観葉植物の植え替え方法|時期と必要なもの・植え替え後の管理

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

買ってきた観葉植物を何年か育てていると、あるとき「そろそろ植え替えたほうがいいのかな」と思う瞬間が来ます。

水の抜けが悪くなった、鉢底から根が出てきた、葉の色が前より薄い。

そんな変化を感じたときですね。

ただ、植え替えって少しハードルが高く感じませんか。

根を触るのが怖いですし、失敗して枯らしてしまったらどうしようという不安もあります。

実際、植え替えたあとに調子を崩す株は珍しくありません。

結論から言うと、植え替えで失敗する原因のほとんどは、時期の選び方と、直後の管理にあります。

手順そのものは難しくありません。

真冬に根を洗ってしまう、植え替えた翌日から日なたに出して肥料を与える。

こうした行動が株を弱らせます。

この記事では、植え替えが必要なサインの見分け方から、そろえる道具、鉢の選び方、手順、そして植え替え後2週間の管理までを順番に整理していきます。

数値はあくまで一般的な目安ですので、育てている品種の情報とあわせて判断してくださいね。

  • 植え替えが必要なサインと、適した時期の見分け方
  • そろえる道具と、一回り大きい鉢が何センチ差なのか
  • 根鉢をどこまで崩すかという判断基準
  • 植え替え直後の2週間にやること・やってはいけないこと
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植え替えが必要になるサインと時期

まず、そもそも植え替えが要るのかどうかを見極めるところから始めましょう。

植え替えは株にとって負担のかかる作業なので、必要がないのにやると、かえって調子を落とすことがあります。

逆に、必要な状態を何年も放置すると、根が鉢の中でぎゅうぎゅうになって水も養分も吸えなくなります。

判断の材料になるのは、鉢底から出た根、水の抜け方、そして成長の止まり方の3つです。

この章では、この3つのサインの見方と、作業に適した時期、頻度の目安、そして避けるべきタイミングを整理します。

時期の選び方だけでも押さえておくと、失敗はかなり減ります。

作業そのものより、いつやるかのほうが結果に効いてきます。

逆に言えば、手順を完璧にこなしても時期を外すと結果は出にくいということです。

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植え替えが必要なサイン

鉢底から根が出た株の写真とともに、植え替えを判断する3つのサインを並べたスライド
植え替えが必要になる3つのサイン

植え替えの必要性は、いくつかの分かりやすいサインで判断できます。

もっとも確実なのが、鉢底の穴から根が出ていることです。

鉢の中に根を伸ばす余地がなくなり、外へ逃げ出している状態を示しています。

鉢を持ち上げて底を見るだけで確認できるので、まずここをチェックしてください。

次に、水の抜けが悪くなっていることです。

水をやったときに、土の表面に水がたまってなかなか染み込まない、あるいは鉢底から出てくるまでに時間がかかる。

これは根が鉢の中を埋め尽くして、水の通り道がなくなっているサインです。

逆に、水をやってもすぐに流れ出てしまうという症状も、同じ状態を示していることがあります。

土が減って根の塊だけになっていると、水が根と鉢の隙間を素通りしてしまうためです。

土の表面に根が浮き出てきている場合も、根詰まりのサインです。

株を持ち上げたときに、土ではなく根の塊がそのまま出てくるようなら、かなり進んだ状態と言えます。

成長の止まり方も判断材料になります。

生育期なのに新しい葉が出ない、出ても以前より小さい、下葉から黄色くなって落ちる。

これらは光や肥料の問題であることも多いのですが、鉢底の根と合わせて確認すると、原因の切り分けができます。

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適した時期は生育期

植え替えに適した時期は、株が活発に成長している生育期です。

多くの観葉植物にとって、これはおおむね5月から9月ごろにあたります。

最低気温が15度を超えて安定する時期と考えると、地域による差にも対応できます。

この時期が適している理由は、根が傷んでも回復が早いからです。

植え替えでは多かれ少なかれ根を切ったり傷めたりしますが、成長期であれば新しい根がすぐに伸びてきます。

もっとも安全なのは、5月から6月にかけての初夏です。

気温が上がり始めて成長が本格化する一方、真夏のような猛暑ではないので、株への負担が小さくなります。

真夏の植え替えも可能ですが、注意が必要です。

気温が35度を超えるような日は、根を露出させる時間そのものが負担になります。

作業は朝か夕方の涼しい時間帯を選び、直射日光の当たらない場所で行ってください。

逆に避けたいのが、11月から3月にかけての寒い時期です。

成長が止まっている状態で根を傷めると、回復する力が働かないまま冬を越すことになります。

緊急の理由がなければ、暖かくなるまで待つのが賢明です。

緊急で植え替えが必要な場合

時期を待てない場面もあります。

典型的なのが、根腐れを起こしているときです。

土が常に湿っていて、株元が黒く柔らかくなり、においがする。

この状態を放置すると腐りが広がるので、季節を問わず対処が必要になります。

この場合は、傷んだ根を取り除いて、乾いた新しい用土へ植え替えます。

ただし、通常の植え替えとは考え方が違います。

大きな鉢にするのではなく、根を整理したぶん小さめの鉢にすることもあります。

鉢が割れた、倒して土がこぼれたといった物理的な事情も、時期を選べないケースです。

この場合は、根をできるだけ触らずに、そのまま新しい鉢へ移すという対応になります。

害虫が土の中で大量発生している場合も、緊急の植え替えを検討することがあります。

ただし、この場合はまず薬剤や表土の入れ替えで対処できないかを考えてください。

寒い時期に緊急の植え替えをしたときは、その後の管理をより慎重にします。

暖かい室内に置き、水やりを控えめにして、株が動き出すまで静かに待ってください。

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植え替えの頻度の目安

一般的な目安として、1〜2年に1回とされることが多いです。

ただし、これは成長の速さによってかなり変わります。

ポトスやパキラのように成長の早い品種は毎年必要になることがある一方、サンスベリアのようにゆっくり育つ品種は3年以上そのままでも問題ないことがあります。

鉢のサイズも影響します。

小さな鉢ほど早く根が回るので、卓上サイズの株は間隔が短くなります。

大鉢は土の量が多いぶん、余裕が長く続きます。

置き場所の明るさも関係します。

光がよく当たる場所で育っている株は成長が早く、その分だけ根も伸びます。

暗い場所の株は成長がゆるやかなので、植え替えの間隔も長くなります。

結局のところ、年数で決めるより、前の章で挙げたサインで判断するほうが確実です。

1年たっていなくても根が鉢底から出ていれば必要ですし、3年たっていても余裕があるなら急ぐことはありません。

ひとつ覚えておきたいのが、購入した株の扱いです。

買ってきた鉢がプラスチックの仮鉢の場合、生産者が育てた状態のままなので、根が回っていることが多いです。

この場合は、購入から1年以内でも植え替えが必要になることがあります。

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植え替えを避けるべきタイミング

時期以外にも、避けたほうがよい場面があります。

まず、株が弱っているときです。

葉が落ちている、しおれている、明らかに元気がない。

こうした状態で植え替えると、回復に使うべき体力を根の再生に使うことになります。

ただし、その不調の原因が根腐れの場合は例外で、植え替えが治療になります。

次に、購入直後です。

買ってきたばかりの株は、置き場所や温度、湿度が変わって環境に慣れている最中です。

ここへ植え替えという負担を重ねると、二重のストレスになります。

1か月ほど様子を見てから作業してください。

花が咲いている株も、避けたほうが無難です。

開花にはエネルギーを使うので、そこへ根の負担が加わると、花が落ちたり株が弱ったりします。

花が終わってからにしてください。

長期の不在の直前も避けます。

植え替え直後は水やりや置き場所に気を配る必要がある時期なので、留守にするタイミングと重ねるのは危険です。

旅行から帰ってきてから作業するほうが安全です。

そして、その日の天候も見てください。

真夏の炎天下、真冬の寒い日、風が強い日。

屋外やベランダで作業する場合、こうした条件は根を乾かしたり冷やしたりします。

穏やかな日を選んでください。

真冬の植え替えは、緊急の理由がないかぎり避けてください。

休眠に近い状態で根を傷めると、新しい根が伸びずに体力だけを消耗します。

急ぐ理由がないなら、5月ごろまで待つほうが結果は良くなります。

必要なものと鉢の選び方

作業の前に、道具と資材をそろえます。

ここで慌てて買い足しに行くことになると、根を出したまま待たせることになるので、始める前に一式そろえておくのが鉄則です。

とはいえ、特別な道具はほとんど必要ありません。

鉢、土、鉢底石、そして手を保護するものがあれば作業できます。

迷いやすいのは鉢のサイズで、「一回り大きい」という表現が具体的に何センチなのかが分かりにくいところです。

この章では、必要なものを一覧で整理したうえで、鉢のサイズの決め方、用土の選び方、そして株を大きくしたくない場合の選択肢まで説明します。

特別な道具はほとんど要らないので、そろえる負担は小さいはずです。

どれもホームセンターや園芸店でそろうものばかりです。

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そろえる道具のリスト

移植ごて・はさみ・土・鉢底石・新聞紙・割りばしを並べ、それぞれの用途を説明したスライド
作業前にそろえておく道具

植え替えに必要なものを整理しておきます。

→ 横にスクロールできます

もの 役割 必須か 選ぶときの注意
新しい鉢 今より一回り大きいもの 必須 排水穴があるものを選ぶ
観葉植物用の土 新しい用土 必須 室内なら無機質主体が扱いやすい
鉢底石 排水性の確保 ほぼ必須 ネットに入れると再利用しやすい
鉢底ネット 土と虫の流出を防ぐ あると良い 穴より少し大きく切る
清潔なはさみ 傷んだ根の切除 ほぼ必須 使う前に刃を拭く
手袋 手の保護 あると良い 細かい作業なら薄手が扱いやすい
新聞紙・シート 作業場所の養生 あると良い 室内で作業するなら必須に近い
割りばし 土を隙間に入れる あると良い 先を細くすると使いやすい

元肥を入れる場合は、土に混ぜ込むタイプの肥料も用意します。

代表的な緩効性肥料では、観葉植物の使用量として4号鉢で5グラム、5号鉢で10グラムを土に混ぜ込むという目安が示されています(出典:株式会社ハイポネックスジャパン マグァンプK中粒)。

ただし、市販の観葉植物用の土にはあらかじめ肥料が含まれているものが多いので、袋の表示を確認してから判断してください。

はさみは、できれば作業前に刃をアルコールで拭いておくと安心です。

傷んだ根を切った刃をそのまま別の株に使うと、問題が移ることがあります。

作業場所は、ベランダや屋外があれば理想的です。

室内でやる場合は、新聞紙やレジャーシートを広く敷いて、土がこぼれても片付けやすい状態にしておいてください。

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一回り大きい鉢とは何センチか

植え替えの説明でよく出てくる「一回り大きい鉢」という表現、具体的には直径が3センチ大きい鉢を指します。

これは鉢のサイズ表記の単位である「号」が関係しています。

1号は約3センチなので、5号鉢から6号鉢へ変えることが、そのまま一回り大きくすることになります。

この表を頭に入れておくと、売り場でも迷いません。

→ 横にスクロールできます

号数 直径の目安 置き場所のイメージ 次のサイズ
3号 約9センチ デスクの上 4号(約12センチ)
5号 約15センチ 棚やサイドテーブル 6号(約18センチ)
7号 約21センチ 床置きの中型 8号(約24センチ)
10号 約30センチ リビングの大型 11号(約33センチ)

ここで大事なのが、いきなり大きくしないことです。

「どうせなら大きな鉢に」と2号も3号も上げると、土の量に対して根が少なすぎる状態になります。

土が多すぎると、根が吸いきれない水が長く土の中に残ります。

これが根腐れの原因になるんですね。

せっかく植え替えたのに調子を崩す、というパターンの多くがこれです。

受け皿や鉢底ネットまで付いたものを選ぶと、買い足しの手間が減ります。

鉢の号数について詳しく知りたい方は、観葉植物の鉢のサイズと選び方|号数の目安と鉢カバーの合わせ方を整理という記事でも扱っているので、あわせて読んでみてください。

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用土と鉢底石の選び方

用土は、観葉植物用として市販されているものを使うのがいちばん簡単です。

室内で育てる場合は、有機質の少ない配合を選ぶと虫が発生しにくくなります。

室内向けとして配合された用土なら、原材料を一から選ばなくても条件を満たせます。

袋の裏の原材料表示を見て、赤玉土、鹿沼土、パーライト、バーミキュライトといった無機質の資材が中心になっているものが扱いやすいです。

逆に、腐葉土やバークたい肥といった有機質が多く含まれる土は、屋外では優れた土ですが、室内ではコバエの発生源になりやすい面があります。

用土の選び方については、観葉植物の土おすすめ|虫がわきにくい室内向け配合と市販品の見分け方で詳しく整理しています。

鉢底石は、鉢の底に敷いて排水性を確保するための資材です。

軽石が使われていることが多く、鉢の底が隠れる程度の高さまで入れます。

鉢底石をネットの袋に入れてから鉢へ入れると、次の植え替えのときに取り出しやすくなります。

100円ショップでも専用の袋が売られていますし、洗濯ネットでも代用できます。

なお、鉢底石が不要という考え方もあります。

深さのない鉢では、鉢底石を入れるとその分だけ土が減ってしまうためです。

浅い鉢や、排水性の高い用土を使う場合は、鉢底ネットだけでも足りることがあります。

ネットの袋に入ったタイプなら、次の植え替えのときに取り出して洗い、そのまま再利用できます。

◆ケイのワンポイントアドバイス

用土は袋を開けたらすぐ全部使う必要はありませんよ。

残った土は袋の口をしっかり閉じて、湿気の少ない場所で保管してください。

開けたまま置いておくと、虫が入ったり湿気を吸って固まったりします。

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大きくしたくない場合の選択肢

置き場所の都合で、これ以上大きくしたくないという場面もあります。

この場合、同じサイズの鉢へ植え替えるという選択肢があります。

根鉢を崩して古い根を整理し、同じ鉢に新しい土で植え直す方法です。

根を減らすので、地上部とのバランスを取るために葉も少し減らします。

根を3分の1切ったら、葉も同じくらいの割合で整理するという考え方です。

この方法は株への負担が大きいので、必ず生育期に行ってください。

そして、作業後の管理は通常の植え替え以上に慎重にする必要があります。

もうひとつの方法が、株分けです。

根がしっかり張っている株なら、2つに分けてそれぞれを同じサイズの鉢に植えることができます。

ひとつは手元に置き、もうひとつは別の場所へ、あるいは誰かに譲るという選択肢もあります。

ただし、株分けができるかどうかは品種によります。

地下茎で増えるタイプは分けやすいですが、1本の幹から育つタイプは分けられません。

品種名で調べてから判断してください。

手順と植え替え後の管理

いよいよ実際の作業です。

手順そのものは30分もあれば終わりますが、迷いやすいのが根鉢をどこまで崩すかという判断と、作業後の管理です。

特に植え替え後の2週間は、株が新しい環境に適応する大事な期間で、ここでの扱いが結果を大きく左右します。

よくある失敗が、良かれと思って日なたへ出したり、元気になるようにと肥料を与えたりすることです。

この時期にやるべきなのは、むしろ何もしないことに近い管理になります。

この章では、手順を順番に追いながら、根の扱い方と、その後の2週間の過ごし方を整理します。

手順自体は30分ほどで終わりますが、迷いやすいのは根の扱い方です。

作業そのものより、終わったあとの過ごし方のほうが結果を左右します。

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植え替えの手順

鉢底ネットを敷くところから水やりまで、植え替えの流れを6段階で示したスライド
植え替えの基本的な6手順

作業の流れを順番に見ていきます。

まず、植え替えの数日前から水やりを控えて、土をやや乾かしておきます。

乾いた土のほうが鉢から抜きやすく、根から落としやすくなります。

次に、新しい鉢の準備です。

鉢底の穴に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を鉢底が隠れる程度に入れます。

さらに新しい土を、鉢の高さの3分の1ほどまで入れておきます。

それから、株を古い鉢から抜きます。

鉢の側面を軽く叩いて土をゆるめ、株元を持って引き抜きます。

抜けにくい場合は、鉢を横に倒して縁を押しながら少しずつ動かしてください。

無理に引っ張ると茎が折れます。

抜いたら、根の状態を確認します。

白い根が健康な根で、黒く変色していたりぬるぬるしていたりする根は傷んでいます。

傷んだ根は清潔なはさみで取り除いてください。

根を整理したら、新しい鉢の中央に株を置き、高さを調整します。

土を入れたときに、鉢の縁から2〜3センチ下がった位置に土の表面が来るようにします。

この隙間が、水やりのときに水をためる余裕になります。

位置が決まったら、まわりに土を入れていきます。

割りばしなどで軽くつつきながら入れると、根の隙間まで土が行き渡ります。

ただし、強く突き固めると根を傷めるので力は要りません。

最後に、鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与えます。

この水やりには、作業中に出た細かい土のチリを洗い流す役割もあります。

受け皿にたまった水は捨ててください。

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根鉢をどこまで崩すか

もっとも迷いやすいのが、根鉢の崩し方です。

根鉢というのは、鉢から抜いたときに根と土が固まっている塊のことです。

この塊をどこまでほぐすかで、株への負担が変わります。

一般的な目安としては、全体の3分の1程度をほぐすとされることが多いです。

底の部分と側面を軽くほぐし、絡み合った根を少しほどく程度で、中心部分はそのまま残します。

なぜ全部を落とさないかというと、根に付いている土には根が慣れた環境があり、これを完全に取り去ると株のストレスが大きくなるからです。

ただし、状況によっては大きく崩すこともあります。

根詰まりがひどく、根が鉢の形に巻いている場合は、そのまま植えても根が外へ伸びていかないことがあります。

この場合は、底に巻いた根を切り、側面をしっかりほぐします。

根腐れが起きている場合は、傷んだ根を確認する必要があるので、土をほぼ落とすことになります。

この場合は水で洗い流して根の状態を見て、黒く柔らかい部分をすべて取り除いてください。

逆に、株が弱っているときや、真夏に作業せざるを得ないときは、崩さずにそのまま新しい鉢へ移すという選択もあります。

鉢増しと呼ばれる方法で、負担がもっとも小さくなります。

切ってよい根と残す根

根を切るときの判断基準も整理しておきます。

切ってよいのは、黒や茶色に変色している根、押すとつぶれるほど柔らかい根、そして明らかに枯れて乾いている根です。

これらは機能していないので、残しても株の役には立ちません。

残したいのは、白または薄い黄色で、押すとしっかりした弾力がある根です。

特に先端の細い根は水と養分を吸収する主役なので、できるだけ傷めないようにします。

長く伸びすぎて鉢の形に巻いている根は、判断が分かれるところです。

健康であれば残してもよいのですが、そのまま植えると巻いた形のままになりやすいので、思い切って切るという考え方もあります。

切る量の目安としては、全体の3分の1を超えないようにするのが安全です。

それ以上切ると、地上部を支える力が足りなくなります。

大きく切った場合は、葉も同じくらいの割合で整理してバランスを取ります。

根が減ったのに葉がそのままだと、吸い上げられる水より蒸散する水のほうが多くなってしまうためです。

植え替え後2週間の管理

控えるべきことと推奨される置き方・水やりを左右に分けて整理したスライド
植え替え後2週間の管理方法

ここが、植え替えの成否を分けるいちばんのポイントです。

まず、置き場所。

直射日光の当たらない、明るい日陰に置いてください。

根が傷んでいる状態で強い光に当てると、蒸散に水の供給が追いつかず、葉がしおれます。

次に、肥料。

植え替え後2週間から1か月は与えません。

傷んだ根に肥料が触れると、そこから傷みが広がる可能性があります。

新芽が動き出してから再開してください。

水やりは、通常より少し控えめにします。

植え替え直後にたっぷり与えたあとは、土の表面が乾いてから次を与えるという通常の判断に戻しますが、根が減っているぶん吸水量も減っているので、乾くまでの日数が長くなることを見込んでおいてください。

葉水は、この時期にはむしろ有効です。

根から水を吸いにくい状態なので、葉のまわりの湿度を保つことで蒸散を抑えられます。

ただし、風通しの悪い場所での過剰な葉水は蒸れるので、適度にしてください。

そして、動かさないこと。

置き場所を頻繁に変えると、そのたびに環境が変わって適応が遅れます。

2週間は同じ場所で静かに待ってください。

この期間に下葉が数枚落ちるのは、よくある反応です。

株が全体のバランスを取ろうとしている結果なので、新芽が動いていれば心配は要りません。

植え替え後2週間でやることは、明るい日陰に置いて動かさないこと、肥料を与えないこと、水やりを控えめにすることの3つだけです。

良かれと思って日なたへ出したり肥料を与えたりするのが、いちばん多い失敗です。

観葉植物の植え替えのよくある質問(FAQ)

古い土は全部落としたほうがいいですか?

通常の植え替えであれば、全部落とす必要はありません。

一般的な目安としては、根鉢の3分の1程度をほぐす方法がよく紹介されています。

底と側面を軽くほぐし、中心部分はそのまま残す形です。

根に付いた土には根が慣れた環境があるので、完全に取り去ると株への負担が大きくなります。

ただし、根腐れを起こしている場合や、土から虫が発生している場合は例外で、傷んだ根や汚染された土をしっかり取り除く必要があります。

適した扱いは品種や根の状態でも変わるので、育てている種類の情報もあわせて確認してください。

植え替え後に葉が落ちました。失敗ですか?

下葉が数枚落ちるのは、植え替え後によくある反応です。

根が減った分だけ地上部を減らして、株全体のバランスを取ろうとしている結果と考えられます。

新しい芽が動いていれば、順調に適応が進んでいます。

心配なのは、落ちる葉が止まらない場合や、株元が黒く柔らかくなっている場合です。

この場合は根が傷んでいる可能性があるので、鉢から抜いて根の状態を確認してください。

また、この時期に「元気がないから」と肥料を与えるのは逆効果になるので避けてください。

同じ鉢に植え直してもいいですか?

置き場所の都合で大きくしたくない場合は、同じサイズの鉢へ植え直す方法があります。

この場合は根鉢を崩して古い根を整理し、新しい土で植え直します。

根を減らすことになるので、地上部とのバランスを取るために葉も同じくらいの割合で整理してください。

株への負担は通常の植え替えより大きくなるため、必ず生育期に行い、その後の管理も慎重にします。

もうひとつの選択肢が株分けですが、これは品種によってできるものとできないものがあります。

1本の幹から育つタイプは分けられないので、品種名で調べてから判断してください。

植え替えのあと、いつから肥料を与えていいですか?

一般的には、植え替えから2週間から1か月ほど空けてから与え始めます。

判断の基準は日数より株の様子で、新しい芽や葉が動き出していれば、根が新しい環境に適応してきたサインです。

傷んだ根に肥料成分が触れると、そこから傷みが広がる可能性があるため、この期間は与えないでください。

なお、市販の観葉植物用の土にはあらかじめ肥料が含まれているものが多く、その場合はさらに長く不要なことがあります。

袋の表示を確認してから判断してください。

また、再開するのは生育期のあいだだけで、気温が下がって成長が止まる時期には与えません。

鉢底石は必ず入れないといけませんか?

必ずというわけではありません。

鉢底石の役割は排水性の確保なので、排水性の高い用土を使っていて、鉢に十分な排水穴があるなら、鉢底ネットだけで足りることもあります。

特に深さのない鉢では、鉢底石を入れるとその分だけ土の量が減ってしまうという弊害もあります。

一方、深い鉢や大鉢では、底に水がたまりやすいので入れる価値があります。

入れる場合は、鉢の底が隠れる程度の高さが目安です。

ネットの袋に入れてから鉢へ入れておくと、次の植え替えのときに取り出して洗い、再利用できます。

まとめ:植え替えを成功させる順番

最後に、判断と作業の順番を整理しておきます。

最初に確認するのは、本当に植え替えが必要かどうかです。

鉢底から根が出ている、水の抜けが悪い、土の表面に根が浮いている。

このどれかに当てはまれば必要です。

年数で決めるより、この3つのサインで判断してください。

次に、時期です。

5月から9月ごろの生育期、特に5〜6月の初夏がもっとも安全です。

真冬は緊急の理由がないかぎり避けてください。

株が弱っているとき、購入直後、花が咲いているとき、長期の不在の直前も見送ります。

道具は始める前に一式そろえます。

鉢、土、鉢底石、鉢底ネット、清潔なはさみ、養生用のシート。

作業の途中で買い足しに行くと、根を出したまま待たせることになります。

鉢は一回り大きいもの、つまり直径が3センチ大きいものを選びます。

大きくしすぎると土が多すぎて根腐れの原因になるので、2号も3号も上げないでください。

根鉢は3分の1程度をほぐし、傷んだ根だけを取り除きます。

切る量は全体の3分の1を超えないように。

大きく切ったときは、葉も同じ割合で整理してバランスを取ります。

そして、植え替え後の2週間。

明るい日陰に置いて動かさない、肥料を与えない、水やりは控えめに。

この3つを守れば、多くの株は問題なく適応します。

なお、この記事で紹介した時期や数値はあくまで一般的な目安であり、品種や地域、育てている環境によって変わります。

正確な情報は各メーカーの公式サイトや、育てている品種の情報をご確認ください。

株の状態に不安がある場合の最終的な判断は、購入した販売店や園芸専門店へご相談ください。

植え替えは、最初の1回さえ経験してしまえば、そこまで身構える作業ではなくなります。

根を見ると、その株がどんな状態だったのかが分かって、けっこう面白いんですよね。

暖かい季節に、時間に余裕のある日を選んで、まずは小さめの鉢から試してみてはいかがでしょうか。

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