インドア / REVIEW
観葉植物の自動水やりおすすめ|旅行と長期不在に備える方法の選び方
観葉植物の自動水やりおすすめ|旅行や長期不在に備える方法
旅行の予定が決まったとき、荷造りより先に頭をよぎるのが「植物の水やり、どうしよう」ということはありませんか。
3日くらいなら何とかなりそうでも、1週間、2週間となると急に不安になりますよね。
私も出かける前に鉢を眺めながら、たっぷり水をやっておけば大丈夫かなと考えたことがあります。
ただ調べてみると、出発前の水やりだけでは足りない場面がはっきりあることが分かってきました。
かといって、高価な自動潅水装置がいつも必要なわけでもありません。
いちばん大事なのは、何日空けるのかで方法を変えることです。
3日と3週間では、必要な仕組みがまったく違います。
ここを取り違えると、過剰な装置を買うか、逆に足りずに枯らすかのどちらかになります。
この記事では、不在日数ごとの考え方から、給水スパイクや給水ひもといった方式の違い、そして出発前の試運転までを順番に整理していきます。
数値はいずれも一般的な目安で、鉢のサイズや季節、置き場所によって変わりますので、実際の製品仕様はメーカーの表示をご確認くださいね。
- 不在日数ごとに変わる対策の考え方
- 給水スパイク・給水ひも・底面給水・電動式それぞれの向き不向き
- 出発前にやっておく準備と試運転の手順
- 鉢の数が多いときの組み合わせ方と帰宅後の管理
留守中の水やりで押さえる考え方
自動水やりの道具を選ぶ前に、考え方の枠組みを作っておきましょう。
留守中の水やりで失敗する原因は、道具の性能というより「何日分が必要なのかを見積もっていないこと」にあります。
3日の不在に大がかりな仕組みは要りませんし、逆に2週間の不在を出発前の水やりだけで乗り切ろうとすると、まず持ちません。
この章では、不在日数ごとの目安、出発前にやっておくべき準備、そして道具を使わずに持ちを伸ばす置き場所の工夫を整理します。
ここを押さえておくと、そもそも道具を買う必要があるのかどうかの判断もできるようになります。
あわせて、よかれと思ってやりがちな逆効果の対策にも触れておきますね。
実際、留守中に枯れる原因の多くは水切れではなく、過湿による根の傷みです。
何日空けるかで方法が変わる

まず、不在日数ごとの目安を整理します。
以下はあくまで一般的な目安で、季節や鉢のサイズ、置き場所によってかなり前後します。
→ 横にスクロールできます
| 不在日数 | 基本の対策 | 道具の要否 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1〜3日 | 出発前にたっぷり水やり+明るい日陰へ移動 | 不要 | 夏は3日でも乾くことがある |
| 4〜7日 | 給水スパイクや給水ひもを併用 | 簡易な道具 | 鉢ごとに1つずつ必要 |
| 8〜14日 | 給水量の多い方式+底面給水の併用 | 容量の大きい道具 | 過湿にならないか事前確認 |
| 15日以上 | 電動タイマー式、または預ける | 本格的な装置 | 電源と水源の確保が必要 |
この表で意識してほしいのが、1〜3日なら道具が要らないという点です。
冬であれば、多くの観葉植物は1週間程度なら出発前の水やりだけで持ちます。
逆に真夏は、同じ鉢が3日で乾くこともあります。
季節による差はかなり大きいです。
夏は気温が高く蒸散も活発なので、乾くまでの日数は冬の半分以下になることも珍しくありません。
同じ「1週間の旅行」でも、8月と1月ではまったく別の準備になります。
鉢のサイズも効いてきます。
小さな鉢ほど土の量が少ないので早く乾きます。
3号の卓上サイズは2日で乾くこともある一方、8号の大鉢なら1週間以上持つことも普通にあります。
そして忘れがちなのが、品種による差です。
サンスベリアやパキラのように乾燥に耐える品種は2週間放置しても平気なことがありますが、シダ類やカラテアのように湿度を好む品種は数日で葉先が傷みます。
同じ部屋の鉢でも、扱いを分ける必要があります。
出発前にやっておく準備
道具の有無にかかわらず、出発前にやっておきたいことがいくつかあります。
ひとつめが、出発の直前ではなく前日に水をやることです。
直前にたっぷり与えると、鉢の中が過湿のまま留守に入ることになり、風通しが確保できない状況では根が傷むおそれがあります。
前日に与えて、余分な水が抜けきった状態にしておくのが安全です。
ふたつめが、受け皿にたまった水を捨てておくことです。
受け皿の水は「予備の水」に見えますが、実際には鉢底が水に浸かり続けることになり、根腐れの原因になります。
底面給水を意図的に行う場合を除いて、必ず捨ててください。
みっつめが、大きく育った葉や花を整理しておくことです。
葉の枚数が多いほど蒸散する水の量も増えます。
傷んだ葉や、伸びすぎたつるを少し整理しておくと、水の消費が抑えられます。
よっつめが、肥料を与えないことです。
留守の直前に肥料を与えると、水やりが不十分な状態で肥料濃度だけが上がり、肥料焼けにつながります。
出発の2週間前くらいから止めておくと安心です。
そして、鉢を1か所にまとめることも効果があります。
植物同士を寄せると、蒸散した水分がまわりの湿度を上げ、乾きがゆるやかになります。
見た目にもまとまるので、留守中の定位置を決めておくとよいと思います。
置き場所を変えるだけで持ちが変わる
道具を買う前に試してほしいのが、置き場所の変更です。
いちばん効くのが、直射日光を避けることです。
窓際に置いていた鉢を部屋の中央寄りへ移すだけで、乾くまでの日数が1.5倍から2倍近く変わることがあります。
光は足りなくなりますが、数日から2週間程度であれば、多くの観葉植物は耐えられます。
エアコンの風が当たる場所も避けてください。
留守中に冷暖房を切っていくなら問題ありませんが、ペットのために稼働させたままにする場合は、風の通り道から外しておきます。
床に近い場所のほうが、一般的に温度が低く乾きにくくなります。
棚の上に置いていた鉢を床へ下ろすだけでも、多少の差は出ます。
浴室や洗面所を使う方法もあります。
湿度が保たれやすいので乾きにくくなりますが、窓のない浴室では光が完全になくなる点に注意してください。
1週間程度なら耐える品種が多いものの、2週間を超えると葉が落ち始めることがあります。
逆に避けたいのが、閉め切った部屋の窓際です。
夏場は室温が40度を超えることもあり、乾燥に加えて高温障害の危険があります。
カーテンを閉めておくだけでも、かなり違いますよ。
短期間の不在なら、道具より置き場所の工夫のほうが効果的なことがあります。
直射日光を避けて部屋の中央寄りへ移し、鉢をまとめて置く。
これだけで乾くまでの日数がかなり延びます。
置き場所とあわせて鉢の素材も見る
意外と見落とされがちなのが、鉢そのものの素材です。
素焼きやテラコッタの鉢は、側面からも水分が蒸発します。
通気性がよく根には優しいのですが、留守中という観点では乾きが早くなるので不利になります。
一方、プラスチックや陶器の鉢は側面から水が抜けないため、同じ土の量なら明らかに長く持ちます。
ふだんは素焼き鉢で管理していて、長期の不在が決まっているなら、鉢カバーをかけて側面からの蒸発を抑えるという手もあります。
ただし鉢カバーに水がたまると鉢底が浸かってしまうので、底に小石を敷いて鉢を浮かせるか、帰宅後すぐに外せる状態にしておいてください。
受け皿も同じで、素焼きの受け皿は水が染み出して周囲を濡らすことがあります。
留守中は樹脂やガラスの受け皿に替えておくと、床のトラブルを避けられます。
やってはいけない対策
よかれと思ってやったことが、逆に株を弱らせる場合があります。
まず、出発直前に大量の水を与えて受け皿を満水にしておく方法です。
これは鉢底が長時間水に浸かることになり、酸素が届かなくなって根が傷みます。
特に排水穴のない鉢カバーに入れたままだと、水が抜ける場所がありません。
次に、鉢ごとビニール袋で密閉する方法です。
湿度は保たれますが、空気が動かないためカビが発生しやすく、日光が当たると内部が高温になります。
半分だけ袋をかける、口を閉じないといった工夫をしないと、かえって危険です。
浴槽に水を張って鉢を並べる方法も、深さによっては危険です。
鉢の高さの半分以上が水に浸かる状態が数日続くと、ほぼ確実に根が傷みます。
底面給水として行うなら、水深は2〜3センチにとどめてください。
そして、氷を土の上に置く方法。
ゆっくり溶けて給水されるという発想ですが、給水量としてはごくわずかですし、根が冷えるという別の問題が起きます。
効果は期待できません。
最後に、留守の直前に植え替えることも避けてください。
植え替え直後は根が傷んでいて、水を吸う力が落ちています。
この状態で放置されると、回復の機会がないまま弱ります。
植え替えは帰宅後に回すのが賢明です。
自動水やりの方式と選び方

ここからは、実際の道具の話に入ります。
自動水やりと呼ばれるものにはいくつか方式があり、給水できる量も期間も設置の手間もまるで違います。
大きく分けると、鉢に挿して水を少しずつ供給する給水スパイク型、ひもや布の毛細管現象を利用する方式、鉢の底から吸わせる底面給水、そして電動ポンプとタイマーで散水する本格的な装置の4つです。
価格帯も数百円から数万円まで幅があります。
この章では、それぞれの仕組みと、どのくらいの期間・鉢数に向くのかを整理していきます。
なお価格や在庫は変動しますので、購入前に各ショップで確認してください。
どれを選ぶかは、不在日数と鉢の数のかけ算でほぼ決まります。
どれを選ぶかは、不在日数と鉢の数のかけ算でほぼ決まります。
1鉢を1週間なら数百円で足りますし、10鉢を1か月なら本格的な装置が要ります。
給水スパイク・ペットボトル装着型
もっとも手軽なのが、ペットボトルに取り付けて土に挿すタイプです。
飲み終わったペットボトルに給水キャップを装着し、水を入れて逆さまにして土へ挿しておくと、土の乾き具合に応じて少しずつ水が出ていきます。
100円ショップでも売られていて、価格の面ではもっとも導入しやすい選択肢です。
より本格的なものとして、給水部分が素焼きになっている製品もあります。
素焼きの部分が土の乾きを感知するように働き、土が乾いているときは水が出やすく、湿っているときは出にくくなるという仕組みです。
土の状態に合わせて給水量が変わるため、単純な穴あきキャップより過湿になりにくいとされています。
メーカーの説明では、ペットボトルに入れた水をサイフォンの原理で吸い上げ、毛細管現象で給水する仕組みとされています(出典:マルハチ産業株式会社 給水シリーズ/ガーデニング用品)。
給水できる期間は、ペットボトルの容量と土の乾き方で決まります。
500ミリリットルなら数日、2リットルなら1〜2週間程度が目安になりますが、これは鉢のサイズや季節で大きく変わるので、必ず事前に試してください。
注意点としては、鉢ごとに1本ずつ必要になることです。
鉢が10個あれば、ペットボトルも10本立つことになります。
見た目の問題もありますし、置き場所も取ります。
もうひとつ、土が固い場合や小石が多い場合は、うまく挿さらないことがあります。
挿すときに無理な力をかけると先端が折れることがあるので、あらかじめ棒で穴を開けてから挿すとスムーズです。
給水部が素焼きになっているタイプは、土の乾き具合に合わせて給水量が変わるとされています。
給水ひもを使う毛細管方式
ひもや布が水を吸い上げる性質を利用する方式です。
やり方はシンプルで、水を張ったバケツやペットボトルを鉢より高い位置に置き、そこから伸ばしたひもの先を鉢の土に埋めます。
ひもが水を吸い上げ、土との水分差によって少しずつ供給されます。
専用の給水ひもも市販されていますが、綿やアクリルの毛糸、細く裂いた布でも代用できます。
家にあるもので試せるのが、この方式の利点です。
1つの水源から複数の鉢へひもを分けられる点も便利です。
バケツ1つで3〜4鉢をまかなえるので、鉢の数が多い場合はペットボトル方式より現実的になります。
ただし、給水量のコントロールが難しいという弱点があります。
ひもの太さ、本数、水源と鉢の高低差によって流れる量が変わるので、事前の試運転なしにはまず適量になりません。
また、ひもが乾いてしまうと毛細管現象が止まります。
設置するときは、ひも全体を一度しっかり濡らしてから使ってください。
途中で空気が入ると、そこで水の流れが切れます。
もうひとつ、水源の水が減ると高低差が変わり、給水速度も変わります。
長期間の不在では、後半になるほど給水が弱くなることを見込んでおく必要があります。
底面給水(腰水)という方法
鉢の底から水を吸わせる方法で、腰水とも呼ばれます。
浅い容器やトレーに数センチの水を張り、そこへ鉢を並べておくだけです。
鉢底の穴から土が水を吸い上げるので、道具を買わずに始められます。
複数の鉢をまとめて置けるのが最大の利点です。
トレー1枚に5〜6鉢を並べられるので、鉢の数が多い場合の対策としてかなり有効です。
気をつけたいのが、水深です。
水深2〜3センチ程度にとどめてください。
大きな鉢でも同じで、深くすると土全体が常に湿った状態になり、根が呼吸できなくなります。
期間としては、水深と気温にもよりますが、おおむね1週間前後が目安です。
それ以上になると水が尽きるか、逆に長期の過湿で根が傷むかのどちらかになります。
また、乾燥を好む品種には向きません。
サンスベリアやサボテン、多肉植物は、そもそも乾いた状態で放置するほうが安全です。
無理に底面給水にすると、留守中に根腐れを起こすことがあります。
使えるのは、湿った状態を好む品種、たとえばシダ類、カラテア、スパティフィラムなどです。
品種によって扱いを変えるという発想が、ここでも効いてきます。
底面給水のトレーは、園芸用でなくても大丈夫ですよ。
100円ショップの浅型の収納ケースや、使わなくなった弁当箱のふたでも十分に代用できます。
水深を測れるように、あらかじめ内側に印をつけておくと便利です。
電動タイマー式の潅水器
本格的な装置として、電動ポンプとタイマーを組み合わせた潅水器があります。
タンクやバケツに水を貯め、チューブを各鉢に配管し、設定した時刻に自動で散水する仕組みです。
1日1回、朝の8時に30秒だけ、といった細かい設定ができます。
最大の利点は、期間の制限がほぼないことです。
タンクの容量が続くかぎり、1か月でも2か月でも同じ動作を繰り返します。
長期の出張や、そもそも日常的に水やりを自動化したい場合に向いています。
鉢の数にも強く、分岐チューブを増やせば10鉢以上に対応できる製品もあります。
1鉢あたりのコストで考えると、鉢が多いほど有利になります。
一方で、導入のハードルは高めです。
電源の確保、チューブの配管、水漏れ対策、タンクの設置場所と、決めることが多くなります。
室内に配管を這わせることに抵抗がある方もいると思います。
そして、故障のリスクがゼロではありません。
電池切れ、ポンプの停止、チューブの外れ。
留守中にこれが起きると、まったく給水されないことになります。
長期不在で使う場合は、この方式だけに頼らず、底面給水などを併用しておくと保険になります。
時刻と散水時間を設定できるタイプなら、不在の長さに関係なく同じ動作を繰り返せます。
失敗しない使い方と試運転
自動水やりでいちばん多い失敗は、道具選びのミスではなく、試さずに出発してしまうことです。
同じ製品でも、鉢のサイズ、土の種類、季節によって給水速度はまるで変わります。
カタログに「約2週間」と書いてあっても、あなたの鉢で2週間持つとは限りません。
この章では、出発前に必ずやってほしい試運転の手順、鉢の数が多いときの組み合わせ方、そして帰宅後にやるべきことを整理します。
特に試運転は、時間にすれば数日ですが、これをやるかどうかで結果がはっきり変わる部分です。
旅行の予定が決まったら、まずここから始めてください。
時間にすれば数日ですが、これをやるかどうかで結果がはっきり変わります。
旅行の予定が決まったら、荷造りより先に取りかかってください。
出発前の試運転は必須

試運転の目的は、給水速度を実際の鉢で測ることです。
手順はシンプルで、出発の1週間ほど前に、実際に使う道具を実際の鉢へセットします。
そのまま数日置いて、水がどれくらい減ったかを確認します。
たとえば2リットルのペットボトルが6日で半分になったなら、単純計算で12日分ということになります。
1週間の不在なら十分ですが、2週間なら足りません。
この計算ができるかどうかが、成否を分けます。
同時に確認したいのが、土の状態です。
給水が多すぎると、土が常にびしょ濡れの状態になります。
指で触ってみて、表面が常に湿っているようなら給水量を減らす調整が必要です。
ペットボトル方式なら、キャップの穴を小さくする、挿す深さを浅くするといった調整ができます。
給水ひも方式なら、ひもを細くする、本数を減らす、水源の位置を下げるという方法があります。
逆に、給水が足りない場合は表面が乾いたままになります。
この場合は穴を大きくする、ひもを太くするといった調整をします。
試運転の期間中は、通常の水やりを止めてください。
普段どおり水をやってしまうと、道具が実際にどれだけ給水しているのか分からなくなります。
必要な水の量を計算で見積もる
試運転をする時間がないときは、計算でおおまかに見積もることもできます。
やり方は、まず普段の水やりで1回あたりどれくらいの水を与えているかを量ることです。
計量カップで測ってみると、5号鉢でおおよそ300から400ミリリットル程度になることが多いと思います。
次に、その水やりが何日おきかを思い出します。
仮に5号鉢へ400ミリリットルを5日おきに与えているなら、1日あたりの消費は80ミリリットルという計算になります。
10日間の不在なら800ミリリットル、2週間なら1,120ミリリットルが必要ということです。
この数字が分かれば、用意すべきタンクの容量も決まります。
2リットルのペットボトルなら計算上は25日分ありますが、実際には給水速度が一定ではないので、余裕を2割ほど見ておくと安心です。
あくまで概算ですが、まったく見積もらずに出発するより、はるかに失敗が減ります。
鉢の数が多いときの組み合わせ方
鉢が5個も10個もある場合、すべてに同じ方式を使う必要はありません。
効率がよいのは、まず品種と鉢サイズでグループ分けすることです。
湿った状態を好む品種で小さめの鉢はまとめて底面給水、乾燥に強い品種はそのまま放置、大きな鉢だけ給水スパイクを使う、といった具合に分けます。
この分け方が効くのは、すべての鉢に同じ対策をすると、必ずどこかで無理が出るからです。
乾燥を好む品種に底面給水を使えば根腐れしますし、湿度を好む品種を放置すれば葉先が枯れます。
グループ分けができたら、置き場所もグループごとにまとめます。
底面給水のグループはトレーの上、放置グループは明るい日陰、という具合です。
もうひとつ、優先順位をつけておくこともおすすめします。
どうしても枯らしたくない大切な株と、最悪ダメになっても仕方ない株を分けて、前者に手厚い対策を集中させる。
全部を完璧にしようとすると、準備が終わりません。
そして、可能であれば誰かに1回だけ様子を見てもらうという選択肢も検討してください。
2週間の不在なら、中間の1回だけ水をやってもらえれば、対策は大幅に簡単になります。
カタログの「約○週間」という表記は、標準的な鉢と土での目安です。
あなたの鉢で同じ日数持つ保証はありません。
必ず出発前に実際の鉢で試運転して、給水速度を確認してください。
水以外に用意しておきたい備え
留守中の対策は水やりだけではありません。
まず確認したいのが、遮光です。
夏場に南向きの窓を無防備なまま留守にすると、室温の上昇と直射日光で葉が焼けます。
遮光カーテンを引く、あるいはすだれを使うだけで、室温も水の消費も抑えられます。
次に、風通しです。
窓を閉め切った部屋は空気が動かず、湿気がこもってカビや害虫の温床になります。
防犯上の問題がなければ、換気扇を回したままにする、24時間換気を切らないといった対策が有効です。
そして、床の養生も考えておいてください。
給水器具から水が漏れたり、底面給水のトレーがあふれたりすると、フローリングが傷みます。
トレーの下に防水シートやバスマットを敷いておくだけで、被害を防げます。
最後に、写真を撮っておくことをおすすめします。
出発前の株の様子を撮っておけば、帰宅後に葉が減ったのか、色が変わったのかを客観的に比べられます。
記憶だけに頼ると、変化に気づけないことが多いです。
帰宅後にやること

帰宅したら、すぐに水をやりたくなりますが、少し順番があります。
まず、土の状態を確認してください。
指を入れてみて、しっかり湿っているなら水は要りません。
自動給水がうまく働いていた証拠です。
ここで追加の水を与えると、過湿になります。
逆に完全に乾いている場合は、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。
ただし、極端に乾ききった土は水をはじくことがあるので、一度に流し込まず、少量を数回に分けて与えるとしっかり浸透します。
次に、給水器具を外します。
ペットボトルやひもは、そのまま放置すると藻が発生したり、土が過湿のままになったりします。
使い終わったら洗って乾かしてください。
そして、葉の状態を点検します。
留守中に葉が落ちていたり、しおれていたりする場合は、原因を見極めます。
土が湿ったままで葉がしおれているなら根腐れ、乾ききってしおれているなら水切れです。
対処がまったく逆になるので、ここは慎重に判断してください。
害虫のチェックも忘れずに。
空気が動かない環境が続くと、ハダニやカイガラムシが増えていることがあります。
葉の裏側を確認して、早めに対処すると被害が広がりません。
最後に、置き場所を元に戻します。
ただし、暗い場所に長く置いていた株を急に明るい窓際へ戻すと、葉焼けを起こすことがあります。
数日かけて段階的に戻すのが安全です。
観葉植物の自動水やりに関するよくある質問(FAQ)
1か月の長期不在でも自動水やりで乗り切れますか?
品種と方式によります。
サンスベリアやパキラのように乾燥に耐える品種であれば、涼しい季節に明るい日陰へ置いておけば、道具なしでも1か月持つことがあります。
一方、湿度を好む品種を1か月放置するのは現実的ではありません。
この期間になると、電動タイマー式の潅水器を使うか、誰かに預けるか、途中で水やりを頼むかのいずれかが必要になります。
簡易な給水スパイクや給水ひもだけで1か月を乗り切ろうとするのは、容量の面でも故障リスクの面でもおすすめしません。
100均の給水キャップでも十分ですか?
短期間であれば選択肢として成立します。
ペットボトルに取り付けて土に挿すという基本構造は、価格帯が違っても同じです。
ただし、穴の大きさが固定されている製品が多く、給水量の細かい調整ができない点は把握しておいてください。
給水部が素焼きになっているタイプは、土の乾き具合に応じて給水量が変わるとされており、過湿になりにくい傾向があります。
まず安価な製品で試運転してみて、給水速度が合わなければ調整機能のある製品に移る、という進め方が現実的だと思います。
留守中はエアコンをつけたままにすべきですか?
植物のためだけに稼働させる必要は、多くの場合ありません。
ただし真夏に窓を閉め切った部屋は室温が40度近くまで上がることがあり、この環境では高温障害の危険があります。
エアコンを使わない場合は、カーテンを閉めて直射日光を遮り、鉢を部屋の中央寄りへ移してください。
エアコンを稼働させる場合は、風が直接当たる場所を避けることが重要です。
風が当たり続けると葉が乾燥し、蒸散が増えて水の消費も早くなります。
帰宅したら葉がしおれていました。復活しますか?
原因によって対処が正反対になるので、まず土の状態を確認してください。
土が完全に乾いていてしおれている場合は水切れなので、たっぷり水を与えれば数時間から1日で回復することが多いです。
一方、土が湿っているのにしおれている場合は根が傷んでいる可能性が高く、ここで水を足すと悪化します。
この場合は鉢から抜いて根の状態を見て、黒く柔らかい根があれば取り除き、乾いた新しい用土へ植え替えることを検討してください。
判断がつかない場合は、購入した販売店や園芸専門店へご相談ください。
自動水やりを日常的に使い続けてもいいですか?
電動タイマー式であれば、日常的な自動化として使っている方もいます。
ただし観葉植物の場合、季節によって必要な水の量が大きく変わるため、設定を固定したままだと冬に与えすぎになりがちです。
少なくとも季節の変わり目には設定を見直してください。
また、自動化すると鉢を触る機会が減るので、害虫や根詰まりといった変化に気づきにくくなるという面もあります。
週に一度は葉と土の状態を目で確認する習慣をあわせて持っておくと安心です。
まとめ:留守中の水やり対策を決める順番
最後に、判断の順番を整理しておきます。
まず決めるのは、不在日数です。
1〜3日なら道具は要りません。
出発前日にたっぷり水をやり、直射日光を避けた場所へ移すだけで足ります。
4〜7日なら簡易な給水器具、8〜14日なら容量の大きい方式や併用、15日以上なら電動式か預けるか、という切り分けになります。
次に、鉢を品種と大きさでグループ分けします。
乾燥に強い品種はそのまま、湿度を好む品種は底面給水、大鉢は給水スパイク。
全部に同じ対策をしないことが、失敗を減らすいちばんの近道です。
そして、出発の1週間前に試運転をします。
実際の鉢で給水速度を測り、必要な日数を持たせられるか確認する。
ここを飛ばして本番に臨むと、給水が多すぎて根腐れするか、足りずに枯れるかのどちらかになりがちです。
あわせて、置き場所と出発前の準備も忘れずに。
受け皿の水を捨てる、肥料を止める、鉢をまとめて置く。
どれも費用ゼロでできて、効果ははっきりあります。
帰宅後は、いきなり水をやらずに土の状態を確認してください。
湿っていれば給水は成功しているので、追加は不要です。
乾いていればたっぷり与える。
そして器具を外して洗い、葉と害虫を点検する。
なお、この記事の日数や水深はあくまで一般的な目安であり、鉢のサイズ、用土、季節、置き場所によって大きく変わります。
正確な情報は各メーカーの公式サイトと製品の取扱説明書をご確認ください。
株の状態に不安がある場合の最終的な判断は、購入した販売店や園芸専門店へご相談ください。
旅行のたびに植物の心配をするのは、地味にストレスですよね。
一度自分の鉢に合う方式と分量が分かってしまえば、次からは同じ準備を繰り返すだけになります。
最初の1回だけ手間をかける価値は、十分にあると思いますよ。
YOUR NEXT STEP
継続・習慣化のコツ
上達・深掘りノウハウ
継続・習慣化のコツ
