エスプレッソマシンがなくてもラテアートは楽しめる?泡立て道具と描き方をやさしく整理

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

カフェのラテに浮かぶハートやくまの顔を見ると、家でもやってみたくなりますよね。でも、ラテアートのやり方を調べると、たいていエスプレッソマシンのスチームノズルでミルクを泡立てるところから始まります。マシンなしの自宅でもできるのか、それともあきらめるしかないのか、迷っている人も多いかなと思います。

結論から言うと、エスプレッソマシンなしでも、ラテアートは楽しめます。ただし、描きやすいのは注いで形を作るタイプではなく、泡立てたミルクの上に竹串で線を描くエッチングや、型紙の上からココアパウダーをふるう方法です。HARIOのミルクフォーマー「クリーマー・キュート」の取扱説明書にも、泡の上に絵を描く方法が載っているくらいなので、注ぐ練習をしていない初心者でも取りかかりやすい方法かなと思います。

この記事では、HARIOのクリーマー(電池式のミルクフォーマー)とツヴィリングの電動ミルクフォーマーの取扱説明書、エスプレッソマシンのメーカーであるデロンギの解説を読み比べて、マシンなしで泡を作る手順と、インスタントコーヒーを使った描き方を整理しました。温度や牛乳の量はメーカーごとに書き方が違うので、表に並べて、華氏で書かれた温度は摂氏に換算しています。

後半では、うまく描けないときの原因と直し方、電子レンジで牛乳を温めるときの注意までまとめました。読み終えるころには、手元の道具で何が描けて、何を足せばいいのかがはっきりするはずです。

  • エスプレッソマシンなしで描けるラテアートの種類
  • 泡立て道具3タイプの温度・量・手順の違い
  • 竹串と型紙で描くエッチングとステンシルの手順
  • うまく描けないときの原因と直し方
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エスプレッソマシンなしのラテアートで描けるものと準備

この章では、エスプレッソマシンなしのラテアートで、どんな模様なら描けるのかをはっきりさせてから、準備するものを順に見ていきます。最初に、マシンがなくても描けるアートと、マシンがないと難しくなるアートを分けて、その理由を説明します。そのうえで、土台になるコーヒーの用意、泡立て道具の選び方、牛乳と温度の目安、電子レンジを使うときの注意をまとめました。

泡立て道具は、取扱説明書ごとに温度や牛乳の量、泡立てる時間が違います。ひとつの数字に決めつけず、それぞれの資料が何と書いているかを並べたうえで、最初の1杯をどこから始めるかを書いていきます。数字はあくまで一般的な目安として読んで、手元の道具の取扱説明書に別の案内があればそちらを優先してくださいね。

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マシンなしでも描けるのはエッチングと型紙の絵

竹串で泡に線を描くエッチングと、型紙の上から茶こしでココアパウダーをふるうステンシルを並べたスライド
マシンなしで描きやすいエッチングとステンシル

先に答えを言うと、エスプレッソマシンなしで描きやすいのは、泡の上に線を引いて描くエッチングと、型紙を使ってココアパウダーで模様を出すステンシルの2つです。どちらも、泡立てたミルクをカップにのせてから、表面に絵を足していく描き方なので、注ぐ技術がなくても形になります。

デロンギは英語のラテアート解説で、ラテアートの技法を2つに分けています。ひとつはピッチャーからミルクを注ぎながら手首の動きで模様を作るフリーポア、もうひとつがエッチングです。エッチングは、先にミルクを注いでおき、そのあとで道具を使って表面に描く方法とされていて、使う道具の例としてチョコレートシロップ、つまようじ、ステンシル、ナイフが挙げられています。(出典:デロンギ英語版サイト『Latte art, step by step』)

ただし、デロンギの解説そのものは、エスプレッソにスチームで泡立てたミルクを注ぐことを前提に書かれています。ここで借りているのは、エッチングという技法の考え方と道具の例までです。マシンなしで泡を作って描く手順は、次に紹介するHARIOの取扱説明書が根拠になります。

HARIOの電池式ミルクフォーマー「クリーマー・キュート」の取扱説明書にも、「泡立ちミルクの上に絵を描いてみよう!」というページがあります。濃い目のコーヒーを竹串などに付けて泡の上に絵を描く方法と、「切り抜いた型紙の上からココアパウダーをふるってみよう」という方法の2つが紹介されていて、写真ではにっこりした顔や傘、四つ葉のクローバーが描かれています。エスプレッソマシンを使わない道具のメーカーが、泡の上に描く楽しみ方を案内しているのは心強いところですよね。(出典:HARIO株式会社『CREAMER・Qto クリーマー・キュート 取扱説明書』)

手元の道具と描けるものの関係を、ここまでの資料をもとに表にまとめておきます。

手元にあるもの 描きやすいアート 根拠にした資料
泡立てたミルク+濃い目のコーヒー+竹串 エッチング(線で描く顔・ハートなど) HARIO クリーマー・キュート取扱説明書
泡立てたミルク+切り抜いた型紙+ココアパウダー ステンシル(四つ葉などの形) HARIO クリーマー・キュート取扱説明書
泡立てたミルク+チョコレートシロップ・つまようじ エッチング デロンギの英語解説(技法の名前と道具の例・解説自体はマシン前提)
エスプレッソ+スチームノズルで泡立てたミルク+ピッチャー フリーポア(注いで描くハートなど) デロンギの英語解説(手順の前提)

表の上の3行は、どれもエスプレッソマシンなしでそろえられる組み合わせです。いちばん下の行だけはマシンを前提にした手順なので、次の項目でその中身を見ていきます。まずはエッチングかステンシルから始めて、描く楽しさをつかむのがおすすめかなと思います。

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注いで描くハートがマシンなしだと難しい理由

注いで描くハートやリーフについて、メーカーが公開している手順は、模様を浮かべる土台(エスプレッソ)と絵の具(ミルクの泡)の両方をマシンで作る前提で組まれています。マシンなしだと、その手順をそのまま再現するのが難しくなる、というのが私の見立てです。

デロンギの解説では、エスプレッソを淹れる段階で安定したクレマ(エスプレッソの表面にできる茶色い泡の層)を作ることが大切で、ラテアートの模様に使う泡立てたミルクはそのクレマの上に乗る、と説明されています。エスプレッソは、圧力をかけたお湯を細かく挽いたコーヒー7gの層に25秒通して、30mlの濃いコーヒーを取るもの、という説明もあります。模様の土台になるのは、このエスプレッソとクレマです。

もうひとつの絵の具にあたるのがミルクの泡です。デロンギは、模様のもとになるのはマイクロフォームと呼ばれる小さな泡でできたミルクで、この小さな泡は牛乳のたんぱく質に包まれて形を保っている、と書いています。スチームノズルで渦を作りながら泡立て、最後にジャグを回して泡と液体を混ぜてから注ぐ、という流れです。

一方、HARIOのクリーマー・キュートの取扱説明書では、泡立てたあとに「スプーン等ですくって泡をお飲み物にのせてください。」と案内されています。ピッチャーから注いで模様を作る手順は書かれていません。電池式のフォーマーの泡は、上にのせて楽しむ使い方が前提になっている、と読むのが自然かなと思います。

一方で、泡を作る側には別の選択肢もあります。ツヴィリングは電動ミルクフォーマーの製品ページで、スチーム不要の攪拌型とし、「ソースをトッピングしても泡がへたらず、きめ細かくツヤのある泡はラテアートにもチャレンジできます。」と案内していて、エスプレッソと合わせたカプチーノも例に挙げています。注いで描く模様の土台にするエスプレッソは別に用意する必要がありますが、泡のほうはスチームノズルに限らない、ということですね。

まとめると、デロンギの手順どおりに注いで描くには、エスプレッソとクレマを作れる道具と、きめ細かい泡を作れる道具の両方が要る、と考えておくと道具選びで迷いにくいかなと思います。マシンを買うかどうかで迷ったら、マキネッタとエスプレッソマシンの抽出圧力と価格の違いを先に見ておくと、どこまでの道具が必要か判断しやすくなりますよ。

注ぐラテアートに挑戦するかどうかの目安は、注いで描く模様まで目指したいかどうかと、マシンを置く場所と予算があるかどうかの2つです。まずはエッチングとステンシルで描く楽しさを試して、物足りなくなってからマシンを検討する順番なら、道具選びで遠回りしにくいかなと思います。

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土台になる濃いコーヒーの用意の仕方

カップの中身は、エスプレッソでなくてもかまいません。HARIOの取扱説明書は、泡立てたミルクを「用意しておいたお好みの飲み物にのせてお召し上がりください。」としているので、ドリップコーヒーでもインスタントコーヒーでも、普段飲んでいるものを土台にできます。

ただ、ミルクの泡をたっぷりのせるので、コーヒーは少し濃いめにしておくと、ミルクに負けない味になります。インスタントコーヒーなら粉を多めにする、ドリップならお湯を少なめにして淹れる、といった調整が手軽です。直火でエスプレッソに近い濃いコーヒーを淹れたい人は、マキネッタ(直火式のエスプレッソメーカー)という選択肢もあります。

ここで分けて考えたいのが、カップに入れる飲むためのコーヒーと、泡の上に線を描く絵の具としてのコーヒーです。HARIOの取扱説明書では、絵を描くための濃い目のコーヒーについて「インスタントコーヒーを少量の湯で溶かすのがおすすめです。」とし、「インスタントコーヒーとお湯の割合が2対1程度にしてください。」と案内しています。インスタントコーヒーのほうがお湯より多い、かなり濃いペーストに近い状態です。この濃さがあるから、白い泡の上に茶色い線がくっきり出るわけですね。

絵の具用のコーヒーは、ほんの少ししか使いません。小皿にインスタントコーヒーをひとさじ取り、その半分くらいのお湯で溶かす、くらいの量で十分です。飲む用のコーヒーと同じカップで作ろうとすると薄くなってしまうので、別の小皿で用意するのがコツかなと思います。

エッチング用の絵の具としては、デロンギがチョコレートシロップも挙げています。コーヒーとは色味が変わるので、線の色を変えたいときに使い分けると楽しいかもしれません。子どもと一緒に楽しむなら、牛乳の加熱や泡立ては大人が受け持ち、子どもには泡ができてから描く部分だけを任せる形が安心です(HARIOの取扱説明書は、ガラス本体について「お子様に使用させないでください。」と注意しています)。

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泡立て道具は3タイプ、取扱説明書の数字を比べる

電池式のハンディタイプ、加熱もする電動タイプ、スチームノズルの温め方・牛乳の量・泡立てる時間・泡のあつかいを比べた表のスライド
泡立て道具3タイプの温め方・量・時間・泡のあつかいの比較

泡立ての道具は、大きく分けて電池式のハンディタイプ、加熱もしてくれる電動タイプ、エスプレッソマシンのスチームノズルの3つです。マシンなしで使えるのは前の2つで、手順と数字がけっこう違います。ここでは、それぞれの取扱説明書や解説に書かれている内容を表に並べてみました。

項目 電池式のハンディタイプ(HARIO クリーマー・キュート) 加熱もする電動タイプ(ツヴィリング Enfinigy ミルクフォーマー) 参考:スチームノズル(デロンギの英語解説)
牛乳の温め方 先に電子レンジで40℃〜60℃に温める 本体が温める(ホット:65℃±7℃=約58〜72℃) 冷たい牛乳から泡立て、140°F(約60℃)を超えないようにする
牛乳の量 ガラス本体のメモリ線(約100mL)まで 泡立て時は最大200ml ジャグの半分まで
泡立てる時間 本体を傾けて30秒程(連続1分以上は回さない) 作動時間約3分(完成すると自動停止) 温度を見ながら止める
泡のあつかい 30〜60秒くらい置いてなじませ、スプーンですくってのせる ふたを外して別の容器に注ぐ ジャグを回して泡と液体を混ぜてから注ぐ
アイス 1℃〜5℃に冷やした牛乳を泡立てる アイスを選ぶと加熱なし —

こうして並べると、マシンなしの2タイプは、温める段取りがいちばん大きな違いだとわかります。HARIOのクリーマー・キュートは、牛乳を先に電子レンジで温めてから泡立てる道具です。ツヴィリングの電動フォーマーは、ダイヤルでホットかアイスを選んで押すだけで、温めと泡立てを本体がまとめて行い、終わると自動で止まります。デロンギの値は華氏で書かれているので、摂氏に換算すると約60℃です。

選び方の目安としては、まず手軽に試したいなら電池式のハンディタイプ、毎日のように作るなら温度の管理を任せられる電動タイプ、という分け方がわかりやすいかなと思います。なお、表のツヴィリングの製品(取扱説明書の型番は53104)は、2026年10月28日時点で公式オンラインショップの「Enfinigy ミルクフォーマー, 400 ml」の商品ページが「在庫なし」の表示でした。電動タイプは、温める温度や泡立てられる量を製品ページと取扱説明書で比べて選ぶのが確実です。

電動タイプは温めまで本体が行うぶん、熱への注意も取扱説明書に並んでいます。ツヴィリングの取扱説明書は主なものとして、運転後にステンレス容器のふたを開けるときは中身が飛び散るおそれがあるので十分に注意すること、運転中や運転直後は本製品の表面が高温になっているので触れないこと、最大容量以上の材料を入れないこと、運転中に本体を移動しないこと、運転中はその場を離れないことを挙げています。電池式のハンディタイプも、HARIOの取扱説明書が回転中の撹拌シャフトには手を触れないこと、回転している状態で人に近づかないこと(髪の毛が絡まったり、ケガをするおそれ)を注意しています。モーターハンドルは防水ではないので、洗うときは撹拌シャフトだけを洗う、という点も覚えておきたいところです。(出典:ツヴィリング J.A. ヘンケルスジャパン『ミルクフォーマー取扱説明書 ZWILLING ENFINIGY 53104』)

まず手軽に試すなら、電子レンジで温めて30秒ほど泡立てる電池式のミルクフォーマーが入り口になります。

温めから泡立てまで任せたいなら、加熱機能の付いた電動ミルクフォーマーが候補です。温度や容量は商品ごとに違うので、購入前に商品ページで確かめてください。

ここに挙げた以外に、フレンチプレスや密閉できる瓶でミルクを泡立てる方法が紹介されていることもあります。ただ、今回見た資料の中には、こうした器具で熱い牛乳を泡立てる手順を案内するメーカーのものはありませんでした。試すなら、その器具の取扱説明書で牛乳や熱い液体に使えるかを先に確かめてくださいね。

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牛乳の選び方と温度の目安

牛乳は、市販の普通の牛乳から始めれば大丈夫です。HARIOの取扱説明書には「牛乳は市販されている一般的なもので構いません。」とあり、そのうえで「「低脂肪乳」や「高脂肪乳(4.0%以上)」の牛乳は、泡立ち方が異なる場合があります。」「「加工乳」や「乳飲料」は適していません。」と書かれています。パッケージの種類別の欄で「牛乳」と書かれたものを選ぶのが、いちばん迷わない方法ですね。

デロンギ・ジャパンも、マシン共通の牛乳についての案内で、成分無調整で乳脂肪分3.0%以上の牛乳を勧め、加工乳や低脂肪乳、一度温めた牛乳は泡立ちがよくない、としています。こちらはエスプレッソマシンでの泡立てを前提にした案内ですが、加工乳を避けるという点はHARIOの説明と同じ方向です。

温度はHARIOの取扱説明書が「よく泡立つ適温は、40℃〜60℃」としています。ホットの場合は電子レンジで温め、アイスの場合は1℃〜5℃に冷やす、という書き分けです。冷蔵庫から出したばかりの牛乳は10℃前後なので、アイス用には冷たさが足りず泡立ちにくいことがあり、氷水で5分以上冷やすか、冷凍庫で10分〜15分冷やす方法が紹介されています。

温度の確かめ方として、HARIOは「キッチン用の温度計で確認することをおすすめいたします。」と書いています。温度計がないときは、加熱後にガラス本体の外側を触り、「熱い!」と感じたら少し冷ます、という目安も載っています。最初の数回だけでも温度計で測っておくと、自分の電子レンジで何秒温めればいいかがつかめて、そのあとはぐっと楽になりますよ。

ホットとアイスの違いも覚えておきたいところです。取扱説明書によると、ホットのほうがよく泡立ち、アイス用で泡立てた泡はホット用に比べて泡を維持する時間が短くなるそうです。絵を描いてゆっくり眺めたいなら、最初はホットで練習するのが向いているかなと思います。

温度計があると温めすぎを防ぎやすいので、キッチン用を1本用意しておくと便利です。

エスプレッソマシンで泡立てるときの牛乳と温度の推奨値を詳しく知りたい人は、ラテアートのハートの描き方とミルクの泡立て方で、メーカーごとの値を表にまとめています。

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電子レンジで牛乳を温めるときの注意

マシンなしのラテアートでは、電子レンジで牛乳を温める場面が多くなります。ここで気をつけたいのが突沸(とっぷつ)です。突沸は、温めた液体が突然沸騰して飛び散る現象で、やけどのおそれがあります。

製品評価技術基盤機構(NITE)の資料『身・守りハンドブック2012』では、突沸現象について「飲み物(水・牛乳・酒・コーヒー等)やとろみのあるもの(カレー・シチュー等)、油脂分の多いもの(生クリーム、バター等)が突然沸騰して飛び散る現象で、やけどのおそれがあります。」と説明しています。牛乳もコーヒーも、名前が挙がっている飲み物です。事故の事例として、電子レンジで1分間加熱したインスタントコーヒーをレンジ内に30分ほど置いたあと、再度40秒ほど加熱してカップをのぞき込んだ途端に噴き上がり、顔に全治3カ月のやけどを負ったケースも紹介されています。一度温めて置いておいた飲み物を温め直すときも、油断できないということですね。(出典:製品評価技術基盤機構(NITE)『身・守りハンドブック2012』)

同じ資料が挙げている注意ポイントは次の4つです。

  • 飲み物は加熱しすぎないように設定時間を控えめにする
  • 粉末のコーヒーなどは、加熱する前にスプーンなどでかき混ぜる
  • 飲み物は口の広いカップなどに入れる
  • 加熱しすぎたときは、しばらく冷ましてから取り出す

HARIOのクリーマー・キュートの取扱説明書にも、突沸への注意として「電子レンジから取り出す際は顔などを近づけないでください。」と書かれています。あわせて、フタ・ハンドルセットは必ず取り外してガラス本体だけで電子レンジにかけること、電子レンジ以外の加熱器具は使わないこと、空だきはしないことも注意として挙げられています。加熱後のガラス本体は熱くなるので、持ち運ぶときはなべつかみなどを使って器全体や取っ手を持ち、台に置くときはなべしきなどを使うこと、熱いうちにぬれた布でふれたりぬれた台の上に置いたりしないこと(急激な温度変化で破損する場合がある)も書かれています。

電子レンジの加熱時間は、HARIOの取扱説明書にあるクリーマー・キュートのガラス本体での目安(牛乳100mLで500Wなら50〜60秒、600Wなら40〜50秒、700Wなら30〜40秒)を参考に、短めに設定するのが安心です。足りないときに追加で温める場合も、取り出すときは顔を近づけず、なべつかみなどを使ってください。電子レンジの機種や牛乳を温める前の温度で加熱時間は変わるので、手元の電子レンジの取扱説明書もあわせて確認してください。

インスタントコーヒーを電子レンジで温め直すときも、加熱する前にかき混ぜるのを忘れないようにしたいですね。絵を描くことに夢中になると、ついカップに顔を近づけがちなので、取り出すときだけは少し離れて、と覚えておくと安心です。

エスプレッソマシンなしでラテアートを描く手順とコツ

ここからは、エスプレッソマシンなしで実際にラテアートを描く手順を見ていきます。まず電池式のミルクフォーマーで泡を作る流れを、取扱説明書の手順どおりに整理します。そのあと、竹串で線を描くエッチングと、型紙とココアパウダーで描くステンシルの手順を紹介し、うまく描けないときの原因と直し方を表にまとめました。

手順は、HARIOのクリーマー・キュートの取扱説明書を軸にしています。ほかの製品を使う場合は、温める温度や泡立てる時間を手元の道具の取扱説明書で確かめて、そちらを優先してくださいね。描き方は、どちらも泡をのせてから表面に絵を足す方法なので、ピッチャーを使った注ぎの練習はいりません。用意するものは、泡立てたミルクと濃いコーヒー、竹串、型紙とココアパウダーくらいです。

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ハンディフォーマーで泡を作る手順

泡作りは、牛乳を入れる、温める、傾けて泡立てる、のせる、の4段階です。HARIOの取扱説明書では、この手順で「カプチーノ、カフェラテ用のキメこまかくなめらかな泡立ちミルクができあがります。」と案内されています。

1. 牛乳をメモリ線まで入れる

ガラス本体のメモリ線(約100mL)まで牛乳を入れます。取扱説明書の表紙にも、牛乳使用量は100mLと書かれています。まずはこの線にきっちり合わせるところから始めましょう。

2. 電子レンジで40〜60℃に温める

フタ・ハンドルセットを外し、ガラス本体だけで電子レンジにかけます。前の章で紹介した加熱時間の目安を参考に、短めに設定してください。取り出すときは顔を近づけず、なべつかみなどを使いましょう。温度計で40℃〜60℃に入っているかを確かめると、泡立ちが安定しやすくなります。

3. 本体を傾けて30秒ほど泡立てる

フタをして、ハンドルセットをフタにまっすぐ差し込んだまま、ガラス本体を斜めに傾けてスイッチを押し続けます。取扱説明書では「30秒程泡立てます。」とされていて、「まっすぐ立てた状態ですと、泡立ちにくいです。」という注意もあります。傾きの目安は、ガラス本体をテーブルに置いて、取っ手の部分がテーブル面に接するくらいです。撹拌シャフトがガラス本体に当たらないように気をつけてください。

4. 少し置いてから泡をのせる

泡立て終わったら、すぐにのせずに少し待つのがポイントです。取扱説明書には「泡立て終わったら30〜60秒くらい放置して泡をなじませると、泡がしっかりします。」とあり、そのあとスプーンなどで泡をすくって飲み物にのせる流れになっています。牛乳はすべてが泡になるわけではなく、多少液体が残ります。

泡をのせるときは、カップの縁近くまでコーヒーを入れておき、その上に泡を平らに広げるのがおすすめです。表面が平らだと、次のエッチングやステンシルで線や形を描きやすいかなと思います。スプーンの背で軽くならすと、白いキャンバスのような面ができますよ。

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竹串で描くエッチングの手順

竹串の先に付けた濃いコーヒーで泡の表面に線を描く様子と、コーヒーを付け過ぎずごく少量で描くという注意を示したスライド
竹串に濃いコーヒーを少しだけ付けて泡に線を描く

エッチングは、泡の上に濃いコーヒーで線を描く方法です。道具は竹串かつまようじ、それと絵の具用の濃いコーヒーだけ。いちばん手軽に始められるラテアートかなと思います。

手順はシンプルです。まず、前の章で紹介したとおり、インスタントコーヒーとお湯を2対1くらいで溶かして、小皿に絵の具用のコーヒーを作ります。次に、竹串の先にそのコーヒーを少しだけ付けて、泡の上にそっと線を引きます。顔なら目と口、ハートなら左右の丸みを2回に分けて描くと、形をとりやすいですよ。

ここでいちばん大事なのは、付けるコーヒーの量です。HARIOの取扱説明書は「コーヒーを付け過ぎないこと。ごく少量で書いた方が仕上がりがきれいです。」としています。竹串にたっぷり付けると、泡に触れた瞬間に色がにじんで線が太くなりがち。先をちょんと浸して、余分は小皿の縁でぬぐってから描くくらいがちょうどいいかなと思います。

線を描くときは、竹串の先で泡の表面をなでるように、ゆっくり動かすのがおすすめです。一筆で描こうとせず、短い線を何本かつなげるつもりで描くと、初心者でも形を整えやすいかなと思います。最初は丸や線だけの顔のような、線の少ない絵から始めると、付けるコーヒーの量の感覚がつかみやすいですよ。

絵の具は、コーヒーのほかにデロンギがエッチングの道具として挙げているチョコレートシロップも使えます。HARIOの取扱説明書の写真にある、にっこりした顔や傘のような線の絵は、まさにこのエッチングの例です。描いた絵をゆっくり眺めたいなら、泡が落ち着いているホットで練習するのが向いています(ホットとアイスの泡の違いは前の章で紹介したとおりです)。

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型紙とココアパウダーで描くステンシル

四つ葉の形に切り抜いた型紙をカップに近づけ、茶こしでココアパウダーをふるうステンシルの手順を示したスライド
型紙を泡に近づけてココアパウダーをふるう

ステンシルは、好きな形に切り抜いた紙をカップの上にかざして、その上からココアパウダーをふるう方法です。絵を描くのが苦手でも、型紙さえ作れば同じ形を何度でも出せるのが魅力ですね。

型紙は、厚めの紙やクリアファイルなどを、カップの口より少し大きめに切り、真ん中を好きな形にくり抜いて作ります。HARIOの取扱説明書の写真は四つ葉のクローバーで、ハートや星のように輪郭がはっきりした形から始めると、切り抜きも簡単かなと思います。誕生日なら数字、季節のイベントならその時期のモチーフなど、型紙を変えるだけで雰囲気を変えられます。

ふるうときの注意は、型紙を泡にできるだけ近づけることです。HARIOの取扱説明書には「出来るだけ泡の近くにお好みの形に切り抜いた型紙を置いてココアパウダーをふるってください。離れた位置からだと形がキレイに出ない場合があります。」と書かれています。型紙と泡のすき間が広いと、パウダーが横に流れて輪郭がぼやけてしまうのかなと思います。ココアパウダーは、茶こしなどに入れて型紙の真上から少しずつふるうと、量を加減しやすいですよ。

型紙を外すときは、横にずらさず、まっすぐ上に持ち上げるのがおすすめです。ずらすと、型紙の裏に付いたパウダーで形の縁が乱れることがあります。ふるう量が多すぎると形がぼてっと見えるので、最初は薄めにふって、足りなければ重ねるくらいがちょうどいいかもしれません。

エッチングとステンシルは組み合わせることもできます。ステンシルで出した形の中に竹串で目や口を描き足したり、ステンシルの周りにコーヒーの点を並べて縁取りしたりすると、ぐっとにぎやかな一杯になりますよ。

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うまく描けないときの原因と直し方

うまく描けないときは、描き方よりも先に、泡と絵の具の状態を見直すと解決しやすいです。HARIOのクリーマー・キュートの取扱説明書に書かれている注意をもとに、よくあるつまずきと直し方を表にまとめました。直し方は取扱説明書の案内をもとにしていますが、つまずきと原因の結びつけや、余分をぬぐうといった一部の工夫には私の推定も含みます。ほかのフォーマーを使っている場合は、温度や傾け方を手元の取扱説明書の値に置き換えて読んでください。

よくあるつまずき 考えられる原因 直し方
泡がうまく立たない 牛乳の温度が適温(ホット40℃〜60℃・アイス1℃〜5℃)から外れている キッチン用の温度計で温度を確かめてから泡立てる
泡がうまく立たない 加工乳や乳飲料を使っている 種類別が「牛乳」のものに替える
泡がうまく立たない ガラス本体をまっすぐ立てたまま泡立てている 取っ手がテーブル面に接するくらいに傾けて泡立てる
泡がすぐに消えて描く前にくずれる 泡立ててすぐにのせている/アイス用で泡立てている 30〜60秒くらい置いて泡をなじませてからのせる。最初はホットで練習する
線がにじんで太くなる 竹串に付けるコーヒーが多い ごく少量だけ付けて描く。余分は小皿の縁でぬぐう
線の色が薄くて見えにくい 絵の具用のコーヒーが薄い インスタントコーヒーとお湯を2対1程度にして濃く溶かす
ステンシルの形がぼやける 型紙が泡から離れている 型紙をできるだけ泡に近づけてふるう

表のとおり、つまずきの多くは温度と泡の扱いで直せます。とくに泡がすぐに消えてしまう状態は、絵が描けない原因になりやすいところです。泡立ててすぐのせていないか、まず見直してみてください。取扱説明書は、泡立て終わったら30〜60秒くらい置いてなじませると泡がしっかりする、としています。この待ち時間を入れるだけで、描きやすさが変わるかもしれません。

もうひとつ、長く回し続けないことも大切です。HARIOのクリーマー・キュートは、取扱説明書で「連続して1分間以上回転させないでください。故障の原因になります。」と注意しています(モーターハンドルの標準連続使用時間は30秒)。泡立ちが足りないと感じても、回す時間をのばすより、温度と傾きを見直すほうが近道かなと思います。

どうしても思うように描けない日は、1杯ごとに牛乳の温度、泡立てた時間、待った時間をメモしておくと、うまくいった条件が見えてきます。うまくいった1杯の条件をくり返せば、毎回の仕上がりが安定してきますよ。

エスプレッソマシンなしのラテアートについてよくある質問(FAQ)

豆乳やアーモンドミルクでも泡立てられますか?

道具によって違います。HARIOのクリーマー・キュートは、取扱説明書で生クリームは泡立てられず牛乳専用だとしています。一方、ツヴィリングの Enfinigy ミルクフォーマーは、製品ページで牛乳だけでなく豆乳、アーモンドミルクなどもOKと案内しています。ただし同じページで、成分によって泡立ちが異なり、豆乳やアーモンドミルクは添加物によって泡立ちにくい場合があること、オーツミルクはバリスタ用を使うこと、ライスミルクは泡立て不可であることも書かれています。植物性ミルクで作りたいときは、使える種類が書かれているかを取扱説明書や製品ページで先に確認してください。

アイスコーヒーの上にもラテアートは描けますか?

泡を作ること自体はできます。HARIOのクリーマー・キュートは1℃〜5℃に冷やした牛乳を泡立てる方法を、ツヴィリングの電動フォーマーは加熱しないアイスの設定を案内しています。ただし、HARIOの取扱説明書によると、アイス用で泡立てた泡はホット用に比べて泡を維持する時間が短くなります。描くなら手早く仕上げるのがおすすめです。

ハンディフォーマーの電池はどれを使えばいいですか?

HARIOのクリーマー・キュートは、取扱説明書で単3アルカリ乾電池2本を使うとしていて、乾電池は製品に含まれていません。種類の違う乾電池を一緒に使わないことも注意として書かれています。ほかの製品も、使える電池の種類は取扱説明書で確かめてください。正確な情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

エスプレッソマシンなしのラテアートは泡と道具選びから

エスプレッソマシンなしのラテアートは、注いで形を作るのではなく、泡の上に描くエッチングとステンシルから始めるのが近道です。最後に、この記事の要点をまとめておきますね。

  • マシンなしで描きやすいのは、竹串で線を描くエッチングと、型紙とココアパウダーで形を出すステンシル
  • 注いで描くハートは、メーカーの手順がエスプレッソのクレマときめ細かい泡を前提にしているので、マシンなしでそのまま再現するのは難しい
  • 電池式のハンディタイプは電子レンジで40℃〜60℃に温めてから傾けて30秒ほど、電動タイプは本体が温めて自動で止まるなど、道具ごとに手順が違う
  • 牛乳は市販の一般的なものでよく、加工乳や乳飲料は避ける
  • 絵の具用のコーヒーはインスタントコーヒーとお湯を2対1程度で濃く溶かし、ごく少量で描く
  • 電子レンジで温めるときは突沸に注意し、加熱は短めにして、取り出すときは顔を近づけずなべつかみなどを使う

まずは手元の牛乳とインスタントコーヒー、竹串で、顔やハートをひとつ描いてみてください。泡の作り方に慣れて、注ぐラテアートにも挑戦したくなったら、そのときにエスプレッソマシンを検討すれば十分です。注いで作るラテやカプチーノとの違いが気になる人は、カプチーノとラテの泡の量と比率の違いも読んでみてくださいね。

道具の使い方や加熱時間は製品ごとに違うので、正確な情報は公式サイトや取扱説明書をご確認ください。牛乳やコーヒーの摂取で体調に不安がある場合など、最終的な判断は専門家にご相談ください。

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