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手帳のハビットトラッカーの作り方|置き場所と項目数・続かない時の直し方
手帳のハビットトラッカーが続かない人へ|3項目で作る置き場所と手順
手帳に習慣の記録欄を作ってみたけれど、2週間で空欄だらけになってやめてしまった。そんな経験、ありませんか。私も最初に作ったときは項目を8つも並べてしまって、3日目には全部埋めるのが面倒になり、ページごと飛ばすようになりました。
ハビットトラッカーは、うまく作れば続きます。ただ、続く形にはいくつか条件があるんですよね。どこに作るか、いくつ並べるか、空欄が出たときにどう扱うか。この3つを最初に決めておくだけで、3か月後に生き残っている確率がまったく変わります。
この記事では、手帳のハビットトラッカーについて、置き場所の決め方、ブロック型とガントチャート型の違い、4つの手順での作り方、そして項目数の決め方までを順にまとめました。後半では、続けるためのコツと、うまくいかない項目をどう見直すかも整理しています。書き方のテンプレートを丸写しするのではなく、あなたの手帳に合う形を選べるようにしてあるので、気になるところから読んでみてくださいね。
- 手帳のフォーマット別に決まるハビットトラッカーの置き場所
- ブロック型とガントチャート型の違いと選び方
- 4つの手順で作る具体的な作り方と項目数の目安
- 空欄が出たときの扱い方と月末の見直し手順
手帳のハビットトラッカーとは?置き場所と作り方
まずは、そもそもどういうものなのかと、手帳のどこに作るのかを決めていきます。ハビットトラッカー自体はとても単純な仕組みなのですが、置き場所を間違えると、それだけで続かなくなるんですよね。毎日開くページの近くにあるかどうかが、書き続けられるかを大きく左右します。この章では、仕組みの説明から始めて、フォーマット別の置き場所、代表的な3つの型、作り方の手順、そして項目数の決め方までを順に見ていきます。道具の選び方も最後に触れますね。なお、ここで扱うのは市販の手帳に自分で作る場合の話です。ハビットトラッカー欄があらかじめ印刷されている手帳を使っているなら、置き場所と型の話は読み飛ばして、項目数の決め方から読んでもらって大丈夫ですよ。
ハビットトラッカーは習慣の出席簿
ハビットトラッカーというのは、続けたい行動ができた日にチェックを入れていく記録表のことです。英語のhabit(習慣)とtracker(追跡するもの)を組み合わせた言葉ですね。難しく聞こえますが、やっていることは小学校の出席簿とほとんど同じです。
縦に習慣の名前を並べて、横に日付を並べる。できた日のマスを塗るかチェックを入れる。これだけです。1か月ぶんを1枚にすると、月の終わりに「今月は何日できたか」が一目で分かります。
効くのは、点ではなく線で見られることです。「今日はできなかった」と考えると落ち込みますが、「今月は31日のうち22日できた」と見ると、悪くないなと思えるんですよね。人の記憶はできなかった日のほうを強く覚えているので、実際の記録を残しておくと、自己評価が現実に近づきます。
もうひとつの効果は、埋めたくなることです。マスが並んでいると、途中で途切れた列が気持ち悪く感じます。この感覚を利用して、行動のほうを引っぱるのがハビットトラッカーの狙いです。ゲームのログインボーナスに近い感覚かもしれません。
逆に言うと、この「埋めたくなる」感覚が働かない作り方をすると意味がありません。マスが小さすぎて何が書いてあるか分からない、開かないページにある、項目が多すぎて全部埋まる日がない。こういう状態だと、ただの空白のページになってしまいます。次の見出しから、そうならない作り方を見ていきますね。
もうひとつよく聞かれるのが、バレットジャーナルとの関係です。バレットジャーナルはノート全体の書き方を指す方法で、ハビットトラッカーはそのなかで使われる1つのページの形にあたります。つまり、バレットジャーナルをやっていなくてもハビットトラッカーだけ取り入れることはできますし、市販の手帳の余白に作っても何の問題もありません。
実際、私が使っているのは普通のマンスリー手帳で、バレットジャーナル特有の索引ページや未来ログは作っていません。「習慣の出席簿だけ借りる」くらいの距離感で始めるほうが、手間が増えなくて続けやすいかなと思います。ノート術をまるごと導入しようとして挫折する人は多いので、ここは切り離して考えてみてください。
手帳のどこに作るかはフォーマットで決まる

置き場所は好みで決めるものではなくて、使っている手帳のフォーマットでほぼ決まります。毎日必ず開くページから、手の移動が最小で届く場所が正解です。
マンスリー中心の手帳なら、月間ページの下や横にある余白欄が第一候補になります。マンスリーは毎日開きますし、日付がすでに横に並んでいるので、そのまま行を足す感覚で作れます。余白が狭い場合は、月間ページの裏にあるメモページでも近さは保てます。
ウィークリーの手帳は少し違います。週ごとにページが変わるので、1か月ぶんを1枚にしたいなら、月の区切りのページか巻末のメモページに置くことになります。この場合、毎日そのページまで飛ぶ必要があるので、インデックスのふせんを1枚貼っておくと開く手間が減ります。
1日1ページ型なら、その日のページの下部に3行だけ作るという手もあります。1か月を俯瞰はできませんが、その日のうちに書けるので記入率は高くなります。俯瞰したい人は月末にまとめて転記する、という二段構えにしてもいいですね。
| 手帳のフォーマット | おすすめの置き場所 | 注意点 |
|---|---|---|
| マンスリー中心 | 月間ページの余白欄 | マスが狭いと項目を絞る必要がある |
| ウィークリー | 月の区切りページか巻末メモ | ふせんで開きやすくする |
| 1日1ページ | その日のページ下部に数行 | 月の俯瞰はできない |
| 方眼ノート・自由帳型 | 好きな位置に自作 | 線を引く手間がかかる |
| バーチカル | 時間軸の外側の余白 | 余白が細いので3項目が限界 |
自分の手帳がどのタイプで、どこに余白があるかを先に確認しておくと、この先の話が具体的になります。フォーマットごとの中面の違いはバーチカル・レフト・マンスリーを比べた記事にまとめてありますので、自分の手帳の型があいまいな人は先に見てみてください。
ブロック型とガントチャート型の違い
ハビットトラッカーの形には、大きく3つの型があります。どれを選ぶかで、必要な余白の広さと、見えてくるものが変わります。
ブロック型は、カレンダーと同じ形にマスを並べる型です。7列×5行のカレンダーを1つの習慣ぶん用意して、できた日を塗ります。1つの習慣を大きく見せられるので、達成率が視覚的に分かりやすいのが利点。その代わり、習慣の数だけカレンダーが必要になるので場所を取ります。
ガントチャート型は、縦に習慣、横に1日から31日までの日付を並べる表の型です。1枚で複数の習慣をまとめて管理できるので、余白の狭い手帳向き。ただし1マスがとても小さくなるので、チェックを入れるだけの記録になります。
3つ目のリスト型は、1か月ではなく1週間を単位にする型です。習慣ごとに7つのマスを横に並べて、週のページの端に置きます。ウィークリー手帳を使っていて、月ごとの俯瞰よりも「今週できたか」を見たい人に向いています。1週間なら7マスなので、狭い余白にも入りやすいのが利点。その代わり、月単位の達成率は自分で足し算する必要があります。
| 型 | 形 | 向いている習慣の数 | 必要な余白 |
|---|---|---|---|
| ブロック型 | カレンダー状のマス | 1〜2個 | 広め |
| ガントチャート型 | 縦=習慣/横=日付の表 | 3〜5個 | 細長い余白でよい |
| リスト型 | 週ごとに7つのマス | 3〜7個 | 週間ページの端 |
表の「向いている習慣の数」は、その型に物理的に収まる上限の目安です。実際に並べる数はこれとは別で、あとの見出しで書くとおりどの型でも最初は3つまでが続けやすいライン。上限まで埋めるのではなく、余裕を残して使うのがコツです。
手帳に作るなら、多くの場合はガントチャート型が現実的かなと思います。マンスリーの余白もウィークリーの端も細長いので、形が合うんですよね。ブロック型は、方眼ノートや1日1ページ型のように広い面が取れる手帳で真価を発揮します。
迷ったら、最初の1か月はガントチャート型で3項目だけ試してみてください。1か月やってみると、自分がどれくらい書き込みたいタイプなのかが分かります。物足りなければ翌月にブロック型へ広げればいいので、最初から凝った形を作る必要はありません。
作り方は4つの手順で終わる
実際に作る手順は4つです。凝ろうと思えばいくらでも凝れますが、続けることが目的なら、この4つだけで十分に機能します。
手順1は、書く場所を決めることです。前の見出しで見たとおり、自分の手帳のどこに余白があるかを確認して、毎日開くページから近い場所を選びます。ここで悩んでいる時間がいちばんもったいないので、余白が2か所あったら広いほうで決めてしまってかまいません。
手順2は、続けたい行動を決めることです。ここがいちばん大事で、次の見出しで詳しく扱います。ポイントは、行動をできるだけ小さく具体的にすること。「運動する」ではなく「10分歩く」のように、やったかどうかを自分で判定できる形にします。
手順3は、表を引くことです。定規で線を引いてもいいですし、方眼のマス目をそのまま使ってもかまいません。手書きが面倒なら、市販のスタンプやシールで表そのものを用意する方法もあります。ここは道具の話なので、後の見出しでまとめて触れますね。
手順4は、できた日に印を入れることです。チェックでも塗りつぶしでもシールでも、自分が気持ちよく感じる方法で。毎日決まったタイミングで書くと忘れにくくなるので、寝る前や夕食後など、書く時刻もあわせて決めておくのがおすすめです。
手順3の「表を引く」で止まってしまう人が意外と多いです。きれいな表を作ろうとすると、定規を出す・線の幅を測る・色を決める、と工程が増えて着手が遅れます。最初の1か月はフリーハンドで十分ですし、方眼手帳ならマス目をそのまま使えば線すら引かなくて済みます。見た目を整えるのは、続くと分かってからで間に合います。
この4手順は、慣れれば10分もかかりません。翌月ぶんを作るのは月末の数分で済むので、「毎月作り直すのが面倒」という心配も、実際にやってみるとそれほどではないかなと思います。
手帳の余白では足りないと感じたら、方眼のノートに自作するほうが早いこともあります。マス目がそのまま表になるので、線を引く工程がまるごと要らなくなりますよ。
項目は3つまでに絞る

ハビットトラッカーが止まる原因のほとんどは、項目の数です。最初は3つまで。これを守れるかどうかで、3か月後に残っているかが決まります。
理由は単純で、項目が多いほど「全部埋まる日」が減るからです。3項目なら3つとも埋まる日がそれなりにありますが、8項目だと全部埋まる日はほとんどありません。毎日どこかが欠けている表を見続けると、だんだんページを開くのが嫌になってしまいます。
選ぶときのコツは、行動を小さくすることです。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」も、「例えば、今より10分多く、毎日からだを動かしてみませんか」という呼びかけ方をしています(出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」)。国が示す目安ですら「今より10分」という大きさなので、自分で決める習慣はもっと小さくても構わないんですよね。
実際に私が続いた項目と、続かなかった項目を並べてみると、差ははっきりしています。続いたのは「水を1杯飲む」「10分歩く」「寝る前に手帳を開く」のように、所要時間が短く、やったかどうかが自分で判定できるもの。続かなかったのは「早寝する」「丁寧に暮らす」のように、基準があいまいなものでした。
| 続きやすい項目の例 | 続きにくい項目の例 | 違い |
|---|---|---|
| 朝に水を1杯飲む | 健康的に過ごす | 判定できるかどうか |
| 10分歩く | 運動する | 量が決まっているか |
| 寝る前に手帳を開く | 早寝する | 行動か状態か |
| 3ページ読む | 勉強する | 終わりが見えるか |
3つで物足りなくなったら、翌月に1つだけ足す。この増やし方なら、埋まる日の割合を保ったまま項目を広げられます。逆に、最初から欲張って並べると、減らすときに「できなかった項目」を消すことになって、気持ちの面で負担が大きいんですよね。
手書き・スタンプ・シールの使い分け
表を作る道具にも選択肢があります。ここは好みの部分が大きいのですが、手間と続けやすさのバランスで考えると選びやすくなります。
手書きは、いちばん自由でお金もかかりません。項目の数も期間も自分で決められますし、途中で形を変えるのも自由です。デメリットは毎月引く手間で、線を引くのが面倒に感じる人には向きません。方眼やドット方眼の手帳なら、マス目を数えるだけなので手間はかなり減ります。
スタンプは、押すだけで表ができるタイプです。毎月同じ形になるので、月をまたいだ比較がしやすいのが利点。文具メーカーからハビットトラッカー用の柄が出ていて、カレンダー型のものや週間の表になったものがあります。買う前に、自分の手帳の余白に印面が収まるかを必ず確認してください。印面が大きすぎて余白に入らない、というのがいちばん多い失敗です。
シールやマスキングテープは、表を作るというより、記録そのものを楽しくする道具です。できた日に丸いシールを貼っていく方式は、塗るより手軽で、色で内容を分けることもできます。細かい作業が好きな人には向いていますが、毎日シールを剥がす手間を面倒に感じる人もいるので、ここは相性ですね。
スタンプは100円ショップでもそろっていて、クリアタイプと木製で押し心地や位置合わせのしやすさが変わります。手帳の余白のように狭い場所へ押すなら、押す位置が見えるタイプのほうが扱いやすいです。この違いは100均の手帳スタンプでクリアと木製を比べた記事に詳しくまとめていますので、道具から入りたい人は先に読んでみてください。
表そのものを押せるスタンプが欲しいなら、文具メーカーからハビットトラッカー柄として出ているものが確実です。毎月同じ形になるので、月をまたいだ比較がしやすくなりますよ。
手帳のハビットトラッカーを続けるコツと見直し方
作るところまでは、実はそれほど難しくありません。問題は2週目から先です。最初の1週間は楽しくて埋まるのに、3週目あたりで空欄が増えて、そのままページを開かなくなる。この流れをどこで止めるかが、続くかどうかの分かれ目になります。この章では、空欄が出たときの考え方、月末の見直しの手順、続かない項目の原因の分け方、そして紙とアプリの使い分けまでを見ていきます。どれも数分でできることばかりなので、身構えずに読んでみてください。ここで紹介する直し方は、ハビットトラッカーに限らず、家計簿や読書記録のように「毎日つける表」なら同じように使えます。続かない原因は道具ではなく設計にあることが多いので、ひとつずつ確かめていきましょう。
空欄は失敗ではないと決めておく

ハビットトラッカーでいちばん多い挫折の形は、「数日抜けたから、もういいや」です。ここを乗り越える方法を先に決めておくと、生存率が上がります。
まず知っておきたいのが、習慣化のプロセスは一直線ではないということです。厚生労働省の行動変容ステージモデルでは、人が行動を変えるとき「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」の5つのステージを通るとされていて、いったん実行期や維持期に入っても、その前のステージに戻ってしまう「逆戻り」が起こり得ると説明されています(出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)「行動変容ステージモデル」)。つまり、途中で抜けるのは例外ではなく、モデルに織り込まれている現象なんですね。
そう考えると、空欄は失敗の記録ではなく、単なる事実の記録です。私は空欄をそのまま残す派で、消したり無理に埋めたりはしません。あとで見返したときに「この週は出張だったな」と分かるので、むしろ情報として役に立ちます。
おすすめのルールは、2日続けて抜けたら、翌日は必ず1つだけやるというものです。3日抜けると戻りにくくなるので、その手前に線を引いておく。全部やろうとせず、いちばん軽い項目を1つだけ。これで列が復活するので、気持ちの上でも切れ目になりません。
もうひとつ有効なのが、あらかじめ「休んでいい日」を決めておくことです。週1日は空欄でよいことにしておくと、抜けた日が計画の内側に入ります。完璧を目指すと、1つの空欄で全部が台無しになったように感じますが、最初から余白を作っておけばその感覚は起きません。
月末の5分で振り返る

ハビットトラッカーは、つけるだけでは半分しか使えていません。効果が出るのは、月末に見返したときです。ここを5分だけ習慣にすると、翌月の設計がまるごと変わります。
やることは3つだけです。まず、項目ごとに達成できた日数を数えて、表の端に書き込みます。次に、その数字を見て、続ける・小さくして続ける・やめるのどれかを決めます。最後に、翌月の表を作って新しい項目を書きます。これで終わりです。
数える作業は面倒に見えますが、31マスを目で追うだけなので実際は1分もかかりません。大事なのは、感覚ではなく数字で判断することです。「なんとなくできなかった気がする」と「22日できた」は、まったく違う結論を導きます。
判断の目安を先に決めておくと、月末に迷いません。私は「20日以上できた項目は続ける」「10〜19日は項目を小さくして続ける」「9日以下はやめる」という3段階にしています。やめる判断を最初からルールに入れておくと、合わない習慣を義務感だけで引きずらずに済みます。
もうひとつ、月末にやっておくと効くのが「できた理由」のメモです。うまくいった項目の横に、なぜできたのかを一言だけ書いておく。「朝ごはんの直後にやったから」「玄関に道具を置いたから」といった内容ですね。これは翌月、別の習慣を始めるときにそのまま流用できます。
厚生労働省のモデルでも、実行期と維持期の働きかけとして「続けていることに対してほうびを与える」「取り組みやすい環境づくりをする」といった方法が挙げられています。月末の振り返りは、この2つを自分でやる時間だと考えると分かりやすいかもしれません。
続かない項目は3つの原因に分かれる
うまくいかない項目が出てきたとき、原因はだいたい3つのどれかです。原因が違えば直し方も違うので、まずどれに当てはまるかを見分けます。
1つ目は、行動が大きすぎる場合です。「30分運動する」「1時間勉強する」のように、まとまった時間が必要な項目は、忙しい日に真っ先に飛ばされます。この場合の直し方は、ひたすら小さくすること。30分を10分に、10分を5分に。小さすぎて意味がないように感じても、まずは列が途切れないことを優先します。
2つ目は、やるタイミングが決まっていない場合です。「いつかやる」は「やらない」とほぼ同じで、1日の中に置き場所がない行動は流れていきます。直し方は、すでにある習慣にくっつけること。「歯磨きのあと」「コーヒーを淹れたら」のように、毎日必ず起きる出来事を引き金にします。
3つ目は、そもそもやりたくない場合です。誰かに勧められた、なんとなく良さそうだった、という理由で並べた項目は、たいてい3週目に消えます。これは直す必要がなくて、やめるのが正解です。手帳の余白は限られているので、やりたい項目に譲ったほうが全体の達成率は上がります。
気をつけたいのは、続かない項目を「意志が弱いから」で片づけてしまうことです。原因が仕組みの側にあるのに自分を責めると、翌月も同じ形で作り直して、また同じところで止まります。数日抜けたら、まず行動の大きさとタイミングを見直してみてください。健康や体調に関わる習慣がうまくいかない場合は、無理に続けようとせず、必要に応じて医療機関や専門家に相談することも選択肢に入れてくださいね。
ちなみに、趣味の習慣化も考え方はまったく同じです。私は天体観測を続けるときに同じ失敗をして、「晴れた日に外に出る」という項目を「窓から空を見る」まで小さくして立て直しました。このあたりの具体例は三日坊主でも天体観測を習慣にする方法をまとめた記事にも書いていますので、趣味の習慣を増やしたい人は参考にしてみてください。
アプリと紙の使い分け

ハビットトラッカーはアプリでも作れます。紙とどちらがいいかは好みの問題ですが、向き不向きははっきりしているので、選ぶ基準だけ整理しておきますね。
アプリの強みは、記録が自動で集計されることと、通知で思い出させてくれることです。連続日数がすぐ分かりますし、グラフにもなります。歩数や睡眠のように、スマホが勝手に測ってくれる項目なら、手で書く必要すらありません。
紙の強みは、手帳を開いたときに視界に入ることです。アプリはアイコンをタップしないと存在を思い出せませんが、紙は予定を確認するついでに目に入ります。それと、書く動作そのものが記憶に残るので、「やった」という実感は紙のほうが強いという人が多いですね。
| 比べる点 | 手帳(紙) | アプリ |
|---|---|---|
| 目に入る回数 | 手帳を開くたび | 通知が来たとき |
| 集計 | 自分で数える | 自動 |
| 項目の変更 | 翌月に作り直す | いつでも変更できる |
| 自動で測れる項目 | 不可 | 歩数・睡眠などは自動 |
| 続いた実感 | 強い(人による) | 数字で分かる |
実際には、両方を役割で分けている人がいちばん多いかなと思います。体を動かす系はアプリに任せて、手帳には「手を動かさないと記録できない項目」だけを残す。この組み合わせなら、手帳の余白も3項目で足ります。アプリ・タブレット・紙併用の3つの型を比べた記事に、分け方の考え方をまとめてあります。
なお、植物の水やりのように「間隔が決まっている行動」は、ハビットトラッカーより専用アプリのほうが向いています。毎日ではない行動は表のマスが飛び飛びになって見づらいからです。この手の記録の仕方は観葉植物の管理アプリを比べた記事でも触れていますので、毎日ではない習慣を管理したい人は見てみてください。
手帳のハビットトラッカーについてよくある質問
ハビットトラッカーは何項目から始めるといいですか?
3項目までがおすすめです。理由は、項目が多いほど「全部埋まる日」が減って、達成感より欠けた感じのほうが先に立つからです。3つなら3つとも埋まる日がそれなりにあるので、表を見たときの気分が違います。
物足りないと感じたら、翌月に1つだけ足してください。いきなり5つ6つに広げると、埋まる日の割合が急に下がって、また続かない形に戻ってしまいます。手帳の余白が狭い場合はなおさらで、マンスリーの余白やバーチカルの端だと、そもそも3項目で物理的に限界ということも多いですよ。
途中で何日も抜けてしまいました。作り直したほうがいいですか?
作り直さなくて大丈夫です。空欄はそのまま残して、翌日からまた印を入れてください。厚生労働省の行動変容ステージモデルでも、いったん実行期や維持期に入ったあとに前のステージへ戻る「逆戻り」が起こり得るとされていて、途中で抜けること自体は想定されている現象です。
むしろ、きれいなページを作り直すために新しい表を引くと、その作業そのものが面倒になって離脱しやすくなります。空欄を残しておくと、あとで見返したときに「この週は忙しかった」と理由まで思い出せるので、記録としての価値はむしろ上がります。復帰のコツは、全部やろうとせずいちばん軽い項目を1つだけやること。列が1マス復活すれば、気持ちの切れ目はつながります。
手帳の余白が狭くて表が入りません。どうすればいいですか?
まずは型を変えてみてください。カレンダー状に並べるブロック型は広い面が必要ですが、縦に習慣・横に日付を並べるガントチャート型なら、細長い余白があれば作れます。マンスリーの下端やバーチカルの時間軸の外側は、この型と相性がいいです。
それでも入らない場合は、置き場所を巻末のメモページへ移して、インデックスのふせんで開きやすくするのが現実的です。あるいは、1か月ぶんをあきらめて「今週ぶんだけ」にする方法もあります。7マス×3項目なら、たいていのウィークリーの端に収まりますよ。余白そのものが足りないなら、来年の手帳を選ぶときに判型かフォーマットを見直すのも手です。
習慣が身につくまでどれくらいかかりますか?
個人差がとても大きく、「何日で身につく」と決まった数字はありません。よく「21日で習慣になる」といった言い方を見かけますが、行動の種類や生活リズムによって必要な期間は大きく変わるので、決まった日数を目標にするのはあまりおすすめしません。
日数を数えるより、厚生労働省の行動変容ステージモデルのように「いま自分がどの段階にいるか」で考えるほうが実用的かなと思います。始めたばかりなのか、続いているけれどまだ意識して頑張っているのか、意識しなくてもできるようになったのか。ハビットトラッカーは、この段階の変化を目に見える形にしてくれる道具です。日数の目標を立てるのではなく、記録を見て段階が上がったかを確かめる使い方がおすすめです。
毎日ではない習慣も記録できますか?
できますが、少し工夫が要ります。週2回のように頻度が決まっている習慣を毎日のマスで管理すると、空欄のほうが多くなって「できていない表」に見えてしまうからです。
おすすめは、日付ではなく回数で数える形にすることです。1か月ぶんの小さな丸を8個だけ並べて、できた日に1つ塗る。これなら空欄が「未達」ではなく「これから」に見えます。あるいは、週単位の行を作って、その週に2回できたら週のマスを塗る方式でもいいですね。毎日ではない行動は、通知で知らせてくれるアプリのほうが向いている場合もあるので、紙にこだわらず使い分けてみてください。
手帳のハビットトラッカーを続けるためのまとめ
最後に、この記事の要点をもう一度整理しておきますね。
ハビットトラッカーは、続けたい行動ができた日に印を入れていく記録表でした。効くのは、点ではなく線で見られることと、埋めたくなる気持ちを利用できること。ただし、その効果が出るのは作り方が合っているときだけです。
置き場所は、使っている手帳のフォーマットでほぼ決まります。マンスリー中心なら月間ページの余白、ウィークリーなら月の区切りか巻末メモ、1日1ページ型ならその日のページの下部。毎日開くページから手の移動が最小で届く場所を選ぶ、というのが共通の基準でした。型は、細長い余白でも作れるガントチャート型が手帳向きです。
作り方は、場所を決める・行動を決める・表を引く・印を入れるの4手順だけ。凝った表を作ろうとして着手が遅れるくらいなら、方眼のマス目をそのまま使ってしまってかまいません。そして項目は3つまで。厚生労働省の指針ですら「今より10分多く」という大きさなので、自分で決める習慣はもっと小さくていいんですよね。
もし1つだけ持ち帰るなら、「2日続けて抜けたら翌日は1つだけやる」を覚えて帰ってください。私はこのルールを決めてから、途中でページを閉じることがなくなりました。全部を取り返そうとしないのが、続けるうえでのいちばんのコツかなと思います。
続けるコツとしては、空欄を失敗にしないことが何より大事でした。行動変容のプロセスには「逆戻り」が織り込まれているので、抜けるのは例外ではありません。月末に5分だけ数えて、続ける・小さくする・やめるを決める。この見直しがあるかどうかで、翌月の形が変わります。
そして、続かない項目の原因は、行動が大きすぎる・タイミングが決まっていない・そもそもやりたくない、の3つに分かれるのでした。前の2つは直せますが、3つ目はやめるのが正解です。自分を責める前に、仕組みのほうを疑ってみてくださいね。
手帳そのものに余白が足りないと感じたなら、来年は判型から見直すのも手です。1日に書ける行数の違いはA5・B6・A6の手帳サイズを比較した一覧で確認できますし、最初の1冊の絞り込み方は種類とブランドから3条件で決める手帳の選び方にまとめています。
なお、この記事で紹介した項目数や日数の目安は、あくまで一般的な参考値です。生活リズムや仕事の状況によって続けやすい形は変わりますし、効果を保証するものでもありません。健康に関わる習慣については個人差が大きいため、正確な情報は公式サイトをご確認いただき、体調に不安があるときの最終的な判断は医師などの専門家にご相談ください。あなたの手帳に、無理なく続く3行が生まれますように。
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