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ランディングネットの選び方|足場の高さで決めるシャフト長と枠サイズ

ランディングネットのおすすめ比較|堤防・河川別の長さの選び方
せっかく掛けた魚を、足元まで寄せてから逃してしまった。そんな瞬間って、ほんとうに悔しいですよね。
竿を絞り込むあの感触も、水面で銀色がひるがえる一瞬も、全部そろっていたのに、最後の数十センチだけが足りない。ラインが飛ぶ音や、フックが外れて急に軽くなる手元の感覚は、けっこう長く引きずるものだったりします。
その「最後の数十センチ」を埋めてくれる道具が、ランディングネット、いわゆるタモですね。
ただ、いざ選ぼうとすると、これが迷う。長さは何メートルを選べばいいのか、枠は大きいほうが安心なのか、そもそも持ち運びが面倒そうだから短めで十分ではないのか。売り場や商品ページを眺めているうちに、判断の軸そのものが分からなくなってくる。私も情報を整理しながら、比較の基準がばらばらで分かりにくいテーマだなと感じました。
先に結論の方向だけお伝えしますね。ランディングネットの長さは、足場から水面までの高さに余裕を足して決めます。持ち運びやすさももちろん大事な要素ですが、携帯性だけを理由に短いものを選んでしまうと、いちばん必要な場面で届かない、という結果になりかねません。
この記事では、一般に公開されている仕様や、よく言われている基準を整理して、長さ・枠・携帯性という三つの要素を順番に決めていく考え方をまとめました。以下に出てくる数値は、あくまで一般的な目安として読んでいただければと思います。
- ランディングネットが要る場面と、抜き上げとの違い
- 足場の高さから逆算するシャフト長の決め方
- 対象魚に合う枠のサイズとネット素材の考え方
- 携帯性の解決策と、一人で取り込むときの手順
ランディングネットが必要になる場面
ランディングネットは「あると便利な小物」という位置づけで語られがちですが、実際のところ少し違うと私は考えています。これは、そこから先の一匹を獲れるかどうかを分ける道具です。
持っていれば釣果が増える、という単純な話でもありません。掛けた魚を確実に手元へ収める確率が変わる、という言い方のほうが近いでしょう。まずは、どういう場面でその差が出るのかを整理してみますね。
抜き上げでは獲れない魚がいる
結論から言うと、ラインやロッドが耐えられる重さには限界があり、ある大きさを超えた魚は抜き上げでは獲れません。ここは根性や慣れでどうにかなる部分ではなく、単純な物理の話になります。
水中にいる魚は浮力の助けを借りているので、実際の体重ほど重さを感じません。ところが空中に持ち上げた瞬間、その浮力が消えて、体重がそのままラインとロッドに乗ります。しかも魚は暴れる。静かにぶら下がってはくれませんよね。
無理に抜き上げようとしたとき、起きやすいのは次の三つです。①抜き上げの途中で口切れしてバレる、②ラインが切れて仕掛けごと失う、③ロッドに無理な角度で荷重がかかる。どれも、掛けた魚を失うだけでは終わりません。仕掛けを結び直す時間もかかりますし、③はロッドの破損につながることもあります。
そして、ここが今回いちばん覚えて帰ってほしい点かもしれません。足場が高いほど、魚が空中にある時間が長くなり、その重さがラインに乗り続けます。水面から手元まで距離があるということは、それだけ長く宙吊りの状態が続くということ。低い護岸で抜けた魚が、高い堤防では抜けない。この差は、けっこうはっきり出ます。だからこそ、ネットの必要性は「魚の大きさ」だけでなく「足場の高さ」とも直結しているわけです。
「自分は小物しか釣らないから、タモは要らないかな」と考えている方も多いと思います。その判断自体は間違っていません。ただ、釣りの現実として、想定外の大物は前触れなく掛かります。いつもの数倍あるサイズが食ってきて、そこから先の手段が何もない。そういうときに後悔が残るんですよね。年に一度あるかどうかの一匹のために持ち歩く道具、という見方をすると、優先順位も少し変わってくるはずです。
ネット以外の道具も含めてこれから一式そろえるのであれば、釣り初心者の始め方と失敗しない道具選びをまとめた完全ガイドで全体像をつかんでおくと、ネットがどの位置に来る道具なのかも見えやすくなります。
つまり、抜き上げという方法には明確な上限があります。その上限を超えた先を扱うための道具が、ランディングネットということですね。
魚を傷めずに取り込むために
もうひとつの理由が、魚のコンディションです。逃がす魚にとっても、持ち帰って食べる魚にとっても、ネットで受けたほうがダメージは小さく済みます。
なぜかというと、取り込みの瞬間に魚がどう扱われるかで、その後の状態がかなり変わるからです。具体的には、次のような差が出ます。①地面やテトラの上に落として体表を擦らずに済む、②ぬめり(体を守る保護膜)を守れる、③水から出している時間を短くできる、④暴れて針が飛ぶ事故を減らせる。
①と②は、リリース前提の釣りでは特に大きい。魚のぬめりは細菌などから体を守る膜なので、コンクリートやタオルで擦り落としてしまうと、逃がしたあとの生存率に影響すると言われています。ネットで受けて、水を含んだ状態のまま手早く扱えば、そのリスクは下げられるでしょう。
③は、持ち帰る魚にも関係します。地面に落として跳ね回らせているあいだに身が傷むこともありますし、砂やゴミが付けば下処理も面倒になりますよね。④については、安全面の話でもあります。ルアーのように鋭いフックが複数付いた仕掛けだと、暴れた魚から外れた針が自分に向かってくることも起こりえます。ネットの中で落ち着かせてから作業したほうが、単純に安全なんです。
扱いの基本もあわせて押さえておきたいところ。エラに指を入れない、乾いた地面に直接置かない、素手で長く握らない。このあたりは、道具の選び方以前のマナーに近い部分ですが、ネットがあると自然に守りやすくなります。
それから、堤防や河口では毒のあるトゲを持つ魚(ゴンズイやアイゴなど)や、歯の鋭い魚が混じることもあります。見慣れない魚は素手でつかまず、フィッシュグリップやプライヤーを使ってください。万一刺されて痛みや腫れが続くときは、自己判断せず医療機関に相談してくださいね。
魚の扱いでよく言われる基本
ネットに入れたら、まず落ち着かせる。持ち上げるときは体を支えて、片手でぶら下げない。写真を撮るなら手を濡らしてから、短時間で。逃がすときは、魚が自分で泳ぎ出すまで水中で支える。細かいようですが、この積み重ねが魚のコンディションを左右します。
「食べる魚しか釣らないから関係ない」と思われるかもしれませんが、そうでもありません。針を外しやすい、砂が付かない、暴れさせずに済む。この三つだけでも、取り込み後の作業はぐっと楽になりますよ。魚を傷めない扱いは、そのまま自分の手間を減らす扱いでもあるわけです。
シャフトの長さを足場から決める
ここからが本題です。ランディングネット選びで最初に決めるべきなのは、シャフト(玉の柄)の長さ。そして決め方はシンプルで、足場から水面までの高さに余裕を足す、これだけです。
「何メートルがおすすめですか」という聞き方だと答えが出ないのは、答えが釣り場ごとに違うからなんですね。自分がよく立つ場所の高さが分かれば、必要な長さは自動的に決まってきます。
以下で挙げる数値は、あくまで一般的な目安です。同じ「堤防」でも高さはまちまちですし、潮位でも変わります。最終的にはご自身のフィールドに当てはめて考えてみてください。
低い護岸なら3m台でも届く
まず短めのクラスから。水面が近い低い護岸が中心なら、3m台のシャフトでも届くことが多いとされています。
理由は単純で、必要な長さは「足場から水面までの距離」に「腕を伸ばせる分」と「余裕」を足したものだから。水面がすぐそこにあるなら、そもそも長い柄は要らないわけですね。
向いているのは、水面が近い護岸や、小規模な河川、足場が低く整備された管理釣り場といったフィールド。こうした場所なら、短いシャフトのほうがむしろ扱いやすいでしょう。メリットもはっきりしていて、短いぶん軽く、取り回しがよく、収納も楽。片手で構えたときの安定感も違います。長さは、あればあるほどいいというものでもないんです。
ただし、ここには注意点があります。同じ場所でも、潮位によって水面までの距離は変わります。海に面した護岸や河口では、これがかなり効いてくる。水面が近いタイミングだけを見て「これなら3m台で足りる」と判断すると、水面が遠くなったときに届かなくなってしまいます。
だから基準は、条件が厳しいほう、つまり水面がいちばん遠くなる状態に合わせるのが無難です。短いほうに合わせて選ばない、と覚えておくといいかもしれません。届く日と届かない日がある道具は、結局のところ安心して使えませんからね。
逆に言えば、行く場所が本当に限られていて、水面までの距離が常に近いと分かっているなら、3m台という選択は十分に合理的。軽さと機動力という明確な利点を取りにいく判断です。
川で使うときに変わってくること
河川の場合は、堤防とちがって足場の高さが一定ではありません。
同じ川でも、コンクリートで固められた護岸なら水面まで数メートル、川原に降りられる区間なら水面はすぐそこ、ということが起こります。
つまり河川では「その川の、自分が立つ区間」で考える必要があるわけですね。
川原に降りて立ち込むような釣りが中心なら3m台で十分ですし、増水期に護岸の上から狙うことがあるなら、そこに合わせて長さを見直すことになります。
また、河川は流れがある分、掛けた魚が下流へ走ることも珍しくありません。
魚が流れに乗って移動した先で取り込むことを考えると、立ち位置から水面までの距離だけでなく、下流側の足場がどうなっているかも見ておきたいところ。
売り場でタモ網を選ぶときは、こうした「自分が実際に立つ場所」を一つずつ思い浮かべながら、いちばん条件の厳しい場面を基準にしてみてください。
堤防や河口は5m前後が基準

いちばん多くの方に当てはまるのが、このクラスだと思います。堤防や河口を中心に回るなら、5m前後が基準。迷ったときは、まず5mクラスを基準に考えるのが無難とされています。
背景にあるのは、堤防や漁港の一般的な高さです。潮位にもよりますが、水面までそれなりの距離があるケースが多く、3m台では届かない場面が出てきます。かといって6m以上は重くなる。その中間で、多くの場所に対応できるのが5m前後というわけですね。
とくに、堤防や漁港でのルアー釣り(シーバスやエギングなど)が中心なら、5m前後のオールインワンセットがいちばん扱いやすいという考え方があります。オールインワンというのは、シャフト・枠・ネットがセットになった製品のこと。バラバラに組むと、枠とシャフトの接続規格を確認したり、ネットの深さを選んだりと、判断すべき項目が一気に増えます。最初の一本としては、まとまっているほうが迷いにくいはずです。
迷ったときの起点
行く場所が定まっていない、あるいはこれから増えそう。そんな段階なら、5m前後のオールインワンセットを起点にして、足りない場面が出てきたら買い足す、という進め方が現実的です。最初から特殊な条件に合わせ込むより、汎用性の高いところから始めたほうが無駄が少なくなります。
もちろん、セット品にも弱点はあります。枠やネットだけを好みのものに替えたくなったとき、組み合わせの自由度は個別に買った場合より低くなりがち。使い込んでいくと「枠はもう少し大きいほうがいい」といった要望も出てくるでしょう。
とはいえ、最初からその要望が分かっている人は少ないと思うんですよね。使ってみて初めて分かることのほうが多い。だからこそ、標準的なところから入って、自分の釣りに合わせて調整していく。5m前後というのは、そのスタート地点として妥当なラインだと言えます。
堤防や河口をメインに回る方は、まず5m前後のモデルから見比べてみてください。
シャフト・枠・網がセットになったものだと、組み合わせで迷わずに済みますよ。
高い足場や地磯は6m以上

足場の高い堤防、地磯、テトラの上。こうした場所に立つなら、6m以上が必要になることが多いと考えておきましょう。磯釣りの世界では、シャフト5〜7mが目安とされています。
水面までの距離が大きい場所では、5m前後でも届かないことがあります。届かないというのは、手が出せないということ。魚が目の前にいるのに何もできない状況は、想像以上にきついものです。
ただ、長ければいいという話ではないので、デメリットも正直に書いておきますね。長くなるほど重くなりますし、伸ばしたときのしなりも大きくなる。魚を入れた状態では、そのしなりがさらに増します。片手で無理なく扱える重さかどうかは、できれば現物を手に取って確かめたいポイントでしょう。カタログの数値だけでは、実際に伸ばして構えたときの感覚まではつかめません。
足場の高い場所での安全について
高い堤防・地磯・テトラは、転落のリスクがある場所です。ライフジャケットを着用してください。そして、取り込みのために無理に身を乗り出さないこと。長いシャフトを片手で構えると重心が前に寄りやすく、そこから体勢を崩す危険があります。届かないと感じたら、魚を歩ける場所まで誘導するか、獲るのをあきらめる判断も必要です。単独釣行では、とくに無理をしないでください。
この「あきらめる判断」は、実際にはかなり難しいと思います。目の前に大きな魚がいて、あと少し手を伸ばせば届きそうに見える。その状況で身を引くのは、理屈では分かっていても簡単ではありません。だからこそ、事前に「ここまで」という線を自分で決めておくことに意味があります。
安全装備の面から見ても、足場の高い釣り場は前提が変わります。桜マークの意味や種類ごとの違いを整理した釣り用ライフジャケットの比較も、長いシャフトを扱う前に一度確認しておきたい内容です。
それから、もうひとつ。立入禁止区域や遊漁のルールは場所ごとに違いますので、現地の掲示や管理者の案内に従ってください。入れると思っていた場所が立入禁止になっていた、というのはよくある話。ルールが変わることもあります。
まとめると、高い足場に立つなら長さは要る。でも、長さで解決できるのは「届く・届かない」だけです。安全は別の話として、装備と判断で確保する必要があります。
足場の高い堤防や地磯に行く予定があるなら、6m以上のシャフトも候補に入れておきましょう。
長くなるほど重さが効いてくるので、仕様欄の全長とあわせて確認してみてくださいね。
枠とネットと携帯性を見比べる
長さが決まったら、次は枠・ネット・持ち運びの三つ。ここは足場ではなく、対象魚と移動スタイルで決まっていきます。
順番が大事でして、長さを先に決めてから、この三つを詰めていく。逆にすると、持ち運びやすさを優先して長さが足りなくなる、という本末転倒が起きやすくなります。
枠のサイズは対象魚で決まる

枠のサイズについての結論はシンプルです。狙う魚が余裕をもって入る大きさを選ぶ。ぎりぎりのサイズだと、暴れる魚が枠に当たってうまく入りません。
取り込みの瞬間、魚は静止していません。首を振り、体をよじり、最後の抵抗をしてきます。その動きに対して枠が小さいと、体の一部が枠の縁に当たって弾かれる。そのショックでフックが外れることも、実際に起こりえます。「入るサイズ」ではなく「余裕をもって入るサイズ」と考えるのが、失敗を減らすコツですね。
具体的な目安としては、シーバス釣りで一般的に使われているのは50〜60cmのタイプ。磯釣りでも、枠は50〜60cmが目安とされています。対象魚も釣り方も違うのに近い数値に落ち着いているのは、このあたりが「中型以上の魚を余裕をもって受けられて、なおかつ扱える」バランス点だからでしょう。
もちろん、大きいほど入れやすくはなります。ただし、大きくなるほど重くなり、たたんだときもかさばる。ここは完全にトレードオフです。移動が多い釣りなら、この差はじわじわ効いてきます。
枠の形にも種類があって、丸い形とオーバル(小判型)が代表的。オーバルは細長い体型の魚を受けやすく、たたんだときに薄くなるので、収納面でも有利になりやすいと言われています。丸い形はどの向きからでも受けやすいのが持ち味。どちらが正解ということはなく、狙う魚の体型と収納方法で選べばいいと思います。
→ 横にスクロールできます
| 項目 | 小さめの枠 | 50〜60cmクラス |
|---|---|---|
| 入れやすさ | 魚が小さければ十分。中型以上だと枠に当たりやすい | 余裕があり、暴れる魚も受け止めやすい |
| 重さ・かさばり | 軽く、たたんだときも小さくまとまる | 重くなりやすく、収納時にかさばる |
| 向いている魚 | 小型の魚が中心の釣り | 中型から大型まで幅広く対応 |
| 向いている場面 | 移動が多い釣り、対象魚のサイズが読める釣り | 堤防や河口、磯など、想定外の大物もありうる釣り |
表にすると分かりやすいのですが、要は「持ち運びやすさ」と「余裕」のどちらを取るか、という話に集約されます。そして多くの場合、後悔が大きいのは余裕を切り詰めたほうなんですよね。入らなかった魚は戻ってきませんから。
枠だけでなく、ロッドやリールも含めて一式を見直したい段階であれば、後悔しない道具選びを保存版としてまとめたガイドのほうが、優先順位の付け方まで含めて参考になるはずです。
ラバーネットが扱いやすい理由
枠の次はネット(網)の素材。結論としては、ラバーネット(ラバーコートのネット)は、魚体への擦れとフックの絡みを抑えられるという点で扱いやすい選択肢になります。
いちばん実感しやすいのは、フックの絡みでしょう。目の細かいナイロンネットは、フックが複数掛かると外すのに時間がかかります。ルアー釣りのように、一つのルアーに複数のフックが付く釣りでは、この差がかなり大きくなる。網目に食い込んだ針を一本ずつ外しているあいだ、魚は水から上がったままですし、自分の指も危ない。時合と呼ばれる釣れる時間帯を、針外しで潰してしまうこともあります。
ラバーコートのネットは表面が滑らかなので、フックが引っかかりにくい構造になっています。加えて、魚の体表を傷つけにくい素材として採用されているという背景もある。前の章で触れたぬめりの保護という観点でも、リリース前提の釣りとの相性はよさそうですね。
ただ、いいことばかりでもありません。デメリットも書いておきます。ラバー素材は水を含むと重くなりやすく、たたみにくい製品もある。伸ばした状態で水を吸ったネットを引き上げると、思ったより重量を感じることがあります。収納時にきれいに折りたためるかどうかも、製品によって差が出るところでしょう。
「自分は食べる魚だけ持ち帰るから、魚を傷つけない話は関係ないかな」と思う方もいるかもしれません。でも、針が絡まないというだけで作業時間はかなり短縮されます。取り込んでから針を外し、締めて、クーラーに入れるまでの一連の流れがスムーズになる。これは実利として無視できないと思います。
素材選びは好みの部分もありますが、フックが複数付く釣りをするなら、ラバー系は有力な候補。逆に、フックが一本だけの釣りが中心で、軽さを重視するなら、他の選択肢も検討する価値はあるでしょう。
枠と網だけを買い替える、という選び方もできます。
針が絡みにくいラバーコートの網は、リリースする釣りとも相性がいいので見ておく価値がありますよ。
折りたたみと小継の持ち運び

ここが今回いちばん伝えたい部分かもしれません。携帯性だけを理由に長さを短くしない。持ち運びの問題は、長さではなく「たたみ方」で解決するものだからです。
「5m前後が基準と言われても、そんな長い物を持ち歩けない」という感覚は、すごくよく分かります。実際、伸ばした状態の長さだけを想像すると、車に積むのも電車で移動するのも無理そうに思えますよね。
ただ、ここで見るべきなのは伸ばしたときの長さではなく、たたんだときの寸法のほう。この二つは別の話なんです。
まず枠の側。折りたたみ式の枠や、コンパクトにたためるジョイントパーツがセットになった製品があります。枠が折れる、あるいは外して薄く収まる構造になっていれば、いちばんかさばる部分が解決する。ジョイントパーツを使えば、シャフトに対して枠を折り曲げた状態で運べるタイプもあります。
シャフトの側にも工夫があって、玉の柄には小継タイプが存在します。継数を増やすことで、たたんだときの寸法を短くする構造ですね。カーボン素材を使った超軽量な製品もありますし、軽量なアルミ製は携帯に便利という特徴を持ちます。素材については、軽さと強度のバランスで選ぶことになるでしょう。
ただ、小継にも考えるべき点はあります。継数が多いほど収まりは短くなりますが、そのぶん継ぎ目の数は増える。継ぎ目は、伸ばす手間が増える箇所であり、メンテナンスの対象が増える箇所でもあります。どこまで短くしたいかは、移動手段と相談して決めるところ。
ここであらためて、私がこの記事で軸に置いている考え方をはっきりさせておきますね。長さは足場で決め、持ち運びやすさは仕舞寸法とたたみ方で解決する。この順番を逆にしないことが大事です。持ち運びやすさから入って長さを削ると、届かない道具が手元に残ります。長さから入って収納方法を工夫すれば、届く道具を持ち運べる形にできる。同じ悩みでも、入口を変えるだけで結論が変わるんですよ。
なお、たたんだときの寸法や重量、素材の仕様は製品ごとに大きく異なります。正確な仕様や価格は公式サイト・販売店でご確認ください。カタログ表記と実際の使用感が違うこともありますので、可能なら現物を確認できる場所で手に取ってみるのが確実だと思います。
取り込みの手順とよくある失敗
道具の話はここまで。ただ、道具が合っていても、手順を知らないと魚は獲れません。ここまで含めて「選定」だと私は考えています。
とくに一人で釣りをする場合、ロッドとネットを両手で同時に扱うことになります。誰かに掬ってもらう前提とは、まったく別の動作になるんですね。
一人で取り込むときの流れ
結論としては、魚を十分に弱らせてから、ネットを先に構えて、頭から誘導する。この三点が守れていれば、成功率はかなり変わってきます。
順を追って見ていきましょう。
- 魚を十分に弱らせてからネットを出す。暴れているうちに入れようとしない。ここを焦ると、たいてい失敗します
- ネットを先に水面に沈めて構える。魚が近づく前に、受ける準備を終わらせておく
- 魚を頭からネットへ誘導する。ネットで追いかけない、振り回さない。動かすのは魚のほうです
- 魚が入ったら、シャフトを縮めながら引き寄せる。伸ばしたまま持ち上げない
- 最後は枠を持って引き上げる。シャフトに重量をかけない
③の「頭から」がポイントでして、魚は前にしか進めません。頭がネットに入れば、そのまま前進して自分から収まってくれます。逆に尾から入れようとすると、魚は逃げる方向に進むので、うまくすれ違ってしまう。ここは覚えておくと役に立つはずです。
やりがちな失敗
失敗のパターンは、だいたい決まっています。①ネットで魚を追いかける、②尾から入れようとする、③シャフトを伸ばしたまま真上に持ち上げてシャフトを折る、④ロッドを立てすぎて魚が浮かない、⑤ネットを出すのが早すぎて魚が驚く。
①と②は、さっき触れたとおり。魚を追いかけると水面が乱れて、魚はさらに逃げます。動かすべきはロッドであって、ネットではありません。
③は、道具の破損に直結する失敗。伸ばしたシャフトの先端に魚の重さが乗った状態で真上に持ち上げると、シャフトの中ほどに大きな負荷がかかります。継ぎ目から折れることもある。魚が入ったら縮めて引き寄せ、最後は枠をつかむ。これが基本の流れですね。
④は少し分かりにくいかもしれません。ロッドを立てすぎると、確かに魚は寄ってくるのですが、真下に来てしまって水面まで浮いてこないことがあります。ネットに誘導するには、魚を横方向に動かせる角度を保っておくほうが扱いやすいでしょう。
⑤は、心理的な問題。早く獲りたくてネットを出したくなるのは分かりますが、水面に大きな影が現れると魚は驚いて突っ走ります。せっかく弱っていた魚が、また元気になってしまう。少し待つ、というのが意外に難しいところ。
そして、ここでもう一度書いておきます。取り込みのために無理に身を乗り出さないでください。手順に集中しているときほど、足元への注意は薄れます。届かないと感じたら、位置を変える。それでも難しければ、獲るのをあきらめる。魚より優先すべきものがあります。
無事に取り込んだあと、持ち帰る予定があるなら、容量と保冷力から選ぶ釣り用クーラーボックスの比較も見ておくと、取り込んだあとの流れが途切れずにつながります。ネットで受けて終わりではなく、そこから先まで含めて準備しておくと安心ですね。
最後に一点だけ。ここまで書いてきた基準は、あくまで一般的に言われている考え方の整理です。製品ごとの適合や強度、自分の釣り場に合うかどうかの最終的な判断は、専門家や販売店、メーカーへ確認してください。実際に触って相談できる環境があるなら、それがいちばん確実だと思います。
ランディングネットに関するよくある質問(FAQ)
シャフトと枠は別々に買ってもいいですか?
別々に買う選び方も一般的です。枠とネットの組み合わせを自分好みにできますし、あとから片方だけ交換することもできます。ただし、シャフトと枠の接続部分には規格の違いがあり、そのままでは付かない組み合わせも存在します。ジョイントパーツが別途必要になるケースもあるでしょう。最初の一本であれば、組み合わせ済みのセットのほうが迷いにくいと思います。別々に組む場合は、接続の互換性を販売店で確認してから購入するのが安全です。
友人に借りるのでも済ませられますか?
同行者がネットを持っていて、常に近くにいるなら成立します。実際、複数人での釣行では一本を共用することも多いはずです。ただ、注意したいのは距離のほう。釣り場では各自が離れて立つことも多く、魚が掛かってから駆けつけてもらうまでに時間がかかります。その間に魚が暴れてバレることもある。単独で行く機会があるなら、自分の一本を用意しておいたほうが安心でしょう。借りる場合は、破損時の扱いも事前に話しておくとお互い気まずくなりません。
使ったあとの手入れはどうすればいいですか?
海で使ったなら、真水で塩分を洗い流すのが基本になります。とくにシャフトの継ぎ目や、枠とシャフトの接続部分は塩が残りやすい場所。放置すると固着して伸縮しなくなることもあります。洗ったあとは、伸ばした状態で日陰に干して、しっかり乾かしてから収納しましょう。ネットが濡れたまま袋に入れると、においやカビの原因になりがちです。手入れの詳細は製品によって異なりますので、付属の説明書やメーカーの案内も確認してみてください。
子どもと一緒のときはどう使えばいいですか?
長いシャフトは大人でも扱いに慣れが要るので、取り込み自体は大人が担当するのが無難です。子どもにはロッドの操作に集中してもらい、掬うところを任せる形にすると、役割が分かれて安全になります。伸ばしたシャフトは思わぬ方向に振れることがあり、周囲に人がいる状況では特に注意が必要でしょう。もちろん、大人も子どももライフジャケットを着用してください。足場の高い場所を避け、水面が近く整備された釣り場を選ぶという判断も有効です。
渓流や管理釣り場でも同じ選び方でいいですか?
考え方の骨格は同じですが、条件が変わるので結論は変わります。渓流や管理釣り場では水面が近く、対象魚も比較的小さいことが多いため、長いシャフトの必要性は下がります。むしろ、片手で扱える取り回しのよさや、移動しながら使える携帯性のほうが重要になるでしょう。枠のサイズも、狙う魚に合わせて小さめで足りる場合があります。ただし施設ごとにネットの持ち込みルールや素材の指定があることもあるので、現地の案内を確認してから用意してください。
ランディングネットのおすすめ選びのまとめ
長くなったので、選び方の流れを短く並べ直しておきますね。上から順に決めていくと、迷いにくくなるはずです。
- よく行く釣り場の足場の高さを思い出す
- そこに余裕を足してシャフト長を決める(低い護岸は3m台、堤防・河口は5m前後、高い足場や地磯は6m以上、磯なら5〜7mが目安)
- 狙う魚が余裕をもって入る枠を選ぶ(シーバスや磯では50〜60cmが目安)
- ラバーネットなら針が絡みにくく、魚体も傷つけにくい
- 携帯性は仕舞寸法とたたみ方で解決する
- 取り込みの手順まで確認しておく
この順番には理由があります。長さは釣り場が決めるもので、あとから変えられません。枠や素材は好みで調整できますし、持ち運びは工夫で何とかなる。変えにくいものから順に決めていくと、無駄が出にくいんですね。
そして、最後にもう一度だけ。携帯性だけを理由に短くしないでください。短いネットは持ち運びが楽で、収納にも困りません。ただ、その快適さは釣り場に着くまでの話です。肝心の場面で届かなければ、意味がなくなってしまいます。
もちろん、行く場所が本当に限られていて、水面が近いと分かっているなら、短いものを選ぶのは正しい判断。大事なのは「持ち運びが面倒だから」ではなく「自分の釣り場に合うから」を理由にすることだと私は考えています。
それから、足場の高い場所に立つときは、ライフジャケットの着用と、無理に身を乗り出さないこと。この二点だけは、道具選びとは別枠で守ってほしいところです。釣り場のルールも場所ごとに違いますので、現地の掲示や管理者の案内に従ってくださいね。
ランディングネットは、あってもほとんど出番のない日が続く道具かもしれません。でも、その一日のために用意しておく価値はある。次の釣行で、足元まで寄せたあの魚をきちんと収められますように。
ネットや玉の柄を新調すると、これまで使っていた道具が物置に残りますよね。
竿やリールのようにまだ使える釣具なら、自宅から送るだけで査定してもらえる宅配買取という手もありますよ。
査定は無料とされていますので、道具を入れ替えるタイミングで一度のぞいてみるのもいいかもしれません。
送料の扱いや査定の条件は、サービスや時期によって変わることがあります。申し込む前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。
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