コーヒー豆の挽き方の目安|粗さで味が変わる理由

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

ミルを買ったものの、目盛りをどこに合わせればいいのか分からない。あるいは、お店で挽いてもらうときに何と伝えればよいのか迷う。挽き方は、コーヒーを自分で淹れ始めたときに最初につまずくところですよね。

挽き方が味に効く理由は、実はとてもシンプルです。細かく挽くほど粉の表面積が増えて、成分が速く多く出る。ただそれだけの仕組みで、酸っぱくなるか苦くなるかが決まります。

すでに味の傾向がはっきりしている方は、酸っぱいときの見直し手順苦いときの4つの原因もあわせて読むと、挽き目以外の要因まで切り分けられます。

そして厄介なのが、器具によって適した粗さが違うこと。同じ豆でも、ペーパードリップとフレンチプレスでは合う挽き目がまったく変わります。器具に合っていない挽き目で淹れていると、どれだけ良い豆を使っても本来の味は出ません。

この記事では、粗さで味が変わる仕組みを押さえたうえで、挽き目6段階の呼び名と粒の大きさ、器具ごとの目安、そして飲んだ味から挽き目を調整する方法までを順番に整理しました。器具別の目安が情報源によって少しずつ違う理由にも触れています。

中細挽きと言われてもピンとこない方、粗すぎたり細かすぎたりを繰り返している方に役立つはずですよ。読み終わるころには、自分の器具に合わせる基準が決まっているでしょう。

  • 粗さで味が変わる仕組み
  • 挽き目6段階の呼び名と粒の大きさ
  • 器具ごとに合う挽き方の目安
  • 味から挽き目を調整する手順
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挽き方の粗さで味が変わる理由

最初に仕組みを押さえておきましょう。ここが分かると、目安を丸暗記しなくても自分で判断できるようになります。

コーヒーの成分は、粉とお湯が接している面から溶け出していきます。同じ量の豆でも、細かく挽けば粒の数が増えて、お湯に触れる面積の合計が大きくなります。つまり細かいほど成分が速く多く出るわけですね。

そして成分には出てくる順番があります。前半に酸味や香りの成分、中盤に甘みと苦味、後半に渋みや雑味。この順序が決まっているため、抽出の量が変われば味のバランスも変わります。

ここからは、表面積と抽出速度の関係、6段階の呼び名と粒の大きさ、そして粒度のそろい方について順に見ていきます。仕組みが分かれば、あとは器具に合わせるだけです。

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表面積が変わると抽出の速さが変わる

まず、粗さと抽出の関係を整理します。ここが挽き方のすべての土台になります。

細かく挽くと表面積が増えるので、同じ時間でもたくさんの成分が出ます。後半の渋みまで届きやすくなるため、行き過ぎると苦く渋い味になります。

逆に粗く挽くと表面積が減り、成分が出にくくなります。お湯も速く抜けるので抽出時間が短くなり、前半の酸味だけが出て甘みや苦味が追いつかない状態になりがちです。

つまり細かい=濃く出やすい/粗い=薄く出やすいという関係になります。この一文だけ覚えておけば、味から挽き目を判断できます。

もうひとつ、挽き目はお湯の抜ける速さも変えます。細かいと粉の隙間が狭くなってお湯がゆっくり落ち、粗いと速く落ちる。表面積と抽出時間の両方が同時に動くため、挽き目は他のどの条件より影響が大きい部分と言えるでしょう。

この「二重に効く」性質は覚えておく価値があります。お湯の温度を下げても効くのは溶けやすさだけですが、挽き目は面積と時間の両方に効きます。だから調整の効果がいちばんはっきり出るわけですね。味を変えたいときに最初に触るべき場所である理由も、ここにあります。

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挽き目6段階の呼び名と粒の大きさ

粗挽きから極細挽きまで6段階の粒の大きさを砂糖にたとえて並べた図
挽き目6段階の呼び名と粒の大きさの目安

次に呼び名を覚えましょう。店頭でもミルの目盛りでも、この言葉が基準になります。

粗いほうから、粗挽き・中粗挽き・中挽き・中細挽き・細挽き・極細挽きの6段階が一般的です。店やメーカーによっては5段階や8段階で分けることもありますが、この6つを押さえておけば会話は通じます。

粒の大きさは、身近なもので見当がつきます。粗挽きはザラメくらい、中挽きはグラニュー糖と白ざらめの中間くらい、中細挽きはグラニュー糖くらい、細挽きは上白糖とグラニュー糖の中間くらい、極細挽きは上白糖くらい、というのが目安としてよく使われます。中粗挽きはその名のとおり、粗挽きと中挽きの中間と考えてください。

極細挽きについては、情報源によって小麦粉に近いと表現されることもあります。エスプレッソ用に対応したミルでは、上白糖よりさらに細かいところまで挽けるためです。いずれにしても、指の腹でつまんだときに粒を感じないほど細かい帯だと考えておけば間違いありません。

手元で確認するときは、指でつまんでみるのが早いです。粒がはっきり分かれて感じるなら中挽きより粗い側、指の腹にまとわりつくなら細挽きより細かい側と判断できます。

お店で挽いてもらうときは、この呼び名をそのまま伝えれば通じます。分からなければ使う器具を伝えるだけでも、適した挽き目にしてもらえますよ。

呼び名の境目は、実は店やメーカーによって少しずつ違います。ある店の中細挽きが、別の店では中挽きと呼ばれていることもあります。厳密な線引きを気にするより、自分がいつも使っている粗さを覚えておいて、そこから相対的に伝えるほうが確実です。「前回より少し粗めに」という言い方なら、店が変わっても通じます。

ミルの目盛りは、メーカーごとに数字の意味が違います。ある機種の「5」が別の機種の「5」と同じ粗さとは限りません。数字を覚えるのではなく、自分のミルで挽いた粉がどの呼び名に当たるかを一度確かめておくと、機種を変えても迷いません。

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粒度がそろうことが味を安定させる

挽き目と同じくらい大事なのが、粒の大きさがそろっているかどうかです。ここは見落とされがちですが、味の安定に直結します。

粒がばらついていると、細かい粒は速く成分を出しきり、粗い粒はまだ出ていない、という状態が同時に起こります。全体としては狙った挽き目でも、細かい部分からは渋み、粗い部分からは酸味が出て、味が濁ります。

特に問題になるのが微粉です。粉砂糖のように細かい粉のことで、これが多いと後味に雑味が混じります。表面積が極端に大きいため、狙った挽き目で淹れていても微粉の部分だけが先に出しきってしまうからですね。挽いた粉を目の細かい茶こしで軽くふるうと落とせるので、気になる方は試してみてください。

粒度のそろい方はミルの方式で変わります。刃が回転して豆を砕くプロペラ式は粒がばらつきやすく、2枚の刃で挟んで潰す臼式は粒度がそろいやすいとされています。同じ目盛りで挽いても味が安定しないなら、ミルの方式が原因かもしれません。

粒度のそろい方は、挽いた粉を白い紙の上に広げると確かめられます。大きい粒と粉状のものが混ざって見えるならばらついていますし、粒の大きさがおおむね同じに見えるならそろっています。ミルを買い替えるかどうかの判断材料になります。

手動のミルにも臼式のものが多くあります。選び方は安い手動のコーヒーミルの選び方にまとめてあるので、これから買う方はあわせて確認してみてください。

挽き目を段階で変えられる臼式のミルがあると、この記事の調整がそのまま試せます。粒度のそろい方も安定するので、味の再現性が上がりますよ。

器具別に合う挽き方の目安

抽出時間が短い器具から長い器具の順に、合う挽き目を並べた図
器具ごとに合う挽き方の目安

ここからは器具ごとの目安です。抽出の仕組みが違うので、合う粗さも変わります。

大きな考え方はこうです。お湯と粉が触れる時間が長い器具ほど粗く、短い器具ほど細かく挽く。時間が長いのに細かく挽くと出しすぎになり、時間が短いのに粗く挽くと出し足りなくなるからですね。

この原則を頭に入れておけば、初めて使う器具でもおおよその見当がつきます。抽出時間が4分なら粗め、30秒なら極細、というように時間から逆算できるからです。

もうひとつ、フィルターの目の粗さも効いてきます。紙のフィルターは目が細かいので細かい粉でも通しませんが、金属のメッシュは目が粗いため、細かく挽くと粉がカップに落ちます。抽出時間と、濾すものの目の粗さ。この2つで器具ごとの位置が決まると考えてください。

順番に見ていきましょう。最後に一覧表もまとめます。

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ペーパードリップは中挽きから中細挽き

家庭でいちばん多いペーパードリップは、中挽きから中細挽きが基準になります。コーヒーメーカーも同じ範囲と考えて構いません。

この範囲が基準になる理由は、抽出時間が2分半から3分程度と中くらいだからです。粗すぎると時間内に成分が出きらず、細かすぎるとお湯が落ちにくくなって出しすぎになります。

迷ったら中細挽きから始めるのがおすすめです。日本の店頭でペーパードリップ用と伝えたときに出てくることが多いのがこの粗さで、味のバランスも取りやすい位置にあります。

基準にするときは、粉の量と湯量も一緒に決めておきましょう。1杯あたり粉10gから12g、お湯150ml前後が一般的な目安です。挽き目だけを固定しても、粉の量が毎回違えば味は動きます。3つセットで基準を作ると、比較ができる状態になります。

そこから、飲んだ味に応じて1段階ずつ動かしていきます。調整の方向は次の章で詳しく説明しますね。

ちなみに、深煎りの豆は同じ挽き目でも成分が出やすい傾向があります。焙煎が深いほど豆の組織がもろくなり、挽いたときに細かい粒が増えるためです。深煎りを飲んでいて苦味が強いと感じるなら、基準よりやや粗めから始めるとちょうどよく収まることがあります。

逆に浅煎りは組織が硬く、同じ目盛りでも粗めに挽けます。酸味が立ちやすい焙煎度でもあるので、基準よりやや細かめから試すと甘みが出やすくなるでしょう。豆を変えたときに味が動くのは、この差が効いている場合もあります。

なお、ドリッパーの形でも最適な粗さは少し変わります。穴が大きくお湯が速く抜ける形なら少し細かめ、穴が小さくゆっくり落ちる形なら少し粗め、という具合です。器具ごとの違いは抽出方法の比較にまとめています。

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フレンチプレスと金属フィルター

フレンチプレスは、粉をお湯に浸したまま4分ほど置く器具です。触れている時間が長いので、中挽きから粗挽きの範囲が目安になります。

ここで少し注意が必要です。フレンチプレスの推奨挽き目は、情報源によって「粗挽き」とするものと「中挽き」とするものに分かれています。どちらも間違いではなく、粉の量や浸す時間との組み合わせで最適な位置が動くためです。

実用的には、まず中挽きで淹れてみて、渋みが出るようなら粗くするという進め方が分かりやすいでしょう。フレンチプレスは金属のメッシュで濾すため、細かすぎるとカップに粉が落ちて舌にざらつきが残ります。

金属フィルターを使ったドリップも考え方は同じです。紙より目が粗いので、細かく挽くと粉が通り抜けます。中挽きから粗挽きの範囲で、粉が落ちない位置を探してください。

パーコレーターのように長時間お湯を循環させる器具は、さらに粗い側が向きます。粗挽きを基準にして、薄ければ少し細かくする、という順番になります。

フレンチプレスで淹れるときの分量も見ておきましょう。1杯分で粉12gから13g、お湯160ml前後、浸す時間は4分程度が一般的な目安とされています。この時間を短くすれば細かめでも成立しますし、長くするなら粗めが向きます。挽き目だけでなく時間とセットで考えると、自分の位置が決めやすくなります。

粉と湯の量そのものが決まっていないと、挽き目を動かしても結果が読めません。基準がまだの方は、1杯あたりの粉の量と比率を先に固定してみてください。

フレンチプレスをまだ持っていないなら、粗挽きの味を確かめるのに手軽な器具です。粉と湯を入れて待つだけなので、淹れ方の差が出にくいのも利点ですね。

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エスプレッソと水出し

両極にある2つの器具も見ておきましょう。挽き目の幅の広さが実感できます。

エスプレッソは極細挽きです。高い圧力をかけて20〜30秒ほどで一気に抽出するため、極端に細かくして表面積を最大にする必要があります。手動のミルでは対応できないことも多く、エスプレッソ用に対応した機種かどうかを確認してから買うほうが確実です。

水出し(コールドブリュー)は逆に、8時間から半日ほどかけてゆっくり抽出します。時間が長いぶん粗めが向くとされますが、ここも情報源によって「粗挽き」と「細挽き」で分かれます。

方式が2つあることが理由のひとつです。粉を水に浸しておく浸漬式は時間が長いので粗挽き寄り、一滴ずつ落とすダッチ式は細かめが使われることがあります。ただし同じ浸漬式でも、レシピや器具によって粗挽きから中細挽きまで推奨に幅があり、メーカーが中細挽きを勧めている例もあります。まずは使う器具の説明書に書かれた挽き目から始めるのが確実でしょう。

サイフォンやネルドリップは、中挽きあたりが目安とされることが多い器具です。抽出にかかる時間は器具によって差があり、サイフォンは1分前後、ネルは2分から3分程度とされることが多いようです。ネルは布の目が紙より粗いぶん、極端に細かく挽くと目詰まりしやすくなったり、粒がカップに残ったりすることがあるので、中挽きを起点にするとよいでしょう。

エアロプレスのように、浸してから押し出す器具もあります。浸す時間を自分で決められるため、挽き目の幅が広く取れるのが特徴です。短時間で押し出すなら細かめ、長く浸すなら粗め。器具の説明書に推奨が書かれていることが多いので、まずはそれに従うのが確実です。

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器具 挽き目の目安 抽出時間の目安 粗さを決める理由
エスプレッソ 極細挽き 20〜30秒 圧力をかけて短時間で出すため
ペーパードリップ・コーヒーメーカー 中挽き〜中細挽き 2分半〜3分 時間が中程度でバランスを取りやすい
サイフォン・ネルドリップ 中挽き前後 1〜3分(器具で差) 抽出時間が中程度の帯
フレンチプレス・金属フィルター 中挽き〜粗挽き 約4分 浸す時間が長く、粉が落ちるのを防ぐため
パーコレーター 粗挽き 数分〜 お湯を循環させ続けるため
水出し(浸漬式) 粗挽き寄り 8時間〜半日 非常に長い時間をかけるため

いずれも一般的な目安で、器具の形や粉の量によって最適な位置は前後します。正確な情報は器具のメーカーが示す使用方法をご確認ください。

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目安に幅があるのはなぜか

ここまで読んで、「情報源によって書いてあることが違う」と感じた方もいるかもしれません。実際そのとおりで、器具別の目安には幅があります。

理由は3つあります。

①挽き目は単独では決まらないから。粗さの最適値は、粉の量、お湯の温度、抽出時間との組み合わせで動きます。粉を多めにすれば同じ挽き目でも濃く出るので、その分粗くする、という調整が成り立つわけです。だから「この器具はこの粗さ」と一意には決まりません。

②器具の中でも形が違うから。同じペーパードリップでも、穴の数や大きさ、リブの形でお湯の抜ける速さが変わります。速く抜ける器具なら細かめ、ゆっくりなら粗めが合います。

③好みの幅があるから。すっきり飲みたい人と、しっかり濃く飲みたい人では、同じ器具でも最適な挽き目が違います。目安はあくまで出発点です。

だから覚え方としては、「器具ごとの基準を1つ決めて、そこから味で動かす」のが実用的です。正解を探すより、自分の位置を見つけるほうが早く決着します。

◆ケイのワンポイントアドバイス

器具を新しく買ったときは、まず表の目安どおりに1杯淹れてみてください。そのうえで味を見て動かせば、2〜3杯で自分の位置が決まります。最初から完璧を狙わず、基準を置くことから始めるのがコツですよ。

味から挽き目を調整する

酸味が強いときは細かく、苦いときは粗くする調整の流れを示した図
味から挽き目を調整する手順

ここからが実践編です。飲んだ味から、どちらへ動かせばいいかを判断していきます。

判断の軸は1つだけ。酸っぱければ細かく、苦い・渋ければ粗く。前の章で見たとおり、細かいほど濃く出て、粗いほど薄く出るからです。

動かすときのルールも1つ。1段階ずつ、1杯につき1か所だけ。まとめて動かすと、行き過ぎたときにどこへ戻ればいいか分からなくなります。

調整に入る前に、挽き目以外の条件を固定しておいてください。豆・粉の量・お湯の温度・注ぎ方をいつもと同じにしておかないと、味が変わった理由が挽き目なのか別の要素なのか分からなくなります。比べるときは変数を1つに保つ、という原則ですね。

目安として、3杯も試せば自分の位置が見つかります。1杯目は基準どおり、2杯目で味を見て動かし、3杯目で確認する。この流れなら1袋を使い切る前に決着がつくでしょう。ここからは調整の実際と、挽いたあとの扱いを見ていきます。

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酸っぱいときは細かくする

酸味ばかりが立って、甘みやコクが足りない。そう感じたら、抽出が足りていない可能性が高くなります。

成分は前半に酸味、中盤に甘みと苦味という順で出るので、抽出が足りないと酸味だけで終わってしまうわけですね。全体的に水っぽく、後味があっさり切れるのも抽出不足のサインです。

対処は、挽き目を1段階細かくすること。中挽きなら中細挽きへ、中細挽きなら細挽きの手前へ、という具合です。表面積が増えて、甘みと苦味まで届くようになります。

ただし細かくしすぎると、今度は渋みが出てきます。1段階変えて味を見て、まだ酸っぱければもう1段階。この繰り返しで位置を探してください。

なお、挽き目を細かくするとお湯が落ちる速度も遅くなるので、抽出時間が自然に長くなります。時間まで一緒に動く点は覚えておくとよいでしょう。

もし細かくしたのに酸味が残るなら、原因が挽き目ではない可能性があります。お湯の温度が低すぎる、粉の量が少なすぎる、あるいは豆が浅煎りでもともと酸味が強い。挽き目を2段階動かしても変わらないときは、いったん基準へ戻して別の条件を疑ってください。

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苦い・渋いときは粗くする

逆に、苦味が強すぎる、あるいは舌がざらつく渋みが残る。こちらは抽出しすぎのサインです。

対処は挽き目を1段階粗くすること。表面積が減って成分が出にくくなり、同時にお湯も速く抜けるので、後半の渋みまで届かなくなります。

ここでも1段階ずつが原則です。一度に2段階3段階と粗くすると、今度は薄くて酸っぱい味に振れてしまいます。行き過ぎたと感じたら、1段階戻せば元の位置に近づきます。往復しながら挟み込むように探すのが、いちばん早く決まる方法です。

苦味と渋みは別のものなので、見分けておくと調整が正確になります。舌の上で感じてスッと消えるのが苦味、舌がざらついて口が乾くのが渋みです。渋みのほうが抽出の後半に出るので、より抽出しすぎの度合いが強いと判断できます。

渋みが強い場合は、挽き目に加えてお湯の温度も下げてみてください。90℃前後から96℃あたりが一般的な目安とされているので、その範囲の下のほうから試すと変化が分かります。

粗くしたときは、抽出時間が短くなる点も見ておきましょう。お湯が速く抜けるぶん、蒸らしを含めて2分を切るようだと今度は薄くなります。その場合は注ぐ速度をゆっくりにするか、粉を1g足して調整してください。挽き目と時間はセットで動くので、片方を変えたらもう片方も確認する習慣をつけると安定します。

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挽いたあとは早めに使う

最後に、挽いたあとの扱いです。せっかく挽き目を合わせても、ここで台無しになることがあります。

豆は挽いた瞬間から空気に触れる面積が一気に増えるため、風味の変化が速くなります。粉の状態では焙煎後1週間ほどで酸化が進むとされ、豆のままの1か月程度と比べるとかなり短くなります。

だから理想は飲む直前に挽くこと。ミルを持っているなら、1杯分ずつ挽くのが最も良い状態を保てます。挽きたての粉はお湯を注いだときによく膨らみます。ただし膨らみ方は焙煎度でも変わり、深煎りほどよく膨らむ傾向があるので、同じ豆で比べたときの目安として見てください。

お店で挽いてもらう場合は、1〜2週間で飲みきれる量に絞ってください。安いからと大袋を買っても、後半は風味が落ちた状態で飲むことになります。1日2杯なら1週間で約140g(1杯10gで計算)が目安なので、200gの袋で10日前後という計算になります。

挽いた粉を一度に多く用意するなら、小分けにするのも手です。1回分ずつ密閉できる袋へ入れておけば、使うたびに全体が空気へ触れることを避けられます。手間はかかりますが、粉で買う人には効果が分かりやすい方法でしょう。

湿気にも注意してください。挽いた粉は空気中の水分を吸いやすく、湿ると粒どうしがくっついて抽出のムラが出ます。冷蔵庫から出し入れするたびに結露する保存の仕方は、この点で不利になります。

保存するときは、密閉できる容器に入れて涼しく暗い場所へ。挽いた粉はとくに湿気を吸いやすいので、袋のままなら空気を抜いて口をしっかり閉じてください。ミル自体に古い粉が残っていると、そこから酸化した成分が混じるので、ミルの掃除の手順も確認しておくと安心です。

コーヒー豆の挽き方に関するよくある質問(FAQ)

お店で挽いてもらうとき、何と伝えればいいですか?

使う器具を伝えるのがいちばん確実です。「ペーパードリップで使います」「フレンチプレスです」と言えば、その器具に合った挽き目にしてもらえます。挽き目の呼び名が分かっているなら「中細挽きで」と直接伝えても構いません。すでに何度か買っていて調整したい場合は、「前回より少し粗めに」「少し細かめに」と伝えるのが分かりやすいでしょう。前回の挽き目をメモしておくと、この会話がスムーズになります。なお、粉で買うと風味の変化が速いので、1〜2週間で飲みきれる量に絞ることをおすすめします。

1つの挽き目で複数の器具に使い回せますか?

近い器具どうしなら可能です。たとえばペーパードリップとコーヒーメーカーは同じ範囲なので、中細挽きで両方に使えます。サイフォンやネルドリップも中挽き前後なので、大きくは外れません。一方、エスプレッソとフレンチプレスのように両極にある器具を1つの挽き目でまかなうのは無理があります。極細挽きでフレンチプレスを使えば粉が落ちてざらつきますし、粗挽きでエスプレッソを淹れれば薄い液体しか出ません。複数の器具を使い分けているなら、ミルを持って器具ごとに挽き分けるのが現実的です。

中細挽きと中挽きの違いが分かりません

粒の大きさで言うと、中挽きはグラニュー糖と白ざらめの中間くらい、中細挽きはグラニュー糖くらいが目安です。並べて比べれば違いは分かりますが、単独で見て判断するのは難しいでしょう。実用的な確かめ方は、指でつまんでみることです。粒がはっきり分かれて感じるなら中挽きより粗い側、指の腹に少しまとわりつくなら中細挽きより細かい側と判断できます。厳密に区別できなくても大きな問題にはなりません。この2つは隣り合っているので、どちらでもペーパードリップは成立します。味を見て動かすほうが実際的です。

器具別の目安が本によって違うのはなぜですか?

挽き目が単独では決まらないためです。最適な粗さは、粉の量・お湯の温度・抽出時間との組み合わせで動きます。粉を多めにすれば同じ挽き目でも濃く出るので、その分粗くするという調整が成り立ちます。また同じ器具でも、穴の数や大きさによってお湯の抜ける速さが違います。さらに、すっきり飲みたいか濃く飲みたいかという好みの幅もあります。フレンチプレスが「粗挽き」とも「中挽き」とも書かれるのは、こうした理由からです。目安は出発点として使い、そこから自分の味で動かすのが確実な進め方になります。

ミルがなくても挽き方を変えられますか?

お店で挽いてもらうときに指定すれば変えられます。ただし一度挽いた粉を後から変えることはできないので、購入のたびに調整することになります。頻繁に味を調整したいなら、ミルを持つほうが自由度は高くなるでしょう。手動のミルなら数千円から選べるものもあり、臼式であれば粒度もそろいやすくなります。なお、挽いた粉を細かくする方向であれば、目の細かい茶こしでふるって粗い粒を取り除くという方法もありますが、量が大きく減るため実用的とは言いにくいです。基本は購入時に指定するか、ミルを用意するかの二択になります。

まとめ|コーヒー豆の挽き方の目安と調整の順番

挽き方が味を変える仕組みは単純です。細かく挽くほど表面積が増えて成分が速く多く出る。だから細かい=濃く出やすい、粗い=薄く出やすいという関係になります。

呼び名は粗いほうから、粗挽き・中粗挽き・中挽き・中細挽き・細挽き・極細挽きの6段階。粒の大きさはザラメ、グラニュー糖と白ざらめの中間、グラニュー糖、上白糖、小麦粉、といった身近なもので見当がつきます。

器具別の目安は、お湯と粉が触れる時間で決まります。エスプレッソは極細挽き、ペーパードリップとコーヒーメーカーは中挽きから中細挽き、フレンチプレスと金属フィルターは中挽きから粗挽き、水出しの浸漬式は粗挽き寄り。時間が長い器具ほど粗くと覚えておけば大きく外しません。

目安に幅があるのは、挽き目が粉の量・温度・時間との組み合わせで動くからです。正解を探すより、器具ごとに基準を1つ決めて、そこから味で動かすほうが早く決まります。

調整の判断は1つだけ。酸っぱければ細かく、苦い・渋ければ粗く。1段階ずつ、1杯につき1か所だけ動かしてください。

そして、挽いたあとは早めに使うこと。粉の状態では風味の変化が速いので、飲む直前に挽くのが理想です。お店で挽いてもらうなら、1〜2週間で飲みきれる量に絞りましょう。密閉して涼しく暗い場所に置き、湿気を避けることも忘れずに。

道具や豆の選び方をもう一度整理したい方は、コーヒー初心者向けの道具と豆の選び方もあわせてどうぞ。

数値や目安はいずれも一般的なものです。正確な情報は器具のメーカーや購入先の公式サイトをご確認ください。最終的な判断は、ご自身の器具と好みに合わせて決めていただければと思います。ちょうどよい1杯に近づけますように。

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