カワハギの仕掛けを自作したい人へ|市販品の寸法を写して作る胴付き3本バリ

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

カワハギ釣りの仕掛けは、根掛かりで切れたり、ハリ先が鈍って交換したりと、とにかく減りが早い消耗品ですよね。市販の仕掛けを買い足すたびに、自分で作れないかなと考える人は多いのではないでしょうか。

ところが、カワハギの仕掛けの自作を調べ始めると、幹糸は何号にするのか、ハリスの長さは何cmか、胴付きの枝はどこに出すのか、集寄や中オモリは要るのかと、寸法の意味が分からずに手が止まりがち。替えバリ(糸付き針)もあっという間に無くなるので、どこから手を付けるか迷うところです。

この記事では、ダイワの市販カワハギ仕掛けの製品表と、Hondaのサイトに載っている沖釣り入門の取材記事を手がかりに、胴付き3本バリの構造と材料の選び方を整理していきましょう。市販品の号数と長さを写せば、自作の出発点はぐっと決めやすくなると私は考えています。

後半では作り方の手順として、サルカンや針への結び方、幹糸から枝を出す方法、根掛かりに備える捨て糸の付け方、宙やベタ底に合わせた寸法の変え方まで順に取り上げます。全部を一度に作らなくても、替えバリだけ自作するという始め方もありますよ。

まずは、この記事で分かることを4つにまとめておきましょう。

  • 自作と市販の仕掛けのどちらが自分に合うかの判断の目安
  • 胴付き3本バリの各部の名前と上から下への並び順
  • ダイワの市販品から読み取る幹糸・ハリスの号数と長さ
  • 針・中オモリ・集寄・オモリの選び方とそろえ方
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カワハギの仕掛けを自作する前に知りたい構造と材料

結論から言うと、カワハギの仕掛けは「いきなり全部を自作する」より、「市販品の寸法を写す」「替えバリや捨て糸から自作する」と段階を踏んで考えるほうが進めやすいと考えられます。

理由は、Hondaの取材記事が市販品で足りるとしているからです。Hondaの沖釣り入門(ページ内に2010年12月の情報と明記)は、自分で作る人もいるとしたうえで「市販仕掛けで問題ない」と書いています。つまり自作は欠かせない準備ではなく、仕掛けの減り方や釣り方に合わせて選ぶ手段のひとつ。

この章では、自作と市販の向き不向き、胴付き3本バリの各部の名前と並び順、幹糸とハリスの号数・長さ、針の種類と号数、中オモリ・集寄・オモリの選び方を順に見ていきます。数値はダイワの製品表とHondaの取材記事から拾い、どの資料の値なのかを出典ごとに分けて紹介する形です。

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自作と市販はどちらが得か、向く人と向かない人

市販の仕掛けをそのまま使う、替えバリだけ自作、全部自作の3通りを、準備の手間・寸法の自由度・結びの技術・根掛かりで失ったときの補充・向く人で比べた表のスライド
市販・替えバリだけ自作・全部自作の比較

先に結論です。船のカワハギ釣りが初めてなら市販の仕掛けを使い、仕掛けの減り方や寸法に不満が出てきたら替えバリから自作する、という順番が無理のない進め方と考えられます。

根拠はHondaの沖釣り入門の取材記事(2010年12月の情報)です。そこでは「自分で作る人もいるが、市販仕掛けで問題ない」としたうえで、ハリを頻繁に交換することが大事なので「自動ハリス止めのついたタイプを選ぼう」と勧めています。根掛かりなどで切れてしまうこともあるため、予備の仕掛けとハリを持っておけば安心だ、という一文も。

市販品の値段も見ておきましょう。ダイワの「カワハギ仕掛3本 SS」はパワースピード7.0などが2組入りでメーカー希望本体価格820円(税抜)、糸付きの替えバリ「D-MAX カワハギ糸付 SP G」は30本入りでメーカー希望本体価格1,470円(税抜)です。自作の材料費は買う店や量で変わるので、手元の店の価格で計算して比べるのが確実かなと思います。

そのうえで私の考えを言うと、自作が向くのは次のような人です。

  • 根掛かりの多い釣り場で、仕掛けを1日に何組も失いがちな人
  • ハリスの長さや枝の間隔を、状況に合わせて変えたい人
  • 替えバリを大量に使い、糸付きの市販品では数が足りなくなる人

反対に、船釣りが初めての人や、細い糸の結びに慣れていない人は、無理に自作から入らなくてもいいかもしれません。Hondaの取材記事は、市販の仕掛けを使えばセッティングは特に難しくないとしつつ、慣れないうちはアサリをハリに刺すのに手間取るだろう、と書いています。最初は仕掛け作りより、釣りそのものに慣れるほうが先、という考え方もできそうです。

同じ記事は、仕掛けの準備はできれば出船前にすませておこう、沖に出たあとは船が揺れて作業しづらいことがある、とも注意しています。自作するなら、結ぶ作業は家で終えておくのが前提になりそうです。

3つの選び方を比べると、次のように整理できます。表は資料をもとにした私の整理で、あくまで目安です。

→ 横にスクロールできます

比べる点 市販の仕掛けをそのまま使う 市販の仕掛け+替えバリだけ自作 全部自作
準備の手間 少ない(台紙からほどいて付ける) 中くらい(替えバリを結んでおく) 多い(幹糸・枝・ハリを結ぶ)
寸法の自由度 製品の寸法のまま ハリスの号数と長さを変えられる 幹糸の長さ・枝の間隔・ハリスまで変えられる
結びの技術 ほぼ要らない ハリとハリスの結び サルカンへの結び・枝の出し方・ハリの結び
根掛かりで失ったときの補充 予備の市販品で補う 替えバリは手持ちで補い、幹糸側は予備の市販品 手持ちの材料で作り足す
向く人 船で初めての人・結びに不慣れな人 替えバリを多く使う人 根掛かりで仕掛けを多く失う人・寸法を変えたい人

自作すれば安く上がると考える人もいるかもしれませんが、材料費の比較はこの記事の資料からは判断できません。材料の買い方しだいで差は変わるので、金額だけで決めないほうが後悔は少ないと考えられます。

まとめると、初めての船は市販品、慣れてきたら替えバリから自作という段階で考えるのがおすすめです。

まずは市販品から始めるなら、ハリス交換が簡単なビーズ付きの3本仕掛けを1つ用意しておくと、寸法を写すときの見本にもなりますよ。現行の商品や価格・在庫は、購入前に各ショップで確認してくださいね。

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胴付き3本バリの各部の名前と並び順

胴付き3本バリは、上から道糸、中オモリや集寄、幹糸と3本の枝、オモリの順に並びます。糸は上ほど太く、下へ行くほど細くするのが基本です(PEの道糸は別枠で考えます)。

この太さの順はダイワの入門ページが示している原則で、「道糸→先糸→幹糸→枝ス(枝ハリス)→ハリの順に糸を細くするのが釣りの基本システム」と書かれています。同じページは、仕掛けに使うハリスは各部に名前が付けられているので、名前と目的を知って仕掛け作りの参考にしよう、とも勧めているのがポイント。

ダイワの説明による各部の名前と役割は次のとおり。

  • 先糸:道糸と幹糸の太さの差を調節し、幹糸とのなじみを良くする糸
  • 幹糸:枝スをつける元の糸で、通常は先糸より細い
  • 枝ス(枝ハリス):幹糸とハリを結ぶ糸。枝スに結ぶハリを枝バリと呼ぶ
  • 捨て糸:根掛かりから仕掛けを守る糸。根掛かりした場合に切れやすいよう、幹糸やハリスより細くする

ダイワは、ハリに直接結ぶ糸のことを純粋なハリスと呼ぶ、とも説明しています。カワハギの胴付き仕掛けでは枝スの先にハリが付くため、この記事で「ハリス」と書くときは枝スのことと読んでください。

実際の並びは、Hondaの沖釣り入門(2010年12月の情報)の写真説明の順に追うと分かりやすいです。上から順に並べると、次のようになります。

  1. 道糸:2010年の取材記事では、PEラインの1.5号を100mほどリールに巻いておく、としています
  2. 中オモリまたは集寄:道糸の先端に結ぶ(道糸の先端にリーダーを結ぶ方法もある)
  3. スナップサルカン:市販仕掛けの上部に付いていて、中オモリ(集寄)の最下部にワンタッチで接続できる
  4. 幹糸と3本の枝:枝の自動ハリス止めにハリスを引っ掛ける
  5. スナップサルカン:仕掛けの下端に付いている
  6. オモリ:下端のスナップサルカンにセットする

道糸の号数と長さは2010年の取材記事の値で、釣り場や時期で違う場合もあるので、乗る船の船宿に確認しておくと安心です。

なお、PEラインの号数はナイロンやフロロと同じ物差しでは比べられません。ダイワもPEはナイロン・フロロより細くても強度があるとして、号数の数字をうのみにしないよう注意しています。「上ほど太く」の順は、ナイロン・フロロどうしで考える目安と私は考えています。

組み立てる順番にもコツがあります。同じ記事では、仕掛けを台紙からほどいたら下端のスナップサルカンにオモリをセットし、そのあとでハリを接続する流れです。理由は、オモリを先に付けたほうが仕掛けがピンと張られるので作業しやすいから。

最後に、仕掛けの自動ハリス止めにハリスを引っ掛けるとき、ハリ先が上を向くように注意しよう、とも書かれています。自作の仕掛けでも、組み立てのときにこの向きを確かめる手順を入れておくといいでしょう。

道糸の先に先糸を入れないと仕掛けが組めない、と考える人もいるかもしれません。Hondaの取材記事は、道糸の先端にリーダーを結ぶ方法も「ある」という書き方で、選択肢のひとつとして扱っています。

まずは「上ほど太く、下ほど細く」「上から道糸・中オモリ(集寄)・幹糸と枝・オモリ」の2点を押さえれば、自作の設計図は描けるはずです。

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幹糸とハリスの号数・長さは市販品の表から決める

幹糸とハリスの号数・長さは、ゼロから考えるより市販品の製品表を写すのが近道です。ダイワのカワハギ仕掛けの値を並べると、幹糸3号・ハリス2号前後がひとつの目安として見えてきます。

下の表は、ダイワの製品ページのスペック表と説明文から、自作の「写す元」になりそうな値を抜き出したものです。

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製品名 幹糸 ハリス号数 ハリス長さ 全長 特徴
カワハギ仕掛3本 SS パワースピード7.0 3号 2.0号 8cm 68cm ハリス交換が簡単なビーズ付き
快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS パワースピード7.0 3号 2号 5cm 62cm ハリス直結び式・幹糸長さ30/15/7/5cm
カワハギ仕掛けSS 極短2cmハリス 3号 2号(パワースピード6.5・7)、2.5号(パワースピード7.5) 2cm 80cm 短いハリスでアタリを捉えやすい直結の仕掛け
快適カワハギ幹糸仕掛II ST3本針3号 3号 資料に記載なし 資料に記載なし 67cm ハリス交換が簡単な快適フックビーズ付き
快適カワハギ幹糸仕掛けSSデカ ST 3号 資料に記載なし 10cmロングハリス対応 77cm エダス間隔11/15cm・下バリまで11cm
D-MAX カワハギ糸付 SP G(替えバリ) (幹糸なし) 1.5号(スピード6.5号)、1.7号(スピード7.0号)、2.0号(スピード7.5号) 8cm (替えバリのため該当なし) コブ付きの糸付き針・30本入り

表の号数と長さはダイワの市販品の値で、あくまで目安です。

この表のうち、「カワハギ仕掛3本 SS」(ハリス2.0号・8cm・全長68cm)と「快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS」(ハリス2号・5cm・全長62cm)の値から考えると、自作の出発点は幹糸3号・ハリス2号前後・ハリス長5〜8cm・全長60〜70cm前後になると考えられます。ただしこれは、スピード系の7号前後の針を使う場合の値です。同じダイワでも、「カワハギ仕掛3本 SS」のパワーフック4.5は幹糸4号・ハリス2.5号、「快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS」のパワーマルチ8.0は幹糸4号・ハリス3号、パワーマルチ10号は幹糸5号・ハリス4号で、針の型や大きさによって糸も太くなる傾向が読めます。ハリスを2cmまで詰めた「極短2cmハリス」や、10cmのロングハリスに対応させた「SSデカ」もあるので、長さは釣れ方を見て後から動かす余地がありそうです。

替えバリの「D-MAX カワハギ糸付 SP G」は、針の号数が上がるにつれてハリスも1.5号から2.0号へ太くなる組み合わせ。ハリスの太さを針の大きさに合わせて変える考え方は、自作の替えバリでも写せるかなと思います。

自作の出発点(ダイワの「カワハギ仕掛3本 SS」と「快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS」のパワースピード7.0の値を写した目安)

  • 幹糸:3号
  • ハリス:2号前後
  • ハリスの長さ:5〜8cm
  • 仕掛けの全長:60〜70cm前後

ここで号数の意味も押さえておきましょう。ダイワの入門ページは「号数は日本式で太さを現し」と説明していて、号数は強さではなく太さの表示です。同じページの号数と直径の表では、2.5号と3号の行の対象魚にカワハギが挙がっていますが、対象魚との関係はあくまでも基準的なもの、と注記されています。

日本釣用品工業会の釣糸JAFS基準でも、ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の標準直径は、2号=0.235mm、2.5号=0.260mm、3号=0.285mm、4号=0.330mmと決められています。ただし強度等に関しては「各企業の裁量に委ねる」という扱い。(出典:一般社団法人日本釣用品工業会「釣糸JAFS 基準」)

同じ号数なら同じ強さ、と思いがちですが、号数で決まるのは太さなので、強さはメーカーごとの表示を確かめる必要があります。号数と太さの関係をもう少し詳しく知りたいなら、釣り糸の種類と号数の読み方も参考になるはずです。

寸法に迷ったら、市販品の製品表の値をそのまま写すところから始めるのが、いちばん外しにくい決め方といえます。

幹糸やハリスに使う糸を選ぶときは、号数の表示がはっきりしたフロロカーボンの船ハリスが、市販品の作りに近くて写しやすいかなと思います。号数や巻き量は商品ごとに違うので、購入前に各ショップで確かめてください。

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針の種類と号数は魚の大きさで選ぶ

針は型を決めてから号数を魚の大きさに合わせること、中オモリまたは集寄とオモリとウキ止めゴムのそろえ方をまとめたスライド
針の選び方と小物のそろえ方

針は先に「種類(型)」を決め、そのうえで号数を魚の大きさに合わせて選ぶのが筋です。同じ号数でも型が違えば大きさが変わるので、号数の数字だけで比べないようにしましょう。

ダイワの入門ページには、「ハリの大きさは号数で表記されていますが、種類が違うと大きさがかなり異なるので要注意です」とあります。同じページの適合号数の表では、カワハギは堤防でハゲ4〜8号・キツネ1〜4号、船でハゲバリ5〜8号・キツネバリ1〜4号。ただ、ダイワのパワースピードは「キツネ型形状」と説明されながら市販品は6.5号以上で、入門表のキツネ1〜4号とはそのまま対応づけられません。メーカーや製品で号数の付け方が違う可能性があるので、号数は同じメーカー・同じ型の表示どうしで比べるのが確実と考えられます。

Hondaの沖釣り入門(2010年12月の情報)は、まずは「スピード」と呼ばれる早掛けタイプがあればOKで、7.5号が基準のサイズ、交換用にはハゲバリタイプの5号程度を用意して使い比べてみるのも面白い、としています。2010年の取材記事の値なので、釣り場や時期で違うことも考えて、船宿に確認しておくと安心ですよ。

型ごとの性格を知るには、ダイワのカワハギ針の使い分け表が役立ちます。表には「サイズは目安です」という注記があり、そのうえで次のような説明です。

  • スピード:ワッペンサイズが多い時や食い渋りの時に威力を発揮する、吸い込み重視の軽量・早掛けタイプ
  • パワースピード:吸い込みのよい「スピード」を、良型が多いエリアに対応できるようにしたパワーアップタイプ
  • パワーマルチ:瀬戸内・九州エリア向けで、尺ハギ・ウマヅラハギ対応、エビ餌・アサリ餌兼用の太軸丸セイゴタイプ

この説明から読めるのは、小さい魚が多い日は軽い早掛けの針、良型が多い日は強度を上げた針という方向です。魚の大きさ何cmなら何号という対応までは、この記事では示しません。

ハリ掛かりが悪いときについては、ダイワの釣り場入門が、ハリを小型にして対応すると一気にハリ掛かりがよくなる、としています。Hondaの中級編も、ハリのサイズを変えてみるのも一手、としています。

もうひとつ大事なのがハリ先の状態です。Hondaの取材記事は、1尾釣ったあとはハリを爪に立ててみて、滑ってしまうようならすぐ交換、としています。さらに中級編には、1尾釣れるごとにハリを交換してもいい、口からハリを外すよりハリスごと交換してしまったほうがスピードアップに繋がる、という記述も。

ダイワの釣り場入門も、針先が鈍っていたら即交換とし、ハリス止めに差し込むときにハリの向きは必ず上にすることを忘れないように、と注意しています。替えバリを自作するなら、交換の回数が多い前提で本数を考えておくといいでしょう。針の型ごとの形の違いは、釣り針の種類と選び方で詳しく紹介しています。

◆ケイのワンポイントアドバイス

替えバリを作るときは、針の型と号数を基準の1種類と交換用の1種類くらいに絞ると、船の上で迷いにくいと私は考えています。Hondaの取材記事のように、早掛けタイプとハゲバリタイプを用意して使い比べる始め方もおすすめです。

針は型を決めてから号数を合わせ、鈍ったらすぐ替える。この2つを守れば、自作の替えバリも無駄なく使えるはずです。

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中オモリ・集寄・オモリは何をそろえるか

中オモリ・集寄・オモリは、「中オモリか集寄を1つ」「仕掛けの下に付けるオモリを数個」、あれば「穂先を守るウキ止めゴム」をそろえておけば、最初の仕掛けとして形になると考えられます。

まず中オモリと集寄の役割から。Hondaの沖釣り入門(2010年12月の情報)は、中オモリは仕掛けの上部にセットするもので、仕掛けを張ったり、たるませたりしやすくなる、としています。集寄は反射板などでカワハギの興味を引くための装飾で、ウエイトがあるので中オモリの代わりにセットしてもいい、とのこと。

ダイワのオモリの入門ページでは、中オモリは細長いタイプが一般的で、シャクる(誘う)ことで仕掛けにキビキビしたメリハリのある動きを演出させるオモリ、と説明されています。カワハギのハワセ(たるませ)釣りなどに用いられる、という説明も。

中オモリの重さについては、Hondaの中級編(2010年の取材記事)に、エサを海底で完全に静止させる「ハワセ」の状態を作る操作には中オモリ1.5号以上が必要、という記述があります。重さの目安として覚えておくといいでしょう。

次に、仕掛けの一番下に付けるオモリです。Hondaの取材記事は、カワハギが海底で動くオモリに強い興味を示すことから、カラーリングや反射板を施したカワハギ用のオモリが作られているとしつつ、それよりも大事なのはウエイトで、25号と30号を2〜3個ずつ揃えておこう、としています。この号数は2010年の取材記事の値。同じ記事も、適した重さは釣り場や時期によって違うので船宿に聞いてみよう、と添えています。

形の面では、舵付きオモリも候補です。ダイワは、潮流が速い時に便利で、潮流に対して一定の方向を保つので仕掛けが安定する、カワハギ釣りではポピュラー、と紹介しています。

あると助かる小物が、ウキ止めゴム。Hondaの取材記事によると、中オモリの上にウキ止めゴムをセットしておく人もいて、巻き上げ時にリールを巻きすぎて穂先を破損するトラブルが防げるそうです。

そろえる物を整理すると次のとおり。

  • 中オモリまたは集寄:1つ(ハワセの操作には中オモリ1.5号以上という記述あり)
  • オモリ:2010年の取材記事では25号と30号を2〜3個ずつ(重さは船宿に確認)
  • ウキ止めゴム:中オモリの上にセットして穂先の破損を防ぐ

ここで1つ注意を。ダイワの釣り場入門は、集寄の重さを利用して仕掛けを海底にタルマセる釣り方を紹介したうえで、潮が速い時のタルマセは厳禁としています。潮が速い時には行わないこと、仕掛けが流されて岩礁帯に絡まる恐れがある、という理由です。

中オモリは最初は要らない、と考える人もいるかもしれません。Hondaの取材記事は、中オモリを使わない釣り方もあるが、最初のうちは付けておこう、としています。

オモリの形と号数の基本を押さえたい人は、釣りのオモリの種類と号数の選び方も参考になるはずです。中オモリか集寄を1つ、下のオモリを数個、そして重さは船宿に確認。この3点を押さえておけば、自作の仕掛けに合わせる小物で迷うことは少ないかなと思います。

カワハギ仕掛けを自作する手順と寸法の変え方

カワハギの仕掛けを自作する手順は、「結び方を3つ覚える→幹糸に枝を出して組む→替えバリ(糸付き針)を作りためる→捨て糸でオモリをつなぐ→釣り場に合わせて寸法を変える」の順に進めると迷いにくいと考えています。いきなり全部を作るより、1段ずつ足していくイメージです。

この順にした理由は2つあります。1つは、ダイワの入門ページがカワハギ釣りに関連する結び方として8の字結び・クリンチノット・外掛け結びの3つを並べていて、覚える結びが少なく済むこと。もう1つは、ダイワの入門ページと市販カワハギ仕掛けの説明に、枝を出す金具・糸付きの替えバリ・捨て糸・上下の入れ替えといった、自作で写せる手がかりが書かれていることです。

この章では、結び方と針の安全な扱い、枝の出し方の2通り、替えバリのまとめ作り、捨て糸の付け方、宙・ベタ底・エサ取りに合わせた寸法の変え方を順に見ていきます。号数や中オモリの話は前の章で触れたので、ここでは「組み立て」と「調整」に絞りますね。

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道具と結び方は8の字・外掛け・クリンチの3つ

8の字結び、外掛け結び、クリンチノットの用途と特徴を並べ、摩擦熱を避けてゆっくり締めることと釣り針の扱いの注意を添えたスライド
8の字結び・外掛け結び・クリンチノット

カワハギの胴付き仕掛けを組むなら、覚える結び方は8の字結び・外掛け結び・クリンチノットの3つで足りると私は考えています。サルカンへの接続とハリへの接続ができれば、仕掛けの形は作れるからです。

道具は、幹糸とハリスにする糸、サルカン類、針、糸を切るハサミ、できた仕掛けを巻いておく仕掛け巻きがあれば始められるかなと思います。特別な工具が要る作業ではない、という見方です。

まずはサルカンへの接続に使う8の字結び。ダイワによると「誰でも比較的簡単に、かつ他の結び方にも引けを取らない強度になる結び方」で、サルカンなどの接続具への結びに使います。

  1. 糸の先を折り返して二重にする
  2. 二重の部分の途中で輪を作って半回転ひねり、その輪に二重の先端をくぐらせる
  3. ゆっくり引いて8の字の形にし、輪が2〜3センチの大きさになるまで締めて余りを切る
  4. 輪の先をサルカンに通し、その輪にサルカンをもう一度くぐらせて接続する

次はハリとハリスをつなぐ外掛け結びです。替えバリを作るときに何度も使うので、いちばん練習しておきたい結びかも。

  1. ハリの軸(まっすぐな部分)に糸を沿わせて一緒に押さえ、輪を作る
  2. 軸と糸をまとめて、重ならないように5回巻く
  3. 巻いた部分がほどけないよう押さえたまま、糸の先を輪に通す
  4. 押さえたまま、メインの糸を少しずつ引いて軽く締める
  5. ツバで濡らし、糸が軸の内側に来るようにして、両方の糸をゆっくり締め込む
  6. 親指をハリの耳(ふくらんだ部分)に当てながら締めて仕上げる

3つ目のクリンチノットも、サルカンの輪に結ぶ方法です。

  1. 糸の先をサルカンの輪に通して折り返し、メインの糸に4〜5回巻く
  2. 糸の先を、巻き始めにできた輪へ通す
  3. 通した糸を、新しくできた輪にもう一度戻す
  4. ツバで濡らしてゆっくり締め込む

3つの手順は、ダイワの初心者向け釣り入門の「最初に覚えるのは糸の結び方」の説明を要約したものです。外掛け結びとクリンチノットの手順には、ダイワが「摩擦熱で強度が低下しないように」と書き添えています。勢いよく締めると、こすれた熱で結び目が弱くなるということ。締め込みはツバで濡らしてゆっくり、と覚えておくと安心です。

なお、Hondaの釣り図鑑では、カワハギの沖釣りでハリとハリスをつなぐ結びとしてフィンガーノットと外掛け結びを挙げています。最初は外掛け結び1つに絞って練習する方法もありますよ。

針は結ぶときにも釣り場でも何本も扱います。消費者庁は魚釣りの事故防止のポイントとして「釣り針は鋭利なため、取り扱いは慎重にしましょう」「グローブを装着することで、けがを防止できます」と呼びかけていて、「右手の人差し指に釣り針が返しの部分まで刺さった」(20歳代)という事故例も紹介しています。外掛け結びは親指をハリの耳に当てて締めるので、針先の向きに気を配りながら進めましょう。

(出典:消費者庁「Vol.666 安全に魚釣りを楽しみましょう!」)

結び方は3つ、締め込みはゆっくり、針は慎重に。ここを押さえれば、次の「枝を出す」作業に進めます。

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幹糸に枝を出して胴付き仕掛けを組む手順

幹糸に枝を出す方法は、大きく分けて2通りあると考えています。幹糸の途中に枝用の金具を結ぶ方法と、市販の幹糸仕掛けを土台にして替えバリだけを作る方法です。

金具を結ぶ方法で使うのは、ダイワが「仕掛けの枝スを出す時に便利」と紹介している親子型のヨリモドシや、「強度が高いのが特徴」とされる三又サルカン。親子型はハリスの太さで大小を使い分けましょう、というのがダイワの説明です。

ただし、これはダイワの金具の一般的な説明で、カワハギ仕掛けでの使用例までは今回の資料で確認できていません。また金具にハリスを直接結ぶ方式だと、ハリスを替えるたびに結び直しになると考えられます。Hondaの取材記事が「自動ハリス止めのついたタイプを選ぼう」と勧め、ハリスごと交換したほうが速いとしている点を考えると、交換の手間は先に見込んでおきたいところです。

ここで取り違えやすいのが金具の号数。ダイワによると、ヨリモドシの大きさは号数で表示され、数字が大きいものほど小型になります。糸は号数が大きいほど太くなるので、向きが逆なんですね。

枝と枝の間隔(エダス間隔)は、まず市販品の値を写すのが手堅いと考えています。たとえばダイワの快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS は、幹糸長さが30/15/7/5cmと表記されています。快適カワハギ幹糸仕掛けSSデカはエダス間隔を11/15cmにしていて、「下バリまでの長さを11cmとしてサルカンにハリが絡みにくい」設計と説明されています。

この説明から読み取れるのは、ハリスを長くするなら、ハリがサルカンに届いて絡まないだけの間隔を取っておく、という考え方です。自作で長めのハリスを使うときの目安にできそうですね。

金具を使って組むなら、次の流れがやりやすいと考えています。

  1. 幹糸の上端を、上のスナップサルカンに8の字結びで結ぶ
  2. 決めた間隔で、親子型のヨリモドシや三又サルカンを幹糸の途中に結ぶ
  3. 幹糸の下端を、下のスナップサルカンに結ぶ
  4. 下のスナップサルカンにオモリを先に付けて、仕掛けをピンと張る
  5. ハリスを枝の金具やハリス止めにつなぎ、ハリ先が上を向いているか確かめる

4番目でオモリを先に付けるのは、Hondaの取材記事で「オモリを先に付けたほうが仕掛けがピンと張られるので作業しやすい」とされているため。金具への結びには、サルカンへの結び方として紹介されている8の字結びかクリンチノットが使えると考えられます。

もう1つの方法は、市販の幹糸仕掛けを土台にすること。ダイワの快適カワハギ幹糸仕掛II には、ハリス交換が簡単な「快適フックビーズ」付きのスタンダードのほか、「状況にあわせてエダス間隔を変更できる「ビーズ移動」仕様」のMV(移動式)もあります。こうした幹糸仕掛けを土台にすれば、自分で作るのは替えバリが中心になります。

ただ、編み込みを縮めてビーズを動かし、伸ばして位置を固定する仕組みはダイワ製品の作りなので、この記事では手作りの手順としては扱いません。全部を自作しなくても、土台は市販・ハリは自作という分け方で十分だと私は考えています。

金具で枝を出す方法を試すなら、ハリスの太さに合う大きさの親子サルカンを選ぶことになります。号数は数字が大きいほど小型になるので、購入前にサイズ表記と価格・在庫を各ショップで確認してくださいね。

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替えバリ(糸付き針)をまとめて作る方法

糸付きの替えバリを木のトレイに並べた写真と、幹糸に枝を出す2通りの方法とハリ先を上に向ける注意をまとめたスライド
替えバリのまとめ作りと枝の出し方

替えバリ(糸付き針)は、外掛け結びでハリにハリスを結んだものを、釣りに出る前にまとめて作っておく方法がおすすめです。カワハギの仕掛けの自作で、いちばん手間に見合いやすい部分だと考えています。

理由はHondaの取材記事にあります。「常に鋭いハリを使うことは非常に大事なポイント。カワハギが1尾釣れるごとにハリを交換してもいい」「口からハリを外すよりも、ハリスごと交換してしまったほうがスピードアップに繋がる」。ハリをこまめに替える釣りなので、糸付きの替えバリはどんどん減っていきます。

作る寸法は、市販の糸付き針を写すのが分かりやすいでしょう。ダイワの D-MAX カワハギ糸付 SP G は「長さ8㎝のコブ付」で、ハリスはスピード6.5号が1.5号、7.0号が1.7号、7.5号が2.0号。ハリの号数が上がるとハリスも太くなる組み合わせです。

ここで気をつけたいのが、市販の糸付き針はハリスの端に「コブ」が付いている点。ダイワの捨て糸仕様の仕掛けの説明では、コブは「ハリス止めで糸に傷が付き切れないように」付けるもの、とされています。自作の替えバリにコブを作る方法や、使うハリス止めへの付け方は今回の資料では確認できていないので、土台にする仕掛けの説明書きや釣具店で確かめておくと安心です。

ハリスの長さは製品で幅があり、カワハギ仕掛けSS 極短2cmハリスの2cmから、快適カワハギ幹糸仕掛けSSデカが対応する10cmのロングハリスまであります。長さ違いを何本かずつ作っておく方法もありますね。

何本作るかは、釣りをする時間やエサ取りの多さで変わるので、一概には言えないと考えています。参考になるのは市販品の入数で、D-MAX カワハギ糸付 SP G は30本入り、ダイワのワンデイパックは「仕掛2セットと替え針10本入り」です。Hondaの取材記事は「予備の仕掛けとハリを持っておけば安心だ」としているので、少なめより多めに作るのが無難かなと思います。

作った替えバリは、絡まないように並べておきたいところ。Hondaの取材記事では、トレイのマグネット板に交換用のハリを乗せておく方法が紹介されていて、船べりトレイについては「手返しが非常に早くなるので便利」とされています。

◆ケイのワンポイントアドバイス

作り終えた替えバリは、使う前に1本ずつハリ先を確かめておくと安心です。Hondaの取材記事の「ハリを爪に立ててみて、滑ってしまうようならすぐ交換」という見方が、作りたての針にもそのまま使えます。ハリス止めに付けるときはハリ先が上を向くように。結んだ直後の針は鋭いので、指先の扱いにも気をつけてくださいね。

替えバリを作り終えたら、次の4点を見直しておきましょう。

  • 外掛け結びは5回巻き付け、ツバで濡らしてゆっくり締め込んだか
  • ハリスの号数と長さが、写した市販品の値と一致しているか
  • ハリ先が鈍っていないか(爪に立てて滑らないか)
  • マグネット板などに並べ、ハリス同士が絡まないようにしたか

替えバリは市販の糸付き針の寸法を写して多めに作り、ハリ先を確かめてから並べておく。これが自作の手間に見合いやすい進め方だと考えています。

替えバリ用の針は、基準にする型(早掛けタイプやハゲバリ)を決めてから、号数違いで少しずつそろえると使い比べやすいですよ。型や号数の品ぞろえ、価格は購入前に各ショップで確認してください。

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捨て糸を付けて根掛かりに強くする

根掛かりが多い釣り場では、オモリを幹糸やハリスより細い「捨て糸」でつなぐと、根掛かりがオモリだけのときに幹糸や枝バリを回収しやすくなります。ダイワの説明では、捨て糸は根掛かりから仕掛けを守る糸で、「根掛かりした場合、切れやすいよう幹糸やハリスより細く」するもの。

つまり、オモリが岩に挟まったとき、わざと捨て糸のところで切れるようにしておく仕組みです。根掛かりがオモリだけなら、幹糸と枝バリは手元に戻ってきます。

具体例として、ダイワの捨て糸仕様の仕掛け「快適カワハギ幹糸仕掛けSS RM」を見てみましょう。スペック表ではスタンダードとボトム&レンジのどちらも、幹糸4号に対して捨て糸は「2.5号-2cm」。幹糸より細い糸を使っていることが分かります。「2cm」は長さを示すと読めますが、ページに定義は書かれていません。なお、RMは4本針の仕掛けです。

この製品の説明には、使い方のコツも書かれています。

  • 捨て糸にはコブが3個入っていて、約2時間ぐらいでコブの位置をずらすと1日釣りが楽しめる
  • 同じ位置で長時間使用すると、早く捨て糸が切れる可能性がある
  • 根掛かりがシンカーだけであれば、シンカーをセットしたスナップに繋がる捨て糸を切るだけで仕掛けを回収できる
  • 用意しておいた捨て糸付きのシンカーをハリス止めに挟み込めば、すぐに釣りを再開できる

コブが付いているのは「ハリス止めで糸に傷が付き切れないように」という理由からだそうです。ハリス止めに挟む部分は傷みやすい、ということですね。

説明を読むと、オモリ(シンカー)を付けたスナップと仕掛けの間を捨て糸がつないでいる作りです。自作なら、幹糸の下端とオモリ用のスナップの間に、幹糸やハリスより細い糸を短く入れる形に置き換えられると考えられます。

自作でも、幹糸やハリスより細い糸でオモリをつなぐという考え方をそのまま使うわけです。捨て糸を結んだオモリを何個か用意しておき、根掛かりで切れたら付け替える方法もあります。ただし、RMの捨て糸2.5号をそのまま写すと、この記事の出発点のハリス2号より太くなります。ダイワの説明どおり幹糸やハリスより細くするなら、ハリスより細い号数にそろえる必要があると考えられます。

細い糸だとすぐ切れて損をする、と感じるかもしれません。ただ根掛かりがオモリだけなら、失うのは捨て糸とオモリの分で済みます。幹糸と枝バリを守るための仕組みと考えると、分かりやすいかもしれません。

根掛かりがオモリだけで済む場面なら、捨て糸は幹糸と枝バリを守る助けになると考えられます。

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宙・ベタ底・エサ取りに合わせて寸法を変える

根掛かりが多い場合は細い捨て糸でオモリをつなぎ、底から浮かない場合は下バリをオモリに近づけ、エサ取りを避けたい場合は下バリをオモリから離すという調整の分かれ道を示したスライド
根掛かり・底・エサ取りに合わせた調整

寸法を変えるときは、底から浮かないカワハギには下バリをオモリに近づけ、底のエサ取りを避けたいときは下バリをオモリから離す、という方向で考えると分かりやすいと私は考えています。ダイワの市販仕掛けの説明から読み取れる考え方です。

具体的に書かれているのが、ダイワの快適カワハギ幹糸仕掛けSSデカの上下の入れ替え。

  • 敏感タイプ:仕掛けの上下を入れ替えると、下針からオモリまでの長さが20cmに変わり、トラギスなどのエサトリに対応できる
  • 極感タイプ:仕掛けの上下を入れ替えると、下針からオモリまでの長さが0cmに変わり、浮かないカワハギのベタ底狙いの宙釣りに向く

同じダイワのカワハギ幹糸仕掛 デカSS MS は、ハリを付ける位置を変えられるビーズ4個の仕掛けで、「下3本 → 魚が浮きにくい時の宙釣り」「上3本 → 集寄を使った弛ませ系釣り」と使い分けが示されています。MSショートについては、魚の活性が高い時や根掛かりが多いポイントで逆付けすると、オモリ下の長さを7cmにできるとも書かれています。

自作に置き換えるなら、下バリからオモリまでの長さを変えた仕掛けを2本ほど用意しておき、状況で付け替える方法が考えられます。枝の間隔を上と下で変えておけば、上下を逆に付けるだけで切り替えられる作りにもできそうです。

ただ、集寄を使ってたるませる釣り方を選ぶときは、ダイワの入門ページにある注意を思い出しておきましょう。「潮が速い時のタルマセは厳禁」で、潮が速い時に行うと仕掛けが流されて岩礁帯に絡まる恐れがあるからです。

エサが全部取られる「ツンツルテン」が続くと、寸法が悪いのかと考えがち。Hondaの取材記事では、ツンツルテンは「カワハギがいる証拠でもあるので、エサの動かし方を変えて再チャレンジしよう」とされています。

キュウセンなどエサ取りが多い場所では、エサを頻繁に動かしたり、場合によってはオモリを海底から離して探ったりする方法も有効、というのがHondaの説明。寸法を変える前に、まず動かし方を変えてみる順番がよさそうです。

岸から狙う場合も考え方は同じです。Hondaの釣り図鑑によると、カワハギは砂泥地を好み、4〜9月は浅場に寄るので、砂浜や堤防からのチョイ投げ釣りで狙えます。なお、同じ図鑑の磯からの投げ釣りの項では、根掛かりを避けるため浮き上がりの早い発泡シンカーを使うのがキモとされています。

ダイワの快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS は「船でも堤防でも使用可能」、カワハギ仕掛けSS 極短2cmハリスは「波止・船兼用」とされているので、岸用の寸法もこれらを写す方法があります。投げて使う仕掛けの組み方は、ちょい投げ仕掛けの基本で詳しく見られますよ。

底か宙か、エサ取りが多いか。この2つを見て下バリとオモリの距離を変えるのが、寸法調整の軸になると考えています。

カワハギの仕掛けの自作についてよくある質問(FAQ)

幹糸とハリスは同じ号数でもいい?

ハリスは幹糸より細くするのが基本と考えてよさそうです。ダイワの入門ページは「道糸→先糸→幹糸→枝ス(枝ハリス)→ハリの順に糸を細くするのが釣りの基本システム」としています。

ダイワの市販品でも、カワハギ仕掛3本 SS パワースピード7.0は幹糸3号・ハリス2.0号、快適カワハギ仕掛3本ベーシック SS パワースピード7.0は幹糸3号・ハリス2号で、ハリスが幹糸より細い組み合わせです。

ナイロンとフロロのどちらで作る?

ダイワの入門ページでは、ハリスはナイロンとフロロの2タイプが一般的で、長所と短所や対象魚、釣り場を考えて使い分けましょう、とされています。

カワハギ用の市販品を見ると、ダイワのカワハギ仕掛3本 SS は「吸水性がないフロロカーボン素材で長時間使用でも糸ヨレが少ない」Dフロン船ハリスを使っています。快適カワハギ幹糸仕掛けSSデカも、幹糸・ハリスすべてにフロロカーボンラインを使用。市販品を写すなら、フロロで作るのが近い形になると考えられます。

100均の材料で作れる?

どこで買った材料かよりも、号数がはっきり分かることが大事だと私は考えています。この記事で写している寸法は、幹糸3号・ハリス2号といったダイワの市販品の号数が前提だからです。

糸や針は号数の表示があるものを選び、表示が分からない材料は避けるほうが、寸法を写すうえでは無難かなと思います。

自作の仕掛けで船に乗っていい?

自作の仕掛けの持ち込みについての決まりは、今回の資料では確認できていません。乗る船の船宿に事前に聞いておくのが確実です。Hondaの取材記事もオモリについて「適した重さは釣り場や時期によって違うので船宿に聞いてみよう」としているので、オモリの号数もあわせて確認しておくと安心です。

また、同じ取材記事には「サオとリール、および仕掛けの準備はできれば出船前にすませておこう」とあります。船の上は揺れて作業しづらいことがあるので、仕掛けは家で組んでから持っていくのがよさそうです。

カワハギの仕掛けを自作するときのまとめ

カワハギの仕掛けの自作は、全部を一度に作るより、手順を1段ずつ足していく進め方が向いていると考えています。最後に、この章の要点を振り返りましょう。

  • 結び方は8の字結び・外掛け結び・クリンチノットの3つ。摩擦熱で弱らないよう、ツバで濡らしてゆっくり締め込む
  • 枝は親子型のヨリモドシや三又サルカンで出すか、市販の幹糸仕掛けを土台にする
  • 替えバリ(糸付き針)は市販の糸付き針の寸法を写して多めに作り、ハリ先を上に向けて付ける
  • 根掛かりが多い場所では、幹糸やハリスより細い捨て糸でオモリをつなぐ
  • 底から浮かないカワハギには下バリをオモリに近づけ、エサ取りが多いときは下バリをオモリから離す
  • 針は鋭利なので慎重に扱い、釣り場ではグローブでけがを防ぐ

この記事の数値は、ダイワの市販品の値と、Hondaの2010年の取材記事の値で、あくまで目安です。正確な情報はメーカーの公式サイトをご確認ください。オモリの重さなど釣り場の条件は船宿の指示を優先し、最終的な判断は釣具店や船宿の方にご相談ください。

まずは替えバリから。自分で結んだ針を船べりに並べて出かける日に向けて、少しずつ準備を進めてみてくださいね。

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