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エギングのタックル選びと道具一式|エギの号数・重さ・沈下速度の目安
エギング初心者のタックルガイド|ロッド・リール・エギの選び方
エギングを始めてみたいけれど、ロッドの長さも、リールの番手も、エギの号数も、どこを基準に選べばいいのか分からない。
売り場にずらりと並んだ商品を前にして、最初の一歩で立ち止まってしまう人は、けっこう多いんじゃないかなと思います。
ただ、選ぶときの考え方そのものは、じつはそこまで複雑ではありません。
とくにエギは「号数」だけを見て決めると外しやすくて、同じ号数でも重さと沈む速さがまるで違うという事実を知っているかどうかで、一日の組み立てが変わってきます。
この記事では、メーカーが公表している数値と、そこから計算できることを手がかりに、最初にそろえる道具の基準を整理していきますね。
この記事で理解できることは、次の4つです。
- ロッド・リール・ライン・エギを選ぶときの基準
- PEラインとリーダーの号数と巻き量の目安
- エギの号数と重さと沈下速度の関係
- 季節と光量に合わせたエギの選び分け
エギングの道具は4つでそろう

エギングの道具立ては、想像しているよりもずっとシンプルです。
ロッド・リール・ライン・エギの4つがそろえば、とりあえず堤防に立って一日を過ごせます。
逆に言えば、この4つのどれかがちぐはぐだと、腕ではなく道具のせいで釣りにくくなってしまいます。
ほかの海のルアー釣りと違って、ルアーにあたるエギが最初から重さもハリも備えているので、追加のオモリや仕掛けが要らないからです。
そのぶん、4点それぞれの相性が釣りやすさに直結します。
まずは全体像をつかんでから、ひとつずつ中身に入っていきましょう。
ロッドの長さと硬さの目安

最初の1本は、8フィート台前半の長さで、硬さは「ML」と表記される中間クラスを選んでおくと、堤防でも小さな磯でも使い回しがききます。
フィート(ft)というのは西洋式の長さの単位で、ダイワが公開している換算表では1フィートが30.48cm、8フィートが243.83cmと示されています。
つまり、よく見かける8.6フィートという表記を計算すると、30.48cm×8.6=262.128cmですから、だいたい2.6mちょっとの竿ということになりますね。
この長さが基準になる理由は、遠くへ投げやすく、なおかつラインを水面から離して操作しやすい、そのバランスの取りどころだからだと言われています。
もっと長い竿は飛距離とライン操作で有利になりますが、そのぶん重く感じますし、狭い足場では振り回しにくくなります。
逆に短い竿は取り回しが軽快で、風の強い日や足場が狭い場所では扱いやすいでしょう。
硬さの表記については、少し注意が要ります。
糸の太さやリールの表示については業界団体が統一の規格を定めていますが、竿の硬さ表記まで各社で完全にそろっているわけではなく、同じMLでも振ってみた感覚は違うと一般に言われています。
ですから硬さの記号よりも、竿に書かれている適合エギサイズ(何号までのエギを投げられるか)の表記を先に見てください。
この上限を超える重さのエギを思い切り振ると、竿を傷めることにつながるので、そこは守っておきたいところ。
竿のつくりにも種類があって、ダイワの入門ページでは、伸縮する振り出し竿と、パーツをつなぐ継ぎ竿(並継ぎ・逆並継ぎ・印籠継ぎ)が紹介されています。
印籠継ぎはつなぎ目に段差ができにくい構造で、シーバス竿などに多いとされていますから、ルアーを投げる竿と相性がいい継ぎ方だと理解しておけばよいかなと思います。
扱い方の基本も公式に書かれていて、振り出し竿は節と節のつなぎ目を軽くひねりながら引き出してしっかり止め、しまうときは元竿の方から順に縮めていきます。
エギングはロッドを何度もシャクる(跳ね上げる)釣りなので、竿そのものの軽さは一日の疲れ方に効いてきます。
自重の表記は製品ごとに違いますから、店頭で持ち比べられるなら、数字と体感の両方を見ておくと納得しやすいでしょう。
まとめると、8フィート台前半・ML前後・適合エギ表記の3点を確認して選ぶ、というのが最初の1本の考え方になります。
竿選びで迷ったら、行く予定の釣り場を先に決めてしまうのが早道です。
足場の高い堤防が中心なら長め、テトラや狭い岸壁が多いなら短め、と絞り込めますよ。
リールの番手と糸巻量の目安
リールは2500番から3000番と呼ばれるクラスのスピニングリールが、エギングの基準になります。
ダイワの入門ページによると、スピニングリールの大きさは数字で表すのが一般的で、2000番までを小型、4000番までを中型、5000番以上を大型と呼ぶそうです(出典:ダイワ 初心者のための釣り入門「リール」)。
この区分に当てはめると、2500番から3000番は小型と中型のちょうど境目あたりで、扱いやすさと糸巻量のバランスが取れた位置だと分かります。
スピニングリールはベール(糸を拾う金属のアーム)が回転して糸を巻き取る構造で、軽い仕掛けやルアーを投げやすいのが持ち味だと公式でも説明されています。
エギは大きめの4号クラスでも26g前後と、ルアーとしては軽い部類に入りますから、この特性はそのままエギングの都合と重なりますね。
次に見ておきたいのがドラグです。
ドラグは締めると道糸にブレーキがかかり、緩めると糸が出やすくなる仕組みで、イカは身が柔らかく強く引っ張ると身切れしやすいと言われるため、ここの設定が効いてきます。
スプール(糸を巻く部分)には、巻ける量が多い深溝タイプと少ない浅溝タイプがあり、用途で選ぶよう公式が案内しています。
細いPEラインを150m前後だけ巻くなら、浅溝タイプのほうが下巻き(かさ上げの糸)を足す手間が減ることが多いでしょう。
糸ヨレを防ぐラインローラーが付いていること、ハンドルを左右で付け替えられることも、公式が挙げている基本的な機能です。
巻き取りの速さが違うタイプも売られていて、糸フケ(たるみ)を素早く回収したい場面が多いエギングでは、速く巻けるタイプを好む人もいます。
ただし番手の数字の基準はメーカーによって同じではないので、番手だけでなく「何号のラインが何メートル巻けるか」という糸巻量の表記で確かめるのが確実です。
機種そのものの違いや、メーカーごとの傾向まで比べたい人は、スピニングリールをシマノとダイワで比較した記事もあわせて読んでみてください。
重さについては、竿と組み合わせたときのバランスで感じ方が変わります。
軽いリールほど良いというわけでもなく、竿の手元側に適度な重さがあったほうが振りやすいと感じる人もいるので、そこは好みの範囲かなと思います。
最終的な仕様は各メーカーの公式情報で確認したうえで、2500番から3000番・浅溝スプール・ドラグの動きが滑らかなもの、という順に絞っていくのがおすすめです。
PEラインとリーダーの組み合わせ

ラインはエギングでいちばん誤解が生まれやすいパーツです。
号数の意味が糸の種類によって違ううえ、メインラインと先端のリーダーで役割がはっきり分かれているからですね。
糸まわりで押さえるのは、PEの号数と巻き量、そしてリーダーの太さと長さの4つだけです。
エギングでPEを使うのは、伸びが小さくてシャクった力がエギまで素直に伝わるからですが、その裏返しで急な衝撃と根ズレには弱くなります。
だから先端にリーダーを足す、という組み合わせが定番になっているわけですね。
ここでは規格そのものの話から、実際に巻く量まで順番に見ていきます。
号数の目安と巻き量の考え方
メインラインはPEの0.6号前後を、150m前後巻いておくのが基準になります。
ここで知っておくと得をするのが、PEの号数は太さの規格ではないという点です。
釣具の業界団体が定めているPE糸の太さ標準規格では、デニール(d)という単位で表示することになっていて、1号=200デニールと決められています。
デニールは長さ9000mあたりの質量をグラムで表した数字なので、200デニールなら「9000mで200g」という意味になります。
この規格に沿って0.6号を見ると120デニールですから、実際に巻く量で重さを計算してみましょう。
120g÷9000m×150m=2gとなり、150m巻いてもライン自体は2gほどにしかなりません。
つまりPEの号数は太さではなく重さ(単位長さあたりの目方)の規格なので、編み方や原糸の本数が違えば、同じ号数でも直径が変わってしまいます。
だからこそダイワの公式ページでも、PEは細くても強度があるため号数を鵜呑みにするとオーバータックルになりやすく、パッケージのlb(ポンド)表示を参考にするように、と注意が書かれています。
ちなみにナイロンやフロロカーボンのほうは太さの規格で、1号は直径0.165mmと標準直径が決められていて、強度については各企業の裁量に委ねると規格の本文に明記されています。
同じ1号でも製品によって強さの表示が違うのは、そういう理由なんですね。
エギングでPEを選ぶ理由は、公式が挙げている長所とほぼ重なります。
強度がナイロンの1.5〜2倍あり、伸縮率が小さいので感度が高くアタリが明確、しかも吸水せず紫外線による劣化も少ない、という組み合わせです。
竿をシャクった力が水中のエギまで素直に伝わり、イカが乗った瞬間の重みも手元で分かりやすくなる、と考えると納得しやすいでしょうか。
巻き量を150m前後にしておくのは、遠投したぶんの余裕に加えて、トラブルで先端を切っていく分を見込んでおくためです。
号数を上げれば強くはなりますが、太い糸は風を受けて膨らみやすく、飛距離も落ちやすくなります。
逆に細すぎると根ズレや不意の大物に対して余裕がなくなるので、最初は0.6号前後を軸に、行く場所に合わせて前後させるくらいがちょうどいいかなと思います。
デニールは糸の重さから太さを表す考え方で、繊維の世界で広く使われている単位です。
PEは「同じ号数でも直径が違うことがある糸」だと覚えておくと、店頭でlb表示を確かめる習慣がつきますよ。
リーダーの太さと長さの目安
先端に結ぶリーダーは、フロロカーボンの2号前後を1mから1.5mほど取るのが基準です。
リーダーが要る理由は、PEの短所そのものにあります。
公式が挙げている短所は、急激なショックに弱いこと、根ズレに弱いこと、腰がなく糸さばきが難しいこと、そして普通の結び方では結びにくいことです。
岩や堤防の壁、イカの触腕やカンナが触れる先端部分に、擦れに耐える別の糸を足しておく、という発想ですね。
フロロカーボンは伸びがナイロンより少なくて感度が良く、吸水せず紫外線による劣化も少なく、比重が高いので仕掛けが入りやすい、と紹介されています。
実際、公式の用途欄でもソルトルアーのショックリーダーはフロロの定番用途として挙げられています。
太さの決め方は、号数とlbの換算表が参考になります。
ダイワの換算表では、ナイロン・フロロの2号が8lb、2.5号が10lb、3号が12lbに対応するとされていて、同じページに「ポンドに対する号数の数値はあくまで目安で、製品やメーカーによって異なる場合があります」という注記も添えられています。
lbは西洋式の表記で、どのくらいの重さまで耐えられるかを示す数字で、公式の一覧では8lbが3.63kg、10lbが4.54kgと換算されています。
ただしこれは糸そのものの目安であって、結び目の作り方しだいで実際の強さは変わりますから、数字を過信しないほうが安心です。
直径で見ると、規格上は2号が0.235mm、2.5号が0.26mmですので、リーダーを1段太くするというのは0.025mmほどの差を足す話になります。
長さを1m前後にするのは、長すぎると結び目がガイド(竿の糸通し)の中に入って引っかかりやすく、短すぎると保護の役目を果たしにくいためです。
結び方は何種類もありますが、PEは滑りやすくて結びにくい糸なので、現場でぶっつけ本番にせず、家で明るいうちに練習しておくと安心でしょう。
ここで、3種類の糸の違いを整理しておきますね。
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| 糸の種類 | 長所 | 短所 | エギングでの位置づけ |
|---|---|---|---|
| ナイロン | 軟らかく糸グセがつきにくい。伸びがありショックに強く、結び目の強度も出しやすい | 伸びが大きく感度が鈍い。吸水性があり紫外線などで劣化しやすい | メインラインには感度の面で不向き。伸びを活かしたい特別な狙いがない限り主役にはしにくい |
| フロロカーボン | 伸びが少なく感度が良い。吸水せず、比重が高いので沈みやすい | 同じ強度ではナイロンより太くなる。張りが強く、太いものはスピニングで扱いにくい | 先端のリーダーの定番。メインラインに使うと太さのぶん飛距離が落ちやすい |
| PE | 強度がナイロンの1.5〜2倍。伸縮率が小さく高感度で、しなやか | 急激なショックに弱く根ズレにも弱い。腰がなく糸さばきが難しい | メインラインの標準。先端にリーダーを結ぶ前提で使う |
長所と短所を見比べると、PEとフロロを組み合わせる理由がそのまま浮かんでくるかなと思います。
エギのサイズは季節で変える
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
エギは号数で売られていますが、号数の数字だけを見て選ぶと、狙った深さまでの時間がまったく合わなくなることがあります。
エギ選びでいちばん誤解が多いのは、号数を「大きさ」だけの表記だと思ってしまうところかなと思います。
号数が変わると見た目の大きさだけでなく重さも変わり、重さが変わると沈むスピードまで変わるので、狙える水深とテンポがまとめて動きます。
しかも同じ号数の中に沈下速度を変えたタイプが用意されていることもあり、号数だけでは決まりません。
メーカーが公表している数値を使って、号数・重さ・沈下速度の関係を計算しながら見ていきましょう。
号数と重さと沈下速度の関係

エギは号数と重さと沈下速度を、いつもセットで確認してください。
そもそもエギは、小魚やエビに似せた本体の最後尾に、カンナと呼ばれる円形のハリが付いた道具です。
ダイワの入門ページでも、スッテやプラヅノといったイカ用の道具は最後尾に円形のハリが付くと説明されていて、返しのないハリが放射状に並ぶ形はエギも共通しています。
ヤマシタが公開している「エギ王K」の仕様を見ると、サイズごとの重さと沈下スピードは次のように示されています。
2.5号が11gで約5秒/m、3号が16gで約3秒/m、3.5号が22gで約3秒/m、4号が26gで約3秒/mです(出典:YAMASHITA エギ王 K 製品情報)。
ここでいう「秒/m」は、1m沈むのにかかるおおよその時間を表しています。
この数字が分かると、狙った深さまでの時間を計算できます。
たとえば水深10mの堤防で3.5号を使うなら、10m×3秒/m=30秒が底までの目安です。
2.5号は約5秒/mですから、水深5mの浅場なら5m×5秒/m=25秒となり、同じ25秒前後でも沈む深さがまるで違うことが分かりますね。
さらに面白いのが、同じ3.5号でもタイプによって沈下速度が変わる点です。
公式にはタイプ別の比較として、ベーシックが約3秒、シャローが約6秒、スーパーシャローが約8秒と記載されています。
先ほどの水深10mで計算し直すと、10m×8秒/m=80秒ですから、ベーシックの30秒に対して2倍以上の差になります。
1投あたり80秒−30秒=50秒の違いですので、10投すれば50秒×10=500秒、つまり8分20秒ぶんの時間差が生まれる計算です。
重さのほうにも目を向けると、2.5号の11gと3.5号の22gは22g÷11g=2倍の関係になっています。
ところが3号以上は重さが増えても表記上の沈下速度は約3秒/mで同じなので、沈む速さは重さだけで決まるわけではないと読み取れます。
この製品では、ベリー(腹側)の後方にハイドロフィンという透明の突起があり、船の舵のような役割でフォール中のブレを抑える設計だと説明されています。
形や姿勢の作り方が沈み方に影響する、という一例ですね。
大事な前提として、ここで挙げた数字はあくまで1つの製品の公式値です。
他社や他モデルでは同じ号数でも重さも沈下速度も違いますので、購入するときはパッケージの表記を確認してください。
また実際の海では、潮の流れ、風によるラインの膨らみ、メインラインの太さによっても沈み方は変わりますから、計算はあくまで組み立ての出発点として使うのが現実的でしょう。
着水したら心の中で秒数を数えて、着底が分かったところで記録しておくと、その日の実際の沈下ペースがつかめます。
計算値とのズレが、そのまま潮や風の強さを教えてくれますよ。
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| エギの号数 | おおよその重さ | 沈下速度の目安 | 狙いやすい時期 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2.5号 | 約11g | 約5秒/m | 秋の序盤 | 浅場や足元まわり。小型が多い時期の数釣り | 軽いぶん風に押されやすく、風が強い日は底が取りにくい |
| 3号 | 約16g | 約3秒/m | 秋の中盤 | 水深のある堤防や、少し風がある日の中間サイズ | 小型のイカには大きく映ることがあり、反応が薄い日は号数を下げる |
| 3.5号 | 約22g | 約3秒/m | 春と秋の後半 | 大型狙いや、風と潮が効いている日 | 浅い藻場では沈みすぎる場合があり、沈下タイプの選択が要る |
| 4号 | 約26g | 約3秒/m | 春の大型狙い | 深場や流れの速い場所、遠くまで届かせたい時 | ロッドの適合エギ表記を超える場合は使わない |
この表はヤマシタ「エギ王K」の公式値をもとにした一例で、製品ごとに重さも沈下速度も違います。
春と秋で変わるサイズの選び方

季節でのサイズ選びは、秋は小さめから、春は大きめを中心に、というのが基本の組み立てになります。
一般に言われているのは、秋はその年に生まれた小型のイカが多く、春は産卵に絡む大型が接岸しやすい、という違いです。
口にできる大きさが違うので、エギの号数も合わせていく、という考え方ですね。
秋の序盤は2.5号、中盤に入って3号、後半は3.5号へと、シーズンが進むにつれて上げていく流れが分かりやすいでしょう。
春は3.5号を主役に置き、深場や流れの速い場所では4号を足す、という組み方が一般的とされています。
ただし、こうした時期の目安は地域差がとても大きいところです。
北と南では海水温の動き方が違いますし、その年の水温によっても前後しますから、地元の釣具店の情報や、その海域の釣果情報で確かめるのが確実かなと思います。
季節の目安を押さえたうえで、その日の状況に応じて上げ下げする、という二段構えにしておくと迷いにくくなります。
サイズを下げたいのは、追ってきたイカが手前で見切ってしまうときや、そもそも反応が出ないときです。
逆に上げたくなるのは、風が強くて底が取れないとき、水深がある場所を探るとき、遠くのポイントまで届かせたいときでしょう。
ここで思い出しておきたいのが、号数を変えると沈下速度も一緒に変わるという点です。
公式値では2.5号だけが約5秒/mと、3号以上の約3秒/mよりゆっくり沈む設定になっていました。
号数を下げるという判断は、同時に「沈むのを遅くする」判断でもある、と意識しておくと組み立てがぶれません。
持っていく本数については、号数の種類を増やすより、まず主力の号数で色や沈下タイプの違いをそろえるほうが実戦的です。
エギは根掛かりで失うこともある消耗品ですから、同じものを複数持っておくと、1つ失った時点で釣りが終わらずに済みます。
季節のサイズ選びは、秋は2.5号から3号、春は3.5号を中心に、と覚えておけば大きく外れにくいです。
そのうえで、風と水深で号数を1段上げ、反応が薄ければ1段下げる、という調整を加えてください。
色と沈下タイプの選び分け
号数の次に迷うのが、色と沈下タイプです。
どちらも種類が多く、売り場では一番目移りするところかもしれません。
色と沈下タイプは、増やそうと思えばいくらでも増やせてしまう部分です。
お店には同じ号数でも十数色が並んでいて、そこへ沈下速度の違うタイプまで加わるので、全部そろえようとすると予算がいくらあっても足りません。
ただ、どちらも「水の中でエギがどう見えて、どのくらいの速さで落ちるか」を調整するための要素なので、決め方の順番さえ持っていれば数は絞れます。
この章では、下地と光量から色を決める考え方と、水深や潮の速さから沈下タイプを選ぶ考え方を分けて見ていきます。
選び方の軸をひとつ決めておけば、増やしすぎずに済みますよ。
下地と光量で考える色選び
色は、外側の布よりも内側の下地から決めていくのが分かりやすい方法です。
エギは本体に貼られたテープなどの下地があり、その上から布が巻かれている構造になっています。
一般に言われているのは、光量が多い晴れた日中は反射の強い銀系、光量が少ない朝夕やマヅメ時は金系、という組み合わせです。
とはいえ、この対応関係は経験則として語られているもので、条件が同じでも結果が揃うとは限りません。
濁りが入っているとき、常夜灯の明かりがあるときなど、当日の水の色と明るさを見て決める、くらいの受け止め方がちょうどいいかなと思います。
光にまつわる部分では、メーカーが具体的な数値を出している例もあります。
ヤマシタの「エギ王K」には、イカが最も感知しやすいとされる490nmの波長で発光する「490グローエッジ」がハイドロアイに搭載されている、と公式に記載があります。
nm(ナノメートル)は光の波長を測る単位で、数字が小さいほど青寄りの色になります。
490nmという値は青と緑の中間あたりに位置していて、水中で届きやすい色の帯だと考えると、暗い時間帯を意識した設計だと読み取れますね。
暗い時間帯に釣りをするなら、ライトや反射材といった安全面の準備もセットで考えたいところです。
夜の装備をひととおり見直しておきたい人は、夜釣りのターゲットと装備の選び方をまとめた記事も参考になるはずです。
外側の布の色は、正直なところ好みで選んでも大きな問題にはならないと思います。
色は答え合わせがしにくい要素で、イカに理由を聞けない以上、どこまでいっても仮説にとどまるからです。
それよりも先に、号数と沈下速度を状況に合わせるほうが、結果に結びつきやすいと考えています。
色を試すときは、時間で区切って交換すると比較しやすいでしょう。
10投ごと、あるいは15分ごとと決めておけば、なんとなく替えて終わる、という状態を避けられます。
沈下タイプの違いと使い分け
沈下タイプは、水深と底の状況で選び分けてください。
先ほど見たように、同じ3.5号でもベーシックが約3秒、シャローが約6秒、スーパーシャローが約8秒と、公式値で沈み方が段階的に分けられています。
浅い場所や海藻が生えたエリアでは、ゆっくり沈むタイプのほうが底に触れる前に見せる時間を長く取れます。
逆に水深があったり流れが速かったりする場所では、素直に沈むベーシックのほうが釣りとして成立しやすいでしょう。
この選び分けは、根掛かりの数にも関わってきます。
沈むのが速いエギを浅い藻場で使えば、それだけ底や海藻に絡む機会が増えますし、失うエギも増えてしまいます。
逆に深い場所でゆっくり沈むタイプを使い続けると、狙いたい層に届く前に流されてしまうことがあります。
なお「エギ王K」は、低活性のイカを釣るための低活性イカ攻略モデルとして公表されている製品です。
同じシリーズの中にもタイプの違いがあり、公式には糸オモリを巻いて重くするディープチューンや、穴を拡張して軽くするシャローチューンという調整方法も紹介されています。
糸オモリというのは、鉛を糸状にして必要な長さに切って使うオモリのことで、ダイワの入門ページでも川や湖沼で使うオモリの一種として説明されています。
ただし、こうした調整は製品のバランスを変える行為でもあります。
少しずつ試して沈み方を確かめること、そして鉛を扱ったあとは手を洗うことを、忘れずにおいてください。
調整の可否や方法は製品によって違いますので、最終的な判断は各メーカーの公式情報で確認したうえで、自己責任で行う前提になります。
最初のうちは、市販されているタイプ違いを2つ持つだけでも十分に対応できるはずです。
主力の号数でベーシックとシャローを1本ずつ、というそろえ方から始めてみてはいかがでしょうか。
買い足しの順番と持ち物

道具の中身が見えてきたら、次は買う順番です。
すべてを一度にそろえようとすると負担が大きくなりますし、使わないまま眠る道具も出てきます。
釣り場と時期を先に決めて、必要なものから順に足していきましょう。
優先順位は、ロッド・リール・ラインの3点が最初、次にエギ、最後に小物という並びが分かりやすいです。
竿とリールは長く使うパーツですから、配分としてはここに厚めに置いておくと、あとから買い直す回数を減らせます。
エギは主力の号数を軸に、沈下タイプ違いと色違いで数本、というそろえ方で十分に釣りが成立します。
小物では、エギを手早く交換できるスナップが便利です。
ダイワの入門ページでは、スナップ付きのヨリモドシとして、爪が引っ掛かる構造で強度が高いインターロックタイプと、交換が簡単な標準的なセフティータイプが紹介されています。
そのほか、ラインを切るカッター、ハリを外すためのプライヤー、水中を見やすくする偏光グラスがあると、釣りの快適さがかなり変わります。
暗い時間に釣りをするならヘッドライト、大型が掛かったときのために玉網やギャフも候補に入ってきますね。
イカの墨は衣類に付くと落ちにくいと言われるので、汚れてもいい服装と、洗い流すための水汲みバケツも用意しておくと安心です。
そして忘れてはいけないのが、ライフジャケットです。
釣り中の海中転落に関しては、着用が推奨されていますし、堤防や磯では足元が濡れて滑りやすい場面も多くあります。
釣り場によっては立入禁止のエリアやルールが定められていますから、出かける前に管理者の情報を確認してください。
タックルを他の釣りにも回したいと考えているなら、番手の選び方を先に整理しておくと無駄が出ません。
狙う魚ごとの番手の考え方は、釣り方別におすすめの番手を整理した記事でも詳しく触れています。
足場の高い堤防やテトラ帯は、落水したときに自力で上がるのが難しい場所です。
ライフジャケットの着用と、単独釣行を避ける工夫、天候の確認は、道具をそろえる前に決めておきたい優先事項になります。
本文で仕様を引用したエギと、それを結ぶための小物を挙げておきます。
まずは基準になる3.5号のベーシックタイプ。本文の表で見た22gという重さの製品です。
エギは結び替える回数が多いので、スナップがあると手返しが変わります。徳用パックなら長く使えるはずです。
色も号数も展開が広いので、購入前に商品ページでサイズと重さを確認してから選んでくださいね。
エギングのタックルに関するよくある質問(FAQ)
エギング用のタックルは他の釣りにも使えますか?
軽いルアーを投げる釣りとは相性が良いので、流用している人は多いようです。
2500番から3000番のスピニングリールは、ダイワの区分では小型と中型の境目にあたるクラスで、幅広い釣りで名前が挙がるサイズになります。
ただしロッドには適合エギサイズの表記があり、その範囲を超える重さのルアーを投げるのは避けたほうがいいです。
兼用したい釣りが決まっているなら、その釣りに必要な号数のラインが巻けるかどうかも合わせて確認してください。
PEラインは何号を何メートル巻けばいいですか?
0.6号前後を150m前後、というのがよく挙がる基準です。
業界の標準規格ではPEの1号が200デニールで、これは9000mあたり200gという重さの表示なので、0.6号なら120デニールにあたります。
計算すると120g÷9000m×150m=2gで、150m巻いてもライン自体はごくわずかな重さにしかなりません。
PEは同じ号数でも直径が変わることがあるため、購入時はパッケージのlb表示も見ておくと選びやすいですよ。
エギは最初に何本くらい用意すればいいですか?
号数の種類を増やすより、その時期の主力になる号数を複数そろえるほうが実戦的です。
根掛かりで失うことがある消耗品なので、同じ号数で沈下タイプ違いと色違いを持っておくと、1つ失っても釣りを続けられます。
秋の序盤なら2.5号と3号、春なら3.5号を軸に、という組み方が分かりやすいでしょう。
本数を増やすのは、通う釣り場の水深や条件がはっきりしてからでも遅くありません。
同じ3.5号なのに沈む速さが違うのはなぜですか?
号数はエギの大きさの表記で、沈み方まで決めているわけではないからです。
ヤマシタが公表しているエギ王Kのタイプ別の値では、3.5号でもベーシックが約3秒、シャローが約6秒、スーパーシャローが約8秒と分かれています。
水深10mで計算すれば、前者が10m×3秒=30秒、後者が10m×8秒=80秒ですから、2倍以上の差が出る計算になりますね。
これは1つの製品の公式値なので、他社や他モデルの数値はパッケージで確認してください。
リーダーを結ばずにエギを直結してもいいですか?
おすすめはしません。
メーカーの解説でも、PEは急激なショックに弱く、根ズレにも弱いという短所が挙げられています。
堤防の壁や海底の岩に触れる部分だけでも、擦れに強いフロロカーボンを1mから1.5mほど足しておくと安心感が違います。
結び方は種類がありますから、家で明るいうちに練習してから釣り場に向かうといいでしょう。
まとめ|エギングは汎用サイズから
エギングの道具選びは、汎用性の高い長さと番手を軸にすれば、そんなに難しくありません。
ロッドは8フィート台前半のML前後、リールは2500番から3000番、ラインはPEの0.6号前後にフロロの2号前後を結ぶ。
この組み合わせを基準にしておけば、堤防で始める最初の一日はしっかり成立します。
そのうえで覚えておきたいのが、エギは号数だけでは選べない、という一点です。
ヤマシタの公式値では、同じ3.5号でもベーシックが約3秒/m、スーパーシャローが約8秒/mと、沈下速度に2倍以上の開きがありました。
水深10mなら30秒と80秒の差になり、10投で8分以上の違いが生まれる計算になります。
だからこそ、パッケージに書かれた重さと沈下速度を確かめる習慣が効いてきます。
季節については、秋は小さめ、春は大きめという流れを押さえたうえで、風と水深で1段上げ、反応が薄ければ1段下げる、と考えれば迷いにくいでしょう。
色は最後でかまいませんし、種類を増やす前に、号数と沈下タイプを状況に合わせるほうが近道かなと思います。
最後に、今日の要点を振り返っておきますね。
- ロッドは8フィート台前半・適合エギサイズの表記を先に確認
- リールは2500番から3000番・浅溝スプールと糸巻量の表記で選ぶ
- ラインはPE0.6号前後を150m前後・先端にフロロ2号前後のリーダー
- エギは号数・重さ・沈下速度をセットで見て季節と水深に合わせる
なお、この記事で挙げた重さや沈下速度は特定の製品の公表値であり、他の製品には当てはまりません。
私が公表値を並べて計算してみて驚いたのは、同じ3.5号でもタイプが違うだけで、底に着くまでの時間が倍以上変わることでした。
あなたが通う釣り場の水深が分かっているなら、その数字を沈下速度に掛けるだけで、待つ時間の見当がつきます。
正確な仕様は各メーカーの公式情報を確認したうえで、釣り場のルールと安全対策も忘れずに準備してくださいね。
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