アウトドア / SKILL
シーバスのランカーは80cm以上が目安|何歳かと釣れる季節・狙い方
シーバスのランカーは何cmから?年齢の目安と狙い方、取り込みの準備まで
シーバス釣りを続けていると、いつかは手にしたいのがランカーと呼ばれる大型のシーバスですよね。でも、ランカーサイズは何cmからなのか、80cmと70cm台では何が違うのか、はっきり知らないまま使っている言葉かもしれません。
ランカーシーバスはどんな季節や時間帯に、どんな場所で釣れるのか。大型のベイトに合わせたビッグベイトのようなルアーは必要なのか。せっかく掛けても取り込めなかったらどうしよう、と不安に思う方もいると思います。
この記事では、まずランカーという呼び名の基準と、大きなシーバスが何歳くらいなのかを、公的な資料にある成長の式を使って計算しながら整理します。釣り人の間で言われる“80cm以上なら10歳以上”という目安が、数字で見るとどのくらいの重みなのかが分かるはずです。
そのうえで、メーカーの実釣記事に書かれた狙い方の考え方と、大型を取り込むための準備、魚を傷めにくいリリースの作法までお伝えしますね。
- シーバスのランカーが何cmからを指すのかと呼び名の目安
- 成長の式から計算した年齢と体長のおおよその関係
- ランカーを狙いやすい季節・時間帯・河川のポイント
- 大型を取り込むタックルとリリースで気をつけること
シーバスのランカーとは何cmから?大きさと年齢の目安
最初の章では、シーバスのランカーという呼び名が何cmからを指すのか、そしてその大きさの魚が何年くらい生きているのかを見ていきます。結論から言うと、ランカーは一般に80cm以上の大型を指す釣り人の呼び名で、法律や学術上の決まりではありません。Hondaの釣り情報サイト「太公望通信」では、80cm以上なら年齢は10歳以上というのが1つの基準になっていると紹介されています。ここでは、三重県の資料に載っている成長の式を使って、年齢ごとのおおよその体長を計算した表も作りました。最後に、大型のシーバスが増える時期を、公的な資料とメーカーの実釣記事から確かめます。数字の裏づけを知っておくと、ランカーという言葉の重みが変わって見えるはずです。
ランカーは80cm以上を指す呼び名

ランカーは、シーバスの場合は80cm以上を指すことが多い呼び名です。
Hondaの釣り情報サイト「太公望通信」では、魚種ごとの大物の呼び名として、シーバスであれば「ランカー(80cm以上)」と紹介されています(出典:Honda 太公望通信 2022年1月11日号)。同じ記事では、クロダイは50cm以上で「年無し」、メバルは30cm以上で「尺メバル」と呼ぶ例も並んでいて、大きく育った魚に特別な名前を付ける釣り人の文化の1つだと分かりますね。
ただし、ランカーは法律や学術の用語ではありません。80cm以上とする書き方が多い一方で、80cm超えと書く人もいて、境目の書き方には少し揺れがあります。とはいえ、80cmが分かりやすい目標になっていることは確かです。
もう一つ気をつけたいのは、何を測って80cmなのかという点です。釣り人が釣果として測るのは、ふつう口先から尾びれの先までの長さ(全長)です。一方、研究の資料では、尾びれを含まない長さで成長を記録していることがあります。この違いは、次の見出しで年齢を考えるときに大事になるので、頭の片隅に置いておいてくださいね。
呼び名の基準を知っておくと、釣具店や釣果情報で「ランカー」と書かれていたときに、どのくらいのサイズかをイメージしやすくなります。とはいえ、70cm台でも十分に大きく、引きの強さは格別です。数字にこだわりすぎず、自分にとっての大物を楽しむ気持ちも大切かなと思います。
ランカーシーバスは10歳以上と言われる理由
80cmを超えるシーバスは、少なくとも10年ほど生きてきた魚と考えられています。
同じ「太公望通信」によると、「80cm以上なら年齢は10歳以上」というのが1つの基準になっていて、これは各地で行われた複数の調査結果から導かれたものだそうです。記事では、東京湾では生後1年で体長20cmから25cm、2年で30cmから35cm、3年で40cmから45cm、体長60cmに達するには生後5年ほどを要すること、播磨灘と房総では1歳で20cm、2歳で30cm、3歳で40cmといったデータが紹介されています。
そのうえで、こうしたデータから導いた成長曲線によって、「シーバスであれば、80cmを超えるのに少なくとも10年かかることはほぼ確実といえる」とまとめられています。
大きな魚ほど年齢が分かりにくい
同じ記事では、魚の年齢を調べる方法として、現在は耳石(頭の骨の中にある石のようなもの)を使う調査が最も信頼性が高いとされていると説明されています。ただ、耳石は魚を殺さないと調べられません。
そのため、大きな魚ほどサンプルが少なく、希少な大型の年齢を調べるためにその魚を殺してしまうのでは本末転倒、という問題があるとのこと。調査は成長期の個体を中心に行われていて、大きな魚の年齢は、成長の傾向から推測している部分が大きいわけです。
ランカーを手にしたときに10歳以上と言われるのは、こうした成長の傾向を延ばした推測にもとづく目安だ、と受け止めておくのが正確かなと思います。それでも、10年以上も外海と湾の間を行き来して生き抜いてきた魚だと思うと、1匹の重みがぐっと増しますよね。
成長の式で計算する年齢と体長の目安

大きなシーバスの年齢を、公的な資料にある成長の式で計算してみました。三重県の「2020年度三重県におけるスズキの資源評価」(出典:三重県 2020年度三重県におけるスズキの資源評価)には、東京湾や伊勢・三河湾を中心とする沿海・内湾域のスズキの成長として、東海区水産研究所(1989)の成長曲線が載っています。
式は Lt=91.3(1−e−0.1195(t+0.8904))で、Lは標準体長(cm)、tは年齢(年)です。資料には満1〜6歳の標準体長が表で示されていて、1歳18.5cm、2歳26.7cm、3歳34.0cm、4歳40.4cm、5歳46.1cm、6歳51.2cmとなっています。
この式に7歳から先の年齢を当てはめた計算結果を、資料の値と並べたのが次の表です。
→ 横にスクロールできます
| 年齢(満年) | 標準体長の目安 | 数字の出どころ |
|---|---|---|
| 1歳 | 18.5cm | 三重県の資料の表 |
| 3歳 | 34.0cm | 三重県の資料の表 |
| 6歳 | 51.2cm | 三重県の資料の表 |
| 8歳 | 59.7cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
| 10歳 | 66.5cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
| 12歳 | 71.7cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
| 15歳 | 77.6cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
| 17歳 | 80.5cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
| 20歳 | 83.8cm | 成長の式による計算(この記事の計算) |
計算では、標準体長が80cmを超えるのは17歳ごろになりました。式の上限にあたる値(91.3cm)に近づくにつれて、1年あたりの伸びが小さくなっていくのも分かります。
この表の7歳以降の数字は、資料に載っている式を、表のある6歳より先まで延ばしたこの記事の計算で、資料に書かれた値ではありません。また、標準体長は、FAO(国連食糧農業機関)の資料で、口先から尾びれの付け根を支える骨の先端までを測る長さとされていて、尾びれの部分を含みません。釣り人が測る全長はこれより長くなるので、全長80cmの魚はこの表の80cmより若い可能性があります。成長には個体差や海域の差もあるため、あくまで一般的な目安として見てください。
伸び方の変化を表から読む
表を見比べると、若いうちと大型になってからでは、1年あたりの伸び方がまったく違うことが分かります。資料の表では、1歳18.5cmから3歳34.0cmまでの2年間で15.5cm伸びていて、1年に7〜8cmのペースです。
一方、計算の上では、12歳71.7cmから17歳80.5cmまでの5年間で伸びるのは8.8cm。1年あたりにすると2cm弱です。70cm台から80cmに届くまでに、若い頃の何倍もの年月がかかる計算になります。
同じ資料によると、冬から春に生まれた0歳魚は、8〜9月には体長8〜15cm、年末には大きいもので20cm前後になるとのこと。そこから10年以上かけて80cm級に育つと考えると、1匹のランカーがどれだけ多くの季節を越えてきたのか、想像がふくらみますね。
全長と標準体長を換算する資料は今回見つからなかったので、全長80cmの魚が何歳かを、この表から直接言うことはできません。それでも、大きくなるほど1年あたりの伸びが小さくなり、大型の魚ほど長い年月をかけて育っていることは表から読み取れます。Hondaの記事の「80cm以上なら年齢は10歳以上」という目安とも、10年以上かかるという点では同じですね。
ただし、Hondaの記事の東京湾の数字(体長60cmに達するのに生後5年ほど)と、三重県の標準体長の式(60cmを超えるのは8〜9歳ごろ)では、同じ60cmに届く年齢が3年ほど違います。Hondaの記事は「体長」の測り方を書いておらず、海域や調査も違うため、2つの数字は直接は比べられません。どちらの資料でも、80cmまでには10年以上かかる、という点が共通している、と受け止めておくのが正確です。
大型が増える時期は秋から初冬が目安

大型のシーバスを狙うなら、秋から初冬にかけての、産卵の前の時期が1つのねらい目と考えられます。ただし公的な資料が示すのは伊勢・三河湾での漁業の調査で、ランカーそのものの調査ではない点に注意が必要です。
三重県の資源評価には、伊勢湾や周辺海域のスズキの産卵期は12月から2月の冬で、盛期は12月から1月と書かれています。成魚は産卵後、春に湾内へ来遊し、湾奥の汽水域などで生活したあと、11月頃に越冬と産卵の回遊のため、ふたたび外海へ向けて下り始めるとのこと。
同じ資料には、平成6年4月から平成7年3月に伊勢・三河湾で行われた調査で、11月と12月に大型魚が多く出現し、生殖腺の重さも大きかったことから、この時期に漁獲されるスズキは産卵期を控えた魚群と推察されている、という記述もあります。ここでいう大型は、市場の買取調査で標準体長28〜64cmの範囲の中での大きな魚で、80cm以上のランカーの調査ではありません。漁業の調査なので釣り場とも条件が違いますが、晩秋から初冬に大きめの魚が多く見られた、という傾向は覚えておきたいところ。
季節によって居場所が変わる
同じ資料では、スズキは産卵期と越冬期を外海域で、エサを食べる時期を湾内域で過ごすと説明されています。成魚は産卵のあと春に湾内へ来遊し、未成魚とともに湾奥の汽水域などで生活するとのこと。伊勢・三河湾の標本船の調査では、秋はほぼ全域に分布していたのに対し、冬は伊勢湾の奥部や三河湾では少なく、外海水の影響を受ける湾中央部から湾口付近で多い傾向だったと書かれています。
つまり、湾の奥や河口でねらうなら秋、冬が深まると湾口寄りへ、という季節の移り変わりを意識しておくと、釣り場選びのヒントになります。これは伊勢・三河湾の調査なので、ほかの海域ではそのまま当てはまらない点には注意してくださいね。
メーカーの実釣記事でも秋から初冬
SHIMANO(シマノ)の実釣記事でも、ランカーを狙う舞台として秋から初冬が選ばれています。熊本県の天草エリアで行われた初冬の釣行は、シーバスが最盛期とも言えるシーズンで、大型のベイトフィッシュとなるコノシロが接岸していることが理由とされていました。福岡県の御笠川を舞台にした別の記事も、秋の都市型河川でランカーを狙う内容です。
ただし、どちらも特定の地域での実釣例です。シーバスの回遊の時期は海域によって違うので、自分の地域では、釣具店の釣果情報や地元の釣り人の情報と合わせて考えるのが確実ですよ。
シーバスのランカーを狙う釣り方と取り込みの準備
後半の章では、シーバスのランカーを実際に狙うときの考え方と、掛けたあとに無事に取り込むための準備をまとめます。ランカーは数が少ないぶん、闇雲に投げるより、大型のベイトがいる場所と時間帯、そして魚が着きやすい地形を絞り込むことが大切です。ここでは、SHIMANO(シマノ)の実釣記事2本とDAIWA(ダイワ)のシーバス入門に書かれた内容をもとに、ルアーの選び方、河川の橋脚と塩水くさびの読み方、時間帯によるベイトの深さの変化を整理しました。そのあとで、大型に負けないタックルと取り込みの道具、魚を傷めにくいリリースの手順をお伝えします。どれも状況によって変わる目安なので、釣り場に合わせて調整してくださいね。
大型のベイトに合わせたルアー選び
ランカーを狙うときは、その時期にシーバスが食べている大きなベイトに合わせて、ルアーのサイズを考えるのが基本です。
SHIMANOの天草での実釣記事では、大型のベイトフィッシュであるコノシロに着くランカーを、280mmという大型のルアー(ジャイアントベイト)で狙っています。記事では、コノシロの群れを狙う際に重要となるのは、魚群の中でも際立つルアーの存在感だと説明されていました。ベイトがたくさんいるからといって、その周辺に投げればいつかはヒットしそう、というほど簡単ではないのが難しいところ、とも書かれています。
結果として、この釣行では80cmオーバーを含む大型3匹をキャッチしたと紹介されています。ジャイアントベイトの釣りは、ランカーサイズに狙いを絞った強気なスタイル、という位置づけです。
大きなルアーを使う前に、ふだんの釣りでよく釣れると評判の定番から試したい方は、VJ-16やカゲロウなどの重さと泳ぐ深さをよく釣れると評判の定番ルアーの重さと深さの一覧で確かめてみてください。
ビッグベイトはタックルとセットで考える
ただ、280mmのような大型ルアーは、普通のシーバスロッドでは投げられないことがあります。同じ記事で使われたのは、PE4号のラインに50lbのリーダー、ロッドはディアルーナB80XH(プロトタイプ)という、かなり強い組み合わせでした。ルアーだけ大きくしても、竿やラインが合っていなければ投げることも取り込むこともできません。
ビッグベイトを試すなら、手持ちのロッドの適合ルアー重量を確かめ、合わなければルアーの大きさを抑えるか、専用のタックルを用意するのが安全です。ふだんのルアーでも、コノシロのような大きいベイトがいる時期は、手持ちの中で大きめのサイズから試してみる、という考え方は取り入れやすいと思います。
DAIWA(ダイワ)のシーバス入門では、9〜12cmのシンキングペンシルとフローティングミノー、そしてバイブレーションの3種類を用意すれば、レンジを分担してたいていの場所を攻略できると案内されています。ランカー専用の大きなルアーがなくても、まずはこの基本の3種類で魚のいる深さを探り、ベイトが大きい時期だけサイズを上げる、という順番で考えると無理がありません。
ルアーの種類や結び方の基本から確かめたい方は、ルアー釣りの基本と初心者向けの選び方も参考にしてみてください。
河川の橋脚と塩水くさびを読む
SHIMANOの御笠川の記事では、ビッグベイトでランカーを狙うアングラーが、橋脚と塩水くさびの2つを手がかりにポイントを絞り込んでいました。
SHIMANOの御笠川の記事に登場するアングラーは、基本的には橋脚に着いているシーバスに狙いを定める、と話しています。さらに、橋脚ごとにシーバスが着きやすいものとそうでないものがあり、見分けるときは、橋脚の幅や影の大きさ、水中に土台となる基礎があるか、周辺で川がカーブしているなどの地形変化があるか、に注目しているそうです。
塩水くさびとは
同じ記事でとくに重要な要素として挙げられているのが「塩水くさび」です。河川で比重の異なる海水と淡水が混ざり合わずに境目ができる現象のことで、河川のシーバスはこの境目を意識して動いていることが多い、と説明されています。
塩水くさびは、潮の満ち引きや川の流れで刻々と場所が変わります。見極め方の1つとして紹介されていたのが、流れてくる落ち葉。表層の落ち葉が素早く流れているのに、中層に沈んだ落ち葉がほとんど動いていないことがあり、その動いていない落ち葉のある部分が境目に当たることが多いそうです。
橋の上から観察すること
記事のアングラーは、橋の上からシーバスの姿を確かめることも多く、そのときシーバスの有無だけでなく、ほかの魚の動きにも注目しているそうです。記事に挙がっていた観察の項目を並べると、次のようになります。
- ベイトのコノシロが上流と下流のどちらへ泳いでいるか、一定の場所にとどまっているか
- ボラの群れの中にシーバスが混ざって泳いでいないか
- ナマズやコイなど淡水魚の動き
橋の下で多くのシーバスが隠れているのが見えても、活性の高まるタイミングをつかまないとルアーにまったく反応しないこともある、とも書かれていました。見えている魚にすぐ投げるより、流れが強まるタイミングを待つ我慢も、ランカー狙いでは大切になりそうです。
橋脚のどこを狙うか
橋脚を狙うときは、上流側と下流側の切れ端となる部分の、流れが当たってヨレができている所が注目点とされています。河川では潮の満ち引きで流れの向きが入れ替わるので、橋脚の上下どちらから狙うかもその時々で判断するとのこと。橋脚から少し離れた、流芯があって深くなっている部分も狙い所として挙げられていました。
記事では、アングラーが流れが特に強まるタイミングを待ってからキャストを始めていたと紹介されていて、必要以上にプレッシャーをかけないことが大切だとも話しています。ただし記事の中でも、これは御笠川で磨いた考え方で、ほかの地域でどれだけ通用するかは試してみたい、と語られています。自分の通う川で、同じ目線で観察してみるのがおすすめです。
時間帯でベイトの深さが変わる
SHIMANOの天草の例では、ベイトのコノシロがいる深さの変化から、狙う時間帯を組み立てていました。
SHIMANOの天草の記事では、朝から釣りを始めたものの、日が高くなるとコノシロのいる深さが下がり、アタリも遠のいたと書かれています。その後、日が沈むタイミングに合わせて同じポイントに入ると、暗くなるにつれてコノシロが表層に上がってきたそうです。
記事では、コノシロの動きから推測するに、日中の日が高い時間帯は深場に落ち、暗くなると表層に上がってくる動きをとっている、とまとめられています。これはその日の天草のコノシロについての推測です。さらに、朝にアタリがあったのがカケアガリ(浅場から深場へ落ち込む斜面)だったことから、干潮に向かう時間帯に、深くなっている所で待ち構えるシーバスをイメージしてカケアガリの周辺を狙い、ゆっくりタダ巻きしたところで80cmオーバーが掛かった、という流れでした。
ダイワの入門でも夕方と明け方が有利
DAIWA(ダイワ)のシーバス入門でも、シーバスは元来、夜行性で、夕方からのナイトゲームか朝マズメ(明け方)が有利と案内されています。ランカーに限らず、暗い時間帯や薄暗い時間帯に好機がある魚だということですね。
夜の釣りは足元が見えにくく、落水の危険が高まります。ライフジャケットとライトは必ず用意し、慣れない場所には明るいうちに下見をしておくと安心です。夜釣りの時間帯の考え方は、夜釣りのターゲットと時間帯の選び方でもまとめています。
ランカーに負けないタックルと取り込みの準備
ランカーを掛けたときに取り逃がさないためには、魚の大きさに見合ったタックルと、取り込みの道具を先に用意しておくことが大切です。
ダイワのシーバス入門では、最初の1本ならロッドは9フィート前後のML、リールは3000番か4000番が幅広いシチュエーションに対応できる、と案内されています。一方、SHIMANOの記事でランカー狙いに使われたのは、天草の記事ではジャイアントベイト用のPE4号・リーダー50lbとロッドのディアルーナB80XH(プロトタイプ)、御笠川の記事では軽さとパワーに優れ重たいルアーでも操作しやすいとされるディアルーナ B80Hでした。使うルアーの大きさによって、必要なタックルの強さはかなり変わるわけです。
弱すぎる道具は魚を疲れさせる
米国国立公園局(National Park Service)の釣り人向けの案内では、魚を素早く取り込めるだけの強さのロッド・リール・ラインを使うことがすすめられています。軽い道具で長く引き合うと、魚を必要以上に疲れさせ、ストレスを与えてしまうからです。これは米国の国立公園の水域向けの案内ですが、大型の魚を扱うときの考え方として参考になります。
リーダー(PEラインの先に結ぶ太めの糸)の太さも、大型と向き合うときの要になります。太さや長さの考え方は、PEラインのリーダーの太さと長さの目安で整理しているので、合わせて確認してみてくださいね。
ランディングネットを用意したい
大きな魚を無理に抜き上げると、ラインや魚に大きな負担がかかります。同じ米国国立公園局の案内でも、ランディングネットを使うと魚を扱う時間が減り、とくに扱いにくい大型の魚のけがを防ぎやすいとされています。大きめの枠に、浅いゴムの網か、柔らかく結び目のない細かい網を合わせたものが最適とのことです。
足場の高い堤防や護岸では、柄の長さが足りないと網が水面に届きません。足場の高さに合うランディングネットの選び方を参考に、釣り場に合う長さと枠の大きさを選んでおくと、いざというときに慌てずに済みますよ。
米国国立公園局の案内でも、ゴムの網はランディングネットに向いた素材として挙げられていました。枠の大きさや柄の長さは商品ごとに違うので、狙う魚の大きさと足場の高さに合うかを商品ページで確かめてから選んでくださいね。価格や在庫は購入前に各ショップで確認してください。
釣ったランカーを長く楽しむリリースの作法

10年以上生きてきたかもしれないランカーだからこそ、リリースするなら、できるだけ魚を傷めない扱い方を知っておきたいところです。
米国国立公園局の案内では、魚を水から出すとストレスや窒息、内臓のけがにつながるとして、魚を濡れたまま落ち着かせること、水から出すのは必要最小限にすることがすすめられています。持つときは、ネットの中で支えるか、水面近くでお腹の下にそっと手を添えて支えるとよいそうです。
触り方と針の外し方
同じ案内では、魚を強く握らないこと、エラをつかんで持たないことが挙げられています。濡れた手か手袋で扱うと、魚の体を守るぬめりが落ちにくくなるとも書かれていました。
針は、プライヤーなどの道具を使って素早く外すのが基本です。深く飲まれて簡単に外せないときは、無理に外さず、針のできるだけ近くでラインを切ることもすすめられています。
回復を待ってから放す
放すときは、魚が十分に回復するまで、水中でまっすぐな姿勢に支えるか、ネットに入れたまま待ち、エラが開いたり閉じたりしているのを確かめてから、とされています。力が戻りにくいときは、魚の頭を流れの方へ向けて、新しい水がエラを通るようにするとよいそうです。
ここで紹介したリリースの方法は、米国の国立公園の水域向けの案内をもとにしたもので、日本の釣り場のルールとは別のものです。持ち帰りやリリースのルール、サイズの制限などは地域や釣り場によって違うことがあるので、正確な情報は各都道府県や釣り場の公式サイトをご確認ください。迷ったときの最終的な判断は、釣り場の管理者や地元の釣具店に相談するのが安心です。
写真を撮るときも、陸に長く置かず、ネットの中や水際で手早く済ませるのがおすすめです。ランカーとの出会いを、次の釣り人の楽しみにもつなげていけるといいですね。
針を素早く外すには、先の細いプライヤーをすぐ取り出せる場所に用意しておくと安心です。価格や在庫は購入前に各ショップで確認してくださいね。
シーバスのランカーについてよくある質問
メータークラスのシーバスはいるのですか?
SHIMANOの御笠川の記事では、写真の説明に、その川でメータークラスが泳いでいる様子を観察できることも多い、と書かれています。ただ、この記事で見た根拠はその1文だけで、特定の川での観察です。どの釣り場でも狙えるという意味ではありません。この記事で計算した成長の式でも、80cmを超えたあとの伸びはゆっくりなので、メータークラスはランカーの中でもさらに特別な存在と考えておくのがよさそうです。
ランカーの年齢は釣った魚から分かりますか?
Hondaの「太公望通信」によると、魚の年齢を調べる方法で現在最も信頼性が高いとされているのは耳石の調査ですが、耳石は魚を殺さないと調べられません。釣り人が手元で正確な年齢を知るのは難しいので、この記事の表のような成長の目安から、おおよその年齢を想像して楽しむくらいがちょうどいいと思います。
ヒラスズキやタイリクスズキでもランカーと呼びますか?
この記事で参考にしたHondaの記事は、シーバスについて80cm以上をランカーとして紹介したもので、ほかの種類の基準には触れていません。釣り人の間で使われる呼び名なので、魚種ごとの線引きは決まっていないと考え、使うときは何cmの魚なのかを添えて伝えると誤解が少なくなります。
ランカーを狙うには高価なタックルが必要ですか?
必ずしも高価である必要はありませんが、使うルアーの重さと、狙う魚の大きさに見合った強さは必要です。ダイワのシーバス入門が最初の1本として案内する9フィート前後のMLのロッドでも、ふだんのルアーで大型が掛かる可能性はありますが、やり取りには余裕のある道具が安心です。ビッグベイトのような重いルアーを使うときだけ、ロッドの適合ルアー重量を確かめ、合うタックルを用意してください。購入前には、販売店で用途を伝えて相談すると安心です。
シーバスのランカーを狙うためのまとめ
シーバスのランカーは、一般に80cm以上の大型を指す釣り人の呼び名です。Hondaの「太公望通信」では、80cm以上なら年齢は10歳以上というのが1つの基準と紹介されていて、三重県の資料に載る成長の式で計算すると、標準体長80cmに届くのは17歳ごろ(Hondaの目安より長め)という結果になりました。全長と標準体長の違いはありますが、ランカーが長い年月を生き抜いた魚だということは数字からも伝わってきます。
狙うなら、伊勢・三河湾の資料と、SHIMANOの2つの実釣例(天草・福岡)では、晩秋から初冬、コノシロのような大きなベイトが入ってくる時期がねらい目とされていました。河川では橋脚の形や影、塩水くさびの位置を観察し、天草の例のように、コノシロのようなベイトの深さが時間帯で変わることも意識しながら、狙う深さと時間帯を組み立ててみてください。
掛けたあとに慌てないよう、魚の大きさに見合ったタックルとランディングネットを用意し、リリースするなら魚を水から出す時間を短くする。この準備ができていれば、ランカーとの出会いをより気持ちよく楽しめるはずです。
釣り場のルールや規則は地域によって違います。正確な情報は各自治体や釣り場の公式サイトをご確認いただき、タックル選びや安全面で迷ったときは、地元の釣具店に相談してみてくださいね。
YOUR NEXT STEP
道具・器具レビュー
道具・器具レビュー
道具・器具レビュー
