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ワカサギ電動リールを自作する方法|100均材料と組み立て手順を解説
ワカサギの電動リールは高い。でも100均の材料から自分で作れます
ワカサギ釣りを始めようとして、電動リールの値段を見て手が止まった人は多いんじゃないでしょうか。メーカー製は数万円クラスが中心で、家族分をそろえようとすると一気に予算が跳ね上がります。そこで出てくるのが、ワカサギ電動リールの自作という選択肢です。
実際、100円ショップの電動消しゴムをモーターとして使う作り方が定番として広まっています。あとはミシン用のボビンをスプールに使い、アルミ板でアームを組んで、ベアリングを入れる。材料費は工夫次第で数百円から二千円弱に収まります。ただ、電気を使う工作なので、水濡れや電池の扱いには気をつけたいところ。氷上や寒い場所で使う道具なので、低温での電源の挙動も知っておく必要があります。
この記事では、自作リールが動く仕組みから、材料と工具、組み立ての手順、電源の選び方、そして安全上の注意までを順番に見ていきます。作り方だけを知りたい方も、電源と安全の部分だけは目を通しておいてくださいね。
- 自作リールが動く基本の仕組みと市販品との違い
- 100均とホームセンターで揃う材料の具体的な寸法
- 動力・スプール・アームを組み立てる手順
- 電源選びと氷上で使うときの注意点
ワカサギの電動リールを自作する前に知る仕組みと材料
いきなり買い物に行く前に、どういう構造で動くのかを押さえておきましょう。仕組みが分かっていれば、材料が店に無かったときに代わりのものを選べます。ここでは市販品との違いから、材料と工具の一覧までをまとめますね。
自作リールと市販リールの違い
結論から言うと、自作の強みは費用と、作る楽しさそのものです。市販品の強みは信頼性と機能の多さ。ここははっきり分かれます。
メーカー製のワカサギ電動リールには、水深を数字で表示するカウンター、一定の速度で巻き上げる制御、電動での棚取り機能など、釣果に直結する機能が入っています。防水や耐寒の設計もされていて、氷点下でも動くように作られている。この完成度は、正直なところ自作では届きません。
自作リールができるのは、基本的に「糸を巻き上げる」ことだけです。スイッチを押すとモーターが回ってボビンが巻き取る。落とすときは指でストッパーを外して自由落下させる。シンプルですが、ワカサギ釣りで必要な動作の中心はここなので、これだけでも十分に釣りは成立します。
費用の差は大きいです。市販品が数万円クラスなのに対して、自作なら1台あたり二千円弱まで抑えられた例もあります。100均の材料を中心にすれば、さらに安くまとまることもある。家族や友人と複数台そろえたいときは、この差が効いてきます。
向いているのは、費用を抑えたい人、工作そのものを楽しめる人、そして「壊れたら直せばいい」と考えられる人です。逆に向いていないのは、確実に動く道具が欲しい人や、水深カウンターなどの機能を使いたい人。あとは工具を持っていない人も、道具をそろえるところから始まるので割高になるかもしれません。まずは市販の安価なモデルを使ってみて、仕組みが分かってから自作に進むという順番もありだと思いますよ。
もうひとつ、自作を考えるときに知っておきたいのが「どこまで自作でカバーするか」という線引きです。全部を一から作る必要はなくて、部分的に市販品を組み合わせるという選択もできます。
たとえば、リール本体は自作して、穂先は市販品を使う。あるいは逆に、リールは安価な市販の手巻きモデルを使って、後から電動化する。実際、市販の電動リールに外部電源を追加する改造も広く行われています。全部を自作しようとすると難易度も失敗の確率も上がるので、最初は動力部だけを自作して、残りは手持ちの道具を使うという進め方が現実的かなと思います。
それと、法律や規約に関わる話ではありませんが、釣り場のマナーとして一言。自作の道具は動作音が大きくなりがちです。モーターがむき出しに近い構造だと、市販品より音が響きます。ドーム船や混み合った氷上では気になる人もいるので、ケースで覆う、ゴムを挟んで振動を抑えるといった対策をしておくと、周りに気を遣わずに済みますよ。
自作リールが動く基本の仕組み

自作リールは、大きく分けて3つのパーツでできています。動力部、スプール部、そしてそれらをつなぐ本体アームです。
動力部の中心はモーターです。ここに100均の電動消しゴムを使うのが定番の方法になっています。電動消しゴムは、モーターと電池ボックスとスイッチが一体になった状態で100円ちょっとで買える。この3点が最初から組み合わさっているというのが、自作向きな理由なんですよね。消しゴムを固定していた先端部分を落として、代わりに動力を伝える部品を付ければモーターユニットとして使えます。
スプール部は、糸を巻き取るドラムです。ここにはミシン用のボビンがよく使われます。手芸コーナーで手に入るクリアボビンやプラスチックボビンで、サイズがちょうどよく、糸巻き量もワカサギには十分。中心にベアリングを仕込むと、落とすときの回転が軽くなってオモリの落ちがスムーズになります。
本体アームは、モーターとスプールを所定の位置関係で保持する骨格です。アルミ板を曲げて作るのが一般的で、ここに竿を差し込む部分や、指で操作するストッパーを組み込みます。
動きとしてはこうです。スイッチを入れるとモーターが回り、その回転がスプールに伝わって糸を巻き上げる。伝え方は、モーター軸に付けたゴム(ウキゴムなど)をボビンの側面に押し当てて摩擦で回す方式が多いです。歯車を組むより単純で、滑ることでブレーキ代わりにもなる。落とすときは、モーターとボビンを離すか、ストッパーを解除して自由に回るようにします。
摩擦で回す方式は、糸が引っかかったときにゴムが滑ってくれるので、モーターや糸に無理な力がかかりにくいという利点があります。逆に、ゴムが劣化したりオモリが重すぎたりすると滑って巻き上がらなくなるので、消耗品として時々見てあげてください。
100均で揃う材料の一覧

材料の多くは100円ショップで揃います。実際に自作している方の記録を見ても、主要なパーツはほとんど100均でまかなえていますね。
| パーツ | 使うもの | 役割・補足 |
|---|---|---|
| 動力 | 電動消しゴム | モーター・電池ボックス・スイッチが一体 |
| スプール | ミシン用ボビン(クリアボビン等) | 手芸コーナー。糸を巻き取るドラム |
| 駆動の伝達 | ウキゴム、ゴムひも | モーター軸に付けてボビンへ摩擦で伝える |
| スプール固定 | ネオジウム磁石(最小サイズ) | ボビンの位置決め・保持に使う例あり |
| グリップ | コルクコースター | 手に当たる部分の当て材 |
| 細部の工作 | 竹ひご(Φ3mm×360mm・20本入り) | 軸や治具として使える |
| 接着 | 瞬間接着剤、強力両面テープ | 家にあるもので可 |
| 滑り止め | ゴムシート | 手元の保持や振動対策 |
この中で欠かせないのが電動消しゴムです。モーター・電池ボックス・スイッチが100円で一体になっているというのが、この作り方の肝になっています。店によって取り扱いが変わるので、見つけたときに複数買っておくという人もいますね。
ボビンは、糸を巻く部分の幅と直径を見て選んでください。細すぎると巻き取りに時間がかかり、太すぎると全体が大きくなります。透明なクリアタイプだと、残りの糸の量が外から見えて便利です。
なお、100均の商品は店舗や時期によって取り扱いが変わりますし、同じ商品名でも仕様が変更されることがあります。正確な情報は各メーカーや販売店の公式サイトをご確認ください。
ホームセンターで買い足すもの
100均だけでは足りない部分を、ホームセンターやネット通販で補います。ここは寸法が合わないと組めないので、数値を控えてから買いに行ってください。
| パーツ | 仕様の例 | 用途 |
|---|---|---|
| アルミ板 | 厚さ2mm×幅1cm/厚さ2mm×幅1.5cm | 本体アームの骨格 |
| ベアリング | SSMR63ZZ(内径3mm・外径6mm・幅2.5mm) | スプールの回転を軽くする |
| スペーサー | 内径5mm×長さ3.5cm | パーツ間の距離を決める |
| ネジ類 | M3ボルト40mm、M3ナット、フクロナットM3 | 軸と固定 |
| 小ネジ | 超低頭小ネジM3×1cm、プラスチックナットM3 | 出っ張りを抑えたい箇所 |
| ワッシャー | ゴムワッシャー(内径M8・外径1.8cm) | スプールの当たり面 |
| 道糸 | ナイロン2号など | 実釣用に別途 |
ベアリングは、内径3mmのものを選ぶとM3のボルトがそのまま軸として使えます。SSMR63ZZという型番は内径3mm・外径6mm・幅2.5mmで、ミシンボビンの中心穴とも相性がいいサイズです。1個から買えるので、まずは1台分だけ試すこともできます。
ネジ類は、できればステンレス製でそろえておくと安心です。ワカサギ釣りは水しぶきがかかりますし、氷上では結露もします。鉄のネジだと錆びて固着したり、見た目が悪くなったりするので、少し高くてもステンレスを選んでおくと長く使えます。
アルミ板は、加工しやすさで厚さ2mm前後が扱いやすいところです。薄すぎると力がかかったときに曲がりますし、厚すぎると手で曲げるのが大変になります。幅は用途によって使い分けて、モーターを保持する側は太め、竿を支える側は細めというように組み合わせる作り方もありますよ。
ベアリングは釣具店では扱っていないことが多いので、通販で型番指定で買うのがいちばん確実です。SSMR63ZZは内径3mm・外径6mm・幅2.5mmという規格品なので、型番で探せば同じものが見つかります。1個から買えるものと、まとめ買いのものがあるので、複数台作る予定があるかで選んでみてください。
必要な工具と作業環境
工具は特別なものは要りませんが、穴あけができる道具は必要になります。
まずドリルです。3mmと6mmの刃があると、M3ネジ用の穴とベアリング用の穴が開けられます。電動ドリルでも、手回しのピンバイスでも構いません。アルミは柔らかいので、ゆっくり回せば手工具でも開きます。
次にノコギリ。電動消しゴムの先端を落としたり、アルミ板を切ったりするのに使います。金属用の刃があると仕上がりがきれいです。切ったあとはヤスリで断面をならしておいてください。バリが残っていると、手を切ったり糸を傷めたりします。
そのほか、ペンチかプライヤー(アルミ板を曲げる)、カッターナイフ、瞬間接着剤、あとは寸法を測る定規があれば作業できます。電動ドライバーがあるとネジ止めが早いですが、手回しのドライバーでも十分です。
作業環境については、金属を削るので削りかすが出ます。新聞紙などを敷いて作業して、終わったら丸めて捨てるのが楽です。アルミの切りくずは細かくて刺さると痛いので、素手で払わずに紙などで集めてください。
それから、金属を削ったり切ったりするときは保護メガネをかけてください。アルミの切りくずは細かくて軽いので、思った以上に飛びます。目に入ると自力では取りにくいですから、ここは省略しないでほしいところです。DIY用の安価なもので構いません。
ドリルで穴を開けるときは、材料をしっかり固定してから回してください。手で押さえているとドリルの回転で材料が振り回されて危ないです。小さい部品ほど固定が甘くなりがちなので、ここは丁寧に。刃物と回転工具を使う作業なので、疲れているときや急いでいるときは避けたほうがいいかなと思います。
保護メガネは、金属を切る・削る作業をするなら最初に用意しておきたい一点です。DIY用の安価なもので十分ですし、普段メガネをかけている方はその上から掛けられるタイプもあります。目は自分で守るしかない部分なので、材料と一緒に揃えておくのがおすすめです。
ワカサギの電動リールを自作する手順と注意点
ここからが組み立てです。動力部、スプール部、本体アームの順に作って、最後に電源と使い方を整えていきます。寸法は作例の数値なので、手持ちの部品に合わせて調整してくださいね。
電動消しゴムから動力を作る

最初に動力部を作ります。ここができれば、あとの工程は形にしていくだけです。
まず、電動消しゴムの先端部分をノコギリで落とします。消しゴムを保持していた頭の部分は使わないので、モーター軸が出るところまで切ってしまいます。切ったあとの断面はヤスリでならしておいてください。
次に、露出したモーター軸に伝達用のゴムを取り付けます。ウキゴムを差し込む方法が定番で、軸の太さに合うサイズを選んで押し込みます。ゆるいと空回りするので、少しきつめのものを選んで、必要なら瞬間接着剤で固定します。このゴムがスプールの側面に触れて回すことになるので、外周がきれいな円になっているか確認してください。歪んでいると回転がブレます。
本体への固定方法も決めておきます。作例では、消しゴム本体の背面に3mmの穴を開けて、超低頭ネジでアームに留めるやり方が使われています。超低頭ネジを使うのは、頭の出っ張りが他のパーツに当たらないようにするためですね。穴を開ける位置は、モーター軸がスプールの側面にちょうど当たる高さになるように決めます。
ここで大事なのが、モーターとスプールの当たり具合です。強く押し付けすぎるとモーターに負荷がかかって回転が落ちますし、電池の減りも早くなります。弱すぎると滑って巻き上がらない。ゴムがわずかにつぶれる程度が目安で、組み立ててから微調整することになります。この調整のために、固定用の穴を少し長穴にしておくという手もありますよ。
この当たり具合は電源を入れて回しながら確かめることになるので、そのときは指や袖口に気をつけてください。露出したモーター軸や伝達用のゴムは、回転中に触れると指を挟んだり、手袋の繊維を巻き込んだりします。調整するときはいったんスイッチを切る、動かして確認するときは手を離す、というふうに分けると安全です。
スプールとベアリングを組む
スプール部は、ミシンボビンにベアリングを仕込んで、軸に通す構造です。
ボビンの中心穴を確認してください。SSMR63ZZの外径は6mmなので、穴が6mmより小さければドリルで広げます。逆に大きすぎる場合は、隙間を接着剤で埋めるか、スペーサーを噛ませて調整します。ベアリングがガタつくと、回転がブレて糸が偏って巻かれる原因になります。
ベアリングを入れたら、M3のボルトを軸として通します。ボルトの長さは40mm程度あると、アームの両側で支える構造にできます。片持ちより両持ちのほうが安定しますが、片持ちでもワカサギの負荷なら十分もちます。
ボビンの側面には、ゴムワッシャーを入れる作例があります。内径M8・外径1.8cm程度のもので、モーター側のゴムが当たる面を作ったり、逆に他のパーツとの摩擦を減らしたりする役割です。ここは手持ちの部品に合わせて調整してください。
スプールの位置決めに磁石を使う方法もあります。100均のネオジウム磁石を最小サイズで用意して、ボビンの側面とアーム側に配置する。磁力でスプールを引き寄せておいて、指で押すと外れる、という機構ですね。磁石の高さ調整が効き具合を左右するので、実際に動かしながら合わせ込むことになります。
小さな磁石を使うときは、保管場所に気をつけてください。ネオジム磁石は強力なぶん、小さくても誤飲すると重い事故につながることが知られています。複数個を飲み込むと体の中で引き合って危険な状態になるため、消費者庁からも注意が出ているほどです。作業中も作業後も、お子さんやペットの手が届かないところに置いておいてくださいね。
糸の巻き方にも触れておきます。ボビンに道糸を巻くときは、下巻きを入れて糸が滑らないようにしておくと安定します。プラスチックのボビンに直接ナイロン糸を巻くと、巻き始めが滑って空回りすることがあるんですよね。テープを1周貼っておくか、糸の端をボビンの穴に通して結んでおくと解決します。
巻く量は、狙う水深の1.5倍から2倍程度あれば足ります。ただし水深は釣り場によってかなり違って、野尻湖のように厳寒期は30m前後まで沈む場所もあります。行き先の最大水深を調べてから決めるのが確実で、深場に行く可能性があるなら50m前後を目安にしておくと安心です。浅い釣り場中心なら40mでも足ります。巻きすぎるとボビンが太くなって、モーターのゴムが当たる位置が変わってしまうので、必要な分だけにしておくほうがいいです。糸が減ってきたときと満タンのときで巻き上げ速度が変わるのも、この構造の特徴として知っておいてください。
組み終わったら、指でボビンを回してみてください。抵抗なく、しばらく回り続けるくらい軽ければ成功です。渋いようなら、どこかが擦れているので原因を探します。オモリを落とすときの落ち方に直結する部分なので、ここは念入りに。
本体アームの加工と組み立て
アームは全体の骨格になります。ここで各パーツの位置関係が決まるので、寸法を確認しながら進めてください。
作例では、厚さ2mmのアルミ板を使い、折り曲げ位置を7.5cmのところに取っています。この位置は、モーターとスプールの距離、そして手で持ったときのバランスで決まります。手持ちの電動消しゴムやボビンのサイズが違えば、この数値も変わってくるので、実際にパーツを並べてから決めるのが確実です。
曲げるときは、万力があれば挟んで曲げるときれいな角が出ます。無ければ、テーブルの角に当てて木片を当ててから曲げる方法でも大丈夫です。一度で曲げようとせず、少しずつ角度を付けていくと割れにくいですね。
穴あけの位置は、現物合わせが確実です。パーツを仮に並べて、モーター軸のゴムがスプール側面に当たる位置をマークしてから開けます。図面どおりに先に穴を開けると、実際に組んだときにわずかにずれて当たらない、ということが起きがちです。
竿を取り付ける部分も作ります。ワカサギの穂先を差し込む受けとして、内径5mm程度のスペーサーやパイプをアームに固定する方法があります。穂先側のアルミパイプが差し込める径になっているか、実物で確認してください。ここがゆるいと、アタリの伝わり方が鈍くなります。
最後に、手が当たる部分にコルクコースターやゴムシートを貼ります。アルミがむき出しだと冬は冷たくて持っていられませんし、滑りやすくもあります。両面テープで貼るだけでも、使い心地がかなり変わりますよ。
電源と使い方の工夫

電源は電動消しゴムの電池ボックスをそのまま使うのが基本です。単4乾電池が入るタイプが多く、これで動きます。
ただし、電池には注意点があります。使い古しの電池だと途中で力が落ちて交換が必要になるという記録があり、新品なら一日もちそうだという実感も報告されています。予備の電池は必ず持って行ってください。氷上で電池切れになると、その日の釣りが手巻きになります。
それから、寒さの影響です。乾電池もリチウムイオン電池も、低温になると性能が落ちます。市販のワカサギ電動リール用バッテリーの仕様を見ると、使用時の温度範囲が-10℃から40℃、充電時は10℃から40℃と定められている製品があります。使えても充電はできない温度帯があるということですね。氷上で「充電しながら使う」ような使い方は想定されていないと考えておいたほうがいいです。
自作リールは防水設計ではありません。電池ボックスや配線が濡れるとショートや発熱の原因になります。水しぶきがかかる場所では、ケースに入れる・濡れたら電池を抜いて乾かすなどの対策をしてください。電動消しゴムのモーターは1.5Vから3V程度で回る前提のものが多く、5Vや6Vの電源を直結すると過電圧で発熱・焼損するおそれがあります。異常な発熱や煙、においを感じたらすぐに電池を外し、使用をやめてください。
外部電源については、ここは強く注意しておきたいところです。電動消しゴムに入っているモーターは、単4電池1本から2本、つまり1.5Vから3V程度で回ることを前提にした小型のものが多いです。市販のワカサギ電動リールで外部電源に対応しているものは乾電池4本相当の6Vを想定していることがあり、一般的なモバイルバッテリーの出力は5V。この5Vや6Vという数字は、自作リールのモーターから見ると大幅な過電圧になります。
そのまま直結すると、モーターが異常に発熱したり、焼損したりするおそれがあります。最悪の場合は発火につながる可能性も否定できません。市販品の6Vとモバイルバッテリーの5Vが近い数字だからといって、自作リールにもそのまま使えるという話ではないので、ここは混同しないでください。
どうしても外部電源を使いたい場合は、電圧を落とす回路(降圧コンバータなど)を間に入れる必要があります。電気の知識がないうちは無理に手を出さず、素直に乾電池で使うのが安全です。予備の電池を持てば実用上は足りますから、まずはそこから始めてください。
電源まわりで押さえるのは3つ。①予備の電池を必ず持つ(使い古しは途中で力が落ちる)②低温では性能が落ちる(使用は-10℃まででも充電は10℃以上が必要な製品がある)③自作品は防水ではない。この3つを守るだけで、現場で困る場面がかなり減ります。
使い方の工夫もひとつ。巻き上げのスイッチは、押している間だけ回るタイプのほうがワカサギ釣りには向いています。オルタネート式(押すと入りっぱなし)だと、巻きすぎて穂先まで巻き込んでしまうことがあるからです。電動消しゴムのスイッチがどちらのタイプかを確認して、必要なら別のスイッチに交換するという改造もできますよ。
スプールに巻く道糸は、ワカサギ用の細いナイロンかPEを選びます。深場に行く可能性があるなら、少し多めに巻けるよう長めのものを用意しておくと安心です。号数や巻き量は釣り場によって変わるので、購入前に行き先の水深を確認してから選んでみてください。
自作での失敗と安全上の注意
最後に、つまずきやすいところと、安全に関わる部分をまとめます。ここは飛ばさずに読んでほしいところです。
いちばん多いのが、モーターとスプールの当たり調整です。組んだ直後は良くても、ゴムがへたってくると滑り始めます。逆に押し付けが強すぎると、モーターが唸って回らない。定期的にゴムの状態を見て、劣化していたら交換してください。予備のウキゴムを持っておくと現場でも対応できます。
次に、ベアリングまわりのガタつき。ボビンの穴とベアリングの外径が合っていないと、使っているうちに緩んできます。緩んだまま使うと糸が偏って巻かれて、次に落とすときに絡みます。組むときにきっちり嵌める、必要なら接着剤で固定するのが対策です。
アルミのバリで糸が傷むという失敗もあります。切断面や穴の縁が鋭いままだと、そこに糸が触れて毛羽立ちます。組み立て前に、糸が触れる可能性のある箇所は全部ヤスリでならしておいてください。
安全面では、電気と水の組み合わせがいちばん気をつけたいところです。自作リールに防水機能はありませんから、電池ボックスが濡れれば故障やショートにつながります。氷上では意外と結露もするので、使わないときはケースにしまう、帰宅したら電池を抜いて乾かす、という運用にしておくと安心です。
電池の扱いにも注意してください。古い電池と新しい電池を混ぜない、種類の違う電池を混ぜない、長期間使わないときは抜いておく。基本的なことですが、これを守らないと液漏れの原因になります。
液漏れした液は、アルカリ乾電池なら強いアルカリ性です。素手で触らないでください。皮膚に付くと化学やけどを起こすことがありますし、目に入ると重い症状につながるおそれがあります。もし付いてしまったら、こすらずに大量の水で洗い流して、違和感が残るようなら医師に相談してください。電池ボックスを掃除するときも、手袋をして、乾いた布で拭き取るようにしてくださいね。
現場での対処についても考えておくといいですね。自作リールは、壊れたときに直せるのが強みでもあります。予備のウキゴム、予備の電池、小さめのドライバーをケースに入れておけば、たいていのトラブルはその場で直せます。逆に、瞬間接着剤で固めてしまった箇所は現場では手が出せないので、消耗する部分はネジ止めや差し込みにしておくと後々が楽です。
使わない時期の保管も少し気をつけてください。シーズンオフに電池を入れたまま放置すると、液漏れで電池ボックスの端子が腐食します。1年に数回しか使わない道具なので、しまう前に電池を抜いておく。これだけで翌シーズンに「動かない」という事態をかなり防げます。ゴム部品も時間とともに劣化するので、シーズン初めに一度動かして確認しておくと安心です。
そして、自作品は自己責任で使うものだという前提を忘れないでください。市販品のような安全試験を通っているわけではありませんし、故障して釣りにならないこともあります。初めて使う日は、手巻きでも釣りができる準備を持って行くと安心です。電気工作や道具の使用に関する最終的な判断はご自身の責任で行い、不安があれば販売店やメーカーにもご相談ください。
作った道具が増えてくると、持ち運びと保管も考えることになります。穂先ケースの選び方を長さ・収納本数・タイプ別に整理した記事もありますので、繊細なパーツの収納に迷ったら参考にしてみてください。
ワカサギの電動リールの自作についてよくある質問
自作の電動リールでも普通に釣りになりますか
電動消しゴムはどのメーカーのものでもいいですか
ベアリングは必ず入れないといけませんか
作るのにどのくらい時間がかかりますか
ワカサギの電動リールの自作で押さえるまとめ
ワカサギの電動リールの自作は、費用を大きく抑えられるのが最大の魅力です。市販品が数万円クラスなのに対して、1台あたり二千円弱で組めた例もあります。複数台そろえたいときほど、この差が効いてきます。
構造はシンプルで、動力部・スプール部・本体アームの3つです。動力には100均の電動消しゴム、スプールにはミシン用ボビンとベアリング、アームにはアルミ板を使うのが定番の組み合わせでした。ホームセンターで足すのは、ベアリングSSMR63ZZやM3のネジ類、スペーサーあたりです。
組み立てでいちばん大事なのは、モーター軸のゴムとスプールの当たり具合です。強すぎればモーターに負担、弱すぎれば滑って巻き上がらない。ゴムがわずかにつぶれる程度を狙って、組んでから微調整してください。穴の位置は図面より現物合わせのほうが確実です。
電源まわりでは、予備の電池を必ず持つこと、低温では電池の性能が落ちること、そして自作リールは防水ではないことを押さえておいてください。市販バッテリーの仕様でも、使用は-10℃まで対応でも充電は10℃以上が必要という製品があります。氷上での運用はこの前提で考えることになります。
私なら、まず1台を作ってワンシーズン使ってみて、気になった点を2台目で直します。当たり調整の勘所やスイッチの使い勝手は、実際に釣り場で使ってみないと分からない部分が多いですから。自分で組んだ道具が思ったとおりに動いたときの手応えは、市販品を買うのとはまた違うものがあるんじゃないかなと思います。
なお、この記事で触れた寸法・型番・費用はあくまで作例をもとにした一般的な目安です。部品の仕様や取り扱いは変わることがありますので、正確な情報は各メーカーや販売店の公式サイトをご確認ください。電気を扱う工作になりますので、最終的な判断はご自身の責任で行い、必要に応じて販売店や専門家にご相談ください。
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