釣り用レインウェアのおすすめ比較|防水性と蒸れにくさで選ぶ

FreeLife Design 運営者 ケイ

こんにちは、FreeLife Design、運営者の『ケイ』です。

雨の日の釣りって、途中から急にしんどくなりませんか。最初は平気だったのに、いつの間にか袖口から水が入ってきて、背中は汗で濡れている。外からも内からも濡れて、体温だけが奪われていく。これ、実はレインウェア選びで避けられる部分がかなりあるんです。

釣り用のレインウェアは、街で使う雨具とは求められる性能が違います。上から降る雨だけでなく、横から来る波しぶきも防がなければいけない。しかも竿を振ったり魚を取り込んだり、体を動かし続けるので汗をかきます。だから防水性能と、汗を逃がす透湿性の両方が要るんですね。

選ぶときの目安になるのが耐水圧と透湿性という2つの数字。それに加えて、袖口の構造やファスナーの作りで浸水のしやすさが変わります。この記事では、数字の読み方から構造の見分け方、夏と冬で変わる選び方、そして手入れの仕方まで整理していきますね。

  • 耐水圧と透湿性の数字が示す意味と目安
  • 袖口やファスナーなど浸水を防ぐ構造
  • セパレートとサロペットの使い分け
  • 季節ごとの選び方と長持ちさせる手入れ

釣り用レインウェアが普通の雨具と違う理由

まず、なぜ街用の雨具では不十分なのかというところから見ていきます。ここが分かると、後の数字や構造の話が腑に落ちやすくなりますよ。

波しぶきと雨の両方を防ぐ

結論から言うと、釣り場では水が来る方向が一定ではありません。ここが街での雨とのいちばんの違いです。

街で傘やレインコートを使うとき、水は基本的に上から落ちてきます。多少風があっても、斜め上からという範囲を出ません。ところが釣り場、特に堤防や磯、船の上では、横や下からも水が来ます。波が足元で砕ければ下から跳ね上がりますし、風が強ければ真横から叩きつけられる。

この違いが効いてくるのが、生地の性能よりも縫い目や開口部です。上からの雨しか想定していない設計だと、袖口や裾、ファスナーの隙間から水が入ります。生地そのものが防水でも、開口部から入ってしまえば意味がないんですよね。

船釣りではこの傾向がさらに強くなります。走行中は前から水しぶきを浴びますし、揺れる船上では姿勢も安定しません。腕を上げたときに袖口が開けば、そこから水が伝って入り込みます。釣り用として作られたレインウェアは、この開口部の処理に手が入っているというのが、汎用品との大きな差になります。

耐水圧という数値は「生地がどれくらいの水圧に耐えられるか」を示すもので、開口部からの浸水は含みません。数字が高くても、袖口や裾の構造が甘ければ濡れます。数値と構造は別々に確認する必要がある、と覚えておいてください。

動きながら着るので蒸れやすい

釣りは意外と体を動かす趣味です。キャストを繰り返し、歩いて移動し、魚が掛かれば取り込む。この運動量が、レインウェア選びに直結します。

体を動かせば汗をかきます。ところが完全防水の生地は、水を通さないと同時に水蒸気も通さないことが多い。すると汗が内側にこもって、結露のように衣類を濡らします。雨は防げているのに中が濡れているという状態ですね。これが不快なだけでなく、気化熱で体温を奪うので、寒い時期には危険でもあります。

これを解決するのが透湿性という性能です。水滴は通さないけれど水蒸気は外へ逃がす、という微細な構造を持った生地を使うことで、内側の湿気を排出します。後で数字の目安を詳しく見ますが、ここが釣り用レインウェア選びの肝と言ってもいいくらい大事なところです。

ここで押さえておきたいのが、釣行時間が長いほど透湿性の差が効いてくるという点です。1時間で切り上げる釣りなら、多少蒸れても着替えれば済みます。ところが朝から夕方まで竿を出すとなると、その間ずっと湿気が溜まり続ける。透湿性の低いウェアだと、後半は自分の汗で内側がびしょ濡れという状態になります。長時間の釣行が中心なら、耐水圧より透湿性を優先して選ぶという判断もありだと思いますよ。

ただし透湿性にも限界はあります。生地が排出できる量より汗のほうが多ければ、やはり蒸れます。だから透湿性の高い生地を選ぶだけでなく、通気を取る構造(ベンチレーション)や、着方の工夫も組み合わせることになります。

◆ケイのワンポイントアドバイス

雨が止んでいる移動中は、前を開けたりベンチレーションを開放したりして熱を逃がすだけでも、着いてからの快適さがかなり変わります。着っぱなしにしないというのは、地味ですが効く工夫かなと思いますよ。

汚れの質が特殊で傷みやすい

もうひとつ、釣り特有の事情があります。ウェアに付く汚れの質です。

海釣りなら塩分が付きます。乾くと結晶になって生地に残り、繊維を傷める原因になります。それから魚のヌメリや血、エサの匂い。これらは普通の雨具では想定されていない汚れで、放置すると生地の表面加工が劣化していきます。

ここが手入れの必要性につながります。撥水性能は表面の加工によるものなので、汚れが付いたままだとその機能が落ちます。高い製品を買っても、洗わずに使い続ければ防水性は落ちていくということですね。

逆に言えば、正しく手入れをすれば長く使えます。後半の手入れの章で具体的な方法に触れますが、選ぶ段階でも「洗いやすいか」「メーカーが手入れ方法を公開しているか」を見ておくと、長く付き合える一着を選びやすくなります。

使う頻度も判断材料です。年に数回しか雨の日に出ないなら、そこまで手入れに気を使わなくても済みます。逆に週末ごとに釣行する方なら、洗いやすさや撥水の回復しやすさが実用面で効いてきますね。

呼び方が複数あるのも、探しにくさの一因かもしれません。釣具メーカーは「フィッシングレインスーツ」という名前で上下セットを出していますし、昔ながらの言い方なら「カッパ」。通販サイトでは「防水ウェア」で括られていることもあります。同じものを指していても検索する語で出てくる商品が変わるので、思うようにヒットしないときは呼び方を変えて探してみてください。

耐水圧と透湿性の数字を読む

ここからが選び方の中心です。製品ページに並ぶ2つの数字の意味と、釣りに必要な水準を整理していきます。数字が読めるようになると、価格差の理由も見えてきますよ。

耐水圧はどのくらい必要か

耐水圧は、生地がどれくらいの水圧に耐えられるかを示す数値で、mm(ミリメートル)という単位で表されます。数字が大きいほど強い水圧に耐えられる、つまり防水性が高いということです。

釣りで使う目安としては、大雨でも耐えられる実用的なラインが10,000mmとされています。長時間のどしゃ降りや、波しぶきを頻繁に浴びるような過酷な条件を想定するなら、20,000mm以上あると安心です。

実際、釣り用として各メーカーが出しているレインウェアは、耐水圧20,000mm以上を標準的なスペックにしていることが多いです。船釣りや磯釣りのように水を浴びる前提の釣りでは、この水準が基準になっていると考えていいでしょう。

どのくらいの雨がどのくらいの水圧に相当するのかは直感的に分かりにくいところですが、目安として、気象庁は1時間に30mm以上の雨を「激しい雨」、50mm以上を「非常に激しい雨」と表現しています(出典:気象庁 雨の強さと降り方)。こうした条件で長時間外にいるなら、耐水圧には余裕を持たせておきたいところです。

ただし、数字は高ければ高いほどいいというものでもありません。耐水圧を上げるには生地を厚くしたりコーティングを強化したりすることになり、その分だけ重くなったり、透湿性とのバランスが変わったりします。自分の釣りでどれくらい水を浴びるかを考えて、過剰にならない水準を選ぶのが現実的です。

透湿性の数字の意味と目安

耐水圧1万mmと2万mm以上、透湿性5千gと8千から2万gについて、それぞれ向いている釣行を示した表
釣り場と活動量から決める数値の目安

透湿性は、生地がどれくらい水蒸気を外へ逃がせるかを示す数値です。単位は「g/m²/24h」で、生地1平方メートルあたり24時間で何グラムの水蒸気を排出できるかを表しています。

目安としては、蒸れにくさを求めるなら最低でも5,000g、できれば8,000g程度は欲しいところです。釣り用として売られているモデルでは、8,000gから20,000g程度が標準的なレンジになっています。

さらに上を見ると、登山向けの高機能モデルでは50,000g/㎡/24hといった数値のものもあります。ここまで来ると価格も相応に上がりますが、汗を大量にかく釣りをする方には選択肢になります。

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数値 水準の目安 向いている使い方
耐水圧 10,000mm 大雨に対応できる実用ライン 陸っぱり中心・雨の日は無理をしない
耐水圧 20,000mm以上 釣り用として標準的な水準 船釣り・磯・長時間の雨天釣行
透湿性 5,000g前後 最低限のライン 運動量が少ない釣り・短時間
透湿性 8,000〜20,000g 釣り用として標準的な水準 一般的な釣行全般
透湿性 20,000g超 高機能モデルの領域 歩く・投げる量が多い釣り

迷ったときは「耐水圧20,000mm以上・透湿性8,000g以上」を基準に探すと、釣り用として無難な水準に収まります。そこから、水を浴びる釣りなら耐水圧を、歩く釣りなら透湿性を上に振っていく、という考え方が分かりやすいと思います。

数値は測定方法によって変わることもありますし、メーカーによって表記の仕方も違います。あくまで比較の目安として使い、最終的には構造や着心地も含めて判断してください。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。

素材のタイプと価格帯の関係

透湿防水素材は蒸れにくいが手入れが必要、完全防水素材は摩擦に強く安価だが蒸れやすいことを対比した図
透湿防水素材と完全防水素材の違い

レインウェアの素材は、大きく2つの系統に分かれます。ここを理解しておくと、価格差の意味が分かります。

ひとつが透湿防水素材です。ゴアテックスに代表される、水滴は通さないが水蒸気は通すという微細構造を持った素材ですね。蒸れにくく快適な反面、価格は高くなります。それから、表面の撥水加工が落ちると性能が下がるので、手入れが前提になります。

もうひとつがPVCやPUなどの完全防水素材です。水をまったく通さない構造で、傷や摩耗といった物理的なダメージに強く、汚れも落としやすい素材です。価格も抑えられます。難点は蒸れやすいこと。運動量の多い釣りには向きませんが、船で座って待つような釣りや、短時間の使用なら十分に選択肢になります。

価格帯で言うと、数千円のものから数万円のものまで幅があります。安い製品は完全防水素材か、透湿性の数値が低めのもの。中価格帯で釣り用の標準スペックに届き、高価格帯は透湿性の高さや軽さ、細部の作り込みで差が出てきます。

同じ透湿防水素材でも、生地の構造で2層・2.5層・3層といった違いがあります。層が多いほど内側の膜が保護されて耐久性が上がる反面、重く硬くなり価格も上がります。2.5層は軽さと価格のバランスが取りやすく、3層は長く使う前提の作りです。表記があれば見ておくと、価格差の理由が読み取れますよ。

耐久性という面では、縫い目の処理も見るポイントです。生地に穴を開けて縫っている以上、そこは水の通り道になります。裏側からシームテープで塞いである(シームシーリング)かどうか。釣り用として売られているものはほぼ処理されていますが、汎用の安価な雨具では省かれていることもあるので、確認しておくと安心です。

選び方としては、年間の雨天釣行の回数から逆算するのが現実的でしょう。年に数回なら中価格帯で十分ですし、雨でも構わず出るタイプなら初めから良いものを選んだほうが結果的に満足度は高くなります。安さだけで選ぶと、蒸れに悩んで結局買い直すことになりかねません。

釣り用として作られた上下セットは、耐水圧2万mm以上・透湿性8千g以上という水準を満たしているものが多く、選びやすいところです。商品ページで2つの数値が明記されているかを確認したうえで選んでみてください。価格や仕様は変わりますので、購入前に各ショップでご確認ください。

構造と季節で選び分ける

数字が同じでも、実際の濡れにくさは構造で変わります。ここでは袖口やファスナー、上下の形状、そして季節ごとの考え方を見ていきますね。

袖口と裾から浸水を防ぐ構造

レインウェアを着た釣り人の写真に、立ち襟と二重袖口と止水ファスナーの役割を注記した図
浸水を防ぐ立ち襟・二重袖口・止水ファスナー

浸水の入り口としていちばん多いのが袖口です。竿を持つ、リールを巻く、魚を持ち上げる。釣りでは腕を上げる動作が繰り返されるので、そのたびに袖口が開きます。

対策として使われているのが二重構造の袖口(ダブルカフス)です。外側の袖口とは別に、内側にもうひとつ手首を締める部分がある構造ですね。外側から入った水が、内側のカフスで止まる。これがあるかないかで、腕を上げたときの浸水がかなり違います。

面ファスナー(マジックテープ)で締められるタイプなら、手袋の上から調整することもできます。冬場に厚手のグローブを着ける方は、この調整幅も確認しておくと使いやすいですよ。逆に夏場は素肌に近い状態で締めるので、締めすぎると跡が残ることもあります。細かく調整できる作りのほうが、季節を問わず使いやすくなります。

裾も見ておいてください。パンツの裾がブーツの中に入ってしまうと、そこから水が伝って靴の中まで濡れます。裾を絞れる構造か、あるいはブーツの外側に被せられる長さがあるか。地味な部分ですが、足元が濡れると釣りの快適さが一気に落ちます。

首元の作りも見ておいてください。立ち襟の高さがあると、フードをかぶらない状態でも首から水が入りにくくなります。逆に襟が低いと、雨が顔を伝って首筋に流れ込みます。ここは製品写真では分かりにくい部分なので、可能なら実物で確認するか、商品説明に「ハイネック」「立ち襟」といった記載があるかを見てみてください。

肩まわりの作りも快適さに関わります。キャストのたびに腕を大きく動かすので、肩の可動域が狭いと引っかかる感じが出ます。立体裁断やストレッチ素材を採用したモデルは、この動きやすさに配慮されています。防水性能が同じでも、動きやすさで疲労感がかなり変わってくるんですよね。

フードの調整機能もあると助かります。風が強いときにフードが飛ばされると、首元から雨が入ってきます。顔まわりを絞れるドローコードや、後頭部でサイズを調整できる構造があると、視界を確保しながら雨を防げますね。

止水ファスナーとフラップ

ファスナー部分も浸水の経路になります。ここの処理には主に2つの方式があります。

ひとつが止水ファスナー。ファスナーのテープ部分に防水加工が施されていて、閉じた状態で水が通りにくくなっています。見た目がすっきりしていて、生地の重なりが少ないぶん動きも軽い。釣り用の中〜高価格帯では標準的に採用されています。

もうひとつがフラップ(雨よけの布)で覆う方式です。ファスナーの上に生地を重ねて、面ファスナーやスナップで留める構造ですね。止水ファスナーより単純な作りですが、フラップが物理的に水を弾くので、実用上の防水性は十分に確保できます。

どちらが優れているというより、設計思想の違いです。ただ、止水ファスナーは経年で防水性能が落ちることがありますし、フラップは開け閉めに手間がかかります。使い方に合うほうを選べばいいと思います。

ファスナーの引き手(スライダーのつまみ)も見ておくと使い勝手が変わります。小さくて硬い引き手だと、手袋をした状態や手がかじかんだ状態で操作しづらい。紐やループが付いていれば、指が動きにくい状況でも開け閉めできます。冬の釣りでは、この差が地味に効いてきます。

ポケットの防水も確認しておいてください。スマホや車の鍵を入れる場所なので、ここが濡れると困ります。止水ファスナー付きのポケットか、フラップで覆われているか。内側に防水のポケットが別にあるモデルもあります。

波しぶきを浴びる釣りが中心なら、胸まで覆うサロペットタイプが候補になります。腰まわりの境目がないぶん浸水しにくく、ライフジャケットとの相性もいいです。着脱のしやすさは落ちるので、そこを許容できるかで判断してみてください。

セパレートとサロペットの違い

下半身をどう覆うかも選択肢があります。上下が分かれた一般的なセパレートタイプと、胸まで覆うサロペット(オーバーオール)タイプですね。

セパレートタイプは、上下を独立して着脱できるのが利点です。雨が止んだら上だけ脱ぐ、といった調整ができますし、動きも軽快。着脱が楽なので、車で移動しながら釣り場を変える釣りにも向きます。

難点は、腰まわりの防水が弱いことです。かがんだり腕を上げたりすると、ジャケットの裾が上がってパンツとの境目が露出します。そこに水がかかると、腰から浸水することがあります。

サロペットタイプは、胸から背中まで生地が続いているので、この境目の問題がありません。波しぶきを浴びる釣りでは、この構造の差がはっきり出ます。ずり落ちる心配もないので、動き回っても安心です。

サロペットには、防水以外の利点もあります。腰まわりに生地の重なりがないので、ライフジャケットやゲームベストを着けたときに干渉しにくい。堤防や船で装備を重ねる釣りでは、この相性が意外と効いてきます。

デメリットは、着脱に手間がかかることと、上だけ脱ぐという調整ができないこと。暑い日には熱がこもりやすくもなります。船釣りや磯など水を浴びる場面が多いならサロペット、陸っぱりで機動性を重視するならセパレート、という選び分けが分かりやすいと思います。

夏場のにわか雨用に、軽量でコンパクトに畳めるモデルを1着持っておくと使い勝手がいいです。バッグに常備できる重さかどうかを基準に選んでみてください。耐水圧は控えめでも、短時間しのぐ用途なら十分に足ります。

夏の蒸れ対策と手入れの仕方

季節によって、優先すべき性能が変わります。特に夏場は、防水性より蒸れ対策のほうが快適さを左右することもあります。

夏の釣りで効くのがベンチレーション(通気口)です。脇の下や背中にファスナー式の開口部があって、そこを開けると空気が抜ける構造ですね。透湿性だけでは追いつかない量の汗をかいたとき、この物理的な通気があると体感がまったく違います。

それから生地の薄さと軽さ。夏用として作られたモデルは、耐水圧をやや控えめにして軽量化を優先しているものもあります。真夏のにわか雨をしのぐ用途なら、この割り切りが正解になることも多いです。バッグに常備しておいても負担にならない重さかどうかも、選ぶときの基準になりますね。

夏の使い方でもうひとつ効くのが、着るタイミングです。雨が降り出す前から着込んでしまうと、汗で内側が濡れた状態で本降りを迎えることになります。降り出しそうなら手の届く場所に用意しておいて、実際に降ってきてから着る。この判断だけでも、中の濡れ方がずいぶん違います。畳んで小さくなる軽量モデルが夏に人気なのは、この「持ち歩いて必要なときだけ着る」使い方に合うからですね。

冬は逆に、防寒着との組み合わせを考えます。中に着込むぶん、少しゆとりのあるサイズを選んでおかないと動きが窮屈になります。防水性能を持った防寒ウェアという選択肢もありますが、汎用性を考えるならレインウェアと防寒着を分けて重ねるほうが調整しやすいですね。

レインウェアの防水性は、表面の撥水加工と生地の性能で成り立っています。塩分や魚のヌメリが付いたまま放置すると撥水性が落ち、水が生地に染み込むようになります。使用後は真水で洗い流し、汚れがひどいときは中性洗剤で洗ってください。洗い方は製品によって指定が異なるので、必ず各メーカーの表示を確認してください。

手入れの基本は、使用後の水洗いです。海で使ったら真水で塩分を流し、陰干しでしっかり乾かす。汚れが目立つときは、洗濯ネットに入れて中性洗剤で洗います。弱アルカリ性の洗剤や柔軟剤は撥水加工に影響することがあるので、避けたほうが無難です。

撥水が落ちているかどうかは、水をかけてみれば分かります。生地の表面で水が玉になって転がるなら撥水は健在。水が広がって染み込むように見えるなら、加工が落ちてきたサインですね。この状態でも耐水圧そのものは残っていることが多いのですが、生地が水を含むと重くなり、透湿性も落ちて蒸れやすくなってしまいます。「防水はしているのに中が濡れる」という症状の原因が、これだったりするんですよね。

撥水性が落ちてきたと感じたら、市販の撥水剤で回復させることもできます。洗って汚れを落としてから、専用のスプレーや洗い流すタイプの撥水剤を使う。乾燥機や低温のアイロンで熱を加えると撥水が戻る製品もありますが、これは素材によって可否が分かれるので、製品の表示を確認してから試してください。

◆ケイのワンポイントアドバイス

保管も性能に関わります。濡れたまま畳んでバッグに入れっぱなしにすると、カビや加水分解の原因になります。長期保管では、圧縮した状態で押し込むのも避けたいところ。生地に折り目が付いたままだと、その部分から劣化が進むことがあります。ハンガーに掛けて風通しのいい場所に置くのが理想的です。帰宅したら広げて乾かす。この一手間で、寿命がずいぶん変わってきますよ。

撥水が落ちてきたときは、専用の撥水剤で回復させられます。スプレータイプと洗濯時に使う浸け込みタイプがあり、製品によって適した方が変わります。お使いのウェアの素材と、メーカーが推奨する方法を確認してから選んでくださいね。

釣り用レインウェアに関するよくある質問(FAQ)

ワークマンなど安価なレインウェアでも釣りに使えますか?

使える場面はあります。耐水圧と透湿性の数値が釣りに必要な水準を満たしていれば、価格が安くても機能面では成立します。ただし、袖口の二重構造や止水ファスナーといった釣り特有の構造は、汎用モデルでは省かれていることが多いです。陸っぱりで雨をしのぐ程度なら十分ですが、船や磯で波しぶきを浴びる釣りでは、構造面まで確認して選んだほうが結果的に快適だと思います。

耐水圧が高ければ蒸れないレインウェアですか?

別の性能なので、耐水圧が高くても蒸れないとは限りません。耐水圧は外からの水を防ぐ力、透湿性は内側の水蒸気を逃がす力で、それぞれ独立した指標です。完全防水の素材は耐水圧が非常に高い一方で透湿性がほとんどないため、動くと蒸れます。製品ページで2つの数値を別々に確認してください。

洗濯機で洗っても大丈夫ですか?

製品によります。洗濯機可の表示があれば、洗濯ネットに入れて中性洗剤で洗うのが基本です。柔軟剤や漂白剤は撥水加工に影響することがあるので使わないでください。手洗い指定の製品もありますし、乾燥機の可否も分かれます。誤った方法で洗うと防水性能が落ちてしまうので、洗う前に必ず製品の洗濯表示と各メーカーの案内をご確認ください。

上下セットと単品はどちらがいいですか?

初めての1着なら上下セットが分かりやすいです。同じ素材・同じ性能で揃うので、上だけ性能が足りないといったちぐはぐが起きません。価格もセットのほうが割安なことが多いところ。単品で選ぶ意味があるのは、上下で求める性能が違う場合です。たとえば座って釣ることが多く下半身だけ濡れやすいなら、パンツだけ耐水圧の高いものにする、といった組み合わせができます。

サイズはぴったりと大きめのどちらを選べばいいですか?

中に着る服の厚みから逆算してください。夏に薄手のシャツの上から着るだけならジャストサイズで動きやすくなりますが、冬に防寒着を重ねるなら1サイズ上げないと窮屈になります。両方の季節で使うつもりなら、少し余裕のあるサイズを選んで、袖口や裾の調整機能で締めるという方法が現実的です。試着できるなら、腕を上げたりしゃがんだりして動きを確かめてみてください。

釣り用レインウェアの選び方まとめ

釣り用のレインウェアは、上からの雨だけでなく横や下からの水も防ぐ必要があり、しかも体を動かすので汗もかきます。だから防水性と透湿性の両方が要る、というのが街用の雨具との違いでした。

数字の目安は2つ。耐水圧は大雨に対応する実用ラインが10,000mmで、釣り用としては20,000mm以上が標準的な水準です。透湿性は最低5,000g、できれば8,000g以上。釣り用モデルの多くは8,000gから20,000gのレンジに収まっています。迷ったら「耐水圧20,000mm以上・透湿性8,000g以上」を基準に探してみてください。

ただし数字だけでは濡れにくさは決まりません。袖口が二重構造になっているか、ファスナーが止水仕様かフラップで覆われているか、裾を絞れるか。波しぶきを浴びる釣りほど、この構造の差がはっきり出ます。上下の形状も、機動性重視ならセパレート、防水性重視ならサロペットという選び分けになります。

季節では、夏はベンチレーションによる通気、冬は防寒着を重ねられるサイズ感が効いてきます。そして買ったあとの手入れ。塩分や魚の汚れを落とさずに使い続けると撥水性が落ちるので、使用後の水洗いと陰干しは習慣にしておきたいところです。

私なら、まず自分がどんな釣り場で雨に遭うかを考えます。船や磯で水を浴びるならサロペットで耐水圧重視、陸っぱりで歩き回るならセパレートで透湿性重視。ここが決まれば、あとは数字と予算で絞り込めます。あなたの釣り場と釣り方に合う一着が見つかって、雨の日でも快適に竿を出せるといいですね。

雨の日の釣りは足元やライトの装備も影響します。夜まで釣るなら、夜釣りヘッドライトの選び方をまとめた記事もあわせて読んでみてください。防水性能の考え方はレインウェアと共通する部分があります。

なお、この記事で触れた数値はあくまで一般的な目安です。製品の仕様や推奨される手入れ方法は変更されることがありますので、正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。荒天時の釣行は危険を伴いますので、出るかどうかの最終的な判断はご自身の責任で、気象情報と現地の状況を確認したうえで行ってください。