターのような、タイラバ専用として売られていないラインを使う方法もあります。実際、がまかつのパワープレイの糸付き製品は「糸付はシーハンター8号を使用し、両結び状態です」と公式ページに書かれています。ただ、シーハンターはがまかつのカスタムフックリーダー(鯛ラバフック専用ライン)とは別の製品です。初めて自作するなら、号数ごとの強さとおすすめの組み合わせがメーカーから示されている専用ラインから入ると、選ぶときに迷いにくいかなと思います。
号数の選び方は、がまかつがスーパークイックの製品ページに「フックセットを作成する際のおすすめライン号数」として図で示しています。しなやかさを求めるなら桜幻カスタムフックリーダーの4〜6号、張りや強度を求めるなら6〜8号がおすすめ、という分け方です。同じ図にはフックの軸の太さ(線径)も載っていて、細軸のスーパークイックと太軸のパワープレイでは、同じサイズでも太さがこれだけ違います。
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| サイズ | スーパークイックの線径 | パワープレイの線径 |
|---|---|---|
| 3S | 0.68mm | 0.92mm |
| SS | 0.76mm | 0.99mm |
| S | 0.81mm | 1.07mm |
| M | 0.86mm | 1.16mm |
| L | —(設定なし) | 1.26mm |
| LL | —(設定なし) | 1.36mm |
実際、がまかつの糸付きのスーパークイックは、3S・SSに4号、S・Mに6号のカスタムフックリーダーを組み合わせています。細い針には細めのライン、太い針には太めのライン、と合わせて考えると選びやすいですね。
あわせて、メインラインやリーダーとの釣り合いも見ておくと安心です(ここは記事の整理です)。オーナーばりの瀬戸内海の解説では、メインラインがPE0.6〜0.8号、リーダーがフロロカーボン3〜4号(12〜16lb)とされています。上の表のアシストラインは最も細い号でも35〜37lbなので、リーダーより強い糸でフックを結ぶ組み合わせになっています。フック側の糸がリーダーより先に切れにくい作りになっていると言えますね(強さの数字は各社の表示で、結び方によって実際の強さは下がります)。
アシストラインを専用品から試すなら、次の2つが選びやすいかなと思います。号数(強さ)と長さ、価格は購入前に各ショップで確認してください。
自作に使う道具とビーズ・接着剤などの小物
タイラバのフックの自作に要る道具は、そこまで多くありません。フックとアシストラインのほかに、ハサミ、針を扱うためのプライヤー、そして仕上げや固定に使う小物があれば始められます。
そろえておきたいものを、用途ごとにまとめます。
- フック(タイラバ専用のもの)
- アシストライン(タイラバ用の組糸やフロロ芯入り)
- ハサミまたはラインカット用のプライヤー
- 結び目の補強に使う瞬間接着剤(使うかどうかは好みで選ぶ)
- ビーズやネクタイ固定用のストッパー(必要な場合)
ハサミとプライヤーは、オーナーばりの解説で、釣りに持っていく「タックル以外に必要なもの」として「ハサミまたはラインカット用プライヤー」「先の長いプライヤー(ハリはずし用)」が挙げられています。釣り場で使う道具なので、自作のときも同じものを使えば道具を増やさずに済みますよ。
ネクタイをアシストラインに付けるときは、オーナーばりの「チェンジストッパー」のような固定用のパーツが使えます。オーナーばりの解説では、使い方として、アシストラインの輪の上の方にチェンジストッパーを付け、輪の中にネクタイを通し、チェンジストッパーを下へずらして、ネクタイごと輪の下端(ビーズを装着していればビーズ)に押し付けて固定する、という手順が紹介されています。ビーズは必須ではなく、付けるかどうかは仕上げの好みで選ぶ部品だと分かりますね。
結び目を瞬間接着剤で補強する人もいます(メーカーの手順にある工程ではありません)。使うなら気をつけたいのが、指への付着です。
瞬間接着剤が指に付いたときは、無理にはがさないでください。コニシの家庭用製品の案内では、指同士がくっついた場合は40℃くらいのお湯に指を入れ、もむようにしてゆっくりはがすよう書かれています。指に残った分は新陳代謝により2〜3日で自然に取れるとされています。目に入ったときは、こすらずにすぐ水でよく洗い、医療機関を受診してください。大量に付いた場合も無理にはがさず、製品の表示を確かめたうえで、医療機関や販売元の相談窓口に相談してください。
また、作業はフックの針先が自分に向かない向きで行い、使わない針はケースに戻しながら進めると安心です。小さな針でも刺さると痛いので、明るい場所で、急がずに作業してくださいね。
ネクタイの付け替えを手早くしたい方は、オーナーばりのチェンジストッパーも候補になります。色の種類や価格は購入前に各ショップで確認してください。
自作と市販フックユニットの材料費を比べる

この記事の仮定で材料費を比べると、自作は市販の糸付きフックのおよそ半分前後に収まる計算になります。ここでは、がまかつの公式ページの希望本体価格(税抜)を使って、同じメーカーのフックとラインで自作した場合と、糸付きの既製品を買った場合を比べてみます。
まず、材料1つあたりの値段を出しておきます。
- スーパークイック Sサイズのバラ:12本で420円なので、1本あたり35円
- スーパークイック Sサイズの徳用:38本で1,200円なので、1本あたり約31.6円
- カスタムフックリーダー:5mで600円なので1cmあたり1.2円、徳用15mは1,600円なので1cmあたり約1.07円
次に、1組に使うラインの長さを決めます。ここは記事の試算のための仮定で、メーカーの値ではありません。結び代も含めて、2本針で30cm、3本針で40cm使うとして計算しました。長く作るほどライン代は増えるので、スタンダードの20cmのような長めのフックを作るなら、この表より少し高くなります。
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| 比べるもの | 計算 | 1組あたりの材料費(税抜) |
|---|---|---|
| 糸付 両結び(2本針・2組で420円) | 420円÷2組 | 210円 |
| 自作の2本針(バラ+5m巻き) | 35円×2本+1.2円×30cm | 106円 |
| 自作の2本針(徳用+徳用15m) | (1,200円÷38本)×2本+(1,600円÷1,500cm)×30cm | 約95円 |
| 糸付 3本鈎(2組で620円) | 620円÷2組 | 310円 |
| 自作の3本針(バラ+5m巻き) | 35円×3本+1.2円×40cm | 153円 |
| 自作の3本針(徳用+徳用15m) | (1,200円÷38本)×3本+(1,600円÷1,500cm)×40cm | 約137円 |
この試算では、2本針も3本針も、自作の材料費は糸付きの既製品のおよそ半分前後になりました。ただし、この数字には瞬間接着剤やビーズ、道具の代金は入っていません。慣れないうちは結び直しでラインを余分に使うこともあるので、実際の差はもう少し縮むと考えておくと現実的です。
なお、糸付きの既製品は、メーカーが段差と結びを仕上げた状態で届くのが強みです。たとえば、がまかつの糸付 両結びは、3S・SSには4号、S・Mには6号のカスタムフックリーダーが使われていて、針のサイズに合わせてラインの太さまで決められています。費用だけで判断せず、結びに自信がつくまでは既製品、慣れたら自作、と段階的に切り替えるのも1つの考え方ですね。
試算の価格は希望本体価格なので、実際の売値や送料で差は変わります。買う前に、自分が使うサイズの入数を店頭や通販のページで確かめておくと、1本あたりの値段を出しやすいですよ。
タイラバのフック自作の手順と長さ・本数の決め方
ここからは、タイラバのフックを自作する具体的な手順と、長さ・段差・本数の決め方を見ていきます。手順の基本は針にアシストラインを結ぶ、輪を作ってヘッドの部品に取り付ける、点検する、の3段階です。結び方そのものは、DAIWAの入門ページで「最初に覚えるのは糸の結び方」として紹介されている外掛け結び(一般のハリ向けの手順)が土台になります。長さと段差は、がまかつの糸付き製品の寸法(ショート5cm、ミディアム10cm、スタンダード20cmなど)が、メーカーがどんな使い方を想定しているかを知る手がかりになります。本数は、オーナーばりの瀬戸内(明石〜淡路島)の解説が2〜3本鈎とし、近年は3本鈎が主流だと案内しています。がまかつは2021年のカタログのコラムで通常は2本で十分としたうえで4本仕様を提案し、現行の製品ページでは3本・4本の糸付きも出しています。この章の後半では、ヘッドやネクタイへの付け方、作ったフックの点検と交換の目安までをまとめます。手順の数値はメーカーの案内の値で、海域や船によって合う仕掛けは変わるので、最終的には乗る船の船長や釣具店の案内に合わせてください。
2本針フックユニットの基本の作り方
2本針のフックユニットは、1本のアシストラインの両端に針を結び、真ん中を輪にしてヘッド側の部品に掛ける「両結び」の形が基本です。がまかつの糸付き製品もこの両結びの状態で売られていて、自作でも同じ形を目指すと分かりやすいですよ。
針への結び方は、DAIWAの初心者向けの解説にある外掛け結びの流れを土台にします。これは一般のハリの結び方として紹介されている手順で、組糸のアシストライン専用の手順ではありません。組糸で結ぶときのコツは、使うラインやフックのメーカーの案内(オーナーばりはジガーライトマダイの商品ページで結びの自作動画を案内しています)もあわせて確かめてください。手順は次のとおりです。
- ハリの軸(真っ直ぐな部分)に沿って糸を添わせて一緒に押さえ、輪を作る
- ハリの軸と糸の両方を同時に、重ならないように5回巻き付ける
- 巻き付けたところがほどけないように押さえ、糸の先端を輪の中に通す
- メインの糸を少しずつ引いて軽く締めていく
- 両方の糸を持って、ゆっくりと締め込む
- 親指をハリの耳の部分に当てながら締めていき完成
DAIWAの解説では、締め込むときに摩擦熱で強度が低下しないよう、ツバで濡らし、糸が軸の内側に来るようにしてゆっくり締め込むことが注意として書かれています。オーナーばりが組糸の結びのスッポ抜けに触れているように、組糸で結ぶときほど締め込みを丁寧にしておきたいところです。
2本針にするときの流れは、次のようにまとめられます。
- アシストラインを、作りたい長さより少し長めに切る
- 片方の端に1本目の針を外掛け結びで結ぶ
- 2本目の針を、もう片方の端に同じ結び方で結ぶ
- ラインを二つ折りにして、真ん中を輪にする
- 2本の針の位置をずらして段差を付ける
結び目の余り糸を切ったあと、補強として結び目に瞬間接着剤を少量しみ込ませる方法もあります。これはメーカーの手順書にある工程ではなく、補強として行う人もいる方法です。塗りすぎると結び目の外まで固まり、ラインの付け根が硬くなるので、少量にとどめるのがコツかなと思います。
締め込むときは、DAIWAの手順のとおり糸が軸の内側に来ているかを見てください。結び終えたら、針をプライヤーなどで挟んで持ち、ラインをじわっと引いて、結び目がずれないかを確かめてから次の工程へ進むと安心です(針先は自分に向けないでください)。
フックの長さと段差の決め方
フックの長さと段差は、ヘッド(シンカー)にどれだけ近づけたいかと、後から調整したいかどうかで決めると迷いにくいです。がまかつの糸付き製品の寸法が、その考え方をよく表しています。
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| がまかつの糸付き製品の区分 | 鈎間隔 | メーカーの説明(要点) |
|---|---|---|
| スーパークイック ショート | 5cm | カスタムスイベルに直接結び、シンカーとの距離を縮めたコンパクトなセッティングに対応 |
| スーパークイック ミディアム | 10cm | スイベルに直接結ぶほか、チチワ結びで交換できるセッティングや各種スライドパーツにも対応 |
| スーパークイック スタンダード | 20cm | 各種スライドパーツに対応し、段差セッティングの調整もしやすい。チチワ結びで好みのバランス・寸法に調整 |
| パワープレイ ショート | 4cm | シンカーとの距離を縮めたいセッティング向け |
| パワープレイ ミディアム | 8cm(同じページの紹介文には10cmとの記載もある) | 段差セッティングやスライドパーツにも対応 |
| パワープレイ スタンダード | 20cm | 各種のスライドパーツに対応し、段差セッティングの調整もしやすい |
この表から読み取れるのは、短いほどヘッドに近いコンパクトな形になり、長いほど段差の調整やスライドパーツへの対応がしやすくなる、という関係です。自作で迷ったら、まずはミディアムの10cm前後を基準に作り(記事の提案です)、ヘッドに近づけたいなら短く、段差を細かく変えたいなら長く、と1本ずつ振ってみると違いがつかみやすいですよ。
なお、パワープレイのミディアムは、同じ公式ページの中で「8cm」と「10cm」の2通りの書き方があります。どちらかを決めつけず、買うときは商品のパッケージの表示を確かめてください。
長くするときに気をつけたいのが、絡みです。オーナーばりのPEアシスト鯛ラバラインの説明にもあったとおり、鈎が暴れ過ぎるとリーダー、カブラ、ネクタイに絡むことがあります。長めに作るほど針が動ける範囲は広がると考えられるので(記事の整理です)、絡みが増えたと感じたら少し短くするか、コシのあるフロロ芯入りのラインに替えて様子を見る、という順で試してみてください。
段差は、2本の針の位置をずらす長さのことです。がまかつのショートとミディアムの使用例では、ループをスイベルの穴に通すときに「上下の鈎に段差をつけておきます」とあり、ループを一度ひねることで「ハリスの上下の段差がしっかりと固定されます」と説明されています。自作のフックをカスタムスイベルに付けるときも、同じように輪をひねって固定すれば、段差を調整しやすくなると考えられます。
3本針・4本針にするときの考え方
3本針や4本針は、触れたマダイを拾う確率を上げたいときの選択肢です。ただ、本数を増やすほど良いというわけではなく、メーカーによっても考え方が少し違います。
オーナーばりの瀬戸内海の解説では、フックは2〜3本鈎とし、近年は3本鈎が主流だとされています。一方、がまかつの2021年のカタログに載ったコラムでは、2本でもほぼ100%サポートフッキングが入るので通常はこれで十分としたうえで、等寸2本の段差で仕上げた4本仕様を試してほしい、と提案しています。ただ、がまかつも現行の製品ページでは「マルチフック化が進む鯛ラバフックセッティングに対応した3フックシステム」として3本鈎を出しています。資料の時点や海域によって案内の重みが違う、と受け止めておくのがよさそうです。
本数を増やすときは、軽い細軸のフックを選ぶのがポイントです。がまかつのスーパークイックは「細軸軽量フックで、3本、4本などマルチフックシステムにも最適です」とされ、Sサイズの自重は99.1mgと公式ページに載っています。重い針を何本も付けると、ネクタイの動きに影響しやすくなるためです。
3本針は、2本針より結ぶ箇所が増えます。オーナーばりは鯛ラバ解説でフックユニットの作り方を動画で案内しているので、初めて作るときはメーカーの手順を見ながら進めるのがおすすめです。また、がまかつの糸付き3本鈎の仕様表には、サイズごとに「A寸」「B寸」という2つの寸法(Sサイズで20mmと33mm)が載っていて、3本の位置を細かく決めていることが分かります。寸法が何を指すかは製品の図で確かめる必要がありますが、自作でも3本の位置を毎回そろえるように意識するだけで、仕上がりのばらつきが減ります。
ロングループにする方法もあります。がまかつのロングループ版は、高活性時でシンカーまで丸飲みされるような状況でも、ロングループが歯でのラインブレイクを軽減する、と説明されています。マダイが深く食い込む日が続くなら、ヘッド側の輪を長めに取る形を試してみてもいいかもしれません。
本数の目安は、2本針で慣れてから3本針、という順番がおすすめです。本数が増えるほど結ぶ回数が増え、結び目の点検も手間になります。オーナーばりの解説にあるとおり、ショートバイトが続くならハリを軽くしたり小さくしたりする方法もあるので、本数だけに頼らず、サイズと重さもあわせて見直してみてください。
ヘッドとネクタイへの取り付け方

作ったフックユニットは、ヘッド側の部品(スイベルやスライドパーツ)に輪を掛けて取り付けます。取り付け方は、使うタイラバのヘッドや部品の種類で変わるので、ここではがまかつのカスタムスイベルを使う場合の例を紹介します。
がまかつのショート・ミディアムの使用例(桜幻カスタムスイベルに糸付きのフックを付ける場合)では、次の順番で取り付けると説明されています。
- ループを作り、スイベルの穴に通す(このとき上下の鈎に段差をつけておく)
- 穴に通したループをスイベル本体にかぶせる
- 本体にかぶせたループをひねる
- ひねったループをもう一度スイベル本体にかぶせる
- 好みの段差に調整したあと締め付けて固定する
スタンダードのような長めのタイプは、図のように結んでからネクタイなどを巻き付け、最後にオモリをセットして完成、という流れが示されています。
リーダーとタイラバを結ぶ部分では、シマノの初心者向けの解説が参考になります。リーダーとタイラバの結び方は3回巻きのユニノットで、「アシストフックの繊維を結び目に巻き込むと滑って抜けやすくなるので注意」とされています。余り糸は3〜5ミリ残してカットすると抜けにくくなる、とも書かれています。自作のフックを使うときも、リーダーを結ぶときにアシストラインの繊維を巻き込んでいないか、結んだあとに目で確かめるクセを付けておくと安心ですね。
ネクタイの付け方は、先ほど紹介したオーナーばりのチェンジストッパーの手順のように、アシストラインの輪にネクタイを通して固定する方法があります。リーダーを切らずにネクタイを交換できる部品は、オーナーばりのチェンジストッパーのほか、シマノのタイガーバクバクやフラットバクバクに搭載されている「スルスルパーツ」のように、ヘッド側に付いているものもあります。自作のフックを使う場合も、こうした部品と組み合わせれば、ネクタイの付け替えがしやすくなります。
リーダーの太さや長さの選び方は、PEラインに合わせたリーダーの太さ・長さ・素材の目安でくわしくまとめています。フックユニットだけでなく、その上のリーダーまで見直すと仕掛け全体の釣り合いが取りやすくなります。
自作フックの点検と交換の目安
自作したフックは、釣りの前と、魚を掛けたあと・根掛かりを外したあとに点検するのが基本です。既製品と違ってメーカーの検査を通っていないので、結び目の状態は自分で確かめるしかありません。
点検のときに見るところは、次の4つです。
- 結び目がずれていないか、ほつれていないか
- アシストラインの表面がけば立っていないか
- 針先が鈍っていないか、曲がっていないか
- 段差が作ったときの位置からずれていないか
結び目やラインに傷みがあれば、そのフックは交換したほうが安全です。とくに根掛かりを外したあとは、針先が曲がったり鈍ったりしていないかを目でよく確かめてください(針先は素手で触らないほうが安全です)。
釣れ方からフックを見直す方法もあります。オーナーばりの解説では、ファイト中に外れてしまう場合は号数を大きくし、ショートバイトが続くようならハリを軽くしたり小さくしたりするとフックアップすることも多い、と案内されています。フッ素処理のフックは貫通に優れる一方で、貫通後のバレも出やすいとされているので、ドラグ設定ややりとりを慎重にすることも忘れないでください。
魚を取り込むときの流れも、自作フックを長持ちさせるうえで大切です。オーナーばりの解説では、基本はアタリがきてもアワセないで巻き続け、マダイが反転したときに唇の角(カンヌキ)など比較的柔らかい場所に刺さるとされています。ポンピングしたりロッドを立ててやり取りしたりするとバラシにつながり、マダイの姿が見えても最後までテンションを抜かないよう注意する、とも書かれています。無理な力が掛からないやり取りを心がけると、結び目への負担も減らせますよ。
仕掛けを自分で作る楽しさは、タイラバ以外の釣りでも同じです。号数の決め方や結び方の手順は、カワハギ仕掛けの自作で使う幹糸・ハリスの号数と結び方でも解説しているので、ほかの釣りの仕掛け作りにも興味があれば読んでみてください。
自作フックの点検は、釣りの前・魚を掛けたあと・根掛かりを外したあとの3つのタイミングで行うのが目安です。結び目のずれ、ラインのけば立ち、針先の鈍りや曲がり、段差のずれのいずれかが見つかったら、迷わず交換してください。数値やサイズはあくまで一般的な目安なので、正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。仕掛けの最終的な判断は、乗る船の船長や釣具店のスタッフに相談するのがおすすめです。
タイラバのフック自作についてよくある質問
100円ショップの材料だけでタイラバのフックは自作できますか?
ケースなどの小物は100円ショップのもので代用できるものもありますが、フックとアシストラインは、強度の表示が確かめられる釣具メーカーのタイラバ用のものを選ぶのが安心です。マダイの引きを受け止める部分なので、強さが分からない糸で結ぶのは避けたほうがいいかなと思います。
一度使った自作フックは、次の釣行でも使えますか?
結び目のずれやラインのけば立ち、針先の鈍りや曲がり、さびが無ければ使えます。釣りのあとは真水で塩分を洗い流し、よく乾かしてから保管すると状態を保ちやすいです。少しでも傷みが見つかったら、そのフックは使わずに交換してください。
作った自作フックは、どうやって持ち運べばいいですか?
針どうしやラインが絡まないよう、仕切りのあるケースやフック専用のケースに1組ずつ分けて入れておくのがおすすめです。サイズや段差ごとに分けておくと、船の上で付け替えるときに迷わずに済みますよ。
作業中に針が指に刺さってしまったらどうすればいいですか?
カエシ(バーブ)のある針は、無理に引き抜こうとすると傷が広がることがあります。深く刺さった場合は自分で抜こうとせず、医療機関に相談してください。作業は針先を自分に向けず、明るい場所で行うと刺さるリスクを減らせます。
タイラバのフック自作で押さえたいポイントのまとめ
タイラバのフックを自作するときのポイントを、最後にまとめておきます。
- フックはタイラバ専用のものを選び、サイズはメーカーごとの表記の中で選ぶ(メーカーをまたいだ対応表は公式に無い)
- アシストラインは専用品が確実。がまかつはしなやかさなら4〜6号、張りや強度なら6〜8号をおすすめとしている(カスタムフックリーダーは4号=37lbから、オーナーばりのPEアシスト鯛ラバラインは35lbから)
- 結び方はDAIWAの外掛け結び(一般のハリ向けの手順)が土台。糸を軸の内側にしてゆっくり締め込む
- 長さは、がまかつの糸付き製品のショート5cm・ミディアム10cm・スタンダード20cmなどを手がかりに、ヘッドとの距離と調整のしやすさで決める
- 本数は、オーナーばりの瀬戸内の解説では2〜3本鈎(近年は3本鈎が主流)。がまかつは2021年のコラムで通常2本で十分としつつ4本仕様を提案し、現行品では3本・4本の糸付きも出している
- 材料費は、がまかつの希望本体価格による試算(ラインの長さは記事の仮定)で、糸付きの既製品のおよそ半分前後
- 点検は釣りの前、魚を掛けたあと、根掛かりを外したあとの3つのタイミングで行い、傷みがあれば交換する
自作は、段差や本数を自分で選べるのがいちばんの魅力です。最初から全部を自作にしなくても、予備の数組から作ってみて、結びに自信がついてきたら少しずつ増やしていけば十分ですよ。
この記事の数値は各メーカーの公式ページに載っている値をもとにした一般的な目安です。製品の仕様や価格は変わることがあるので、正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください(出典:がまかつ「桜幻 カスタムフック スーパークイック シリーズ」、オーナーばり「明石~淡路島周辺の鯛ラバゲーム 基本攻略ノウハウ」)。どの仕掛けが合うかは海域や船によって変わるので、最終的な判断は乗る船の船長や釣具店の専門スタッフに相談してくださいね。
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