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コーヒー粉の量は1杯何グラム?10gの基準と杯数別の早見表・調整法

コーヒー粉の量は1杯何グラム?味を安定させる基準
自宅でコーヒーを淹れていると、同じ豆を使っているのに日によって味が違う、ということがありませんか。昨日はちょうどよかったのに今日は薄い、逆に濃すぎて飲みにくい。そんなときに真っ先に疑ってほしいのが、粉の量です。
挽き方やお湯の温度も味に影響しますが、粉の量ほど直接的に効く要素はありません。というのも、粉の量は「どれだけの成分を取り出せるか」の総量そのものを決めているからですね。ここが毎回ぶれていると、他をいくら整えても味は安定しません。
この記事では、1杯あたり何グラムを基準にすればよいのか、そこからどう調整すればいいのかを順番に整理します。数字を覚えるというより、自分の基準を1つ決めてしまうための記事だと思ってください。
- コーヒー粉の量は1杯何グラムが基準になるのか
- 杯数やカップの大きさが変わったときの決め方
- 計量スプーンやスケールで生まれる誤差の正体
- 薄い・濃いと感じたときにどこを動かせばよいか
コーヒー粉の量は1杯何グラムが基準か
結論から言うと、まずは粉10gから12g、お湯150mlから160ml前後を基準にしてみてください。ここから始めれば大きく外すことはありませんし、味の感想を持ったときに「どちらへ動かすか」も判断しやすくなります。
この数字はメーカーの公式ページでも共通してよく見かける範囲です。たとえばUCCは、出来上がり量140cc前後に対して粉10gから12g、お湯160ccを適量として案内しています。特別な数字ではなく、家庭で淹れる1杯の標準的なところだと考えてよいでしょう。
ただし、この基準がそのまま使えるのは「一般的なコーヒーカップ1杯」を淹れるときの話です。マグカップで飲む人、2杯まとめて淹れる人、アイスにする人では前提が変わります。まずは基準を押さえて、それから自分の状況に合わせて動かしていく、という順番で進めていきましょう。
まずは粉10gから12gを基準にする

最初の1杯は、粉10gで淹れてみてください。ここを出発点にするのが、いちばん迷いが少ない方法です。
10gを勧める理由は単純で、多くの器具メーカーが1杯分の目安としてこの前後を提示しているからですね。器具に付いてくる計量スプーンも、多くはすりきり1杯がこの範囲に収まるように作られています。つまり10gは、器具側が想定している設計値に近い量というわけです。
もう少し濃さがほしい人は12gから始めても構いません。10gと12gでは2割ほど成分量が変わるので、飲んだときの印象ははっきり違います。逆に、朝の1杯を軽く飲みたいという方なら、8gから9g程度まで落としても成立しますよ。
大事なのは、最初に決めた量をしばらく変えないことです。毎回違う量で淹れていると、味が変わった原因が粉なのか、お湯の温度なのか、豆の鮮度なのか分からなくなります。1週間ほど同じ量で淹れてみて、そのうえで「もう少し濃く」「少し軽く」と動かす。この進め方がいちばん早く自分の基準にたどり着けます。
最初に決める量は「きりのいい数字」にしておくと続けやすいです。10gや12gなら計算も暗算でできますし、杯数が増えたときにも応用しやすくなります。
粉と湯の比率は1対15前後で考える
粉の量を覚えるより、比率で覚えたほうが応用が利きます。基準は粉1に対してお湯15から16。粉10gならお湯150mlから160ml、という関係です。
この考え方は「ブリューレシオ」や「黄金比」と呼ばれることもあります。スペシャルティコーヒー協会(SCA)は、水1リットルに対して粉55g前後を推奨値として示しており、これを比率に直すとおよそ1対18になります。日本の家庭向けの案内で見かける1対15よりは薄めですが、いずれも「この幅のどこかに好みがある」という示し方をしている点は共通しています。
比率で覚えておくと、どんな量でも計算できるのが利点ですね。500mlのポットに作るなら粉は33gあたり、300ml作るなら20g前後、といった具合に、掛け算だけで決まります。杯数が変わるたびに早見表を探さなくて済みます。
比率の幅も知っておくと便利です。1対14に近づけるほど濃く、1対18に近づけるほど軽い仕上がりになります。同じ豆でも比率を変えるだけで印象が変わるので、豆を買い替える前に試してみる価値はありますよ。
比率を動かすときは、粉と湯のどちらを固定するかを先に決めてください。カップいっぱいに飲みたい人は湯量を固定して粉を増減させます。豆を節約したい人は粉を固定して湯量で調整します。同じ「比率を変える」でも、出てくる量が変わるかどうかで日常の使い勝手はかなり違いますよ。
浅煎りと深煎りで最適な比率が違うという話もよく聞きます。浅煎りは成分が出にくいぶん濃いめの比率が合いやすく、深煎りは出やすいぶん軽めでも成立しやすい、という説明ですね。豆を替えて味が思うようにならないときは、比率のほうを1段階動かしてみると近づくことがあります。
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| 比率 | 粉10gのときのお湯 | 味の傾向 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 1対14 | 140ml | 濃く、コクが出やすい | ミルクを足す・深煎り |
| 1対15 | 150ml | 標準的なバランス | まずここから始める |
| 1対16 | 160ml | やや軽く、香りが立つ | 浅煎り・食後の1杯 |
| 1対18 | 180ml | すっきり、水っぽさに注意 | 大きめのカップ |
表の数字はいずれも一般的な目安です。豆の焙煎度や器具によって最適な位置は動きますので、あくまで出発点として使ってください。
注ぐ湯量と出来上がり量は違う

ここが見落とされやすいところなのですが、注いだお湯の量と、カップに落ちるコーヒーの量は同じではありません。粉がお湯を吸って抱え込むぶん、出来上がりは必ず少なくなります。
粉が吸い込む量は、おおむね粉の重さの2倍前後とされています。粉10gなら20ml程度が粉の中に残る計算です。つまり150ml注いでも、カップに落ちてくるのは130ml前後ということになりますね。
この差は、粉が多いほど無視できなくなります。粉30gで450ml注いだ場合、粉が抱えるのは60ml前後。出来上がりは390ml程度になり、注いだ量から1割以上減る計算です。人数分をきっちり出したいときは、この吸収分を足して注ぐ必要があります。
レシピを見るときも、その数字が「注ぐお湯」なのか「出来上がり量」なのかを確認してみてください。同じ150mlでも意味が違うので、そこを取り違えると狙った濃さになりません。迷ったら、注ぐお湯の量で管理するほうが再現しやすいでしょう。
最初の蒸らしで注ぐお湯も、この吸収分に含まれます。粉全体が湿る程度に注いで30秒ほど待つ、という手順をよく見かけますが、このとき使うのが粉の重さの2倍前後というわけですね。蒸らしの湯量を別に数えているレシピもあるので、合計で何ml注ぐのかを確認しておくと計算が合います。
サーバーに目盛りが付いているなら、そこで出来上がり量を確認する習慣をつけると分かりやすいですよ。注いだ量ではなく落ちてきた量を見るので、実際に飲む量がそのまま把握できます。狙いより少なければ次から湯量を足す、という調整もしやすくなります。
コーヒーの淹れ方そのものを見直したいときは、抽出方法と淹れ方の種類を比較した記事も参考になります。器具ごとの特徴が分かると、量の考え方も整理しやすくなりますよ。
杯数とカップに合わせた量の決め方
基準が決まったら、次は自分の飲み方に合わせて調整していきます。1杯だけ淹れる人と、家族の分をまとめて淹れる人では、同じ「10g」でも結果が変わってくるからですね。
ここで押さえておきたいのは3点です。杯数が増えたときは単純な掛け算にならないこと、カップの大きさによって必要量が変わること、そしてアイスにするなら氷の分を計算に入れること。どれも算数の話なので、一度理解してしまえば毎回迷わなくなります。
順に見ていきましょう。自分に関係のあるところだけ拾ってもらえれば十分です。
先に共通する考え方だけ言っておくと、動かすのは粉か湯量のどちらか一方です。両方を同時に変えると、結果が良くなっても悪くなっても理由が分かりません。飲みたい量が決まっているなら粉を動かし、粉の量を固定したいなら湯量を動かす。この使い分けを覚えておくと、以降の話がすんなり入ってくるはずです。
2杯以上はそのまま倍にしない
2杯分を淹れるとき、粉を単純に2倍の20gにすると、少し濃く出ることがあります。目安としては1割ほど減らして18g前後から試してみてください。
理由は、まとめて淹れるほど抽出の効率が上がるためです。粉の層が厚くなり、お湯が粉に触れている時間も長くなります。同じ比率でも、成分がより多く出てくるわけですね。1杯ずつ2回淹れるのとは条件が違う、と考えると分かりやすいでしょう。
目安を並べると、1杯10g、2杯18g、3杯26g、4杯32g、5杯38gあたりが一般的な案内としてよく見かける数字です。いずれも単純な10g刻みより控えめで、杯数が増えるほど1杯あたりの粉は少なくて済む形になっていますね。増える幅も一定ではなく、杯数が多いほど刻みが小さくなっていきます。
ただし、これも器具や好みによって変わります。まず単純な倍量で淹れてみて、濃いと感じたら次から減らす、という順番でも構いません。減らすときは1回に1gずつ動かすと、変化を追いやすくなります。
忘れがちなのが、器具そのものの容量です。1杯から2杯用として売られているドリッパーに4杯分の粉を入れると、粉が縁近くまで来てしまい、お湯を注いだときにあふれることがあります。粉の層が高くなりすぎると抽出も偏りやすくなるので、まとめて淹れるなら器具のサイズも見ておいてください。
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| 杯数 | 粉の目安 | 注ぐお湯の目安 | 単純な倍量との差 |
|---|---|---|---|
| 1杯 | 10g | 150ml | ― |
| 2杯 | 18g | 270ml | 2g少ない |
| 3杯 | 26g | 390ml | 4g少ない |
| 4杯 | 32g | 480ml | 8g少ない |
| 5杯 | 38g | 570ml | 12g少ない |
まとめて淹れるならサーバーの容量も確認しておきたいところです。コーヒーサーバーの選び方では容量ごとの向き不向きをまとめているので、人数に合うものを選ぶ参考にしてください。
マグカップは出来上がり量から逆算する
マグカップで飲む方は、粉10gだと薄く感じることが多いはずです。カップの容量が違うのですから、当然といえば当然ですね。
一般的なコーヒーカップの容量は120mlから150ml程度、対してマグカップは200mlから300ml程度あります。ここに150mlのコーヒーを注いでもカップは半分ほどしか埋まりませんし、なみなみ注ごうとすれば薄いコーヒーになってしまいます。
解決法は簡単で、飲みたい量から逆算するだけです。200ml飲みたいなら、比率1対15で粉は13gあたり。粉が吸う分を足すと、注ぐお湯は230ml前後になります。250ml飲みたいなら粉17g、お湯280ml前後といった具合ですね。
お使いのカップに水を入れて計量カップで測ってみると、自分の「1杯」が何mlなのか分かります。これを一度確かめておくと、以降の計算がすべて楽になりますよ。意外と自分の思っている量とずれていることも多いものです。
ここでやりがちなのが、粉はそのままで湯量だけ増やしてカップを満たす方法です。量は満たせますが、比率は薄い方向へ動いているので味は水っぽくなります。カップが大きいなら粉も一緒に増やす、と覚えておいてください。
コーヒーメーカーの「1カップ」表記にも幅があります。製品によって120ml、125ml、140ml、150mlなど設定が異なるため、「4カップ分」が何mlになるかは機種ごとに違います。付属の説明書に記載された容量を確認しておくと、粉の量を決めやすくなります。
アイスは氷で薄まる分を見込む
アイスコーヒーを作るなら、ホットと同じ量では確実に薄くなります。氷が溶けた分だけ水が増えるからですね。
急冷式で作る場合の目安としてよく紹介されるのが、粉15g・お湯150ml・氷150gという組み合わせです。ホットなら粉10gで淹れる湯量に対して、粉を1.5倍にしている形になります。氷が溶けて加わる水を、あらかじめ濃さで相殺しているわけです。
考え方としては、ホットと同じ粉量のまま抽出量を減らして濃く作り、そこへ氷を加えて薄める、という組み立てです。ホットの基準が粉10gで140ml前後ですから、アイスならそれより少ない抽出量で受ける形になりますね。どこまで濃くするかは氷の量次第なので、使うグラスに氷を入れて何mlぶん入るかを一度確かめておくと決めやすくなります。
500mlほどまとめて作るなら、粉30g・お湯300ml・氷300gあたりが目安として挙げられています。分量を倍にするときも、粉と湯と氷の比率を保っておけば大きく崩れません。
使う豆は深煎りのほうが向いているとされます。冷やすと苦味は感じにくくなり、酸味のほうが立ちやすいため、もともと苦味の強い豆のほうがバランスを取りやすいという理屈です。手持ちの豆で作って物足りないときは、豆を変えるのも選択肢になりますよ。
氷をどこで使うかでも仕上がりが変わります。サーバーに氷を入れておいてそこへ抽出する方法は、落ちた直後から急速に冷えるので香りが飛びにくいとされます。一方、抽出してからグラスの氷に注ぐ方法は、温度が下がるまでに時間がかかるぶん薄まりやすくなります。急冷式と呼ばれるのは前者ですね。
器具によって基準が変わる

ここまでの数字は、主にペーパードリップを想定したものです。器具が変われば、同じ1杯でも適量は変わってきます。
フレンチプレスは、粉をお湯に浸したまま4分ほど置く器具です。1杯分で粉12gから13g、お湯160ml前後という案内が見られます。ドリップよりやや粉が多めですね。お湯が粉の中を通り抜けるのではなく、粉が全体的に浸っている状態なので、条件が違うわけです。
エスプレッソはさらに違います。粉7gから9g程度に対して抽出量は30ml前後。比率でいえば1対3から1対4という、ドリップとはまるで別の世界の数字になります。極端に濃い液体を少量作る飲み方なので、同じ物差しでは測れません。
水出しコーヒーも独自の比率を持ちます。長時間かけてゆっくり成分を出すため、粉に対する水の比率はドリップより大きめに取ることが多いようです。器具に付属のレシピがあるなら、まずはそれに従うのが確実でしょう。
コーヒーメーカーを使う場合は、付属の説明書に粉と水の対応が載っているはずです。機種によって内部の構造やお湯の落ち方が違うため、ハンドドリップの数字をそのまま持ち込むと合わないことがあります。まずは説明書どおりに1回淹れて、そこから好みに寄せていくのが確実でしょう。
器具ごとの推奨量は、メーカーによって幅があります。同じフレンチプレスでも製品ごとに容量や網目の細かさが違うため、数値はあくまで一般的な目安です。正確な情報は器具のメーカーや購入先の公式サイトをご確認ください。
計量のずれと味の調整

基準を決めたのに味が安定しない。そんなときに疑ってほしいのが、計量そのものです。同じ「スプーン1杯」で量っているつもりでも、実際の重さは毎回変わっている可能性があります。
ここが厄介なのは、ずれていることに気づけない点ですね。粉の量を変えていないのに味が違えば、原因を豆やお湯に求めてしまいます。けれど実際には、量ったつもりの粉が2割も違っていた、ということが起こり得ます。
この章では、誤差がどこから生まれるのかと、味から粉の量を調整する手順をまとめます。ここを押さえると、味の再現性がぐっと上がるはずですよ。
誤差の出どころは大きく2つあります。量る道具そのものの違いと、豆の状態による違いです。どちらも体積で量っているときに起きるもので、重さで量れば両方まとめて解決します。まずは自分がどちらの誤差を抱えているかを確かめてみてください。
計量スプーンはメーカーで容量が違う
意外と知られていないのですが、コーヒーの計量スプーンは、メーカーごとに容量が違います。すりきり1杯が何グラムになるかは、手元のスプーン次第です。
一般的な範囲としては、すりきり1杯で8gから12g程度とされています。具体例では、メリタ型が約8g、カリタ型が約10g、ハリオのV60用が約12gという案内が見られます。同じ「1杯」でも、いちばん軽いものといちばん重いものでは1.5倍の開きがあるわけです。
この差は、それぞれのメーカーが自社の器具に合わせて設計した結果です。付属のスプーンは、そのドリッパーで淹れるときの推奨量になっている、と考えるのが自然でしょう。だから間違っているわけではなく、前提が違うのですね。
問題になるのは、器具とスプーンの組み合わせが変わったときです。別のメーカーのスプーンを使っていたり、家に何本かある中から適当に取っていたりすると、日によって量が変わります。レシピを見て「粉10g」と書いてあっても、手元のスプーンが8gなら2割足りません。
対処としては、まず手持ちのスプーンが何グラムなのかを一度量ってみることです。キッチンスケールですりきり1杯を測れば分かります。分かってしまえば、そのスプーンを基準に何杯分と換算できるので、以降は迷いません。
すくい方でも量は変わります。すりきりと山盛りでは2gほど差が出ることもあるので、どちらで量るかを決めておいてください。すりきりのほうが再現しやすいでしょう。缶や袋の口でスプーンの縁をなでるように整えると、毎回ほぼ同じ量になります。
手持ちのスプーンが何グラムか分からないまま使い続けるより、器具に合ったものを1本決めてしまうほうが早いこともあります。目盛り付きなら、量りたいグラム数に合わせて使えますよ。
焙煎度で同じ1杯の重さが変わる
もうひとつの誤差の原因が、豆の焙煎度です。同じスプーンですくっても、豆によって重さが変わります。
焙煎が進むと、豆の中の水分が抜けて組織が膨らみます。結果として、深煎りの豆は同じ重さでも体積が大きくなるわけですね。逆に浅煎りは水分が残っていて詰まっているため、同じ体積なら重くなります。
つまり、体積で量っている限り、深煎りに替えた日は粉が軽くなり、その分だけ薄く出ることになります。豆を替えたとたんに味が変わった、という経験があるなら、豆の個性だけでなく計量のずれが混ざっている可能性がありますよ。
粉に挽いてある状態でも同じことが起きます。挽き目が細かいほど粒の隙間が詰まるので、同じスプーンでも重さが変わります。粗挽きと細挽きでは、すくえる量が変わるわけですね。
この誤差を消す方法はひとつしかありません。重さで量ることです。体積で量る限り、豆の状態に左右され続けます。
お店で粉に挽いてもらう場合も、注文の仕方を重さにしておくと分かりやすくなります。「200g」で買えば中身の重さは同じですから、袋から取り出すときにスケールで量れば計算が合います。杯数で注文すると、店側が想定する1杯の量と自分の基準がずれることがありますよ。
スケールで量ると再現できる
結局のところ、味を安定させたいならキッチンスケールで重さを量るのがいちばん確実です。ここを押さえるだけで、日ごとのばらつきの大半は消えます。
スケールを使うと、豆の焙煎度が変わっても、スプーンを替えても、同じ量になります。前提が固定されるので、「今日は少し薄い」と感じたときに、それが粉の量以外の要因だと切り分けられるわけですね。原因を追いやすくなるのが、いちばん大きい利点かもしれません。
コーヒー用のスケールには、0.1g単位で測れるものやタイマー機能が付いたものがあります。抽出時間も同時に管理できると、変える条件をひとつずつに絞れるので便利ですよ。選び方はコーヒースケールの比較記事にまとめてあります。
もちろん、料理用のスケールでも十分に役立ちます。1g単位のものが多いですが、粉10gに対して1gの誤差なら1割ですから、スプーンのばらつきよりはずっと小さくなります。まずは家にあるもので始めてみてください。
使い方のコツは、容器を載せてから表示をゼロに戻す「風袋引き」を使うことです。ドリッパーごとスケールに載せてゼロにすれば、粉だけの重さが読めます。さらにサーバーごと載せてゼロにしてからお湯を注げば、注いだ湯量もそのまま数字で見えるので、粉と湯を1台で管理できますよ。
0.1g単位で表示できてタイマーも付いたものなら、粉と湯と時間をこれ1台で管理できます。毎回の条件を固定したい方には、いちばん効く投資かもしれません。
薄い・濃いときの直し方
味の感想から粉の量を動かすときは、順番を決めておくと迷いません。基本は薄ければ粉を増やす、濃ければ粉を減らす。まずここから入ります。
薄いと感じたときの選択肢は2つあります。粉を増やすか、お湯を減らすか。どちらでも比率は濃い方向へ動きますが、飲みたい量が決まっているなら粉を増やすほうが素直でしょう。1回に1gから2gずつ足して、味の変化を見ていきます。
濃すぎるときは逆に、粉を減らします。ここで出来上がったコーヒーにお湯を足して薄める方法もありますが、味の印象は変わります。抽出で出てきた成分の構成はそのままに、水で薄めるだけだからですね。応急処置としては使えますが、次からは粉の量で調整したほうが狙った味に近づきます。
調整するときの鉄則は、一度に1つしか動かさないことです。粉を増やして同時にお湯の温度も上げると、どちらが効いたのか分かりません。粉なら粉だけ、次に温度、というふうに1つずつ試すと、自分の基準が早く固まります。
そしてもうひとつ、変えた内容を記録しておくと上達が早くなります。粉の量と湯量、飲んだ感想を一言メモしておくだけで構いません。3回か4回分たまれば、自分がどのあたりを好むのかが見えてきます。記憶だけで進めると、前回いくつだったかがあいまいになって同じところを行き来しがちです。
それから、豆の状態も確認しておきたいところです。焙煎から時間が経った豆は、成分が抜けて薄く感じることがあります。粉の状態なら1週間ほど、豆のままでも1か月程度が風味を保てる目安とされています。粉を増やしても改善しないなら、豆のほうを疑ってみてください。淹れ方全体を見直すなら、ハンドドリップが薄くなる理由を整理した記事もあわせて読んでみてください。
コーヒー粉の量に関するよくある質問(FAQ)
粉の量は多めと少なめ、どちらから試すべきですか?
まずは標準の10gから始めるのがおすすめです。多め・少なめのどちらかに寄せてスタートすると、そこが基準になってしまい、自分の好みがどちらの方向にあるのか分かりにくくなります。真ん中から始めて、飲んだ感想でどちらへ動かすかを決めるほうが早く落ち着きますよ。
豆で量るのと粉で量るのでは違いますか?
重さで量るなら同じです。豆10gを挽けば粉も10gですから、どちらで量っても変わりません。違いが出るのは体積で量ったときで、豆のままと挽いたあとでは同じスプーン1杯の重さが変わります。スケールを使うなら、挽く前の豆で量っておくほうが手間は少ないでしょう。
粉を増やせば増やすほど濃くなりますか?
ある程度までは濃くなりますが、際限なくとはいきません。粉が多すぎると層が厚くなってお湯が通りにくくなり、抽出が偏ることがあります。また、渋みや雑味も一緒に増えやすくなります。濃さがほしいときは粉を増やすだけでなく、挽き目を細かくする、抽出量を減らすといった方法も組み合わせてみてください。
挽き目のほうを動かすなら、粗さ6段階と器具別の目安が基準になります。粉の量を固定したうえで挽き目だけを1段階動かすと、変化が読み取りやすくなりますよ。
計量スプーンが手元にない場合はどうすればよいですか?
料理用の大さじで代用できます。コーヒーの粉なら大さじ山盛り1杯がおおむね6gから7g程度になりますが、粉の挽き目や盛り方で変わるので、一度スケールで確かめておくと確実です。できればキッチンスケールを使うほうが、日ごとのばらつきを抑えられます。
同じ量でも日によって味が違うのはなぜですか?
量以外の条件が動いている可能性があります。お湯の温度、注ぐ速さ、豆の鮮度、挽き目のばらつきなどが影響します。粉をスケールで固定したうえでまだ変わるなら、次はお湯の温度を測ってみてください。条件を1つずつ固定していくと、原因が絞り込めます。
まとめ|コーヒー粉の量は10gから始める
コーヒー粉の量について整理してきました。最後に要点をまとめます。
- 基準は粉10gから12g、お湯150mlから160ml前後。まずここから始める
- 比率で覚えるなら粉1対お湯15から16。どんな量でも計算できる
- 注いだお湯の一部は粉が吸う。出来上がりは粉の重さの2倍ほど少なくなる
- 2杯以上まとめるときは単純な倍量より1割ほど減らす
- 計量スプーンはメーカーで8gから12gの幅がある。一度量って確かめる
- 焙煎度で同じ体積の重さが変わる。スケールで重さを量ると安定する
- 調整は一度に1つだけ動かす。薄ければ粉を増やし、濃ければ減らす
粉の量は、コーヒーの味を決める要素の中でいちばん動かしやすいところです。挽き目を変えるにはミルの調整が要りますし、お湯の温度を管理するには温度計が要ります。でも粉の量なら、今日から1g単位で試せますよね。
まずは1週間、同じ量で淹れてみてください。そのうえで「もう少し濃く」と思ったら1g足す。それだけで、自分の基準に近づいていきます。数字を暗記する必要はなく、自分の1杯を1つ決めてしまえばいいのです。
コーヒーの道具や豆選びから見直したい方は、コーヒー初心者向けの道具と豆の選び方もあわせて読んでみてください。基準が決まってから道具を選ぶと、選ぶ理由もはっきりしてきますよ。
なお、この記事で挙げた数値はいずれも一般的な目安です。器具や豆によって最適な量は変わりますので、正確な情報は器具のメーカーや購入先の公式サイトをご確認ください。
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