ネスプレッソとドルチェグスト、どっちを選ぶ?同じネスレでも違う仕組み・値段・手間を整理

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

カプセル式のコーヒーメーカーを探していると、必ずといっていいほど候補に残るのがネスプレッソとドルチェグストですよね。どちらもネスレのブランドで、どちらもカプセルを入れてボタンを押すだけ。家電売り場で並んでいると、正直どこが違うのか分かりにくいかなと思います。

ところが中身を見ていくと、抽出の仕組み、使えるカプセルの種類、1杯あたりの値段、作れるメニューの幅、カプセルを買える場所まで、けっこう違いがあります。しかもネスプレッソはオリジナルとヴァーチュオ、ドルチェグストは従来の機種とネオというように、それぞれの中にもカプセルの系統が分かれているんです。ここを知らずに買うと、あとから飲みたいカプセルが使えなかった、ということにもなりかねません。

この記事では、ネスプレッソとドルチェグストの違いを、公式の取扱説明書や価格改定のお知らせ、発表資料の数字をもとに整理します。どっちがおすすめなのか、コスパはどちらがいいのか、カプセルの互換性はあるのか、スタバのカプセルはどちらで飲めるのか、味や機種の違いはどこに出るのかといった疑問にも答えていきますね。1杯あたりの値段は公式の価格から計算し直して、毎日2杯飲んだときの1か月の目安まで出しました。

読み終わるころには、自分の飲み方ならどちらの、どの系統を選べばいいのかが、すっきり決められるはずです。

  • ネスプレッソとドルチェグストの抽出方式とカプセルの系統の違い
  • 公式価格から計算した1杯あたりと1か月のカプセル代
  • ブラック中心とラテ中心で変わる選び方
  • 買う前に確かめたい互換性と後片付けのポイント
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ネスプレッソとドルチェグストの違いを6つの軸で比べる

まずは結論からいきますね。ネスプレッソはコーヒーそのものに絞ったカプセルを、高圧抽出のオリジナルと遠心力抽出のヴァーチュオという2つの仕組みで淹れるブランドです。ドルチェグストはブラックコーヒーに加えて、カフェオレや抹茶、ミルクティー、ココアといったメニューの幅が広く、カプセル1杯あたりの値段も低めに収まりやすいブランドです。

この章では、運営元、抽出の仕組み、カプセルの系統と互換性、メニューとミルクの扱い、1杯あたりの値段、本体とお手入れという6つの軸で、両者を順番に比べていきます。数字は記事作成時点で確認できた公式の資料をもとにしていますが、価格や品ぞろえは改定されることがあるので、あくまで目安として読んでくださいね。

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同じネスレでも運営と狙いが違う2つのブランド

ネスプレッソとドルチェグストは、どちらもスイスに本社を置くネスレのブランドです。ただ、日本での窓口は分かれています。ネスプレッソはネスレネスプレッソ社が展開していて、ドルチェグストはネスレ日本のブランドです。同じグループでも、売り方やカプセルの作り方、目指している体験がそれぞれ違うんですよ。

ネスプレッソの公式サイトでは、マシンを「二種類の異なるコーヒー抽出システム」として案内しています。ひとつはさまざまなサイズのコーヒーをなめらかなクレマと柔らかな口当たりで楽しむヴァーチュオ、もうひとつはエスプレッソ抽出が中心のオリジナルです。カプセルはアルミニウム製で、コーヒー豆の酸化を防いでアロマを抽出の瞬間まで守るためと説明されています。つまり、コーヒーの味と香りを1杯ずつ安定して出すことに重心を置いたブランドといえます。

一方のドルチェグストは、2023年9月のネスレ日本の発表資料で、レギュラーコーヒーや抹茶、ミルクティー、ココアなど30種類を超えるバラエティメニューを1杯ずつ楽しめるカプセル式のコーヒーメーカーと紹介されています。ブランドの合言葉は「おうちが、あなたのカフェになる。」。コーヒー以外の飲み物まで1台でまかなえることが、いちばんの持ち味です。

日本での歴史を見ると、ドルチェグストは2006年にスイスで生まれ、2007年から日本で販売されています。ネスレ日本の発表では、2007年から売られている従来の機種(ネスレはこれを「ネスカフェ ドルチェ グスト オリジナル」と呼んでいます)の日本での累計出荷台数は400万台を超えたとされています(2024年12月末時点・ネスレ日本調べ)。ここで少しややこしいのが「オリジナル」という言葉です。ネスプレッソのオリジナルと、ドルチェグストのオリジナルはまったく別物なので、カプセルを探すときはブランド名とセットで確かめてくださいね。

ネスプレッソ=コーヒーの味と香りに絞ったブランド。ドルチェグスト=コーヒーからラテ、抹茶、ココアまでメニューの幅で選ぶブランド。どちらもネスレですが、カプセルの共通化はされていません。

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抽出の仕組みと気圧の違い

抽出の仕組みは、両ブランドの違いがいちばんはっきり出るところです。ネスプレッソのオリジナルは高い圧力でお湯を押し出してエスプレッソを淹れる方式で、オリジナル系のイニッシアの取扱説明書には、最大19気圧の高圧力で働く抽出システムを採用していると書かれています。初期設定の抽出量はエスプレッソが約40ml、ルンゴが約110mlで、抽出量を変える場合は約200mlまでにするのがすすめられています。小さめのカップで、香りの強い1杯を飲むイメージですね。

ネスプレッソのヴァーチュオは、圧力ではなく回転を使います。公式の商品ページや取扱説明書では、カプセルを高速で回し、その遠心力で湯をカプセルの中の粉に通す「セントリフュージョン(遠心力抽出法)」と説明されています。さらにカプセルの底にはバーコードが印刷されていて、マシンがそれを読み取り、回転の速さ、抽出温度と時間、抽出量を自動で合わせる仕組みです。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書では、カプセルの種類ごとにエスプレッソ約40mlからカラフェ約535mlまでの抽出量が決められています。マグカップでたっぷり飲みたい人に向いた系統といえます。

ドルチェグストの従来機は、ポンプで圧力をかけて抽出します。ジェニオ エス ベーシックの仕様では、ポンプ圧力は最大15気圧です。抽出量はダイヤルで調整でき、最大でXLサイズの300mlまでカスタマイズできると発表されています。カプセルを替えればエスプレッソからマグサイズのブラックまで同じマシンで淹れられるので、日によって飲む量が変わる人にも使いやすい作りです。

2025年9月に発売されたドルチェグスト ネオは、さらに仕組みが変わりました。ネスレ日本の発表では、1台でドリップスタイル抽出、アメリカーノスタイル抽出、高圧エスプレッソ抽出の3つに対応し、ポッドを自動で認識して抽出方法を決めるとされています。高圧エスプレッソ抽出は最大15気圧のポンプ圧力です。

ここで注意したいのは、気圧の数字だけで味の良し悪しは決まらないということ。19気圧と15気圧は機械の能力の上限で、実際の味はカプセルの豆や挽き方、抽出量との組み合わせで変わります。数字は、どういう淹れ方を想定した機械かを知る目安として見るのがいいかなと思います。

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カプセルの系統は4つありマシンごとに専用

ネスプレッソのオリジナルとヴァーチュオ、ドルチェグストの従来機とネオの4系統について、抽出の仕組みとカプセルの素材・特徴を並べた表のスライド
4つのカプセル系統と抽出の仕組み

ネスプレッソとドルチェグストを比べるとき、いちばん大事なのがカプセルの系統です。結論からいうと、カプセルは大きく4つの系統に分かれていて、マシンごとに使える系統が決まっています。ネスプレッソの取扱説明書は、ネスプレッソのカプセル(ヴァーチュオ機はヴァーチュオのカプセル)だけを使うよう求めていて、オリジナルとヴァーチュオも互いに使えません。ドルチェグストのほうも、従来機は「ネスカフェ ドルチェ グスト」専用カプセル、ネオはネオ専用の紙製ポッドを使う前提で案内されているので、各機種の取扱説明書で対応するカプセルを確認してください。

系統 抽出の仕組み カプセルの素材・特徴 使えるマシン
ネスプレッソ オリジナル 最大19気圧の高圧抽出 アルミニウム製・エスプレッソとルンゴが中心 オリジナル系のマシンだけ
ネスプレッソ ヴァーチュオ 遠心力抽出とバーコード読み取り アルミニウム製・エスプレッソからカラフェまで5サイズ ヴァーチュオ系のマシンだけ
ドルチェグスト(従来機) ポンプ抽出(ジェニオ エス ベーシックは最大15気圧) ブラック、ラテ、ティー、ココアなど30種類超 ジェニオ エスなど従来の機種
ドルチェグスト ネオ 3方式をポッドで自動切り替え 紙製ポッド・ホームコンポスト対応・7種類 ネオ専用

ヴァーチュオ ポップの取扱説明書には、本機はヴァーチュオのコーヒーカプセル専用で、他のネスプレッソやネスレのコーヒーカプセルは使用しないようにと書かれています。オリジナル系のイニッシアの取扱説明書も、ネスプレッソが販売するネスプレッソカプセル専用で、それ以外のカプセルを使ったことによる故障は保証の対象外としています。ほかの会社が作った互換をうたうカプセルを使うかどうかは、この保証の条件を知ったうえで判断してくださいね。

ドルチェグストのネオで使うのは、ネオ専用の紙製コーヒーポッドです。2025年8月の発表資料では、メニューはネスカフェ ドルチェ グストのメニューが3種類、スターバックスのメニューが4種類の計7種類と案内されています。従来機のカプセルが30種類を超えるのと比べると、ネオは選択肢が少なめでスタートしたので、その後に増えたメニューは公式サイトで確認してください。従来機とネオの間でカプセルを使い回せるかどうかは、発表資料には書かれていないので、両方を持つ予定がある人は購入前に公式サポートで確かめてくださいね。

つまりマシンを選ぶことは、そのまま、これから何年も買い続けるカプセルの系統を選ぶことでもあります。飲みたい銘柄が決まっているなら、マシンより先にカプセルの系統から逆算するのが失敗しにくい順番です。

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メニューの幅とミルクの扱い方の違い

メニューの考え方も、両者でかなり違います。ドルチェグストは、カプセルの品ぞろえそのものにラテやティーが入っているのが大きな特長です。2023年9月のネスレ日本の資料に載っている専用カプセルの一覧を見ると、ブラックコーヒーのリッチブレンドやレギュラーブレンド、モーニングブレンドXLに加えて、ラテの区分にカフェオレ、カプチーノ、ラテ マキアート、フラットホワイト、ティー・ココアの区分にミルクティー、チョコチーノ、宇治抹茶が並んでいます。スターバックスのシリーズもあり、家族でコーヒーを飲む人と飲まない人がいても、1台で飲み分けやすい構成です。

ただし、ドルチェグストのラテ系には気をつけたい点があります。同じ一覧の中で、ブラックのリッチブレンドやカフェオレは1箱「16杯分」なのに対し、カプチーノやラテ マキアート、チョコチーノは1箱「8杯分」と書かれています。カフェオレやフラットホワイト、ミルクティー、宇治抹茶は16杯分ですが、8杯分のメニューは箱の値段が同じなら1杯あたりのカプセル代が倍になる計算です。よく飲むメニューの箱に書かれた杯数を先に見ておくと安心です。

ネスプレッソは、カプセルの中身をコーヒーに絞っています。ミルクを使うメニューは、牛乳を別に用意して合わせる考え方です。たとえばヴァーチュオの価格表には「ビアンコ ピッコロ フォー ミルク」のように、牛乳と合わせる前提の名前が付いたカプセルが並んでいます。ヴァーチュオ ポップには、通常より濃く少量で抽出する「コーヒークリエーションズ モード」があり、取扱説明書ではミルクベースのコーヒーやアイスコーヒーにすすめられています。

ドルチェグスト ネオも、ミルクについてはネスプレッソに近い考え方を取り入れています。ネオと同時に発売された「ネスカフェ ドルチェ グスト ミルクフォーマー」は、ホットフォームミルク、エアリーフォームミルク、ホットミルク、コールドフォームミルクの4種類が作れる別売りの機器で、希望小売価格は9,900円です。

牛乳を自分で泡立てるか、カプセルで手軽に済ませるかは、好みとかけられる手間で選んで大丈夫です。泡の量でラテとカプチーノがどう変わるのかは、カプチーノとラテの泡の量と比率の違いでくわしくまとめています。

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1杯あたりの値段は公式価格から計算すると差が出る

ドルチェグストのリッチブレンドとネオ、ネスプレッソのオリジナルとヴァーチュオのマグについて、1杯あたりと毎日2杯飲んだときの1か月のカプセル代の目安を比べた表のスライド
1杯あたりのカプセル代の目安

ネスプレッソとドルチェグストのどっちが安いのか。ここは感覚ではなく、公式の価格から1杯あたりを計算してみるのがいちばん確かです。結論として、ブラックコーヒーを1杯淹れるカプセル代は、ドルチェグストの従来機用が約70〜80円、ネスプレッソのオリジナルが約103〜124円、ヴァーチュオのマグサイズが約130〜151円という目安になりました。

計算に使った価格は次のとおりです。ネスプレッソのオリジナルは、2026年2月18日から適用された新価格で、1本10カプセルが税込1,026〜1,242円です(出典:ネスプレッソ「コーヒー(オリジナル)、アクセサリー 価格改定のお知らせ」)。ヴァーチュオは2024年9月3日から適用された価格で(記事作成時点で、これより新しいヴァーチュオのカプセルの価格改定のお知らせは見当たりませんでした)、エスプレッソ(約40ml)が1本10カプセル税込1,080〜1,296円、マグ(約230ml)が1,296〜1,512円、カラフェ(約535ml)は1本7カプセルで1,701円です。ドルチェグストの従来機用は、公式店の楽天市場の店舗の表示で、マグカップサイズとされるリッチブレンドが16個1,272円、30個2,157円、60個4,199円でした(記事作成時点・60個は送料無料の表示があり、16個と30個には表示がありませんでした)。ネオのポッドは発表資料の希望小売価格で、12個入りが954円、スターバックスのメニューは12個入り1,272円です。ネスプレッソの「スターバックス by ネスプレッソ ヴァーチュオ」は2025年10月の発売時の価格で、マグサイズが1本10カプセル税込1,512円と1,620円、エスプレッソサイズが1,296円と、通常のヴァーチュオとは別の価格です。

カプセル(すべて税込) 価格と個数 1杯あたり 1日2杯×30日
ドルチェグスト リッチブレンド 60個 4,199円/60個 約70円 約4,199円
ドルチェグスト リッチブレンド 30個 2,157円/30個 約72円 約4,314円
ドルチェグスト リッチブレンド 16個 1,272円/16個 約80円 約4,770円
ドルチェグスト ネオ(ネスカフェのメニュー) 954円/12個 約80円 約4,770円
ドルチェグスト ネオ(スターバックス) 1,272円/12個 106円 約6,360円
ネスプレッソ オリジナル 1,026〜1,242円/10個 約103〜124円 約6,156〜7,452円
ネスプレッソ ヴァーチュオ エスプレッソ 1,080〜1,296円/10個 108〜約130円 約6,480〜7,776円
ネスプレッソ ヴァーチュオ マグ 1,296〜1,512円/10個 約130〜151円 約7,776〜9,072円
ネスプレッソ ヴァーチュオ カラフェ 1,701円/7個 243円 —(約535mlを1回で淹れるサイズ)

表を見ると、毎日2杯のブラックなら、ドルチェグストの従来機用カプセルを60個入りで買った場合とネスプレッソのヴァーチュオのマグを比べて、1か月に少なくとも約3,600円、マグの銘柄によっては約4,900円の差になります。1年に直すと4万円を超える差なので、毎日飲む人ほど効いてくる数字ですね。

ただし、1杯の量はそろっていない点に注意してください。オリジナル系のイニッシアは初期設定でエスプレッソ約40ml、ルンゴ約110ml、ヴァーチュオのマグは約230mlです。ドルチェグストも、マグカップサイズのリッチブレンドのほかに、レギュラーブレンド(ルンゴ)やエスプレッソ インテンソのように量の違うカプセルがあります。小さなカップで濃い1杯を飲む人と、マグでたっぷり飲む人では、同じ「1杯」でも満足感が変わります。値段だけでなく、自分がふだん飲む量の系統で比べるのがポイントです。

表の価格は記事作成時点で確認できた公式の価格改定のお知らせ、発表資料、公式店の表示から計算した目安です。キャンペーンやまとめ買い、販売店によって実際の値段は変わります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。

表で1杯約70円になったリッチブレンドの60個入りは、次のショップで扱いを確かめられます。送料やポイントで実際の1杯あたりは変わるので、購入前に各ショップで確認してください。

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本体価格とサイズ、お手入れの違い

本体の値段と大きさも見ておきましょう。ドルチェグストのジェニオ エス ベーシックは、2023年10月の発売時の希望小売価格が16,500円で、本体サイズは幅11.2cm、奥行28.8cm、高さ27.3cm、重さ約2.0kg、タンクは800mlです。ネオは希望小売価格22,000円で、幅約15.4cm、奥行約34.2cm、高さ約30.1cm、重さ3.5kg、タンクは1Lです。

ネスプレッソのヴァーチュオ ポップは、取扱説明書の仕様で幅14cm、奥行42.6cm、高さ25cm(カップサポート装着時)、重さ約3.5kg、水タンクは約0.56L、定格消費電力は1,300Wです。ネスプレッソの本体価格は時期や販売店で変わるので、購入前に公式サイトと各ショップで確認してください。オリジナル系の例として、イニッシアは幅12cm、高さ23cm、奥行32.1cm、重さ約2.4kg、水タンク約0.6リットル、定格消費電力1,200Wです。

数字を並べると、ドルチェグストの2機種の希望小売価格の差は5,500円です。前の章で計算したカプセル代の差は1年で4万円を超えることもあるので、本体価格の差よりカプセル代の差のほうが長い目で見ると大きくなりやすいといえます。置き場所の面では、ヴァーチュオ ポップは奥行きが42.6cmと長めなので、棚の奥行きがあるか先に測っておくと安心です。

お手入れでは、水の通り道にたまる湯垢を落とす作業が欠かせません。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書では、湯垢洗浄に約15分かかり、硬度50mg/Lの水なら目安は40mlで4,000杯、目安に達する前でも6ヶ月に1度の湯垢洗浄がすすめられています。湯垢洗浄剤はネスプレッソの正規品を使うよう指定されています。ドルチェグストも機種ごとにお手入れの方法が決まっているので、取扱説明書の手順に従ってください。毎日の片付けは、使用済みカプセルを捨てることと、水タンクの水の入れ替えが中心です。ヴァーチュオ ポップとイニッシアの取扱説明書は、少なくとも1日1回は水タンクの水を取り替えるよう求めています。粉を量ったりフィルターを洗ったりする手間がないのは、カプセル式のいいところです。

保証には、どちらにも延長の仕組みがあります。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書では、シリアルナンバーをネスプレッソに登録すると保証期間が購入日から2年から3年に延びると書かれていて、ネオは専用アプリでマシン登録をすると無料保証期間が2年間に延長されると発表されています。

この章で取り上げたドルチェグストのジェニオ エス ベーシックと、ネスプレッソのヴァーチュオ ポップは、次のショップで扱いを確かめられます。価格や在庫、セットの内容は変わるので、購入前に各ショップで確認してくださいね。

ネスプレッソとドルチェグストの違いから自分に合うほうを選ぶ

ここからは、ここまでの違いをふまえて、飲み方ごとにどちらを選ぶといいかを整理します。結論をひと言でいうと、ブラックを安く毎日飲みたいならドルチェグストの従来機、ラテや抹茶まで1台で飲み分けたいならドルチェグスト、コーヒーの銘柄や香りの違いを楽しみたいならネスプレッソが選びやすいです。

そのうえで、カプセルを買い足す場所や、使い終わったカプセルの扱いも暮らしに合うかどうかを左右します。マシンは一度買えば何年も使う道具なので、買った日の満足感より、毎日の補充と片付けが続けやすいかを重く見たほうが後悔しにくいですよ。最後に、買う前に確かめておきたいことを3つにしぼってまとめますね。

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ブラックを毎日飲むなら値段と量で選ぶ

コーヒー以外も飲みたいか、ふだん飲む量と重視するものは何かの質問から、ドルチェグストの従来機、ネスプレッソのヴァーチュオ、オリジナルへ分かれる選び方の流れ図のスライド
飲み方で変わる選び方の目安

ブラックコーヒーを1日に何杯も飲む人なら、まずは1杯あたりの値段と、ふだん飲む量から考えるのがおすすめです。マグでたっぷり飲みたくて、とにかくカプセル代を抑えたいなら、ドルチェグストの従来機用カプセルが有利です。前の章で計算したとおり、マグカップサイズとされるリッチブレンドの60個入りなら1杯約70円。毎日2杯で1か月約4,200円の目安です。

マグサイズでも、香りやクレマ(表面の細かい泡)を重視したいならネスプレッソのヴァーチュオが候補になります。公式サイトでは、ヴァーチュオを「さまざまなサイズのコーヒーを、なめらかなクレマと柔らかな口当たりでお楽しみいただける」システムと紹介しています。1杯あたりはマグで約130〜151円と高めなので、毎日の量と予算に見合うかを先に計算しておきたいところです。

濃いエスプレッソを少量だけ飲む人は、ネスプレッソのオリジナルが合いやすいです。1本10カプセルで税込1,026〜1,242円、1杯あたり約103〜124円で、銘柄の選択肢も多めです。2026年2月の改定表を見ると、オリジナルのカプセルはイスピラツィオーネやワールド エクスプロレーションズ、バリスタ クリエーションズ、マスター オリジンズといったシリーズに分かれていて、産地や味わいの違いで選べます。

カフェインを控えたい日がある人は、カフェインレスの品ぞろえも見ておくといいですよ。ドルチェグストにはリッチブレンド カフェインレスやレギュラーブレンド カフェインレスがあり、ネスプレッソにもオリジナルとヴァーチュオの両方にデカフェのカプセルがあります。妊娠中や持病があってカフェインの量が気になる場合は、最終的な判断は医師など専門家にご相談ください。

カプセル式とドリップバッグのどちらがいいか自体で迷っているなら、カプセル式とドリップバッグの1杯のコストと手間の比較も一度見ておくと、選択肢が整理しやすくなります。

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ラテや抹茶まで飲み分けたいなら

コーヒー以外の飲み物も1台で楽しみたい人には、ドルチェグストの従来機がいちばん選びやすいです。カフェオレ、カプチーノ、ラテ マキアート、フラットホワイト、ミルクティー、チョコチーノ、宇治抹茶と、カプセルの品ぞろえだけで飲み分けができます。家族の中にブラックが苦手な人や、コーヒーを飲まない人がいる家庭でも、カプセルを替えるだけで好みに合わせられるのが便利なところです。

ただ、前にふれたとおり、カプチーノやラテ マキアート、チョコチーノは1箱で作れる杯数が8杯分と、ブラックの16杯分の半分です。ラテ系を毎日飲む人は、これは私からの提案ですが、ブラックのカプセルに家の牛乳を足すという手もあります。カップの容量に余裕があるなら、温めた牛乳を先に入れておき、そこに少なめの量のブラックを抽出すると、カフェオレ風の1杯になりますよ。

ネスプレッソでラテを楽しむなら、牛乳を別に用意するのが基本です。ミルクを泡立てる機器を一緒に使うか、ミルク機能のある機種を選ぶことになります。ヴァーチュオの価格表には「フォー ミルク」の名が付いたカプセルが並んでいて、牛乳と合わせる飲み方を前提にした銘柄も選べます。牛乳の銘柄や量を自分で選べるので、甘さやコクを細かく調整したい人には、こちらのほうが楽しいかもしれません。

スターバックスの味を家で飲みたい場合は、どちらでも選択肢があります。ドルチェグストの従来機にはスターバックスのシリーズがあり、ネオにも4種類があります。ネスプレッソでは、2025年10月2日に「スターバックス by ネスプレッソ ヴァーチュオ」の5種類が発売され、マグサイズは1本10カプセル税込1,512円または1,620円、エスプレッソサイズは1,296円とされています。スタバの銘柄が目当てなら、飲みたい銘柄がどちらの系統にあるかを先に確かめるのが確実です。

ほかのタイプのコーヒーメーカーも含めて比べたいときは、価格・味・手入れで選ぶコーヒーメーカーの比較で、ドリップ式や全自動の特徴もまとめています。

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カプセルの買い足しやすさと使用済みカプセルの扱い

カプセル式は、マシンを買ったあともカプセルを買い続ける道具です。だからこそ、どこで買えるか、使い終わったカプセルをどうするかは、毎日の使いやすさに直結します。

ドルチェグストのカプセルは、たとえばリッチブレンド カフェインレスの発売時のネスレ日本の発表で、全国の主要スーパーマーケットやネスレ通販オンラインショップなどが販売チャネルとして案内されています。ネオのポッドは家電量販店と通販サイトです。スーパーで扱いのある製品なら、切らしたときに近所で買える可能性があります。一方、ネスプレッソは、たとえば2025年10月に発売されたスターバックス by ネスプレッソ ヴァーチュオの販売チャネルとして、全国の直営店舗であるネスプレッソ ブティック、公式ウェブサイト、公式モバイルアプリが挙げられていました。価格改定のお知らせには定期購入の案内もあります。どちらも製品によって扱う店が違うので、よく飲むカプセルの買える場所を先に確かめておくと安心です。

使用済みカプセルの扱いも違います。ネスプレッソのカプセルはアルミニウム製で、日本では2020年8月から「ネスプレッソ リサイクルプログラム」が始まり、開始から約1年で約450トンの使用済みカプセルを回収したと公式サイトで案内されています。回収の方法は公式サイトに案内があるので、参加するなら最新の方法を確認してください。

ドルチェグストの従来機のカプセルは、ネスレ日本とテラサイクルジャパン合同会社による「ネスカフェ ドルチェ グスト リサイクルプログラム」があり、2023年10月の発表時点で、イトーヨーカドーの18店舗に回収ボックスが置かれていました(出典:ネスレ日本 2023年10月16日の発表資料)。使用済みのカプセルを専用袋に入れて店舗の回収ボックスに入れる流れで、専用袋は回収ボックスの横やサービスカウンターで無料配布とされています。回収店舗は神奈川・東京・埼玉・千葉に限られていたので、近くにない場合は自治体の分別ルールに従って捨てることになります。どちらのプログラムも、今も同じ形で続いているかは各公式サイトで確認してください。

ネオのポッドは紙製で、ネスレ日本は家庭用のコンポスト容器で堆肥にする「ホームコンポスト」に対応したと発表しています。コンポストを使っていない家庭では、ふだんのごみとして出すことになるので、自治体の分別ルールを確認してくださいね。

紙製ポッドのネオを候補に入れるなら、発表資料でポッド付きのセットとして案内されていたスターターセットから見比べるのもひとつの方法です。内容と価格はショップごとに確認してください。

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買う前に確かめたい3つのこと

飲みたいカプセルの系統と対応機種、1日の杯数と1杯の値段から出すカプセル代の月額、置き場所の寸法と使う人のメニューの3点を書いたチェックリストのスライド
買う前に確かめたい3つのこと

ネスプレッソとドルチェグストの違いが分かったら、最後に買う前の確認を3つだけしておきましょう。ここを押さえておくと、届いてから思っていたのと違う、となりにくいです。

1つ目は、飲みたいカプセルがどの系統かです。ネスプレッソならオリジナルかヴァーチュオか、ドルチェグストなら従来機用かネオ用か。好きな銘柄やスターバックスのメニューが決まっているなら、そのカプセルの箱や商品ページに書かれた対応機種を先に見て、マシンを後から決めます。マシンを先に決めてしまうと、飲みたい銘柄がその系統に無かったということが起こりがちです。

2つ目は、1か月に飲む杯数と予算です。1日の杯数×30日×1杯の値段で、カプセル代の月額はすぐに出せます。たとえば1日3杯なら、1杯約70円のドルチェグストで月約6,300円、1杯約130円のヴァーチュオのマグで月約11,700円が目安です。本体価格が数千円違っても、カプセル代の差は数か月で逆転しうるので、この計算は買う前に一度やっておくのがおすすめです。

3つ目は、置き場所と使う人です。奥行きや高さ、水タンクの容量はマシンごとに違います。ヴァーチュオ ポップは奥行き42.6cm、ジェニオ エス ベーシックは幅11.2cmのスリムな形です。背の高いマグを使うなら、抽出口の下に入るかも確認しておきたいところ。ヴァーチュオ ポップは、一部の背の高いネスプレッソのアクセサリーが抽出口の下に入らないと取扱説明書に書かれています。家族で使うなら、誰がどのメニューをどれくらい飲むかを書き出してみると、自然と答えが見えてきますよ。

買う前の3つの確認=①飲みたいカプセルの系統と対応機種 ②1日の杯数×30日×1杯の値段で出すカプセル代の月額 ③置き場所の寸法と使う人のメニュー。この順に決めると迷いにくくなります。

ネスプレッソとドルチェグストの違いについてよくある質問

ネスプレッソのヴァーチュオでオリジナルのカプセルは使えますか?

使えません。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書には、本機はヴァーチュオのコーヒーカプセル専用で、他のネスプレッソやネスレのコーヒーカプセルは使用しないよう書かれています。オリジナルとヴァーチュオはカプセルの形も抽出の仕組みも違うので、マシンに合った系統を選んでください。

ネスプレッソとドルチェグストのマシンは消費電力が大きいですか?

定格消費電力は、ヴァーチュオ ポップが1,300W、イニッシアが1,200W、ジェニオ エス ベーシックとネオが1,460Wです。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書は、定格15A以上のコンセントを単独で使い、他の機器と併用しないこと、延長コードやテーブルタップを使わないことを求めていて、守らないと発火のおそれがあるとしています。イニッシアの取扱説明書も延長コードは使用しないとしています。ドルチェグストの機種は、それぞれの取扱説明書で電源の条件を確認してください。

使い終わったカプセルをもう一度使って薄めのコーヒーを淹れてもいいですか?

やめておきましょう。ヴァーチュオ ポップの取扱説明書では、カプセルの使用は1回のみで、一度使用・排出したカプセルで再抽出しないよう書かれています。雑菌などが繁殖して体調不良の原因になるとされ、使用済みカプセルの再使用による故障は保証期間内でも有償修理です。ドルチェグストの機種も、取扱説明書の使い方を守ってください。

ネスプレッソとドルチェグストはアプリがないと使えませんか?

アプリがなくてもボタン操作で抽出できます。アプリはネスプレッソでは湯垢洗浄のお知らせなどに、ドルチェグストのジェニオ エス ベーシックでは抽出設定のカスタマイズやポイントに、ネオでは抽出温度や量の調整、保証期間の延長、ポイントに使えます。使いたい機能があるかで、アプリ対応の機種を選ぶかどうかを決めると良いですよ。

ネスプレッソとドルチェグストの違いのまとめ

ネスプレッソとドルチェグストは、どちらもネスレのカプセル式コーヒーメーカーですが、狙っている飲み方が違います。ネスプレッソはコーヒーの味と香りに絞ったブランドで、最大19気圧の高圧抽出で淹れるオリジナルと、遠心力とバーコードで淹れ分けるヴァーチュオの2系統があります。ドルチェグストはブラックからラテ、抹茶、ココアまで30種類を超えるメニューを1台で楽しめるブランドで、従来機に加えて紙製ポッドを使うネオが登場しました。

ネオのポッドと従来機のカプセルの互換や、ネオが切り替える抽出方式は、ポッドの互換と3つの抽出方式の解説で紹介しています。

カプセルは4つの系統に分かれていて、マシンごとに使える系統が決まっています。1杯あたりの値段は、公式の価格から計算すると、ドルチェグストの従来機用ブラックが約70〜80円、ネスプレッソのオリジナルが約103〜124円、ヴァーチュオのマグが約130〜151円が目安です。毎日飲む人ほど、本体価格よりカプセル代の差のほうが大きく効いてきます。

選び方に迷ったら、ブラックを安く毎日飲みたいならドルチェグストの従来機、ラテや抹茶まで飲み分けたいならドルチェグスト、銘柄ごとの香りの違いやエスプレッソを楽しみたいならネスプレッソ、と考えるとシンプルです。買う前に、飲みたいカプセルの系統、1か月のカプセル代、置き場所の3つを確かめておけば、大きく外すことはないかなと思います。

価格や品ぞろえ、回収の方法は変わることがあるので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。カフェインの量など体調に関わることは、最終的な判断は医師など専門家にご相談くださいね。自分の飲み方に合った1台が見つかれば、家でのコーヒー時間がぐっと楽しくなるはずです。

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