天体観測で星座を見つけるコツ|初心者向けの探し方

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは。FreeLife Design、運営者の「ケイ」です。

星座の絵は図鑑やアプリで何度も見ているのに、いざ夜空を見上げると、どの星をつなげばいいのか分からなくなることってありますよね。

本物の空には星図のような線も名前も書かれていないので、戸惑うのは自然なことかなと思います。

先に結論をお伝えすると、星座は方角を一つに決め、その方角でいちばん明るい星を選び、三角形や四角形の並びで確かめてから隣の星座へ移る、という順で探すと迷いにくいですよ。

季節の星座は夜8〜9時ごろに南の空から頭の真上あたりに見える星座のことなので、見る時刻とセットで考えるのもコツです。

それから、空でいちばん明るく見える点が、星座の星ではなく惑星のこともあります。

この記事では、国立天文台や各地の科学館・天文館の案内をもとに、肉眼で星座をたどる手順と季節ごとの出発点、見つからないときの確かめ方をまとめました。

道具の選び方には深入りせず、肉眼での星座探しに絞っています。

この記事で理解できることは、次の4つです。

  • 星座と、北斗七星や夏の大三角のような目印の並びの違い
  • 方角と明るい星から星座をたどる4つの手順
  • 春夏秋冬それぞれの出発点になる星の並び
  • 見つからないときに疑いたい惑星・暗さ・月明かり
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星座は明るい星と方角から探すと迷いにくい

満天の星を前にして、いきなり星座の形を丸ごと探そうとすると、どこから手をつけていいか分からなくなりがちです。

大田原市ふれあいの丘天文館も「たくさんの星を見て、いきなり星座を探すのは大変です。」と書いています。

同館は、まず空全体を見渡して特徴的な星の並びから探すようすすめていて、きっかけが見つかれば芋づる式に星座を見つけられるようになる、とも案内しています(出典:大田原市ふれあいの丘天文館「星空の見方」)。

同じページには「星空観察をする上で、方角を知ることはとても大切です。」という一文もあります。

明るい星は街明かりの中でも見つけやすく、方角は空のどこを見ればいいかを絞ってくれるので、この2つを最初の手がかりにすると迷いにくいわけです。

ただ、星の探し方は一つに決まっているわけではありません。

多摩六都科学館も「星のさがし方は人それぞれで、多摩六都科学館のプラネタリウムでも解説員によりかなり変わります。」と書いています。

まずは探し始める前の言葉の整理として、星座と目印の並びの違い、そして街明かりの中で見える星と見えにくい星の違いを確認していきますね。

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星座と目印の星の並びは別もの

最初に押さえておきたいのが、星座と、星を結んでできる目印の並びは別のものだという点です。

国立天文台の広報ブログによると、現在の星座は名前や略号、星座どうしの境界が国際天文学連合(IAU)によって決められていて、その数は88あります。

JAXA宇宙科学研究所のキッズサイトは1928年に国際天文学連合が星座の数を88と決めたと説明し、日本天文学会の天文学辞典は1930年に境界を定めた本が出版されて今の88星座が確定したと書いています。

一方で、北斗七星や夏の大三角のように星どうしを結んでできる形は、同じ国立天文台の記事で星座とは区別されています。

こうした形はアステリズム、つまり星座ではない目印の星の並びと呼ばれるものです。

たとえば北斗七星について、天文学辞典は「おおぐま座の腰から尻尾を形作る七つの星がつくる柄杓(ひしゃく)の形をしたパターン。」と説明しています。

北斗七星は、おおぐま座という大きな星座の一部なんですね。

夏の大三角も同じで、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイル、こと座のベガという、3つの星座の明るい星を結んだ細長く大きな三角形です。

冬の大三角は、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウス、オリオン座のベテルギウスの3つでできる三角形だと、綾部市の天文館担当は紹介しています。

春にも、北斗七星からからす座へとつながる春の大曲線や、デネボラ、アークトゥルス、スピカでできる春の大三角という並びがあります。

目印の並びは、見つけたあとに、それぞれの星がどの星座に属しているかをたどるための入口だと考えると使いやすいですよ。

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街明かりの中でも見える明るい星、見えにくい暗い星

次は、星の明るさの話です。

星の明るさは等級、つまり明るさを表す数字で示し、数字が小さいほど明るい星になります。

天文学辞典によると、最も明るい星を1等、肉眼でやっと見える星を6等とした区分が今の等級の起源で、1等級違うと明るさは約2.512倍違います。

1等星は、つまり夜空の中でも特に明るい星のグループのことで、川口市立科学館の天文FAQでは0等星やそれより明るい星も1等星の数に含めています。

その数について、多摩六都科学館は「一等星は全天で21個ありますが、多摩六都科学館の辺りからだと一年間で見える一等星は頑張っても16個。」と書いています。

国立天文台暦計算室の、おもな恒星の等級をまとめた表では、シリウスがマイナス1.5等、ベガが0.0等、フォーマルハウトが1.2等、北極星が2.0等となっています。

街中の見え方について、多摩六都科学館は、明るい一等星なら街中からでも十分見え、むしろ明るい星しか見えないぶん一つずつ名前を確かめながら見つけられると書いています。

佐賀市星空学習館も、コンビニやスーパーのような強い照明を避ければ、街中でも夏の大三角を十分に見られると案内しています。

一方で、暗い星まで見るには条件のよい空が必要で、川口市立科学館は「条件の良い山の上では6等星まで見ることができる。」と書いています。

大田原市ふれあいの丘天文館も「暗い星までよく見えるところであれば星座も分かりやすく簡単に見つけることができます。」と書いています。

街中では星座の形を細部までたどるのは難しくても、明るい星だけなら拾えるので、まずは明るい星から始めるのが理にかなっているわけです。

さらに大田原市ふれあいの丘天文館は「地平線付近の低い空に比べて、高度が高ければ高いほど天体はよく見えます。」と書いています。

同じくらいの明るさなら、低い空より高い空の星から探すほうが見つけやすいかもしれません。

探す前に知っておきたい空の動きと見え方

星図を片手に空を見上げても、図と同じ場所に同じ星が見えるとは限りません。

星空は時刻とともに東から西へ動き、日付が変われば同じ時刻でも見える位置が少しずつずれていくからです。

国立天文台暦計算室は、多くの星座は時間を選べば、太陽に近づく1〜2か月を除いてほぼ1年中見られると説明しています。

そのうえで「したがって、ただ星を眺めているだけでは季節はわからず、いつ・どこに見えるかも必要です。」と続けています。

川口市立科学館の天文FAQにも「探したい星座が、何時頃、どの方向の、どの高さに見えるか調べておく。」とあります。

星座探しは、空を見上げる前の下調べから始まっているんですね。

もう一つ知っておきたいのが、星図と実際の空とでは大きさの感覚がかなり違うことです。

ここでは、日付と時刻による位置の変化と、星図と空の大きさの違いをまとめて確認していきますね。

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日付と時刻で位置が変わり、実際の空は星図より大きい

星が南中する時刻は1日に約4分早くなることと、季節の星座は夜8〜9時ごろに南から頭の上あたりに見える星座のことだと示したスライド
星が見える位置は日付と時刻で変わる

まず、季節の星座という言葉の意味から整理しておきます。

ニコンの星座探しの解説によると、一般に季節の星座とは、夜の8〜9時ごろに南の空から頭の真上あたりに見える星座のことを指します。

夏の星座は夏にしか見えないという意味ではなく、宵の時刻を基準にした呼び方だと考えると分かりやすいかなと思います。

時刻を変えると何が起きるかというと、星が南中する時刻、つまり南の空でいちばん高く昇る時刻が、毎日少しずつ早まっていきます。

天文学辞典は、同じ場所で同じ星が南中する時刻は「1日に約4分早くなり」、1年で24時間早くなってもとに戻ると説明しています。

ニコンの解説でも、星図の日時と比べて「早い日付/時刻に見れば、東にずれる」「遅い日付/時刻に見れば、西にずれる」とされています。

たとえば国立天文台は2026年10月の東京の空について「10月前半の宵の空では、天頂近くから西の空にかけて、夏の星座がまだ姿をとどめています。」と案内しています。

天文学辞典によると、夏の大三角が20時に南中するのは9月中旬、冬の大三角が20時ごろに南中するのは2月末です。

北の空は少し事情が違い、天文学辞典は「天の北極近くの星(周極星)は地平面下に沈むことなく円を描く。」と書いています。

周極星とは、つまり北極星のあたりを中心に、一晩中沈まずに回り続ける星のことです。

次に、大きさの違いです。

佐賀市星空学習館は夏の大三角について「想像以上に夏の大三角が大きいので驚くかもしれません。」と書いています。

ニコンは「半円の星図(今月の星空)では、端の星座がかなりゆがみます」と注意していて、なるべく星図の真ん中(円形の星図では下のほう)のあたりと空を見比べるようすすめています。

こうした日付と時刻による空の変化は、星座早見盤を使うと手元で確かめられます。

国立天文台は、星座早見盤の月日と時刻の目盛りを合わせると、そのときに見えている星空が窓の中に現れると説明しています。

ただし札幌市青少年科学館によると、早見盤の窓の形は観測する場所の緯度によって変わるので、地域に合ったものを使うことが前提になります。

肉眼で星座を見つける4つの手順

ここからは、実際に空を見上げたときの手順です。

国立天文台や各地の科学館の案内を並べてみると、方角を決める、明るい星を見つける、並びで確かめる、隣へ移るという流れがおおむね共通しています。

佐賀市星空学習館は、コンパスで方角を確かめたうえで「体ごと1つの方角を向き」、その方角の地平線に星図の方角を合わせる手順を紹介しています。

ニコンも、星図と見比べながら「明るい星から暗い星へ、さらに隣の星座へ」と目を移していくようすすめています。

この記事では、それを次の4つの手順に整理しました。

  1. 方角を一つに決めて、体ごとその方向を向く
  2. その方角でいちばん明るい星を選ぶ
  3. 三角形や四角形の並びで、選んだ星を確かめる
  4. 握りこぶしの幅を物差しにして、隣の星座へ移る

手順に入る前に、探したい星座がいつごろ、どの方角の、どのくらいの高さに見えるかを調べておくと、空の下で迷う時間を減らせますよ。

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方角を一つに決め、その方角でいちばん明るい星を選ぶ

方角を決める、明るい星を選ぶ、三角形や四角形の並びで確かめる、約10度を物差しに隣の星座へ移るという4つの手順と、スマートフォンのコンパスの注意を示したスライド
肉眼で星座を見つける4つの手順

最初の手順は、方角を一つに絞ることです。

札幌市青少年科学館は「人の目が見える範囲はあまり広くありません」と書き、空全体を一度に眺めるのは無理があると説明しています。

だからこそ、体ごと一つの方角を向いて、その範囲だけに集中するほうが探しやすいんですね。

どの方角から始めるか迷ったら、南がおすすめです。

札幌市青少年科学館によると、多くの星座は南の空でいちばん高く昇って見やすくなるからです。

方角はコンパスで確かめるのが基本で、川口市立科学館は方位磁針を使うときは建物から少し離れてチェックするよう案内しています。

スマートフォンのコンパスも手軽ですが、Appleは「コンパスの正確さは、磁気的な妨害や環境的な妨害によって悪影響を受けることがあります。」と注意しています。

北極星で方角を確かめる方法も知られていますが、北極星は目立つ明るい星ではない点に注意が必要です。

多摩六都科学館は「北極星は、名前がよく知られているわりに、それほど明るく見える星ではありません。」と書いています。

天文学辞典によると、北極星は北斗七星かカシオペヤ座を使って見つける方法が広く知られていて、北斗七星は春から夏、カシオペヤ座は秋から冬の北の空の目印になります。

北極星は、方角をおおまかに確かめる手段の一つくらいに考えておくとよさそうです。

北斗七星やカシオペヤ座から北極星をたどる手順と、見つけた星が北極星か確かめる目安は、北斗七星とカシオペヤ座から北極星を探す記事で紹介しています。

方角が決まったら、その方角の空でいちばん明るい星を選びます。

川口市立科学館は「市街地は空が明るいので、まず一等星を見つけ、それを中心に周りの星を探す。」と書いています。

ただし、その明るい星が惑星のこともあるので、星図に見当たらないときは後半の惑星の項を参考にしてください。

選んだ星の名前に自信がないときは、アプリで答え合わせをするのも一つの手です。

山梨県立科学館も「近年ではスマートフォンを星座早見盤や星図として使うことができる便利なアプリも増えてきました。」と紹介しています。

ただ、Star Walk 2のように端末のコンパスを使って空にかざすタイプのアプリは表示がずれることもあるので、ずれる前提で空の並びと見比べるのがコツですよ。

どのアプリを使うか迷ったら、無料で足りる範囲と有料版で変わる点を整理した天体観測アプリの比較記事が参考になるかもしれません。

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三角形や四角形で確かめ、握りこぶしの幅で隣の星座へ移る

明るい星を一つ選んだら、その星が本当に目当ての星かどうかを、まわりの星との並びで確かめます。

佐賀市星空学習館は「星座を探すときは、明るい星をつないで作る三角形や四角形を探すことから始めると探しやすくなります。」と案内しています。

星一つだけでは見分けにくくても、3つか4つの明るい星が作る形なら、星図の形と照らし合わせやすいからです。

並びを確かめて次へ進むときに役立つのが、握りこぶしを使った角度の物差しです。

空の上での星と星の離れ具合は、角度、つまり自分の目から見た開き具合で表します。

国立天文台は、握りこぶしを作って親指を上にし、まっすぐ顔の前に伸ばすと「握りこぶしの高さが約10度」になると紹介しています。

佐賀市星空学習館も、しっかり腕を伸ばしたときの握りこぶしが10度で、地面から天頂までの角度はちょうど90度だと説明しています。

地平線から頭の真上までは、およそ握りこぶし9つ分という計算ですね。

同館は、1つ目の握りこぶしを地平線の上に乗せ、その上にもう片方の握りこぶしを重ねて高さを測る方法も紹介しています。

星図やアプリで次の星座までの方向と離れ具合の見当をつけたら、握りこぶしいくつ分かを数えながら視線を移すと、隣の星座へたどりやすくなりますよ。

国立天文台は春の大曲線を例に「空の中に線を延ばすようにたどっていくと、星座は思っているよりも簡単に見つかるかもしれません。」と書いています。

明るい星から並びを確かめ、線を延ばすように隣の星座へ移る、この繰り返しで知っている星座を少しずつ増やしていくイメージです。

◆ケイのワンポイントアドバイス

星図に小さく描かれた三角形も実際の空ではかなり大きいので、図の大きさのつもりで探さず、握りこぶし何個分かを見積もってから視線を広めに動かしてみてくださいね。

季節ごとの出発点になる星の並び

手順が分かったら、次は季節ごとにどこから探し始めるかです。

大田原市ふれあいの丘天文館は「冬はオリオン座、春は北斗七星、夏は夏の大三角、秋は秋の四辺形からたどってみましょう。」と案内しています。

綾部市の天文館担当が公開している季節ごとの星座探しのページも、春は北斗七星、夏は南の空のアンタレス、秋は秋の四辺形、冬はオリオン座から探し始める構成です。

ここでいう季節は、先ほど紹介したとおり、夜8〜9時ごろの宵の空を基準にしたものです。

国立天文台は2026年11月の東京の空について「南の空には秋の星座が出そろい、東の空には明るい星の多い冬の星座が見え始めます。」と案内しています。

季節ごとの出発点を表にまとめると、次のようになります。

表の並びは星座ではなく目印の並びで、方角と時期は国立天文台(東京の星空)と天文学辞典、綾部市の案内から拾った宵の目安です。

→ 横にスクロールできます

季節 出発点の並び 含まれる明るい星・たどる先 見える方角と時期の目安 出典
春 北斗七星(おおぐま座の一部) ひしゃくの柄のカーブを伸ばした先にアークトゥルス(うしかい座)とスピカ(おとめ座) 5月の宵、頭の真上より少し北側(東京) 国立天文台(2026年5月)、綾部市
夏 南の空のアンタレス、夏の大三角 アンタレス(さそり座)、ベガ(こと座)、アルタイル(わし座)、デネブ(はくちょう座) アンタレスは南の空の低いところ、夏の大三角が20時に南中するのは9月中旬 綾部市、天文学辞典
秋 秋の四辺形 西側の辺を南へ伸ばした先にフォーマルハウト(みなみのうお座) 天頂近く、11月は南の空に秋の星座が出そろう(東京) 綾部市、国立天文台(2026年11月)
冬 オリオン座 ベテルギウスとリゲル(オリオン座)、三ツ星の先にアルデバラン(おうし座)とシリウス(おおいぬ座) ベテルギウスを含む冬の大三角が20時ごろに南中するのは2月末 綾部市、天文学辞典
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春は北斗七星、夏は南のアンタレスと夏の大三角

春の出発点は北斗七星です。

綾部市の天文館担当は「春の星座は北斗七星を目じるしにして探すことができます。」と書いています。

見る方向についても「真上より少し北よりの空に北斗七星があります。」と案内しています。

北斗七星の星は一つひとつが飛び抜けて明るいわけではなく、多摩六都科学館は「それぞれの星は北極星と同じくらいの明るさですが、その整った形でよく目立ちます。」と書いています。

北斗七星が見つかったら、ひしゃくの柄のカーブをそのまま伸ばしていきます。

綾部市のページによると、その先に見つかるオレンジ色がかった明るい星がうしかい座の1等星アークトゥルスで、さらに伸ばすと白く輝くおとめ座の1等星スピカが見つかります。

国立天文台も2026年5月の東京の空の案内で、北斗七星からアークトゥルス、スピカへとたどる春の大曲線を目印に、春の星座を探すようすすめています。

しし座は、ししの大がまと呼ばれる星の並びが頭の部分で、その一番下の星が1等星のレグルスだと綾部市は紹介しています。

なお2027年3月ごろは、しし座のレグルスの近くに木星と火星が明るく見える時期なので、見分け方は後半の惑星の項で確かめてくださいね。

夏については、綾部市のページが「夏の星座を南の空から探してみましょう。」と呼びかけています。

南の空の低いところで明るく赤っぽく輝いているのが、さそり座の1等星アンタレスです。

同じページでは6つの星の並びを南斗六星として紹介していて、「南斗六星は、いて座の一部です。」と書いています。

もう一つの出発点が夏の大三角です。

こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブという3つの明るい星でできていて、暦計算室の表ではベガが0.0等、アルタイルが0.8等、デネブが1.2等です。

佐賀市星空学習館は7月と8月の探し方として「東の方位を向いて探すと意外に簡単に見つかるかもしれません。」と書いています。

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秋は秋の四辺形、冬はオリオン座

春の北斗七星、夏のアンタレスと夏の大三角、秋の四辺形、冬のオリオン座について、含まれる明るい星とたどる先、見える方角と時期の目安を並べた表のスライド
季節ごとの出発点になる目印の星の並び

秋は、明るい星から探すやり方がそのままでは使いにくい季節です。

国立天文台は「秋の星座の1等星は、みなみのうお座のフォーマルハウトただ一つしかありません。」と書いています。

そこで綾部市のページは、天頂近くにある秋の四辺形を見つけるところから始めるようすすめています。

西の空にまだ見えている夏の大三角から天頂へ目を移しても見つかる、とも書かれています。

四辺形が見つかったら、西側の辺を南へ伸ばした先で輝いているのがフォーマルハウトです。

国立天文台によると、フォーマルハウトは「周囲に明るい星がないためよく目立っています。」とのことです。

四辺形の北東側にはアンドロメダ座が広がり、東側の辺を北へ伸ばすとカシオペヤ座が見つかると綾部市は案内しています。

また2026年の秋は、明るい星の少ない秋の星座の領域に土星がいるので、1等星と見まちがえやすいかもしれません。

冬の出発点はオリオン座で、綾部市は「このオリオン座を目じるしにして、冬の星座を探してみましょう。」と書いています。

オリオン座の星について、同じページは「左上の赤っぽい1等星がベテルギウス、右下の白く輝く0等星がリゲルです。」と説明しています。

三ツ星から右上に目をやるとおうし座の赤っぽい1等星アルデバラン、左下に目をやるとおおいぬ座のシリウスが見つかります。

ベテルギウスから左上には、ふたご座のカストルとポルックスが並んでいます。

さらに国立天文台は、シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルを結ぶ並びを冬のダイヤモンドとして紹介しています。

冬のダイヤモンドにベテルギウスは入らない点を覚えておくと、冬の大三角と混ざりにくいですよ。

冬の南の低い空にはカノープスという明るい星もありますが、初心者の出発点には向いていません。

国立天文台は「日本の多くの地域ではカノープスの南中高度(南の空で最も高くなる時の高度)がたいへん低く、なかなか見られない星として知られています。」と書いています。

季節ごとの出発点をまとめておきますね。

春は北斗七星、夏は南のアンタレスか夏の大三角、秋は秋の四辺形、冬はオリオン座から探し始めます。

どれも星座そのものではなく目印の並びなので、見つけたらそれぞれの星がどの星座の星かを星図でたどってください。

季節の星座は宵の空を基準にした呼び方なので、時刻をずらせばほかの季節にも見られます。

見つからないときに確かめること

手順どおりに探しても、星図と同じ並びが見つからない夜もあると思います。

そんなときは、探し方そのものより、空の条件や目の状態が原因のこともあります。

確かめたいポイントは、大きく分けて4つです。

一つ目は、目印にした明るい星が、実は星座の星ではなく惑星だったというケースです。

二つ目は、明るい場所から出てきたばかりで、目がまだ暗さに慣れていないケースです。

三つ目は、月明かりや街灯の光で、暗い星が埋もれてしまっているケースです。

四つ目は、見ている時刻や方角が、星図や下調べの条件とずれているケースです。

四つ目については、前半で紹介した1日に約4分ずつ早まる星の動きと、日付や時刻によって東西にずれる見え方を思い出してみてください。

ここでは一つ目の惑星と、二つ目・三つ目の暗さや月明かりの条件を、安全面の注意とあわせて見ていきますね。

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星図にない明るい星は惑星を疑う

惑星はほとんど瞬かず星座早見盤に載っていないことと、2026年秋から2027年春の土星・木星・火星がある星座を国立天文台の情報から示したスライド
星図にない明るい星は惑星の可能性

星図や星座早見盤に載っていない明るい星を見つけたら、まず惑星を疑ってみてください。

札幌市青少年科学館は、早見盤に書いていない明るい星について「木星や土星などの惑星かもしれません。」と書いています。

山梨県立科学館も「惑星は毎年位置が変わるので星座早見盤には載っていません。」と説明しています。

国立天文台によると、惑星は星座を形作る星々、つまり恒星の間を移動しているので、あるときはかに座、別のときはさそり座と、一つの星座にとどまりません。

見分ける手がかりとして、川口市立科学館は「惑星はほとんど瞬かないので、ふつうの星と区別することができる。」と書いています。

国立天文台も、ほとんど動かずに数分から数十分見え続ける光は惑星かもしれないとし、星々の間をゆっくり動く光の点はたいてい人工衛星だと説明しています。

2026年秋から2027年春にかけての主な例を、国立天文台が公開している東京の星空の情報から拾っておきます(出典:国立天文台「ほしぞら情報2026」)。

2027年1〜4月の内容は、同じ国立天文台の2027年のページによるものです。

土星は2026年秋から2027年2月ごろにかけてくじら座にあり、2026年10月は「日の入りの頃に東の空に昇り、真夜中頃に南中し」と案内されています。

2026年11月については「土星の明るさは1等ほどですが、明るい星の少ない秋の星座の領域にあり、見つけやすいでしょう。」とされています。

木星は2026年10月から2027年3月上旬にかけてしし座にあり、火星も2026年10月にかに座からしし座へ移ってからは、しし座に見えています。

ただし2026年10月の時点では、木星は日の出前の東から南東の空、火星は真夜中ごろに東から昇るので、宵の星座探しでは目に入りにくい時間帯です。

12月になると木星は夜半前に東から昇り、明るさはマイナス2.2〜2.4等で、暦計算室の表のシリウス(マイナス1.5等)よりも明るい数字です。

火星は2027年2月に地球へ最接近する時期を迎え、明るさはマイナス1.3等ほどになると案内されています。

そして2027年3月は、木星と火星がしし座の1等星レグルスの近くで、レグルスよりも明るく輝いていると国立天文台は書いています。

この時期について、国立天文台は「しばらくは明るい木星と火星を目印にしてしし座を探すことができそうです。」とも書いています。

ただし同じページの惑星の説明では、木星は3月中旬にかに座の領域へ移るとされているので、3月後半からは火星のほうを目印にするとよさそうです。

2027年4月についても「南の高い空には木星と火星が並んで見えています。」とされています。

惑星の位置は年ごとに変わり、2026年9月時点で公開されている2027年の情報は4月分までなので、それ以降は国立天文台の最新の星空情報で確かめてください。

ほかの地域では、見える時刻や高さが東京と少しずつ違う点にも気をつけてくださいね。

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暗さ・月・安全の条件を見直す

惑星でもないのに星が少なく感じるときは、目と空の暗さを見直してみましょう。

明るい部屋から外に出た直後の目は、まだ暗順応、つまり暗さに慣れて淡い光まで見えるようになった状態になっていません。

どのくらい待てばいいかは、出典によって幅があります。

環境省の星空観察の案内は目安を10分以上とし、大田原市ふれあいの丘天文館はおよそ10〜30分ぐらいと書いています。

山梨県立科学館は15分間〜20分程度は街灯やスマートフォンの画面などを視界に入れないよう案内し、国立天文台は流星群の観察の案内の中で、目が慣れるまで最低でも15分ほどは観察を続けるとよいとしています。

一つの数字に決めつけず、少なくとも15分ほどは画面を見ずに待つくらいのつもりでいると、焦らずにすみそうです。

手元を照らすなら、赤い光が向いています。

川口市立科学館は「赤い光にすると目がくらみにくくなる。」と書いています。

大田原市ふれあいの丘天文館も、懐中電灯に赤いハンカチやセロハンなどをかぶせて減光するよう案内しています。

赤い光と夜目の関係は、赤色ライトが夜目を守る理由を解説した記事で詳しく紹介しています。

淡い星を見るときの目の使い方については、そらし目の仕組みとやり方のコツをまとめた記事も参考になると思います。

月明かりも見え方を大きく左右します。

国立天文台は、天体を見る場所の選び方の中で「特に満月前後の月は、明るいだけでなく、一晩中見えていますので」と注意しています。

月夜でも明るい1等星なら探せる見込みはありますが、星座の形を暗い星までたどりたいなら、満月前後を避けるのがよさそうです。

場所については、国立天文台は大きな都市から離れることに加えて「すぐ近くに街灯などの人工灯火がない場所を選ぶことです。」と案内しています。

夜の星空観察では、次の点を守ってくださいね。

足元が不安定な水辺や崖、道路などでの観察は避けてください。

多摩六都科学館は、星を探すときは自宅など安全なところで、子どもは家の人と一緒に見るよう呼びかけています。

国立天文台は、自動車が近づかない場所を選ぶとともに、自分が車で移動するときも他の人に迷惑をかけないよう注意しています。

夕方に双眼鏡を使うなら太陽が沈んでから始めるよう国立天文台は案内していて、ニコンビジョンも双眼鏡で太陽をのぞくと失明の原因になると注意しています。

懐中電灯でむやみにまわりを照らさないことや、夏でも深夜は冷えることがある点も、大田原市ふれあいの丘天文館が挙げている注意です。

見つからないときは、次の順に確かめてみてください。

見ている方角は、コンパスと星の並びの両方で合っていますか?

星図やアプリの日付と時刻は、いま見ている時刻に合わせてありますか?

目印にした明るい星は、国立天文台の星空情報で惑星の位置と重なっていませんか?

画面や街灯を見ずに、少なくとも15分ほど目を慣らしましたか?

満月前後の夜や、すぐ近くに街灯がある場所で探していませんか?

星図を手元で回して確かめたいなら、渡辺教具製作所のスターディスクのように、北緯35度用と対象の緯度を示した星座早見盤もありますよ。

早見盤の窓の形は使う場所の緯度で変わるので、住んでいる地域に合うかを表示で確かめてから選んでみてください。

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天体観測で星座を見つけるときのよくある質問(FAQ)

星座は全部でいくつありますか?

現在の星座は88あります。

国立天文台によると、星座の名前や略号、境界は国際天文学連合(IAU)が決めています。

夏の大三角は星座ですか?

夏の大三角は星座ではなく、目印になる星の並びです。

こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブという、3つの星座の明るい星を結んだ三角形です。

都会でも星座は見つかりますか?

明るい1等星なら、街中でも見つけられる見込みは十分あります。

多摩六都科学館は、街中からでも明るい一等星は十分見えると書いています。

ただ暗い星までは見えにくいので、星座の形全体を追うより、明るい星と目印の並びを中心にたどるのが現実的です。

天体観測をこれから始めるなら、道具・場所・時期をひととおり押さえた天体観測の始め方ガイドから読んでみるのもおすすめですよ。

季節の星座は何時ごろ見ればいいですか?

目安は夜8〜9時ごろです。

ニコンの解説では、季節の星座はその時間帯に南の空から頭の真上あたりに見える星座のことを指します。

星が南中する時刻は1日に約4分ずつ早くなるので、同じ星座でも遅い時刻まで待てば、その星座の季節より前の時期に見ることができます。

星座アプリはどう使えばいいですか?

空の星が何なのかを確かめる、答え合わせの道具として使うのがおすすめです。

アストロアーツの星空ナビは、携帯を空にかざすと見えている明るい星が何なのかを調べられると紹介しています。

Star Walk 2の開発元の解説ページは、表示が実際の空とずれたときは端末を8の字を描くように3〜5回動かして調整するよう案内しています。

同じページでは、月や金星、木星のような明るい天体を使って表示を手動で合わせる方法も紹介されています。

Star Walk 2のマニュアルには、画面を赤い色調に切り替えるナイトモードの説明もあります。

ただしAppleはコンパスについて、正確な方向を特定するときには信頼しないよう注意しているので、表示はずれる前提で空の並びと見比べてくださいね。

アプリごとの違いは、方角を決める手順の項で紹介したアプリの比較記事で確かめられます。

まとめ|星座は方角と明るい星から、並びでたどって見つける

最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。

  • 方角を一つに決め、その方角でいちばん明るい星から探すと迷いにくい
  • 明るい星は三角形や四角形の並びで確かめ、握りこぶし1つ分の約10度を物差しに隣の星座へ移る
  • 北斗七星や夏の大三角、秋の四辺形は星座ではなく目印の並び
  • 季節の出発点は、春が北斗七星、夏がアンタレスと夏の大三角、秋が秋の四辺形、冬がオリオン座
  • 季節の星座は夜8〜9時ごろの南の空が基準で、時刻をずらせばほかの季節にも見られる
  • 星図にない明るい星は惑星を疑い、2026年秋から2027年春は土星・木星・火星に注意する
  • 目を暗さに慣らす時間は出典で幅があり、少なくとも15分ほどを目安にする

星座や惑星の位置は日付や時刻、住んでいる地域によって変わるので、出かける前に国立天文台などの公式情報や星座早見盤で確かめてください。

夜の外出では足元や車に気をつけ、安全な場所で観察することを何より優先してくださいね。

最初は一つの並びが見つかるだけでも十分なので、そこから隣の星座へ、少しずつ知っている星を増やしていきましょう。

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